ロシアのラヴロフ外務大臣はトランプ米大統領に「安全保障地帯」の詳細を開示するよう求める一方、シリアのアラブ連盟復帰を主唱(2017年2月1日)

アラブ首長国連邦のアブダビで、第4回アラブ・ロシア協力フォーラムが開催され、アラブ連盟加盟国外務大臣、アフマド・アブー・ガイト連盟事務局長、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣が出席した。

シリア情勢に関して、会談に出席した各国外務大臣は閉幕声明で、シリアの統合、主権、独立、領土を維持する必要、「シリア危機の政治的解決が唯一の方法」であることを確認し、「すべての当事者に、2012年6月のジュネーブ合意に基づく政治プロセスへの参加」を主唱した。

主催国UAEのシャイフ・アブドゥッラー・ビン・ザーイド・アール・ナヒヤーン外務大臣は、ロシアのラブロフ外務大臣との記者会見で、ドナルド・トランプ米大統領が設置をめざしている「安全保障地帯」に関して「それが一時的なもので、なおかつ人道目的に沿い、国連が監視するのであれば、歓迎されるべきだが…、我々はこのアイディアを支持する前に米国政府から詳細を聞きたい」と述べた。

一方、ラブロフ外務大臣は「安全保障地帯」に関して「より詳しく示すべきだ」としたうえで、「米国側とこの計画について検討する用意がある」と述べた。

一方、「アラブ連盟の正当な加盟国であるシリア政府が、アラブ連盟の今日に参加できない事態は共通の取り組みにしさない…。シリア政府が加盟国であれば、より重要でより効果的な役割を果たすことができる」と主張、シリア政府の加盟資格停止処分を解除するよう求めた。

これに対して、アラブ連盟のアブー・ガイト事務総長は、「決定は加盟国の意思に準じる。仮に、この問題が議論されれば…、連盟はこの決定(加盟資格停止処分解除)を実施するだろう。

SANA, February 1, 2017

SANA, February 1, 2017

AFP, February 1, 2017、AP, February 1, 2017、ARA News, February 1, 2017、Champress, February 1, 2017、al-Hayat, February 2, 2017、Iraqi News, February 1, 2017、Kull-na Shuraka’, February 1, 2017、al-Mada Press, February 1, 2017、Naharnet, February 1, 2017、NNA, February 1, 2017、Reuters, February 1, 2017、SANA, February 1, 2017、UPI, February 1, 2017などをもとに作成。

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