ダマスカス県を含む各地でゼネストが行われるなか、アサド大統領がハサカ県のクルド人使節団と面会(2011年4月5日)

国内の暴力

人権活動家によると、ダルアー県ダルアー市でゼネストが行われた。

同活動家によると、「複数の活動家たちが月曜(4日)に、市内の商店主に店を閉めることを求めるビラを配布した」という。

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ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、「アフバール・シャルク」(4月5日付)によると、ダマスカス郊外県ドゥーマー市でもデモ弾圧の犠牲者を追悼するゼネストが開始された。

またムウダミーヤト・シャーム市、ハラスター市、マッザ区では、デモ弾圧による犠牲者発生に抗議するデモが発生し、ムウダミーヤト・シャーム市ではアサド大統領の写真が破かれ、「国民は体制打倒を望む」といったシュプレヒコールが繰り返された。

一方、SANA(4月5日付)によると、ダマスカス郊外県カフルバトナー町で警官2人が巡回中に正体不明の武装集団の発砲を受け、殺害された。

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ハリール・マアトゥーク弁護士は、「ダマスカス第一判事は、5,000シリア・ポンド(100米ドル)の保釈金の支払いをもって、フサイン・ルブワーニー弁護士とマフムード・グーラーニー弁護士の釈放を決定した」と発表した。

マアトゥーク弁護士によると、このほか、アブドゥッラフマーン・タンマ氏、アンワル・ムラード氏(いずれも2004年に逮捕)、ムハンマド・ファラフ氏とその兄弟のムハンマド・マフディー氏(いずれも3月15日にダマスカスでデモを主導し逮捕)も釈放されたことを明らかにした。

また同弁護士によると、3月16日の内務省前での抗議行動に関連する逮捕者のうち依然として身柄を拘束されているのは、カマール・シャイフー氏のみとなった。

アサド政権の動き

SANA(4月5日付)によると、アサド大統領は、ハサカ県のクルド人使節団(32人)と会談し、最近の事件(への対処)をめぐって、同県住民の「国民的役割」を賞賛した。

同報道によると、アサド大統領は使節団を前に「ハサカ県民の生活状況、要求、問題」に耳を傾け、「これらの問題を解決するため、県当局と住民が協力して努力することの重要性を確認した」。

また「ハサカ県民の崇高な愛国心に感謝の意を伝えるとともに、ノウルーズへの祝辞を述べた」。

一方、使節団は、アサド大統領が4月15日までにクルド人への国籍付与問題への対処を指示したことへの「安堵感」を表明した、という。

『クッルナー・シュラカー』(4月4日付)によると、使節団にはクルド民族主義勢力の反体制活動家のアブドゥルハミード・ダルウィーシュ氏(シリア・クルド進歩民主党書記長)、アズィーズ・ダーウド氏(シリア・クルド民主平等党書記長)らも参加した。

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『ハヤート』(4月6日付)は、シリアの複数の高官筋の話として、非常事態令解除に関わる委員会が、「法律文によって市民の尊厳と祖国の安全を保障する」べく「規定通り」今月25日までに任務を完了し、「非常事態令も規定通り、同委員会の活動終了とともに解除されるだろう」と報じた。

同委員会は、アッブード・サッラージュ前法学部長、法律家のイブラーヒーム・ダッラージー氏、同じく法律家のバシール・カワーディリー氏からなり、「昼夜を問わず活動し、国民の尊厳と祖国の安全に関わるすべての問題を議論している」という。

またダルアーとラタキアでの事件を調査するための委員会が、ダマスカス郊外県ドゥーマー市などで発生したそれ以外のすべての事件の調査も行うことを決定したという。

反体制勢力の動き

「アフバール・シャルク」(4月11日付)は、シリア民主人民党のギヤース・ウユーン・スード第一書記が逮捕、連行された、と報じた。

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シリア・ムスリム同胞団は声明を出し、暴力と宗派主義に反対する立場を明示した2011年の「尊厳憲章」に従うとの立場を確認するとともに、「近代的、多元的、制度的な市民国家建設の試みを続ける」としたうえで、「シリア青年のインティファーダ」へとの連帯、「自由と尊厳を求める彼らの要求支持」を明言した。

諸外国の動き

アナトリア通信(4月5日付)は、シリア・ムスリム同胞団が「デモを組織し、実質的に参加している」とのリヤード・シャカファ最高監督者の発言(4月1日)に関して、同氏が現在滞在しているトルコの外務省報道官が異例の声明を出し、「このデリケートな段階で、トルコはシリアの改革実施への希望を害するような(同胞団による)いかなるイニシアチブも許さない」と警告した、と報じた。

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フランス外務省のベルナール・ヴァレロ報道官はラミーヤー・シャクール在仏シリア大使に、死傷者をもたらしたシリアでの過去数日にわたる暴力行使に対するフランスの非難の意を伝えた。

そのうえで、シリアの当局に非常事態解除、シリア国民の要望に沿った改革プログラムの即時実施を求めた。

同報道官は「複数の委員会がアサド大統領の演説直後に設置された。フランスはシリア当局の行動を注視し、非常事態解除が実行されること、そして新首相が組閣する内閣が野心的な改革政策の策定を誓約することを希望する」と述べた。

また同報道官は、スハイル・アタースィー弁護士ら逮捕者の釈放に触れ、フランスが改めてすべての逮捕者の釈放を求めると明言した。

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FIDHは、3月18日から4月1日までの間にシリアで123人が殺害された、と発表した。

AFP, April 5, 2011、Akhbar al-Sharq, April 5, 2011, April 7, 2011, April 11, 2011、al-Hayat, April 6, 2011、Kull-na Shurakaʼ, April 4, 2011、April 5, 2011、Reuters, April 5 ,2011、SANA, April 5, 2011などをもとに作成。

 

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