2014年3月23日のシリア情勢:シリア政府の動き

SANA(3月23日付)によると、タルトゥース県ハミーディーヤ村の住民が、軍による「テロとの戦い」を支持するデモを行い、住民ら数千人が参加した。

AFP, March 23, 2014、AP, March 23, 2014、ARA News, March 23, 2014、Champress, March 23, 2014、al-Hayat, March 24, 2014、Iraqinews.com, March 23, 2014、Kull-na Shuraka’, March 23, 2014、Naharnet, March 23, 2014、NNA, March 23, 2014、Reuters, March 23, 2014、SANA, March 23, 2014、UPI, March 23, 2014などをもとに作成。

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2014年3月23日のシリア情勢:反体制勢力の動き

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長はトルコのイスタンブールでダニエル・ルビンスタイン米シリア担当特使と会談し、同連立暫定政府への「シリアの友」連絡グループの支援の仕組みなどについて協議した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は『ハヤート』(3月24日付)に、シリアの反体制勢力が「アラブ人全体の名において、アサド政権、イラン・イスラーム革命防衛隊、イラク、ヨルダンの過激派部隊との戦争を行う」と豪語した。

AFP, March 23, 2014、AP, March 23, 2014、ARA News, March 23, 2014、Champress, March 23, 2014、al-Hayat, March 24, 2014、Iraqinews.com, March 23, 2014、Kull-na Shuraka’, March 23, 2014、Naharnet, March 23, 2014、NNA, March 23, 2014、Reuters, March 23, 2014、SANA, March 23, 2014、UPI, March 23, 2014などをもとに作成。

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2014年3月22日のシリア情勢:諸外国の動き

ダニエル・ルビンスタイン・シリア担当特使は、『ハヤート』(3月23日付)に対して、穏健な反体制勢力を強化し、シリア国内のパワー・バランスを変更する必要があると主張したが、具体的方法は明示しなかった。

ルビンスタイン特使は「シリアの穏健な反体制勢力の強化と統一」が自身の任務の基軸だとしたうえで、「反体制勢力強化のために可能なことを再検討する。これには国際社会のパートナーとのさらなる調整が必要となる…。パワー・バランスを…変化させ…、政権にさまざまな手段で圧力をかけ、政治プロセスへの見方を変えさせねばならない」と述べたが、「さまざまな手段」の詳細に言及することはなかった。

またシリアでの大統領選挙に関しては「ジュネーブ合意への違反」と非難、「米国と国際社会は選挙を正統だとみなすことは困難」と述べた。

AFP, March 22, 2014、AP, March 22, 2014、ARA News, March 22, 2014、Champress, March 22, 2014、al-Hayat, March 23, 2014、Iraqinews.com, March 22, 2014、Kull-na Shuraka’, March 22, 2014、Naharnet, March 22, 2014、NNA, March 22, 2014、Reuters, March 22, 2014、SANA, March 22, 2014、UPI, March 22, 2014などをもとに作成。

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2014年3月22日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月22日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方に新設された検問所複数カ所で、軍がシリア人43人を逮捕した。

43人はいずれも「自由シリア軍」かシャームの民のヌスラ戦線のメンバーだという。

NNAはまた、シリア軍によるカルアト・ヒスン市制圧を受け、女性、子供を含むシリア人約300人がレバノン領内(ベカーア県)に避難したと報じた。

さらにNNAによると、シリア軍のヘリコプターがアルサール村郊外のワーディー・ラアヤーンなどをロケット弾で攻撃した。

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NNA(3月22日付)などによると、北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区、ジャバル・ムフスィン地区での武装集団どうしの交戦・狙撃が続き、1人が負傷した。

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NNA(3月22日付)によると、総合情報総局はナバティーヤ県で、シリアの武装集団に武器弾薬を密売しようとしていた4人を逮捕した。

AFP, March 22, 2014、AP, March 22, 2014、ARA News, March 22, 2014、Champress, March 22, 2014、al-Hayat, March 23, 2014、Iraqinews.com, March 22, 2014、Kull-na Shuraka’, March 22, 2014、Naharnet, March 22, 2014、NNA, March 22, 2014、Reuters, March 22, 2014、SANA, March 22, 2014、UPI, March 22, 2014などをもとに作成。

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2014年3月22日のシリア情勢:国内の暴力

ラタキア県では、『ハヤート』(3月23日付)が、複数の反体制消息筋の話として、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線が21日にカサブ国境通行所および周辺の監視ポストを制圧したと報じたうえで、軍が奪還のため、タルトゥース県、イドリブ県ザーウィヤ山から増援部隊を派遣したと伝えた。

同報道によると、ヌスラ戦線などは第45電波塔を攻撃する一方、ナブア・ムッル村とタッラト・ナスルの支配を強化し、またカサブ町内と同市周辺の丘陵地帯で戦闘が行われたという。

またシリア人権監視団は、カサブ国境通行所での戦闘に関して、「依然として激しく行われている」としたうえで、軍、国防隊の戦闘員16人、反体制武装集団13人、民間人5人がカルサーナー村への反体制武装集団の砲撃で死亡したと発表した。

一方、SANA(3月22日付)によると、カサブ町周辺で軍が反体制武装集団と交戦し、武器弾薬庫、拠点、重火器などを搭載した車輌を破壊するなど甚大な被害を与えるとともに、アンサール・シャームを名乗る武装集団の司令官アブー・イスラーム・タミーミー氏(サウジ人)らを殺害した。

SANA特派員によると、反体制武装集団は、トルコ領内から迫撃砲で後方射撃を行う一方、カサブ国境通行所のトルコ領側から発砲を行っているという。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シュワイフナ山の軍拠点をシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が襲撃したが、軍の反撃によって武装集団戦闘員13人が死亡した。

またアレッポ市ラーシディーン地区、シャイフ・ナッジャール市、同工業団地地区、ヒーラーン村、アレッポ中央刑務所周辺、ハンダラート・キャンプ周辺などを軍が砲撃・攻撃し、アレッポ市旧市街(アレッポ城、ウマイヤ・モスク付近、ライラムーン地区)、シャイフ・ナッジャール市周辺で、軍、バアス大隊、クドス旅団が、ヌスラ戦線などと交戦した。

一方、SANA(3月22日付)によると、アレッポ市ブスターン・カスル地区、ジャンドゥール交差点地区、裁判所西部、サイイド・アリー地区、ライラムーン地区、アイン・ハマーミマ村、クワイリス村西部、ブライジュ村、ウワイジャ地区、ハンダラート・キャンプ、ダーラト・イッザ市、カフルサギール村、アッザーン村、ヒーラーン村、カフルハムラ村、マアーッラト・アルティーク村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、アルバイン市、ザマルカー町、ムライハ市、ダーライヤー市を軍が空爆・砲撃し、反体制武装集団と攻撃した。

一方、SANA(3月22日付)によると、ヨルダン国境を経由してシリア領内に潜入したシャームの民のヌスラ戦線をアドラー市ウンマーリーヤ地区で要撃、複数の殺傷、逮捕した。

またアドラー市旧市街、ハラスター市、ランクース市郊外、ラアス・アイン市郊外では、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、ハラスター市で、反体制武装集団が旅客マイクロ・バスを狙撃し、運転手1人が死亡、乗客2人が負傷、またハラスター市に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、住宅などが被害を受けた。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区、ヤルムーク区を軍が空爆・砲撃した。

一方、SANA(3月22日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(3月22日付)によると、バーブッラー村、アルマナーズ村、ビンニシュ市近郊で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(3月22日付)によると、ウンム・ワラド村、マアルバ町、ジーザ町西部、ファトヤート村郊外、ジャドル村、タスィール町、ラジャート高原周辺、ダワーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(3月22日付)によると、クルキス村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(3月22日付)によると、ティールマアッラ村、ガントゥー市、マヌーフ村、シャンダーヒーヤ村、シャルシューフ村、サウラ村、タルビーサ市、ダール・カビーラ村、ハーリディーヤ村、ヒムス市ワアル地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またヒムス市旧市街に立て籠もっていた武装集団メンバー21人が投降した。

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ラッカ県では、ARA News(3月22日付)によると、民主統一党人民防衛隊とクルド戦線旅団がタッル・アブヤド市郊外で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦した。

クルド戦線旅団のアフマド・ハッスー報道官によると、この戦闘で、ダーイシュ戦闘員50人(チェチェン人ら)以上が死亡、20人が負傷する一方、民主統一党戦闘員35人、戦線戦闘員15人が死亡した。

AFP, March 22, 2014、AP, March 22, 2014、ARA News, March 22, 2014、Champress, March 22, 2014、al-Hayat, March 23, 2014、Iraqinews.com, March 22, 2014、Kull-na Shuraka’, March 22, 2014、Naharnet, March 22, 2014、NNA, March 22, 2014、Reuters, March 22, 2014、SANA, March 22, 2014、UPI, March 22, 2014などをもとに作成。

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2014年3月22日のシリア情勢:シリア政府の動き

外務在外居住者省は、国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送り、シリア国内でのテロリストに対するサウジアラビア政府の支援を改めて告発した。

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SANA(3月22日付)によると、ヒムス市郊外のいわゆる「ワーディー・ナサーラー」地方の住民が、軍によるカルアト・ヒスン市、ザーラ村一帯の制圧と治安回復を祝って行進を行い、軍による「テロとの戦い」への支持を訴えた。

AFP, March 22, 2014、AP, March 22, 2014、ARA News, March 22, 2014、Champress, March 22, 2014、al-Hayat, March 23, 2014、Iraqinews.com, March 22, 2014、Kull-na Shuraka’, March 22, 2014、Naharnet, March 22, 2014、NNA, March 22, 2014、Reuters, March 22, 2014、SANA, March 22, 2014、UPI, March 22, 2014などをもとに作成。

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2014年3月22日のシリア情勢:反体制勢力の動き

自由シリア軍参謀委員会のムスタファー・アズィーズ・ハーシム西部・中部前線司令官らは、ビデオ声明(http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=54ToHwxRLWU)を出し、地中海岸西北地域に作戦司令室を設置し、「殉教者の母」作戦を開始したと発表した。

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同発表によると、作戦司令室は以下の武装集団の指揮にあたるという。

第10旅団西部戦線司令部

第3旅団

第1旅団アサーラ・ワ・タンミヤ戦線

シャーム軍団ハナーヌー旅団

ファター・イスラーム大隊

ザーヒル・バイバルス大地亜

殉教者マムドゥーフ・ジャウラハ大隊

ヒッティーン大隊

イスラーム戦線アンサール・シャーム所属の大隊

ヌスラト・マズルーム連合所属の大隊

ウマルの末裔大隊

殉教者ムスタファー・マジュズィーブ大隊

そのうえで、同作戦司令室は、ナバア・ムッル村、ナスル山、サムラー村を制圧したと発表し、カサブ国境通行所一帯におけるシャームの民のヌスラ戦線やイスラーム戦線による戦果を、自らの戦果だと主張した。

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クッルナー・シュラカー(3月22日付)によると、ダマスカス県・ダマスカス郊外県のアルメニア教徒を名乗る青年グループがビデオ声明を出し、「アルメニア大隊」を結成し、シリア革命家戦線特殊部隊連隊のもとで反体制武装闘争を行うと発表した。

独立以来、政治への不介入を基本姿勢としてきたシリアのアルメニア教徒がこうした動きに出るのはきわめて異例。

なお、この声明発表に先だって、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線が、アルメニア教徒が多く住むカサブ町一帯での戦闘を激化させている。

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アレッポ県アイン・アラブ(コバネ)市のシリア・クルド国民評議会と西クルディスタン人民議会は共同声明を出し、同市周辺の村々に対するイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の攻撃を非難した。

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ARA News(3月22日付)は、活動家のアンマール・アブドゥッラフマーン氏からの情報として、21日のハサカ県マルカダ町でのイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)との交戦で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団がダーイシュ戦闘員30人以上を殺害、車輌50輌を破壊したと報じた。

AFP, March 22, 2014、AP, March 22, 2014、ARA News, March 22, 2014、Champress, March 22, 2014、al-Hayat, March 23, 2014、Iraqinews.com, March 22, 2014、Kull-na Shuraka’, March 22, 2014、Naharnet, March 22, 2014、NNA, March 22, 2014、Reuters, March 22, 2014、SANA, March 22, 2014、UPI, March 22, 2014などをもとに作成。

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最新論考「シリア:民主化なき戦い 東京外大教授 青山弘之氏」(『読売新聞』2014年2月22日朝刊)

最新論考「シリア:民主化なき戦い 東京外大教授 青山弘之氏」(編集委員が迫る/聞き手 鶴原徹也)『読売新聞』2014年2月22日朝刊。

シリア紛争は3月、3年が過ぎた。戦闘は今日も続き、死者は推計で14万人を超え、難民・避難民は900万人に及ぶ。一時は苦境に立ったアサド大統領だが、依然として政権にとどまっている。日本有数のシリア・ウオッチャー、青山弘之・東京外語大教授に情勢を読み解いてもらった。…

2014-03-22_06-59-43_238

http://info.yomiuri.co.jp/

2014年3月21日のシリア情勢:シリア政府の動き(追記)

大統領府は、ユーチューブ(3月21日付)を通じて、母の日(21日)にアスマー・アサド大統領夫人が紛争で家族を失った女性(母親)と面会する映像(http://www.youtube.com/watch?v=YfRQUP00nUQ&feature=player_embedded)を公開した。

Youtube
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Kull-na Shuraka’, March 25, 2014などをもとに作成。

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2014年3月21日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

クッルナー・シュラカー(3月22日付)、ARA News(3月22日付)などによると、民主統一党および西クルディスタン移行期民政局(ジャズィーラ地区)が、ハサカ県カーミシュリー市ハラーリーヤ地区、マアバダ(カルキールキー)村でノウルーズの祝典を行い、民俗舞踊などで新年を祝った。

またシリア・クルド国民評議会も同市コルニーシュ地区で同様の祝典を行った。

ノウルーズの祝典はカーミシュリー市以外でも、ハサカ県ラアス・アイン市、ダルバースィーヤ市などでも盛大に行われた。

Kull-na Shuraka', March 22, 2014
Kull-na Shuraka’, March 22, 2014
Kull-na Shuraka', March 22, 2014
Kull-na Shuraka’, March 22, 2014
Kull-na Shuraka', March 22, 2014
Kull-na Shuraka’, March 22, 2014
ARA, March 22, 2014
ARA, March 22, 2014

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西クルディスタン移行期民政局(ジャズィーラ地区)の立法評議会(ディーワーン)は、ノウルーズ(クルド人の新年祭)を記念して、声明を出し、2014年3月21日以前に犯された犯罪行為に対する処罰への恩赦を発表した。

ARA News, March 22, 2014、Kull-na Shuraka’, March 22, 2014などをもとに作成。

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2014年3月21日のシリア情勢:諸外国の動き

ヨルダン国王アブドゥッラー2世は『ハヤート』(3月22日付)のインタビューに応じ、シリア情勢に関して「(シリア)分割をもたらすすべてのシナリオが悲惨な結果をもたらす」、「(シリアの)分割や解体は、シリアの隣国の治安や人道に負担となるような脆弱な政体を作り出し、地域において危険な分離主義的傾向を強めることになる」と警鐘を鳴らした。

AFP, March 21, 2014、AP, March 21, 2014、ARA News, March 21, 2014、Champress, March 21, 2014、al-Hayat, March 22, 2014、Iraqinews.com, March 21, 2014、Kull-na Shuraka’, March 21, 2014、Naharnet, March 21, 2014、NNA, March 21, 2014、Reuters, March 21, 2014、SANA, March 21, 2014、UPI, March 21, 2014などをもとに作成。

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2014年3月21日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月21日付)によると、シリア領から発射された迫撃砲弾複数発が北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方ブカーイヤ村郊外に着弾した。

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ナハールネット(3月21日付)によると、ベカーア県ザフレ郡アンジャル村、マジュダル・アンジャル村郊外で、羊飼い2人がシリア軍の発砲によって死亡した。

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NNA(3月21日付)によると、北部県トリポリ市バーブ・タッバーナ地区、ジャバル・ムフスィン地区で武装集団どうしの戦闘が激化した。

ナハールネット(3月21日付)によると、9日間の戦闘で25人が死亡、175人が負傷しているという。

AFP, March 21, 2014、AP, March 21, 2014、ARA News, March 21, 2014、Champress, March 21, 2014、al-Hayat, March 22, 2014、Iraqinews.com, March 21, 2014、Kull-na Shuraka’, March 21, 2014、Naharnet, March 21, 2014、NNA, March 21, 2014、Reuters, March 21, 2014、SANA, March 21, 2014、UPI, March 21, 2014などをもとに作成。

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2014年3月21日のシリア情勢:国内の暴力

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、対トルコ国境のカサブ町周辺で、軍、国防隊が、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦した。

この戦闘で、ヌスラ戦線などは、同地域一帯を迫撃砲、ロケット弾などで攻撃し、国境地帯にある監視ポスト数カ所を制圧した。

ただし同監視団によると、カサブ国境通行所は依然としてシリア政府の支配下にあるという。

しかし、クッルナー・シュラカー(3月21日付)は、ヌスラ戦線などからなる武装集団が軍との戦闘の末に、カサブ国境通行所、税関ビルなどを含むビル4棟、サフラ監視ポスト、カサブ監視ポスト、アクラア山監視ポストを制圧したと報じた。

これに関して、SANA(3月21日付)は、ヌスラ戦線などの攻撃が、トルコ領内から行われたと指摘、軍がトルコ領から潜入しようとしたテロ集団を撃退したと報じた。

この戦闘で、軍はヌスラ戦線の北部地域司令官を含む17人の戦闘員を殲滅したという。

また、バッシャール・ジャアファリー国連代表大使は、ラタキア県カサブ国境通行所一帯に対する反体制武装集団の攻撃に対してトルコ政府が、兵站支援や戦闘員の越境支援などを行っていると非難する抗議文を国連事務総長と安保理議長に提出した。

このほか、SANA(3月21日付)によると、ラタキア市ティシュリーン大学内の電気機械工学部、工業研究所近くに反体制武装集団が撃った迫撃砲弾1発が着弾した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ムーリク市周辺で、軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、カフルナブル市を軍が空爆した。

一方、SANA(3月21日付)によると、カフルルーマー村、サラーキブ市、クマイナース村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ドゥーマー市郊外のワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプ、ムライハ市近郊の防空局周辺などで軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(3月21日付)によると、ハーマ町国民和解委員会のフサーム・スカーフ氏が市庁舎近くで反体制武装集団の襲撃を受け、射殺された。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク区でPFLP-GC民兵と反体制武装集団が交戦した。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(3月21日付)によると、ヤルムーク師団(自由シリア軍)のバッシャール・ズウビー司令官がダルアー市郊外の穀物サイロ地区を制圧したと発表した。

またユーチューブには穀物サイロ地区を制圧した武装集団の映像(http://www.youtube.com/watch?v=JXrWkusgnVM&feature=player_embedded)が公開された。

一方、SANA(3月21日付)によると、サフム・ジャウラーン村・タスィール町街道、ハッジャ村周辺、サムリーン村、ジャドル村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(3月21日付)によると、サアン村、バイト・スワイス村、マシュラファ村、南マシュジャル村、タルビーサ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(3月21日付)によると、アレッポ中央刑務所周辺、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、ハンダラート・キャンプ、ブライジュ村、タッル・ジュバイン村、アブティーン村、アッザーン村、カフルハムラ村、シャイフ・サイード村、アナダーン市、アンジャーラ村、シャルバア村、バービース村、クワイリス村、アルバイド村、アレッポ市ジュダイダ地区、ジャンドゥール交差点、マサーキン・ハナーヌー地区、ブアイディーン地区、旧市街、ハイダリーヤ地区、ライラムーン地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、アレッポ市タラル地区、ニール通りに反体制武装集団が撃った迫撃砲弾複数発が着弾し、市民6人が死亡、20人が負傷した。

AFP, March 21, 2014、AP, March 21, 2014、ARA News, March 21, 2014、Champress, March 21, 2014、al-Hayat, March 22, 2014、Iraqinews.com, March 21, 2014、Kull-na Shuraka’, March 21, 2014、Naharnet, March 21, 2014、NNA, March 21, 2014、Reuters, March 21, 2014、SANA, March 21, 2014、UPI, March 21, 2014などをもとに作成。

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2014年3月21日のシリア情勢:反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(3月21日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立に批判的な反体制活動家らが、フェイスブックに「アフマド・アースィー・ジャルバー連立代表打倒協会」(https://www.facebook.com/Down.President.Ahmad.Jarba)の名でグループを立ち上げ、24時間で12,000人が参加した、と報じた。

同グループは、アサド政権の連立双方の打倒を主唱している。

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AFP, March 21, 2014、AP, March 21, 2014、ARA News, March 21, 2014、Champress, March 21, 2014、al-Hayat, March 22, 2014、Iraqinews.com, March 21, 2014、Kull-na Shuraka’, March 21, 2014、Naharnet, March 21, 2014、NNA, March 21, 2014、Reuters, March 21, 2014、SANA, March 21, 2014、UPI, March 21, 2014などをもとに作成。

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2014年3月20日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

シャームの民のヌスラ戦線、シャーム・イスラーム運動、シャーム・アンサール大隊(イスラーム戦線)はユーチューブを通じて共同声明(http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=C-ngB4fOZOw)を出し、「アンファールの戦い」の開始を宣言、「シリア海岸(ラタキア県)において、我々は剣を抜いた。シリアの土地で我らが住民がお前らの不正から身を守り、すべての都市の包囲を解除し、お前らの刑務所から逮捕者を解放するまで、再び剣を鞘に戻すことはないだろう」と発表した。

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ハラブ・ニュース(3月21日付)は、20日に反体制活動家からなる「欧州電子軍」を名乗るグループが、シリア電子軍によるシリア革命反体制勢力国民連立のウェブサイトへのサイバー攻撃に対抗して、シリア国内のインターネット・システムにサイバー攻撃を仕掛け、数時間にわたってインターネットが不通になったと報じた。

これに関して、クッルナー・シュラカー(3月20日付)は、シリア全土でインターネットが不通になったと報じる一方、SANA(3月20日付)は、地中海とラタキア県を結ぶ老朽化したインターネット回線の修復が行われたと報じた。

Halabnews.com, March 21, 2014、Kull-na Shuraka’, March 20, 2014、March 21, 2014、SANA, March 20, 2014などをもとに作成。

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2014年3月20日のシリア情勢:諸外国の動き

化学兵器禁止機関・国連合同派遣団特別調整官のスィグリッド・カーグ国連事務次長補は声明を出し、シリアが保有する化学兵器・物質の53.6%が、国内で破壊されるか、国外に搬出されることで廃棄されたと発表、廃棄プロセスが「大きな進展」を遂げていると述べた。

同声明によると、廃棄プロセスに遅れが見られるもの、シリアが保有する化学物質の45.6%がすでにラタキア港を経由して国外に搬出されたという。

危険度の高い化学物質は29.5%が、危険度の低い物質は82.6%が国外に搬出されたという。

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『ハヤート』(3月21日付)は、米上院議員9人がバラク・オバマ米大統領に連名で書簡を提出、アサド政権退陣とジュネーブ合意履行のために「現地のパワー・バランスを変えるための政策」の実施を求めたと報じた。

議員9人は、「自由シリア軍」を名乗る武装集団および自由シリア軍参謀委員会(最高軍事評議会)に、「アサドだけでなく、アル=カーイダが支援する過激な集団と戦う」よう支援すべきだと主張しているという。

書簡を提出したのは、ロバート・メネンデス上院外交委員会委員長、カール・レヴィン上院軍事委員会委員長(以上民主党)、ジョン・マケイン議員、リンゼー・グラハム議員(以上共和党)ら。

AFP, March 20, 2014、AP, March 20, 2014、ARA News, March 20, 2014、Champress, March 20, 2014、al-Hayat, March 21, 2014、Iraqinews.com, March 20, 2014、Kull-na Shuraka’, March 20, 2014、Naharnet, March 20, 2014、NNA, March 20, 2014、Reuters, March 20, 2014、SANA, March 20, 2014、UPI, March 20, 2014などをもとに作成。

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2014年3月20日のシリア情勢:イラクの動き

イラキー・ニュース(3月20日付)によると、バービル県ファーリスィーヤ地方、ラアス・アブド地区で軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、ダーイシュ戦闘員6人を殺害、15人を逮捕した。

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合同作戦司令部は声明を出し、アンバール県スブハヤート地方で軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の戦闘員約10人を殺害したと発表した。

AFP, March 20, 2014、AP, March 20, 2014、ARA News, March 20, 2014、Champress, March 20, 2014、al-Hayat, March 21, 2014、Iraqinews.com, March 20, 2014、Kull-na Shuraka’, March 20, 2014、Naharnet, March 20, 2014、NNA, March 20, 2014、Reuters, March 20, 2014、SANA, March 20, 2014、UPI, March 20, 2014などをもとに作成。

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2014年3月20日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月20日付)によると、北部県アッカール郡ワーディー・ハーリド地方付近でシリア軍と反体制武装集団が激しく交戦、シリア領内からの砲撃、銃撃で民家などが被害を受ける一方、反体制武装集団戦闘員35人が負傷し、レバノン領内に搬送された。

シリア・レバノン国境地帯での戦闘激化は、ヒムス県でのカルアト・ヒスン市への軍の攻勢を受けた動きだという。

また、レバノン治安筋によると、カルアト・ヒスン市一帯での戦闘激化を受け、北部県アッカール郡に3日前から避難民の流入が増加しているという。

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NNA(3月20日付)によると、シリア軍ヘリコプターがベカーア県バアルベック郡アルサール村郊外を2回にわたって空爆した。

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ジャディード・チャンネル(3月20日付)は、レバノン山地県シューフ郡のナーイマ市で大量の武器弾薬が押収されたと報じた。

AFP, March 20, 2014、AP, March 20, 2014、ARA News, March 20, 2014、Champress, March 20, 2014、al-Hayat, March 21, 2014、Iraqinews.com, March 20, 2014、al-Jadid TV, March 20, 2014、Kull-na Shuraka’, March 20, 2014、Naharnet, March 20, 2014、NNA, March 20, 2014、Reuters, March 20, 2014、SANA, March 20, 2014、UPI, March 20, 2014などをもとに作成。

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2014年3月20日のシリア情勢:国内の暴力

ヒムス県では、『ハヤート』(3月21日付)によると、軍がカルアト・ヒスン市に突入し、総攻撃を開始した。

カルアト・ヒスン市は、ヒムス県に残された反体制武装集団最後の一大拠点で、同県各地とレバノン(ベカーア県)を結ぶ要衝の一つ。

SANA(3月20日付)などシリアの主要メディアは、同村にある古城カルアト・ヒスン(クラーク・ド・シュバリエ)を制圧し、シリア国旗を掲揚したと報じた。

SANA, March 21, 2014
SANA, March 21, 2014

シリア軍の大佐はマヤーディーン(3月20日付)に対して、クラーク・ド・シュバリエ、郊外、隣接する村落を制圧したことを明らかにした。

またAFP(3月20日付)は、カルアト・ヒスン市から敗走した反体制武装集団を軍が要撃し、戦闘員11人が死亡したと報じた。

Kull-na Shuraka', March 20, 2014
Kull-na Shuraka’, March 20, 2014

一方、SANA(3月20日付)によると、軍が、国防隊の支援のもと、カルアト・ヒスン市を制圧、同地の治安と安全を回復、クラーク・ド・シュバリエにシリア国旗を掲揚した。

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ラタキア県では、『ハヤート』(3月21日付)によると、サルマー町、ドゥワイリカ村、アーラー村街道、ラタキア・アレッポ街道各所を軍が砲撃・空爆した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市アズィーズィーヤ地区に迫撃砲弾が着弾し、複数名が負傷、またブアイディーン地区、ハイダリーヤ地区、サカン・シャバービー地区、カラム・ベク地区が軍の「樽爆弾」などによる空爆を受けた。

また軍は、ジハード主義武装集団が占拠するキンディー大学病院付近、アレッポ市カースティールー地区、アレッポ中央刑務所周辺、フライターン市などを空爆、サバーヒーヤ村周辺では、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(3月20日付)によると、アレッポ市旧市街、サーフール地区、ジャンドゥール交差点、ジュダイダ地区、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、カースティールー地区、ナイラブ地区、バニー・ザイド地区、アレッポ中央刑務所周辺、アッザーン村、カフルハムラ村、ダフラト・アブドゥラッブフ地区、ラスム・アッブード村周辺、クワイリス村、ファースィーン村、ザバディーヤ村、フマイマ村、マーリア市、タッル・リフアト市、バービース村、フライターン市、ウワイジャ地区、アルバイド村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ラターミナ町一帯を軍が空爆した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ハーン・シャイフ・キャンプ周辺、ドゥーマー市などを軍が空爆・砲撃した。

ドゥーマー市への砲撃は、同市への人道支援搬入直後に行われたという。

一方、SANA(3月20日付)によると、ヤブルード市西部のマシュラファ村、ダーライヤー市、ハラスター市、ザーキヤ町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またクドスィーヤー市に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民3人が死亡した。

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ダマスカス県では、SANA(3月20日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(3月20日付)によると、イドリブ・ラタキア街道、ラーム・ハムダーン村、マアッラトミスリーン市、カフル・ヤフムール村、マアッルバリート村、ジダール・ビカフルーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、ARA News(3月20日付)によると、マルカダ町でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、シャームの民のヌスラ戦線の拠点に対して爆弾を仕掛けた車で自爆攻撃を行った。

また同村の穀物サイロ近くでは、ヌスラ戦線、イスラーム戦線がダーイシュと交戦し、ヌスラ戦線はダーイシュ戦闘員40人以上を殺害したと発表したという。

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ラッカ県では、ARA News(3月20日付)が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がタッル・アブヤド市近郊の村々に住むクルド人の強制排除を進め、タッル・ファンダル村の住民約500人がトルコ領内に追放されたと報じた。

AFP, March 20, 2014、AP, March 20, 2014、ARA News, March 20, 2014、Champress, March 20, 2014、al-Hayat, March 21, 2014、Iraqinews.com, March 20, 2014、Kull-na Shuraka’, March 20, 2014、Naharnet, March 20, 2014、NNA, March 20, 2014、Qanat al-Mayadin, March 20, 2014、Reuters, March 20, 2014、SANA, March 20, 2014、UPI, March 20, 2014などをもとに作成。

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2014年3月20日のシリア情勢:シリア政府の動き

SANA(3月20日付)は、アサド大統領とアスマー・アフラス夫人が、教師の日を記念して、「武装テロ集団の脅威にさらされながらも、教育活動を続ける」教員らと懇談したと報じ、その写真を公開した。

SANA, March 20, 2014
SANA, March 20, 2014
SANA, March 20, 2014
SANA, March 20, 2014
SANA, March 20, 2014
SANA, March 20, 2014

AFP, March 20, 2014、AP, March 20, 2014、ARA News, March 20, 2014、Champress, March 20, 2014、al-Hayat, March 21, 2014、Iraqinews.com, March 20, 2014、Kull-na Shuraka’, March 20, 2014、Naharnet, March 20, 2014、NNA, March 20, 2014、Reuters, March 20, 2014、SANA, March 20, 2014、UPI, March 20, 2014などをもとに作成。

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2014年3月20日のシリア情勢:反体制勢力の動き

シリア革命家戦線司令官の一人ジャマール・マアルーフ氏は『デイリー・テレグラフ』(3月20日付)に、サウジアラビアや米国から約400万ドルの資金を得ていることを明らかにしたうえで、同組織が略奪や密輸に関与しているとの一部報道を否定した。

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スカイ・ニュース(3月20日付)は、民主的変革諸勢力国民連立が、7月に予定されている大統領選挙に関して、紛争和解に向けた政治プロセスを妨害する動きと非難、拒否する姿勢を示したと報じた。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・トゥウマ暫定内閣は、イスタンブールで避難生活を送るシリア人児童を対象に6ヶ月で総額5万ドルの支援を行うと発表した。

イヤード・クドスィー暫定政府副首班が視察したイスタンブール市内の学校で明らかにした。

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シリア公務員国民自由連合がトルコのガズィアンテップ市で総会を開催し、執行部選挙を行った。

クッルナー・シュラカー(3月20日付)によると、選挙では、リヤード・ヒジャーブ元首相が全会一致で連合の議長に再選された。

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シリア革命反体制勢力国民連立政治委員会のファーイズ・サーラ氏は声明を出し、18日のイスラエル軍によるゴラン高原への攻撃に関して、「アサド政権は自らがイスラエルに対峙している…と示そうとしてきたが、真実がこうした幻想とは異なることを露呈した…。過去10年、イスラエルが行ってきたことに対して、何らの軍事的報復も行っていない」と批判した。

AFP, March 20, 2014、AP, March 20, 2014、ARA News, March 20, 2014、Champress, March 20, 2014、The Daily Telegraph, March 20, 2014、al-Hayat, March 21, 2014、Iraqinews.com, March 20, 2014、Kull-na Shuraka’, March 20, 2014、Naharnet, March 20, 2014、NNA, March 20, 2014、Reuters, March 20, 2014、SANA, March 20, 2014、Sky News Arabic, March 20, 2014、UPI, March 20, 2014などをもとに作成。

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2014年3月19日のシリア情勢:諸外国の動き

イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は閣議で、「イスラエル軍が昨晩(18日)、シリア領内の複数の標的を攻撃した。シリア軍を標的としていたが、我が軍への攻撃を許すことはなく、敵対者たちとも協力していない…。我々は我々に敵対する者を打ち負かす…。陸海空で武器移転を阻止し続ける」と述べた。

またモシェ・ヤアロン国防大臣は声明を出し、「我々はシリア国内で起きていることの責任がアサド政権にあると考えている。アサド政権がイスラエル国家に危害を与えようとテロ組織と協力を続けるのなら、彼らは多大な代価を払うことにあろう」と述べた。

そのうえで「我々の主権へのいかなる侵害も、我々の兵、市民への攻撃も許さない。我々はいつでもどこでも…力をもって断固として我々への敵対行為に対応する」と付言した。

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ロシア外務省は声明を出し、ダニエル・ルビンスタイン米シリア担当特使によるシリア大使館閉鎖と外交官国外退去命令に関して、「こうした一方的な措置は、米国自身がシリアの政治的関係正常化プロセスの後援者としての役割を放棄するものだ。米国は、アル=カーイダなどからなる…シリアの過激な反体制勢力にもてあそばれる玩具に成り下がった」と非難した。

インテルファクス通信(3月19日付)が伝えた。

AFP, March 19, 2014、AP, March 19, 2014、ARA News, March 19, 2014、Champress, March 19, 2014、al-Hayat, March 20, 2014、Interfax, March 19, 2014、Iraqinews.com, March 19, 2014、Kull-na Shuraka’, March 19, 2014、Naharnet, March 19, 2014、NNA, March 19, 2014、Reuters, March 19, 2014、SANA, March 19, 2014、UPI, March 19, 2014などをもとに作成。

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2014年3月19日のシリア情勢:イラクの動き

イラキー・ニュース(3月19日付)によると、アンバール県ファッルージャ市の入口と主要な街路をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が掌握した。

これに対して、治安部隊は、ファッルージャ市への突入に向けて同市入口付近に進軍、ダーイシュの車輌11台を破壊した。

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イラキー・ニュース(3月19日付)によると、バービル県ラティーフィーヤ地方、ユースフィーヤ地方で治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、13人を逮捕した。

AFP, March 19, 2014、AP, March 19, 2014、ARA News, March 19, 2014、Champress, March 19, 2014、al-Hayat, March 20, 2014、Iraqinews.com, March 19, 2014、Kull-na Shuraka’, March 19, 2014、Naharnet, March 19, 2014、NNA, March 19, 2014、Reuters, March 19, 2014、SANA, March 19, 2014、UPI, March 19, 2014などをもとに作成。

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2014年3月19日のシリア情勢:レバノンの動き

OTV(3月19日付)などによると、軍が早朝、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方に増援部隊を派遣、デモ参加者によって封鎖されていたラブワ村・アルサール村間の街道を開放した。

またNNA(3月19日付)によると、アルサール村郊外のワーディー・シャアブ検問所で、軍がシャームの民のヌスラ戦線メンバーを含むシリア人15人を逮捕した。

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NNA(3月19日付)によると、ベカーア県ヘルメル郡のヘルメル国立病院周辺にロケット弾2発が着弾、またバアルベック郡アルサール村郊外の無人地帯をシリア軍戦闘機が空爆した。

北部県アッカール郡シャドラー地方、マシュター・ハンムード地方でもシリア軍が侵犯したという。

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NNA(3月19日付)は、ベイルート県のマディーナト・リヤーディーヤ地区で、アルサール村との連帯を求めるデモ参加中に撃たれて死亡した若者の葬儀を行われ、会葬者が道路を一時封鎖し、抗議行動を行った。

この若者は、ジュダイダ街道でのデモに参加中に射殺されたという。

またベイルート県カスカース地区でも、抗議デモが行われ、道路が一時封鎖されたという。

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レバノンの声ラジオ(3月19日付)などによると、北部県トリポリ市ジャバル・ムフスィン地区、バーブ・タッバーナ地区で武装集団どうしが再び交戦した。

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NNA(3月19日付)によると、総合情報総局は、レバノン領内に不法入国し逮捕されたシリア人5人が、爆弾を仕掛けた車をシリアからレバノンに移送しようとしていたと自供、ヤブルード市(ダマスカス郊外県)から撤退したシャームの民のヌスラ戦線との関係を認めたと発表した。

AFP, March 19, 2014、AP, March 19, 2014、ARA News, March 19, 2014、Champress, March 19, 2014、al-Hayat, March 20, 2014、Iraqinews.com, March 19, 2014、Kull-na Shuraka’, March 19, 2014、Naharnet, March 19, 2014、NNA, March 19, 2014、OTV, March 19, 2014、Reuters, March 19, 2014、SANA, March 19, 2014、UPI, March 19, 2014、Voice of Lebanon, March 19, 2014などをもとに作成。

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2014年3月19日のシリア情勢:国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ヤブルード市近郊のラアス・アイン市を軍が国防隊、ヒズブッラー戦闘員の支援のもとに制圧した。

同市では、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などと軍の戦闘が18日から激化していた。

またクドスィーヤー市周辺、ダイル・ムクリン町・イフラ村間の街道、ザバダーニー市東部山岳地帯を軍が砲撃した。

一方、SANA(3月19日付)によると、軍がラアス・アイン市を制圧、同地の治安を回復した。

またダーライヤー市などで、軍は反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、AFP(3月19日付)によると、軍がカルアト・ヒスン市に突入し、村内の二つの地区を制圧した。

軍はまた同村周辺を砲撃した。

一方、SANA(3月19日付)によると、シュワイヒド村を軍が制圧、同地の治安を回復した。

またザーラ村、ラスタン市、ザアフラーナ村、タルビーサ市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市バーブ街道地区、ジャズマーティー地区、シャイフ・マクスード地区、スッカリー地区、ハンダラート・キャンプ、アレッポ中央刑務所周辺などを軍が「樽爆弾」などで空爆した。

またARA News(3月19日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が民主統一党人民防衛隊との3日にわたる戦闘の末、アイン・アラブ(コバネ)市郊外のスィリーン村にある穀物サイロを制圧した。

人民保護部部隊司令官の一人によると、この戦闘で隊員3人が戦死、11人が負傷する一方、ダーイシュ側にも人的被害が出たという。

一方、SANA(3月19日付)によると、アレッポ市サーフール地区、シャッアール地区、ハナーヌー地区、ブスターン・カスル地区、バニー・ザイド地区、ジュダイダ地区、アレッポ中央刑務所周辺、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、ハンダラート・キャンプ、シャイフ・ズィヤート村、フィーファーン村、カシーシュ村、アナダーン市、ハーン・アサル村、アウラム・クブラー町、アッザーン村、マンスーラ村、カフルハムラ村、カフルハラブ村、ダフラトアブドゥラッブ村、ハーン・トゥーマーン村、クワイリス村、ラスム・アッブード村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、民主統一党人民防衛隊がラアス・アイン市郊外でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦の末、ダーイシュ戦闘員20人を殺害、ガザール・マフウ村、ファリーサ・シャッラービーイーン村、ファリーサ・スーフィヤーン村、ファリーサ・ダシュウ村、タッル・マハー村、ブーガー村を制圧した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、スンナの獅子の盾旅団などジハード主義武装集団からなる「自由シリア軍」がダルアー市中央刑務所(ガラズ刑務所)周辺での軍との2ヶ月におよぶ戦闘の末、同刑務所を制圧するとともに、刑務所に隣接する穀物サイロ地区で戦闘を続けた。

Kull-na Shuraka', March 19, 2014
Kull-na Shuraka’, March 19, 2014

『ハヤート』(3月20日付)によると、ガラズ刑務所制圧により、「自由シリア軍」は収監者数十人を解放した。

同刑務所には約300人の収監者がおり、そのほとんどが2011年3月以降の反体制デモ参加者だという。

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Kull-na Shuraka', March 19, 2014
Kull-na Shuraka’, March 19, 2014

ラタキア県では、クッルナー・シュラカー(3月19日付)によると、ラタキア市の政治治安部近くなどに「自由シリア軍」が発射した迫撃砲弾が着弾し、建物などが被害を受けた。

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イドリブ県では、SANA(3月19日付)によると、サラーキブ市、ファイルーン村、アリーハー市、ムナイズィラ村、カフルナジュド村、ラブア・ジューズ村、タッル・ハッターブ村、クマイナース村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(3月19日付)によると、ブー・ウマル村、ダイル・ザウル市ハミーディーヤ地区、シャイフ・ヤースィーン地区、ジュバイラ地区、工業地区、ハウィーカ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(3月19日付)によると、マーリキー地区のジャーヒズ公園近くに反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民9人が負傷した。

AFP, March 19, 2014、AP, March 19, 2014、ARA News, March 19, 2014、Champress, March 19, 2014、al-Hayat, March 20, 2014、Iraqinews.com, March 19, 2014、Kull-na Shuraka’, March 19, 2014、Naharnet, March 19, 2014、NNA, March 19, 2014、Reuters, March 19, 2014、SANA, March 19, 2014、UPI, March 19, 2014などをもとに作成。

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2014年3月19日のシリア情勢:シリア政府の動き

軍武装部隊総司令部は声明を出し、18日のイスラエル軍によるゴラン高原のシリア軍陣地複3カ所への攻撃によって、1人が死亡、7人が負傷したと発表、「兵力引き離し協定への新たな違反」と批判した。

声明によると、イスラエル軍は18日早朝、クナイトラ県ゴラン高原のサヒーター村に近い1023高地を迫撃砲やロケット弾で攻撃、また戦闘機がクーム・ワイスィーヤ、ナブア・ファウワール、サアサアの陣地を空爆し、兵士1人が死亡、7人が負傷したという。

また声明は、この攻撃が「ヨルダン方面からテロリスト多数がダルアー市の中央刑務所に攻撃を仕掛けたのと同時に行われた」と指摘し、「軍がヤブルードなどで大いなる成果を上げ、テロ組織や、シオニスト政体を筆頭とするその支援者に電光石火の一撃を加え…、一連の勝利を治めていることから耳目を反らそうとするもの」と主張した。

そのうえで「テロ組織との戦いを続け、殲滅する意志」を表明、「こうした敵対的行為を繰り返すことで、事態の悪化と緊張を促すような無駄な試み」を行わないよう警告した。

しかし、声明では「イスラエルの攻撃に対して報復権を留保する」といった姿勢を明示することはなかった。

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外務在外居住者省は、国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送り、そのなかで18日のイスラエル軍によるゴラン高原のシリア軍陣地複3カ所への攻撃を「兵力引き離し協定、国連憲章、国際法への新たな侵害」としたうえで、イスラエルの攻撃が「ウソの口実」に基づいていると非難した。

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外務在外居住者省は声明を出し、ダニエル・ルビンスタイン米シリア担当特使によるシリア大使館閉鎖と外交官国外退去命令に関して、「我々との外交領事関係にかかる合意へのあからさまな違反だ」と非難した。

声明によると、シリア政府は3月初め、同月末に赴任予定のシリア人外交官への入国ビザ発給を米当局に要請していたとしたうえで、近くワシントンのシリア大使館の閉鎖に踏み切るだろうと述べ、ワシントンに駐在する外交官にそのための諸手続をとるよう指示したことを明らかにした。

SANA, March 19, 2014
SANA, March 19, 2014

声明は「シリアに対する米国の政策の真の目的は…シリアでのテロへのさらなる支援と流血にある」と付言した。

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SANA(3月19日付)によると、ヒムス市ハムラー地区で、軍による「テロとの戦い」を支持するデモが行われ、地元住民ら数千人が参加した。

AFP, March 19, 2014、AP, March 19, 2014、ARA News, March 19, 2014、Champress, March 19, 2014、al-Hayat, March 20, 2014、Iraqinews.com, March 19, 2014、Kull-na Shuraka’, March 19, 2014、Naharnet, March 19, 2014、NNA, March 19, 2014、Reuters, March 19, 2014、SANA, March 19, 2014、UPI, March 19, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

2014年3月19日のシリア情勢:反体制勢力の動き

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)はツイッターを通じて声明を出し、クウェート人、リビア人、ベルギー人の3人の司令官が戦死したと発表した。

死亡したのは、アブー・ヒッサ・クワイティー、ファドル・アウカリー・リービー、アブー・ムサンナー・バルジーキーの3人。

死亡場所は発表されなかった。

またダーイシュは18日にもツイッターを通じて声明を出し、指導者の一人でエジプト人の「ハーズィム・ミスリー氏が殉教した」と発表した。

ミスリー氏が誰に殺害されたかについても触れられていない。

AFP, March 19, 2014、AP, March 19, 2014、ARA News, March 19, 2014、Champress, March 19, 2014、al-Hayat, March 20, 2014、Iraqinews.com, March 19, 2014、Kull-na Shuraka’, March 19, 2014、Naharnet, March 19, 2014、NNA, March 19, 2014、Reuters, March 19, 2014、SANA, March 19, 2014、UPI, March 19, 2014などをもとに作成。

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最新論考「シリア紛争から3年:アサド政権と反体制勢力の暴力の応酬をめぐる「善」と「悪」(Asahi中東マガジン)

青山弘之「シリア紛争から3年:アサド政権と反体制勢力の暴力の応酬をめぐる「善」と「悪」

Asahi中東マガジン、2014年3月18日 http://middleeast.asahi.com/report/2014031600001.html

「シリア革命」と呼ばれた反体制運動が高揚し、シリアが未曾有の混乱に苛まれてから3月15日で3年が経った。「今世紀最悪の紛争」と評されるこの武力紛争は、「政権崩壊は時間の問題」といった主張が欧米諸国や日本のメディアから姿を消して以降、大きく取り上げられることはなくなった。2013年8月のダマスカス郊外県グータ地方での化学兵器使用を受けて、シリア情勢への関心はにわかに高まりを見せたが、そこで注目されたのは、シリアそのものというよりは、むしろバッシャール・アサド政権に「懲罰的」な攻撃を行おうとした米英仏のヒステリーだった。
シリアの紛争への関心が薄れるなか、「自由を求める無垢な市民に対する独裁政権の一方的弾圧」というイメージだけが記憶にとどまり、多くの人がそれを現実だと錯覚している。だが、今日のシリアはこうしたイメージでは到底理解し得ない結末へと向かっており、実態に即した理解と対応が求められている。

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「アラブの春」が波及するかたちで発生したシリアの紛争は、既存の政権(独裁政権)を「悪」、抗議行動を行う民衆を「善」と位置づけ、「悪」は滅び、その後に「善」なる「民主制」が実現する(実現せねばならない)という予定調和に沿って捉えられることが多い。しかし、拙稿(『混迷するシリア:歴史と政治構造から読み解く』岩波書店、2012年)で詳述した通り、この紛争は、争点や当事者を異にするさまざまな局面が折り重なるかたちで展開しており、重層性を無視した過度の単純化は、実態の把握を困難なものとした。
予定との調和を見せずに混迷を続けたシリア情勢は、中東政治を説明する際にしばしば引き合いに出される「宗派対立」という視点から説明されることもあった。アラウィー派政権とスンナ派からなる国民・反体制勢力の闘争、といった図式がそれである。しかし、宗派対立は、アサド政権を非難する欧米諸国と、シリアでのテロを自己正当化するアル=カーイダ系組織の言説が作り出す仮想現実だった。宗派への帰属やその教義は、…「続きはログイン・ご購入後に読めます」

2014年3月18日のシリア情勢:諸外国の動き

ダニエル・ルビンスタイン米シリア担当特使は声明を出し、「この政府(シリア政府)が任命した人物が米国での外交領事活動を行うことは受け入れられないと決定した」と表明し、米国内のシリア大使館と領事館の閉鎖と職員の国外退去を命じた。

ルビンスタイン特使は「3年にわたり、アサドは解任を求める国民に耳を傾けることを拒んできた」と非難したが、「両国政府は意見を異にしてはいるが、シリア国民との古くからのつながりを表すため、シリアという国家との外交関係は維持する。この関係はアサドが権力の座を去っても続くだろう」と付言した。

なお、シリア政府は12日に在米シリア大使館の閉鎖をすでに決定しており(https://syriaarabspring.info/wp/?p=5236)、ルビンスタイン特使の意思表明には実質的意味はない。

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イスラエル軍報道官によると、占領するゴラン高原(クナイトラ県)で、ブルー・ライン沿いの道路脇に仕掛けられた爆弾が爆発し、パトロール中のイスラエル軍車輌に乗っていた兵士複数が負傷した。

『ハヤート』(3月19日付)によると、この爆発で、イスラエル兵1人が死亡した。

誰が爆弾を仕掛けたかは不明。

爆発事件を受け、イスラエル軍は、シリア軍の陣地複数カ所に向けた迫撃砲数十発を発射した。

爆発に関して、ベンヤミン・ネタニヤフ首相はリクードで演説し、「イスラエルの安全保障を護るため力をもって対処する」と述べた。

国連のフェフリー・フェルトマン事務次長(元駐レバノン米大使)はこの爆発に関して、重大な懸念を表明した。

なおNNA(3月18日付)によると、イスラエル軍は、占領下のシャブアー農場(ナバティーヤ県ハースバイヤー郡)で大規模な軍事訓練を行い、レバノン領から複数回にわたって爆発音が聞こえた。

同報道によると、イスラエル軍は120ミリ、155ミリ迫撃砲などを使用して砲撃を行う一方、シャイフ山(ヘルモン山)やカフルシューバーに空挺部隊の降下訓練も行われたという。

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米法務省は声明を出し、カナダを経由し、シリアに入国し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に参加しようとしていた男性をワシントン州で逮捕したと発表した。

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英国のヒュー・ロバートソン外務英連邦大臣は『ハヤート』(3月19日付)に、「選挙結果はあらかじめ分かっている…。どんな選挙でもアサドが90%の信任を得て勝利することが分かっている、そう我々は言ってきた」と非難しつつ、「我々はアサドが選挙を実施することを止めることはでない…。しかし、国際社会において…偽りの選挙が彼に正統性を付与することはないだろう」と述べた。

AFP, March 18, 2014、AP, March 18, 2014、ARA News, March 18, 2014、Champress, March 18, 2014、al-Hayat, March 19, 2014、Iraqinews.com, March 18, 2014、Kull-na Shuraka’, March 18, 2014、Naharnet, March 18, 2014、NNA, March 18, 2014、Reuters, March 18, 2014、SANA, March 18, 2014、UPI, March 18, 2014などをもとに作成。

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2014年3月18日のシリア情勢:イラクの動き

内務省のサアド・マアン報道官は声明を出し、サラーフッディーン県ティクリート市で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のメンバー10人を逮捕したと発表した。

AFP, March 18, 2014、AP, March 18, 2014、ARA News, March 18, 2014、Champress, March 18, 2014、al-Hayat, March 19, 2014、Iraqinews.com, March 18, 2014、Kull-na Shuraka’, March 18, 2014、Naharnet, March 18, 2014、NNA, March 18, 2014、Reuters, March 18, 2014、SANA, March 18, 2014、UPI, March 18, 2014などをもとに作成。

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