アフリーン市一帯でトルコ軍の越境爆撃・砲撃、YPG主体のシリア民主軍と反体制武装集団の戦闘続く(2018年1月23日)

アレッポ県では、ANHA(1月23日付)によると、「オリーブの枝」作戦を続行するトルコ軍が、ジャンディールス町一帯およびラージュー町一帯の村々を越境爆撃・砲撃した。
トルコ軍はまた、ラージュー町近郊のマイダーン・アクバス村を走行中の車を標的として攻撃を行った。

これらの攻撃で少なくとも10人が負傷した。

ANHA, January 23, 2018

一方、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の報道官によると、アフリーン市近郊のラアス・アイン村に対する攻撃で、3人が死亡した。

これに対して、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は、ブルブル町近郊の国境地帯に位置するカルナ村に侵攻した反体制武装集団に対する掃討戦を開始した。

また、タッル・リフアト市近郊のタッル・ジージャーン村に潜入を試みた反体制武装集団と交戦し、これを撃退した。

なお、『ハヤート』(1月24日付)によると、トルコ軍は越境爆撃・砲撃の範囲を拡げ、ブルブル町一帯、ラージュー町一帯、ジャンディールス町一帯、カスタル・ジャンドゥー村一帯、シヤーフ村一帯でトルコ軍の支援を受ける反体制武装集団がシリア民主軍と交戦し、ラージュー町近郊のウマル村、ウーシャーギー村、アーダ・マーンリー村近郊の5つの丘を新たに制圧した。

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トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、ツイッターのアカウントで、1月18日から23日までの5日間で、トルコ軍兵士2人が死亡したことを明らかにした。

また、シリア人権監視団によると、これまでの戦闘で、トルコ軍の支援を受ける反体制武装集団の戦闘員25人、人民防衛隊隊員26人の死亡が確認されているほか、子供6人を含む民間人24人がトルコ軍の攻撃で死亡したという。

AFP, January 23, 2018、ANHA, January 23, 2018、AP, January 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, January 23, 2018、al-Hayat, January 24, 2018、Reuters, January 23, 2018、SANA, January 23, 2018、UPI, January 23, 2018などをもとに作成。

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