2014年3月6日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

クッルナー・シュラカー(3月8日付)は、イドリブ県内で、国民公正憲法党(ワアド)の執行部が会合を開き、結党を宣言したと伝えた。

国民公正憲法はシリア・ムスリム同胞団が数ヶ月前から結党の準備を進めていた組織で、党首にはムハンマド・ヒクマト・ワリード氏が就任した。

Kull-na Shuraka', March 8, 2014
Kull-na Shuraka’, March 8, 2014

党幹部の一人ムハンマド・ズハイル・ハティーブ氏によると、国民公正憲法は、シリア革命を支援しつつ、アサド政権崩壊後に「民主的手段を通じて自由と公正の確立」をめざすという。

Kull-na Shuraka’, March 8, 2014などをもとに作成。

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2014年3月6日のシリア情勢:国内の暴力(追記)

ハサカ県では、ARA(3月7日付)によると、カフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市の人民防衛隊本部前で自爆テロが発生した。

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アレッポ県では、ARA News(3月6日付)によると、アイン・アラブ(コバネ)市で、民主統一党アサーイシュが「コバネ・クルド」(kobanikurd.com)の管理人のムスタファー・アブディー氏を逮捕した。

またシリア赤新月社は声明を出し、アレッポ県アレッポ中央刑務所周辺で救急医療チームが何者かの攻撃を受け、現在もなお行方不明であると発表した。

Kull-na Shuraka', March 7, 2014
Kull-na Shuraka’, March 7, 2014

ARA News, March 6, 2014、March 7, 2014、Kull-na Shuraka’, March 7, 2014、などをもとに作成。

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2014年3月6日のシリア情勢:イラクの動き

イラキー・ニュース(3月6日付)は、治安筋の話として、バービル県ジュルフ・サフル地方で治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のアミールを逮捕したと報じた。

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イラキー・ニュース(3月6日付)は、治安部隊が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)掃討のため、アンバール県ラマーディー市西部一帯に対して外出禁止令を出したと報じた。

AFP, March 6, 2014、AP, March 6, 2014、ARA News, March 6, 2014、Champress, March 6, 2014、al-Hayat, March 7, 2014、Iraqinews.com, March 6, 2014、Kull-na Shuraka’, March 6, 2014、Naharnet, March 6, 2014、NNA, March 6, 2014、Reuters, March 6, 2014、SANA, March 6, 2014、UPI, March 6, 2014などをもとに作成。

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2014年3月6日のシリア情勢:レバノンの動き

レバノンの声(3月6日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方のヒルバト・ユーニーン村一帯をシリア軍が空爆した。

AFP, March 6, 2014、AP, March 6, 2014、ARA News, March 6, 2014、Champress, March 6, 2014、al-Hayat, March 7, 2014、Iraqinews.com, March 6, 2014、Kull-na Shuraka’, March 6, 2014、Naharnet, March 6, 2014、NNA, March 6, 2014、Reuters, March 6, 2014、SANA, March 6, 2014、UPI, March 6, 2014、Voice of Lebanon, March 6, 2014などをもとに作成。

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2014年3月6日のシリア情勢:国内の暴力

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市アルメニア地区で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、少なくとも15人が死亡、12人が負傷した(SANAによると女性・子供を含む13人が死亡、30人が負傷)。

またマフラム地方のウンム・ダーリー村にある軍と国防隊の合同検問所近くでも爆弾が仕掛けられた車が爆発し、検問所の治安要員3人が死亡、複数が負傷した。

SANA, March 6, 2014
SANA, March 6, 2014

このほか、軍、国防隊が反体制武装集団が占拠を続けるザーラ村入り口まで進軍し、反体制武装集団と交戦し、戦闘員10人以上が死亡した。

一方、SANA(3月6日付)によると、ザーラ村周辺農場およびタッラト・ジャラーラを軍が完全制圧した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ハマー市南部の軍事情報局本部近くで、爆弾が仕掛けられた車が爆発し、少なくとも5人が死亡、20人以上が負傷した(SANAによると4人が死亡、22人が負傷)。

また反体制武装集団が占拠するムーリク市一帯では、軍と反体制武装集団の交戦が続いた。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市北部の第17師団基地内でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が2度にわたり自爆攻撃を行うとともに、軍と激しく交戦、複数の兵士が死傷した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がハーン・シャイフーン市周辺の軍検問所4カ所を襲撃、制圧した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク区を軍が砲撃し、男性1人が死亡した。

一方、SANA(3月6日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、アブー・ルンマーナ地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾2発が着弾し、市民5人が負傷した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、軍がヤブルード市一帯、リーマー農場を空爆・砲撃した。

一方、SANA(3月6日付)によると、軍はリーマー農場およびヤブルード市東部の丘陵地帯を完全制圧し、治安を回復した。

またリーハーン農場一帯、アドラー市旧市街およびウンマーリーヤ地区、ヤブルード市南西部、ダーライヤー市、ザバダーニー市東部山岳地帯、アッブ農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、聖タクラー修道院(ダマスカス郊外県マアルーラー市)の修道女らを拉致する反体制武装集団との交渉に当たっている信頼できる匿名消息筋は、AFP(3月6日付)に対し、「昨日(6日)から修道女との連絡が途絶え、彼女らはヤブルード市から、レバノン国境地域へと連行された可能性がある」ことを明らかにした。

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アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(3月6日付)によると、アターリブ市で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、自爆犯1人が死亡した。

一方、SANA(3月6日付)によると、アレッポ市ジュダイダ地区、アッサーン村、ラスム・アッブード村、クワイリス村、アルバイド村、アレッポ中央刑務所周辺、フライターン市、ジュバイラ村、ハーン・アサル村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、サーリヒーン地区、スッカリー地区、ジャンドゥール交差点地区、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(3月6日付)によると、ザバーイル村、アイド村、フラーク市、サムリーン村、ハムラ村、ヤードゥーダ村、ヌアイマ村、ダルアー市ヤルムーク学校周辺、ビラール・モスク西方で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、ARA News(3月6日付)によると、アームーダー市にあるシリア・クルド進歩民主党の事務所が何者かによって放火された。

シリア・クルド進歩民主党はアブドゥルハミード・ダルウィーシュ氏が書記長を務め、シリア革命反体制勢力国民連立のシリア・クルド国民評議会を主導している。

AFP, March 6, 2014、AP, March 6, 2014、ARA News, March 6, 2014、Champress, March 6, 2014、al-Hayat, March 7, 2014、Iraqinews.com, March 6, 2014、Kull-na Shuraka’, March 6, 2014、Naharnet, March 6, 2014、NNA, March 6, 2014、Reuters, March 6, 2014、SANA, March 6, 2014、UPI, March 6, 2014などをもとに作成。

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2014年3月6日のシリア情勢:シリア政府の動き

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(3月6日付)によると、カーミシュリー市で、アサド政権を支持するデモ行進が行われた。

Kull-na Shuraka', March 6, 2014
Kull-na Shuraka’, March 6, 2014

デモ参加者は「アサドのシリア」、「我ら男たちはあなたのためにある、バッシャール」などと連呼し行進、同市の治安を担当する民主統一党のアサーイシュは参加者たちのために道路を開放したという。

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SANA(3月6日付)によると、ラタキア県ジャブラ市で、軍による「テロとの戦い」を支持するデモが行われ、多数の市民が参加した。

またヒムス市のバアス大学では、アルメニア地区などに対するテロ行為に反対するデモが行われ、数千人の学生が参加した。

SANA, March 6, 2014
SANA, March 6, 2014
SANA, March 6, 2014
SANA, March 6, 2014

さらにダマスカス県では、労働省および社会問題省職員の集合住宅で、バアス革命(1963年3月8日)を祝うデモが行われ、「テロ行為」拒否などが叫ばれた。

なお、バアス革命を祝う祝典は、ダルアー市のバアス党支部でも行われたという。

一方、アレッポ市では、アレッポ大学学生がバアス党支部前で、イスラエルによるゴラン高原(ハミーディーヤ村)への砲撃に抗議するデモを行った。

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アサド大統領は、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領に宛てた電報のなかで、ウクライナ情勢をめぐるロシアの姿勢に関して、「過激なテロリストによる正統性や民主制へのクーデタの試みに対抗し、友好国ウクライナの治安と安定の回復をめざす大統領の努力に連帯の意を示す」と支持を表明した。

SANA(3月6日付)が伝えた。

AFP, March 6, 2014、AP, March 6, 2014、ARA News, March 6, 2014、Champress, March 6, 2014、al-Hayat, March 7, 2014、Iraqinews.com, March 6, 2014、Kull-na Shuraka’, March 6, 2014、Naharnet, March 6, 2014、NNA, March 6, 2014、Reuters, March 6, 2014、SANA, March 6, 2014、UPI, March 6, 2014などをもとに作成。

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2014年3月6日のシリア情勢:反体制勢力の動き

ムジャーヒディーン軍のムハンマド・アブドゥルカーディル・バックール・アブー・バクル中佐は、クッルナー・シュラカー(3月6日付)に対し、「現地で活動する革命諸組織が参加しないいかなる軍事的、政治的組織も承認しない」と述べ、自由シリア軍参謀委員会の「拡大」に関するシリア革命反体制勢力国民連立と参謀委員会の合意(5日、https://syriaarabspring.info/wp/?p=5073)を拒否した。

Kull-na Shuraka', March 6, 2014
Kull-na Shuraka’, March 6, 2014

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自由シリア軍参謀委員会メンバーのカースィム・サアドッディーン大佐は、5日のシリア革命反体制勢力国民連立と参謀委員会幹部との合意(https://syriaarabspring.info/wp/?p=5073)に関して、アナトリア通信(3月6日付)に対し「紙面のインク」に過ぎないとしたうえで、合意内容は参謀委員会(最高軍事評議会)で正式に承認を受けて初めて効力をなすとの見方を示した。

Kull-na Shuraka', March 6, 2014
Kull-na Shuraka’, March 6, 2014

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シリア革命反体制勢力国民連立のルワイユ・サーフィー報道官は「我々はシリア人のみと交渉する。シリア国民を殺害している外国の民兵が政治的解決に向けた交渉に参加することを受け入れない」と述べた。

この発言は、シリアの反体制勢力がヒズブッラーと交渉することが紛争解決に資するとした露バード・フォード前駐シリア米大使の発言を受けたもの。

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自由シリア軍創設者のリヤード・アスアド大佐は、『クドス・アラビー』(3月6日付)の取材に対し、トルコのアダナ市・アンカラ市間の街道で自身が乗っていた自動車が交通事故(4日)に遭い、息子のムハンマド氏(17歳)が死亡したことに関して、アサド政権による暗殺未遂だとする一部情報を否定した。

アスアド大佐は、妻の弟が運転する車で、妻、ムハンマド氏とともにアダナ市に向かって移動中に、車が路肩のフェンスに衝突し、事故に遭ったと述べている。

AFP, March 6, 2014、AP, March 6, 2014、ARA News, March 6, 2014、Champress, March 6, 2014、al-Hayat, March 7, 2014、Iraqinews.com, March 6, 2014、Kull-na Shuraka’, March 6, 2014、Naharnet, March 6, 2014、NNA, March 6, 2014、al-Quds al-‘Arabi, March 6, 2014、Reuters, March 6, 2014、SANA, March 6, 2014、UPI, March 6, 2014などをもとに作成。

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