2014年3月2日のシリア情勢:国内の暴力(追記)

ハマー県では、『ハヤート』(3月4日付)によると、サルミーン市で、アサド政権を支持する義勇軍の国防隊の行為に反対するデモが行われ、軍およびその支持者からの発砲を受けた。

活動家らがユーチューブなどにアップしたビデオによると、デモ参加者は「魂と血にかけて、我々はサラミーヤのために身を捧げる」などと連呼している。

これに対して、複数の消息筋によると、武装した車輌4台がデモ参加者に小銃などで発砲し、強制排除した。

またある反体制活動家は、フェイスブックで、政権支持者らが「我らアラウィー派は、魂と血にかけて、バッシャールのために身を捧げる」、「アラウィー派、アラウィー派、我々はサラミーヤをぶちこわしたい」などと連呼して、対抗したと主張している。

サラミーヤ市はイスマーイーリー派宗徒が多く住み、住民の多くはアサド政権を支持していることで知られている。

al-Hayat, March 4, 2014などをもとに作成。

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2014年3月2日のシリア情勢:諸外国の動き

『ハヤート』(3月3日付)は、「西側大使」からの情報として、過去2日間でラタキア港から化学物質を積んだ貨物船2隻が出港し、国外での廃棄作業を予定されている化学物質の17%がシリア国外に搬出されたと報じた。

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スペイン日刊紙『ペリオーディコ』(3月2日付)は、2013年9月にイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によってハマー市郊外で拉致されたマーク・マルギネダス(Marc Marginedas)記者が釈放されたと報じた。

同記者は現在トルコで保護されているという。

AFP, March 2, 2014、AP, March 2, 2014、ARA News, March 2, 2014、Champress, March 2, 2014、al-Hayat, March 3, 2014、Iraqinews.com, March 2, 2014、Kull-na Shuraka’, March 2, 2014、Naharnet, March 2, 2014、NNA, March 2, 2014、El Periodico, March 2, 2014、Reuters, March 2, 2014、SANA, March 2, 2014、UPI, March 2, 2014などをもとに作成。

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2014年3月2日のシリア情勢:イラクの動き

イラキー・ニュース(3月2日付)は、治安筋の話として、サラーフッディーン県ティクリート市でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のメンバー2人が逮捕されたと報じた。

AFP, March 2, 2014、AP, March 2, 2014、ARA News, March 2, 2014、Champress, March 2, 2014、al-Hayat, March 3, 2014、Iraqinews.com, March 2, 2014、Kull-na Shuraka’, March 2, 2014、Naharnet, March 2, 2014、NNA, March 2, 2014、Reuters, March 2, 2014、SANA, March 2, 2014、UPI, March 2, 2014などをもとに作成。

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2014年3月2日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月2日付)によると、シリアのダマスカス郊外県カラムーン地方での戦闘に参加していたチュニジア人のバースィム・ビン・ムハンマド・スィルティー氏が、シリアから敗走してレバノンのベカーア県バアルベック郡アルサール地方に潜入し、レバノン軍によって逮捕された。

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LBCI(3月2日付)によると、シリアのダマスカス郊外県カラムーン地方での軍と反体制武装集団との戦闘で、シリア人戦闘員5人とともに、レバノン人のハサン・ムハンマド・アンムーン氏が死亡し、ベカーア県バアルベック郡アルサール村に搬送された。

アンムーン氏は、2月にアルサール村・ラブワ村間の検問所で、爆弾を積んだ自動車を爆破しようとした最重要容疑者として、指名手配されていた。

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NNA(3月2日付)によると、イスラエル軍が、ナバティーヤ県ビント・ジュバイル郡ラーミヤ村に向かって発砲した。

AFP, March 2, 2014、AP, March 2, 2014、ARA News, March 2, 2014、Champress, March 2, 2014、al-Hayat, March 3, 2014、Iraqinews.com, March 2, 2014、Kull-na Shuraka’, March 2, 2014、LBCI, March 2, 2014、Naharnet, March 2, 2014、NNA, March 2, 2014、Reuters, March 2, 2014、SANA, March 2, 2014、UPI, March 2, 2014などをもとに作成。

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2014年3月2日のシリア情勢:国内の暴力

ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(3月3日付)によると、ムウダミーヤト・シャーム市住民が帰宅を開始した。

住民の帰宅は、バービッラー市一帯での「国民和解」(停戦)に伴う暴力の沈静化に伴う動きだという。

またバービッラー市では4日前から一時閉鎖となっていた市内への通行所が再開され、バービッラー市民、ヤルダー市民、バイト・サフム市民の市外への外出が許可されたという。

『ハヤート』によると、バービッラー市などでは「国民和解」以降、住民の市外への移動が制限されていたという。

SANA, March 2, 2014
SANA, March 2, 2014

これに関して、SANA(3月2日付)は、欧米諸国が「政治化」しようとしている国連の人道援助の受け入れをムウダミーヤト・シャーム市民が拒み、シリア政府とシリア赤新月社に対して「支援をめぐる義務の完全履行」を求めていると伝えた。

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同じくダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、軍がヤブルード市を空爆・砲撃、同市周辺の対レバノン国境地帯では、軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(3月2日付)によると、ヤブルード市、ダーライヤー市、ザバダーニー市郊外の山岳地帯、ドゥーマー市、アルバイン市、ハラスター市、ムライハ市、リーマー農場、アッブ農場、アーリヤ農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またジャルマーナー市に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾した。

他方、シリア革命ニュース(3月2日付)によると、クドスィーヤー市でアサド政権を支持するデモを行おうとしていた政権支持者と、反体制活動家が衝突し、ナジュムッディーン・アフマド法務大臣の随行者2人が殺害された。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク区サラースィーン通り、ヤルムーク通りで、シャームの民のヌスラ戦線とPFLP-GCが交戦した。

戦闘はヤルムーク区に隣接するカダム区で発生、またジャウバル区、カーブーン区に対して軍が砲撃を加えた。

これに関して、シャームの民のヌスラ戦線は声明を出し、シリア軍とPFLP-GCがダマスカス県ヤルムーク区での停戦合意に違反し、同地区の「中立化」を阻害していると発表した。

ヌスラ戦線の声明によると、軍とPFLP-GCの民兵は、合意に反して、指定地域からの撤退、武装解除を行っておらず、またUNRWAによる人道支援物資搬入に乗じて、「PFLP-GCのシャッビーハ集団」を送り込み、民間人数十人を逮捕しているのだという。

しかし、PFLP-GCのアンワル・ラジャー報道官は、ダマスカス県ヤルムーク区の停戦合意をめぐるシャームの民のヌスラ戦線の非難声明に関して「ヌスラ戦線、タクフィール主義者、ないしはいわゆる外国人(グラバー)がヤルムーク区のサラースィーン通り(など)に潜入し、占拠している」と反論した。

ラジャー報道官はまた、「パレスチナ人武装集団だけでは、平和的イニシアチブを実行するため停戦合意を遵守することはできず、パレスチナ民衆運動が必要になっている。占拠されているキャンプを救済するのにふさわしいすべての方法をもって、諸派レベルでこうした悪党とその支援者に対抗しなければならない」と付言した。

一方、SANA(3月2日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアッバースィーイーン地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民3人が負傷した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、アトマーン村、シャイフ・マスキーン市を軍が砲撃、またヌアイマ村で軍と反体制武装集団が交戦した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、カフルヌブーダ町近くの検問所で、軍と反体制武装集団が交戦、またフワイズ村で爆発が発生した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、ハーン・シャイフーン市郊外の検問所で軍と反体制武装集団が交戦した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市旧市街、アレッポ中央刑務所周辺で、軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(3月2日付)によると、アレッポ市バニー・ザイド地区、マルジャ地区、ハルワーニーヤ地区、ハラク地区、ジャンドゥール交差点、サカン・シャバービー地区、マアスラーニーヤ地区、ハーウーズ交差点、カッラーサ地区、ジュダイダ地区、フライターン市、アルバイド村、クワイリス村、ヒーラーン村、ジュバイラ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(3月2日付)によると、ハーリディーヤ村、ガジャル村、ブルジュ・カーイー村、ハーッジ・マスウード農場、ラスタン市東部、ヒムス市ジャウラト・シヤーフ地区、バーブ・スィバーア地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またヒムス市マイダーン地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、市民3人が死亡した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(3月2日付)によると、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、ハウィーカ地区、工業地区、マリーイーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

また反体制武装集団は、ダイル・ザウル市南部のティーム地方を通るガス・パイプラインを破壊した。

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ラッカ県では、ARA News(3月2日付)によると、タッル・アブヤド市でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がクルド人青年(キンダール村出身)を殺害した。

またタッル・アブヤド市西部のベールカヌー村を民主統一党人民防衛隊が制圧したのを受け、同村周辺およびアブディークウィー村周辺で同部隊とダーイシュの戦闘が発生した。

AFP, March 2, 2014、Akhbar al-Thawra al-Suriya, March 2, 2014、AP, March 2, 2014、ARA News, March 2, 2014、Champress, March 2, 2014、al-Hayat, March 3, 2014、Iraqinews.com, March 2, 2014、Kull-na Shuraka’, March 2, 2014、Naharnet, March 2, 2014、NNA, March 2, 2014、Reuters, March 2, 2014、SANA, March 2, 2014、UPI, March 2, 2014などをもとに作成。

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2014年3月2日のシリア情勢:シリア政府の動き

SANA(3月2日付)によると、革命青年連合スワイダー県支部が、スワイダー県カルバー市で挙国一致を訴えるデモ行進を主催し、多数の市民が参加した。

SANA, March 2, 2014
SANA, March 2, 2014

AFP, March 2, 2014、AP, March 2, 2014、ARA News, March 2, 2014、Champress, March 2, 2014、al-Hayat, March 3, 2014、Iraqinews.com, March 2, 2014、Kull-na Shuraka’, March 2, 2014、Naharnet, March 2, 2014、NNA, March 2, 2014、Reuters, March 2, 2014、SANA, March 2, 2014、UPI, March 2, 2014などをもとに作成。

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2014年3月2日のシリア情勢:反体制勢力の動き

クッルナー・シュラカー(3月2日付)は、27日にシャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャーム自由人イスラーム運動が襲撃破壊したハサカ県タッル・マアルーフ町のハズナウィー家廟の写真を掲載した。

Kull-na Shuraka', March 2, 2014
Kull-na Shuraka’, March 2, 2014
Kull-na Shuraka', March 2, 2014
Kull-na Shuraka’, March 2, 2014
Kull-na Shuraka', March 2, 2014
Kull-na Shuraka’, March 2, 2014
Kull-na Shuraka', March 2, 2014
Kull-na Shuraka’, March 2, 2014
Kull-na Shuraka', March 2, 2014
Kull-na Shuraka’, March 2, 2014

これに関連して、ハズナウィー家総会評議会は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動によるハサカ県タッル・マアルーフ町襲撃とハズナウィー家廟の破壊を厳しく非難した。

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イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)は声明を出し、アレッポ市でのシャーム自由人イスラーム運動幹部アブー・ハーリド・スーリー氏殺害に関して関与を否定した。

ダーイシュは「我々は、イスラーム戦線がイスラーム国に対する戦いをめぐる陰謀の一角をなすに至り、同戦線と各地で全面戦争を行っているが…、アブー・ハーリド氏殺害を命じておらず、またそうした命令を下すことを求められてもいない」と主張した。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が撤退したアレッポ県アアザーズ市で集団墓地が発見されたとし、ダーイシュによる殺戮行為を非難した。

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クッルナー・シュラカー(3月2日付)は、「ある消息筋」の話として、ダマスカス郊外県のアドラー市一帯に対する軍の砲撃で化学兵器が使用されたと伝えた。

この消息筋によると、化学兵器の使用により、多数の民間人が死亡、また呼吸困難を訴えたという。

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シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は、トルコのアフメト・ダウトオール外務大臣と会談し、ジュネーブ2会議など今後の対応について協議した。

AFP, March 2, 2014、AP, March 2, 2014、ARA News, March 2, 2014、Champress, March 2, 2014、al-Hayat, March 3, 2014、Iraqinews.com, March 2, 2014、Kull-na Shuraka’, March 2, 2014、Naharnet, March 2, 2014、NNA, March 2, 2014、Reuters, March 2, 2014、SANA, March 2, 2014、UPI, March 2, 2014などをもとに作成。

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