2011年5月25日のシリア情勢

国内の暴力

ヒムス県では、SANA(5月25日付)によると、ガジャル村で武装テロ集団が治安部隊を要撃し、隊員3人が死亡した。r

レバノンの動き

ハサン・ナスルッラー書記長は、2000年のレバノン南部からのイスラエル撤退11周年にあたる「解放・抵抗記念日」にベカーア県バアルベック郡ナビー・シート村で演説を行った。

al-Hayat, May 26, 2011

al-Hayat, May 26, 2011

演説のなかで、ナスルッラー書記長は、ヒズブッラーが暗殺や車爆弾に関与しているとのバラク・オバマ米大統領の非難が「シオニストたちへの忠誠を証であり、いかなる証拠にも基づいていない、これまで我々が言ってきた通り、(ダニエル・)ベルマール・レバノン特別法廷裁判長や(ダニエル・)フランセン(予審判事)が待っていることを踏まえると、米国こそが検事であり、判事であり、死刑執行人なのだ」と述べた。

ヒズブッラーのロケット弾に関するネタニヤフ首相の発言に関して、ナスルッラー書記長は「我々のロケット弾は地域の均衡のもとに存在し、誰もそれを奪うことなどできない。(イスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相が)レバノンやガザ地区のロケット弾について云々している間も、私は彼の目に恐怖が溢れていることが見えた」と述べた。

さらにナスルッラー書記長はアラブ諸国政府とアラブ連盟にアラブ和平イニシアチブの審議を止めるよう求め、「レジスタンス以外に選択肢はなく、アラブ民族は交渉の余地はなく、イスラエルの存在はなく、聖地のユダヤ化はない、と言っている」と明言した。

一方、ナスルッラー書記長は、シリア情勢に関して「我々はシリアの政府と国民に関することに関して、率直にコメントする…。レバノン、とりわけヒズブッラーにおいて、我々は、シリア、その指導部、バッシャール・アサド大統領、そしてシリア国民の抵抗とレジスタンスを高く評価できる…。シリアの指導部は国民とともに、必ずや改革を実施し、シリアの政治生活の新たな地平を切り開く。私個人は…バッシャール・アサド大統領が改革を信じている…。大統領には大いなる新たな改革のステップを静かにそして慎重に踏み出す用意があると思う」と述べた。

そのうえでシリア国民に「彼らの国、レジスタンス体制を維持し、求められている改革実施のため、全国民と協力する機会を指導部に与え、衝突ではなく対話の道を選ぶよう」呼びかけた。

さらにレバノン国民に対して、シリアに科せられているいかなる制裁をも拒否するよう呼びかけた。

AFP, May 25, 2011、Akhbar al-Sharq, May 25, 2011、al-Hayat, May 26, 2011 、Kull-na Shuraka’, May 25, 2011、Naharnet, May 25, 2011、Reuters, May 25, 2011、SANA, May 25, 2011などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

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