2014年3月8日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月8日付)によると、ベカーア県バアルベック市のヘルメル国立病院の近くにロケット弾複数発が着弾した。死傷者はなかった。

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NNA(3月8日付)によると、北部県アッカール郡のカシュラク村、ワーディー・フール村、ヒクル・ジャニーン村、アマール・ビーカー村郊外にシリア領から発射された迫撃砲弾複数発が着弾した。

AFP, March 8, 2014、AP, March 8, 2014、ARA News, March 8, 2014、Champress, March 8, 2014、al-Hayat, March 9, 2014、Iraqinews.com, March 8, 2014、Kull-na Shuraka’, March 8, 2014、Naharnet, March 8, 2014、NNA, March 8, 2014、Reuters, March 8, 2014、SANA, March 8, 2014、UPI, March 8, 2014などをもとに作成。

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2014年3月8日のシリア情勢:国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ヤブルード市周辺で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などからなるジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(3月8日付)によると、ヤブルード市およびその周辺、ザバダーニー市東部山岳地帯、ダーライヤー市ドゥーマー市郊外、アーリヤ農場、アッブ農場、ハラスター市、ハッザ町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線、サハーバ末裔大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またカタナー市に、反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾し、子供2人が死亡した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ジャフラ村の国防隊拠点を反体制武装集団が攻撃する一方、軍がダイル・ザウル市近郊のサルダ山でジハード主義武装集団がと交戦、同山を制圧した。

また軍はムーハサン市を空爆する一方、ダイル・ザウル市航空基地周辺で、反体制武装集団と交戦、同地一帯を砲撃した。

一方、SANA(3月8日付)によると、ダイル・ザウル市ウルフィー地区、ラシュディーヤ地区、サルダ山で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、第17師団基地周辺で軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦、軍兵士20人以上、ダーイシュ戦闘員8人以上が死亡した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区周辺、タッラト・ティバーラ、ザルズール村、シャイフ・ユースフ村、シャイフ・ズィヤート村などで、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などと交戦、同地一帯を軍が砲撃した。

一方、SANA(3月8日付)によると、アレッポ市スッカリー地区、バニー・ザイド地区、ブスターン・カスル地区、ジャンドゥール交差点、ジュダイダ地区、クワイリス村、ラスム・アッブード村、アルバイド村、ハーン・トゥーマーン村、ハージブ町、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、ブライジュ村、アレッポ中央刑務所周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、ARA News(3月8日付)によると、アイン・アラブ市で民主統一党アサーイシュに逮捕されていた「コバネ・クルド」(kobanikurd.com)の管理人のムスタファー・アブディー氏が釈放された。

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ヒムス県では、SANA(3月8日付)によると、軍によって制圧されたザーラ村で、反体制武装集団戦闘員30人が軍に投降した。

また軍は、タルビーサ市、ガジャル村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(3月8日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(3月8日付)によると、ダルアー市ハムザ・モスク周辺、キルク地区など、ダルアー中央刑務所周辺、ティースィヤー村、アトマーン村、サムリーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(3月8日付)によると、ハーン・シャイフーン市、マルイヤーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、ARA News(3月8日付)によると、マルカダ町一帯で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)とシャームの民のヌスラ戦線が激しく交戦した。

AFP, March 8, 2014、AP, March 8, 2014、ARA News, March 8, 2014、Champress, March 8, 2014、al-Hayat, March 9, 2014、Iraqinews.com, March 8, 2014、Kull-na Shuraka’, March 8, 2014、Naharnet, March 8, 2014、NNA, March 8, 2014、Reuters, March 8, 2014、SANA, March 8, 2014、UPI, March 8, 2014などをもとに作成。

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2014年3月8日のシリア情勢:シリア政府の動き

アサド大統領は、「バアス革命」(3月8日付)記念日に合わせて開催されたダマスカス郊外県のバアス党幹部、人民諸組織幹部の会合に出席した。

SANA(3月8日付)によると、会合でアサド大統領は、ダマスカス郊外県一帯において、思想・イデオロギー面での活動に力点を置き、国民の日々の生活に関わる問題にエネルギーを注ぎ込むよう出席者に指示した。

SANA, March 8, 2014
SANA, March 8, 2014

アサド大統領はまた、党員から士気を奪おうとする動きが海外メディアなどで行われてきたと指摘、国家建設への党の貢献を踏まえて、こうした試みに対抗するよう求めた。

さらに、アラブ民族主義思想とイスラーム教を維持することで、民族アイデンティティを維持し、シリア社会に移植されようとしている過激思想に対抗できると強調した。

SANA, March 8, 2014
SANA, March 8, 2014
SANA, March 8, 2014
SANA, March 8, 2014
SANA, March 8, 2014
SANA, March 8, 2014

一方、「これまでに起きた個人レベルでの離党は健全な動きであり、日和見主義者の根絶に資する」との見方を示した。

他方、現下の紛争に関して、アサド大統領は「シリアを弱い国家にしようとするための当事者らによるテロ支援の試みは依然として続いている…。和解プロセスと並行してテロ撲滅を継続する必要がある」と主張、「今後求められるのは、適切な対話の仕組みの構築、汚職撲滅、民族思想強化、人々の日常問題解決に向けた活動の継続にある」と述べた。

なお、バアス革命記念日に合わせて、軍も祝典を行った。

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軍武装部隊総司令部は声明を出し、ヒムス県ザーラ村およびその周辺地域一帯を、軍が国防隊および住民の支援のもとに完全制圧したと正式に発表した。

SANA(3月8日付)が伝えた。

またシリア人権監視団も、ヒムス県ザーラ村が軍によって制圧されたと発表した。

同監視団によると、ザーラ村はジュンド・シャーム大隊などジハード主義武装集団の拠点だったという。

 

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アスマー・アサド大統領夫人は、世界女性デー(3月8日)に合わせて、ダマスカス県のダール・タウリード病院を訪問、出産を終え退院を控えた女性らを見舞った。

SANA(3月8日付)が伝えた。

SANA, March 8, 2014
SANA, March 8, 2014
SANA, March 8, 2014
SANA, March 8, 2014
SANA, March 8, 2014
SANA, March 8, 2014

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SANA(3月8日付)によると、世界女性デーに合わせて、女性数百人が集まってデモを行い、ダマスカス県の国連本部前で、シリアで活動するテロ組織に武器・資金を供与する国に圧力をかけるよう国連に訴えた。

またヒムス市の女性総連合ヒムス支部前、ハマー市のバアス党ハマー支部指導部前、タルトゥース市の女性総連合タルトゥース支部前、ラタキア県バイト・バーシュート村、スワイダー市の県庁前、アレッポ市の女性総連合アレッポ支部前でも同様のデモが行われた。

AFP, March 8, 2014、AP, March 8, 2014、ARA News, March 8, 2014、Champress, March 8, 2014、al-Hayat, March 9, 2014、Iraqinews.com, March 8, 2014、Kull-na Shuraka’, March 8, 2014、Naharnet, March 8, 2014、NNA, March 8, 2014、Reuters, March 8, 2014、SANA, March 8, 2014、UPI, March 8, 2014などをもとに作成。

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2014年3月8日のシリア情勢:反体制勢力の動き

ハサカ県では、ARA(3月8日付)によると、アームーダー市では、民主統一党女性防衛部隊(YJP)なども参加するかたちで、世界女性デーの祝典が開催された。

ARA News, March 8, 2014
ARA News, March 8, 2014

またアフリーン市では、民主統一党の支持者らが世界女性デーを記念する行進を行った。

ARA News, March 8, 2014
ARA News, March 8, 2014

一方、マアバダ(カルキールキー)市でも、シリア・クルド国民評議会が同市一帯の女性団体らとともに、世界女性デーの祝典を開催した。

ARA News, March 8, 2014Z
ARA News, March 8, 2014Z

このほか、ARA News(3月9日付)によると、タッル・タムル町では、シリア・クルド・イェキーティー党が世界女性デーの祝典を行った

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自由シリア軍の再編などに関するシリア革命反体制勢力国民連立アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長と自由シリア軍参謀委員会との合意(5日)を正式に承認した。

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クッルナー・シュラカー(3月8日付)は、アレッポ市のウマイヤ・モスクで2013年4月以降初めて金曜礼拝が行われたと伝え、写真を掲載した。

Kull-na Shuraka', March 8, 2014
Kull-na Shuraka’, March 8, 2014

同報道によると、ウマイヤ・モスクは最近、イスラーム戦線によって制圧され、写真には「アッラーの他に神なし」と書かれた黒い旗に向かって中庭で礼拝する人々が写っている。

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民主的変革諸勢力国民調整委員会のムンズィル・ハッダーム広報局長は、ハサン・アブドゥルアズィーム代表が7月の大統領選挙への立候補を準備しているとの『ハヤート』などの報道を否定した。

クッルナー・シュラカー(3月8日付)が伝えた。

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シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長がカイロでアラブ連盟のナビール・アラビー事務総長と会談し、ジュネーブ2会議以降の政治状況などについて報告したと発表した。

声明によると、会談で、アラビー事務総長は「アラブ連盟が連立をシリア国民の正統な代表であることを確認し、クウェートで3月に開催予定のアラブ連盟首脳会議で連立が代表になるだろう」と述べたのだという。

AFP, March 8, 2014、AP, March 8, 2014、ARA News, March 8, 2014, March 9, 2014、Champress, March 8, 2014、al-Hayat, March 9, 2014、Iraqinews.com, March 8, 2014、Kull-na Shuraka’, March 8, 2014、Naharnet, March 8, 2014、NNA, March 8, 2014、Reuters, March 8, 2014、SANA, March 8, 2014、UPI, March 8, 2014などをもとに作成。

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2014年3月7日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

シリア革命反体制勢力国民連立を脱会した組織(44人)がトルコのイスタンブールで共同声明を出し、ジュネーブ2会議の失敗を受けて連立への復帰を決定したと発表した。

共同声明は、復帰が、会議参加に代表されるこれまでの失敗の清算に資するものになると位置づけている。

共同声明に署名した組織は以下の通り:

1. トルクメン運動

2. シリア・ビジネスマン・フォーラム

3. 地元評議会ブロック(ムスタファー・サッバーグ前事務局長)

4. シリア革命司令最高評議会

5. 自由シリア軍参謀委員会メンバー

6. 愛国的無所属メンバー

7. 革命運動体ブロック

8. シリア国民評議会革命無所属運動体ブロック

9. シリア公務員国民自由連合(リヤード・ヒジャーブ元首相)

Kull-na Shuraka’, March 7, 2014などをもとに作成。

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2014年3月7日のシリア情勢:諸外国の動き

サウジアラビア内務省は違法テロ組織リストを発表し、ムスリム同胞団、シャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)、「王国内のヒズブッラー」をテロ組織に認定した。

al-Hayat, March 8, 2014
al-Hayat, March 8, 2014

AFP, March 7, 2014、AP, March 7, 2014、ARA News, March 7, 2014、Champress, March 7, 2014、al-Hayat, March 8, 2014、Iraqinews.com, March 7, 2014、Kull-na Shuraka’, March 7, 2014、Naharnet, March 7, 2014、NNA, March 7, 2014、Reuters, March 7, 2014、SANA, March 7, 2014、UPI, March 7, 2014などをもとに作成。

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2014年3月7日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月8日付)によると、ベカーア県バアルベック郡のルブーワ村、ナビー・ウスマーン村に、シリア領内から発射されたロケット砲3発が着弾した。死傷者はなかった。

砲撃に関して、イラク・シャーム・イスラーム国ダマスカス州がツイッターを通じて声明を指し、「ヤブルードの我らがスンナ派住民からの報復」と発表し、犯行を認めた。

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NNA(3月7日付)によると、南部県スール郡マジャーディル村の農地に設置された迫撃砲2基を軍当局が発見、近くにいたシリア人1人を逮捕した。

AFP, March 7, 2014、AP, March 7, 2014、ARA News, March 7, 2014、Champress, March 7, 2014、al-Hayat, March 8, 2014、Iraqinews.com, March 7, 2014、Kull-na Shuraka’, March 7, 2014、Naharnet, March 7, 2014、NNA, March 7, 2014、Reuters, March 7, 2014、SANA, March 7, 2014、UPI, March 7, 2014などをもとに作成。

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2014年3月7日のシリア情勢:国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ヤブルード市周辺で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、ジハード主義武装集団と交戦する一方、軍が同市を「樽爆弾」などで空爆・砲撃し、男女5人が死亡した。

一方、SANA(3月7日付)によると、ヤブルード市およびその周辺、ザバダーニー市東部山岳地帯、ドゥーマー市郊外、アドラー市旧市街およびウンマーリーヤ地区、ハムーリーヤ市、アルバイン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ザーラ村とカルアト・ヒスン市一帯を軍が14回にわたり空爆、また同地一帯で軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(3月7日付)によると、軍がザーラ村および同村東部の丘陵地帯を完全制圧した。

軍は同村およびその周辺で反体制武装集団の追撃を続ける一方、地雷、時限爆弾などの撤去を行ったという。

また反体制武装集団の戦闘員23人が軍に投降したという。

このほか、ダール・カビーラ村、ハーリディーヤ村、サラーム・シャルキー村、ラスタン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ムーリク市およびその周辺で、軍と反体制武装集団が交戦し、軍、国防隊の兵士・戦闘員14人が死亡、反体制武装集団戦闘員9人が死亡した。

この戦闘を受け、軍が同地一帯を空爆した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、軍がビンニシュ市を空爆し、反体制武装集団戦闘員5人が死亡した。

またムアスラーン村のモスク近くで爆発が起き、男性2人が死亡した。

このほか、軍はクマイナース村を空爆した。

一方、SANA(3月7日付)によると、マアッラトミスリーン市、サルミーン市などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シャイフ・ナッジャール市での軍との戦闘で、ジハード主義武装集団戦闘員1人が死亡した。

また軍は、マルイヤーン村、ムスリミーヤ村、アレッポ市スッカリー地区、子供2人を含む9人が死亡した。

一方、SANA(3月7日付)によると、アレッポ中央刑務所周辺、クワイリス村、ラスム・アッブード村、アルバイド村、シャイフ・ナッジャール市工業団地血宇、ハンダラート・キャンプ、フライターン市、アレッポ市サーフール地区、サカン・シャバービー地区、マアスラーニーヤ地区、マサーキン・ハナーヌー地区、マルジャ地区、シャイフ・ヒドル地区、バニー・ザイド地区、ブスターン・カスル地区、カスタル・ハラーミー地区、マズラバ地区、ブライジュ交差点、ジュダイダ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、ARA(3月7日付)によると、クルド戦線旅団とシリア自由人旅団が、マンビジュ市郊外で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、4人を殺害、ハイヤ検問所を制圧したと発表した。

ARA News, March 7, 2014
ARA News, March 7, 2014

またARAによると、アアザーズ市入り口にタウヒード旅団が検問所を設置したことに反対するデモが同村内で発生し、住民らが反体制武装集団の退去を求めた。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ナワー市、ヌアイマ村を軍が空爆し、子供2人を含む7人が死亡した。

またダルアー中央刑務所近くで軍と反体制武装集団が交戦、軍が同地一帯を砲撃した。

一方、SANA(3月7日付)によると、ザアタル丘で、フラーク市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、第17師団基地周辺で軍とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が交戦した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル軍事空港周辺で、軍とジハード主義武装集団が交戦し、軍が同地一帯を空爆・砲撃した。

一方、SANA(3月7日付)によると、マリーイーヤ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、SANA(3月7日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(3月7日付)によると、タルティヤーフ村、アッラ村、マールーニーヤート村、バルナース村、カビール村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

 

AFP, March 7, 2014、AP, March 7, 2014、ARA News, March 7, 2014、Champress, March 7, 2014、al-Hayat, March 8, 2014、Iraqinews.com, March 7, 2014、Kull-na Shuraka’, March 7, 2014、Naharnet, March 7, 2014、NNA, March 7, 2014、Reuters, March 7, 2014、SANA, March 7, 2014、UPI, March 7, 2014などをもとに作成。

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2014年3月7日のシリア情勢:シリア政府の動き

ロイター通信(3月7日付)は、化学兵器禁止機関の複数の消息筋の話として、シリア政府が化学兵器生産工場12カ所を期限(3月15日)までに解体できない旨伝えてきたと伝えた。

同消息筋によると、12カ所の工場のうち7カ所は航空機用の格納庫、残り5カ所は地下工場で、それらの解体作業はまったくの手つかずだという。

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バアス党民族指導部と同シリア地域指導部は、バアス革命記念日(3月8日付)に合わせて共同声明を出し、「搾取撲滅をめざす人民の意思に沿った…3月8日革命は継続され、刷新され続けるだろう…。バアス党は…「統一、自由、社会主義」に基づく国家建設という民衆の希望を実現すべく、民衆に犠牲を惜しまないよう働きかける」と発表した。

AFP, March 7, 2014、AP, March 7, 2014、ARA News, March 7, 2014、Champress, March 7, 2014、al-Hayat, March 8, 2014、Iraqinews.com, March 7, 2014、Kull-na Shuraka’, March 7, 2014、Naharnet, March 7, 2014、NNA, March 7, 2014、Reuters, March 7, 2014、SANA, March 7, 2014、al-Thawra, March 8, 2014、UPI, March 7, 2014などをもとに作成。

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2014年3月7日のシリア情勢:反体制勢力の動き

サリーム・イドリース少将が率いる自由シリア軍参謀委員会総司令部がトルコハタイ県アンタキアで声明を出し、自由シリア軍の再編などに関するシリア革命反体制勢力国民連立アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長と自由シリア軍参謀委員会との合意(5日)を拒否し、自由シリア軍再編のための大会開催を呼びかけた。

Kull-na Shuraka', March 7, 2014
Kull-na Shuraka’, March 7, 2014

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クッルナー・シュラカー(3月7日付)によると、シリア革命反体制勢力国民連立アフマド・トゥウマ暫定内閣首班付顧問のムハンマド・サブラー氏が辞任した。

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アレッポ県で活動するサフィーラ報道センターは、サルジャ村への攻撃で軍が細菌兵器を主張し、住民に麻疹のような感染症状が発症していると主張(報道)した。

クッルナー・シュラカー(3月7日付)が伝えた。

AFP, March 7, 2014、AP, March 7, 2014、ARA News, March 7, 2014、Champress, March 7, 2014、al-Hayat, March 8, 2014、Iraqinews.com, March 7, 2014、Kull-na Shuraka’, March 7, 2014、Naharnet, March 7, 2014、NNA, March 7, 2014、Reuters, March 7, 2014、SANA, March 7, 2014、UPI, March 7, 2014などをもとに作成。

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2014年3月6日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

クッルナー・シュラカー(3月8日付)は、イドリブ県内で、国民公正憲法党(ワアド)の執行部が会合を開き、結党を宣言したと伝えた。

国民公正憲法はシリア・ムスリム同胞団が数ヶ月前から結党の準備を進めていた組織で、党首にはムハンマド・ヒクマト・ワリード氏が就任した。

Kull-na Shuraka', March 8, 2014
Kull-na Shuraka’, March 8, 2014

党幹部の一人ムハンマド・ズハイル・ハティーブ氏によると、国民公正憲法は、シリア革命を支援しつつ、アサド政権崩壊後に「民主的手段を通じて自由と公正の確立」をめざすという。

Kull-na Shuraka’, March 8, 2014などをもとに作成。

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2014年3月6日のシリア情勢:国内の暴力(追記)

ハサカ県では、ARA(3月7日付)によると、カフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市の人民防衛隊本部前で自爆テロが発生した。

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アレッポ県では、ARA News(3月6日付)によると、アイン・アラブ(コバネ)市で、民主統一党アサーイシュが「コバネ・クルド」(kobanikurd.com)の管理人のムスタファー・アブディー氏を逮捕した。

またシリア赤新月社は声明を出し、アレッポ県アレッポ中央刑務所周辺で救急医療チームが何者かの攻撃を受け、現在もなお行方不明であると発表した。

Kull-na Shuraka', March 7, 2014
Kull-na Shuraka’, March 7, 2014

ARA News, March 6, 2014、March 7, 2014、Kull-na Shuraka’, March 7, 2014、などをもとに作成。

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2014年3月6日のシリア情勢:イラクの動き

イラキー・ニュース(3月6日付)は、治安筋の話として、バービル県ジュルフ・サフル地方で治安部隊がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のアミールを逮捕したと報じた。

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イラキー・ニュース(3月6日付)は、治安部隊が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)掃討のため、アンバール県ラマーディー市西部一帯に対して外出禁止令を出したと報じた。

AFP, March 6, 2014、AP, March 6, 2014、ARA News, March 6, 2014、Champress, March 6, 2014、al-Hayat, March 7, 2014、Iraqinews.com, March 6, 2014、Kull-na Shuraka’, March 6, 2014、Naharnet, March 6, 2014、NNA, March 6, 2014、Reuters, March 6, 2014、SANA, March 6, 2014、UPI, March 6, 2014などをもとに作成。

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2014年3月6日のシリア情勢:レバノンの動き

レバノンの声(3月6日付)によると、ベカーア県バアルベック郡アルサール地方のヒルバト・ユーニーン村一帯をシリア軍が空爆した。

AFP, March 6, 2014、AP, March 6, 2014、ARA News, March 6, 2014、Champress, March 6, 2014、al-Hayat, March 7, 2014、Iraqinews.com, March 6, 2014、Kull-na Shuraka’, March 6, 2014、Naharnet, March 6, 2014、NNA, March 6, 2014、Reuters, March 6, 2014、SANA, March 6, 2014、UPI, March 6, 2014、Voice of Lebanon, March 6, 2014などをもとに作成。

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2014年3月6日のシリア情勢:国内の暴力

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市アルメニア地区で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、少なくとも15人が死亡、12人が負傷した(SANAによると女性・子供を含む13人が死亡、30人が負傷)。

またマフラム地方のウンム・ダーリー村にある軍と国防隊の合同検問所近くでも爆弾が仕掛けられた車が爆発し、検問所の治安要員3人が死亡、複数が負傷した。

SANA, March 6, 2014
SANA, March 6, 2014

このほか、軍、国防隊が反体制武装集団が占拠を続けるザーラ村入り口まで進軍し、反体制武装集団と交戦し、戦闘員10人以上が死亡した。

一方、SANA(3月6日付)によると、ザーラ村周辺農場およびタッラト・ジャラーラを軍が完全制圧した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、ハマー市南部の軍事情報局本部近くで、爆弾が仕掛けられた車が爆発し、少なくとも5人が死亡、20人以上が負傷した(SANAによると4人が死亡、22人が負傷)。

また反体制武装集団が占拠するムーリク市一帯では、軍と反体制武装集団の交戦が続いた。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市北部の第17師団基地内でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が2度にわたり自爆攻撃を行うとともに、軍と激しく交戦、複数の兵士が死傷した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がハーン・シャイフーン市周辺の軍検問所4カ所を襲撃、制圧した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク区を軍が砲撃し、男性1人が死亡した。

一方、SANA(3月6日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、アブー・ルンマーナ地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾2発が着弾し、市民5人が負傷した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、軍がヤブルード市一帯、リーマー農場を空爆・砲撃した。

一方、SANA(3月6日付)によると、軍はリーマー農場およびヤブルード市東部の丘陵地帯を完全制圧し、治安を回復した。

またリーハーン農場一帯、アドラー市旧市街およびウンマーリーヤ地区、ヤブルード市南西部、ダーライヤー市、ザバダーニー市東部山岳地帯、アッブ農場で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、聖タクラー修道院(ダマスカス郊外県マアルーラー市)の修道女らを拉致する反体制武装集団との交渉に当たっている信頼できる匿名消息筋は、AFP(3月6日付)に対し、「昨日(6日)から修道女との連絡が途絶え、彼女らはヤブルード市から、レバノン国境地域へと連行された可能性がある」ことを明らかにした。

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アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(3月6日付)によると、アターリブ市で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、自爆犯1人が死亡した。

一方、SANA(3月6日付)によると、アレッポ市ジュダイダ地区、アッサーン村、ラスム・アッブード村、クワイリス村、アルバイド村、アレッポ中央刑務所周辺、フライターン市、ジュバイラ村、ハーン・アサル村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またアレッポ市では、サーリヒーン地区、スッカリー地区、ジャンドゥール交差点地区、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(3月6日付)によると、ザバーイル村、アイド村、フラーク市、サムリーン村、ハムラ村、ヤードゥーダ村、ヌアイマ村、ダルアー市ヤルムーク学校周辺、ビラール・モスク西方で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、ARA News(3月6日付)によると、アームーダー市にあるシリア・クルド進歩民主党の事務所が何者かによって放火された。

シリア・クルド進歩民主党はアブドゥルハミード・ダルウィーシュ氏が書記長を務め、シリア革命反体制勢力国民連立のシリア・クルド国民評議会を主導している。

AFP, March 6, 2014、AP, March 6, 2014、ARA News, March 6, 2014、Champress, March 6, 2014、al-Hayat, March 7, 2014、Iraqinews.com, March 6, 2014、Kull-na Shuraka’, March 6, 2014、Naharnet, March 6, 2014、NNA, March 6, 2014、Reuters, March 6, 2014、SANA, March 6, 2014、UPI, March 6, 2014などをもとに作成。

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2014年3月6日のシリア情勢:シリア政府の動き

ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(3月6日付)によると、カーミシュリー市で、アサド政権を支持するデモ行進が行われた。

Kull-na Shuraka', March 6, 2014
Kull-na Shuraka’, March 6, 2014

デモ参加者は「アサドのシリア」、「我ら男たちはあなたのためにある、バッシャール」などと連呼し行進、同市の治安を担当する民主統一党のアサーイシュは参加者たちのために道路を開放したという。

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SANA(3月6日付)によると、ラタキア県ジャブラ市で、軍による「テロとの戦い」を支持するデモが行われ、多数の市民が参加した。

またヒムス市のバアス大学では、アルメニア地区などに対するテロ行為に反対するデモが行われ、数千人の学生が参加した。

SANA, March 6, 2014
SANA, March 6, 2014
SANA, March 6, 2014
SANA, March 6, 2014

さらにダマスカス県では、労働省および社会問題省職員の集合住宅で、バアス革命(1963年3月8日)を祝うデモが行われ、「テロ行為」拒否などが叫ばれた。

なお、バアス革命を祝う祝典は、ダルアー市のバアス党支部でも行われたという。

一方、アレッポ市では、アレッポ大学学生がバアス党支部前で、イスラエルによるゴラン高原(ハミーディーヤ村)への砲撃に抗議するデモを行った。

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アサド大統領は、ロシアのヴラジミール・プーチン大統領に宛てた電報のなかで、ウクライナ情勢をめぐるロシアの姿勢に関して、「過激なテロリストによる正統性や民主制へのクーデタの試みに対抗し、友好国ウクライナの治安と安定の回復をめざす大統領の努力に連帯の意を示す」と支持を表明した。

SANA(3月6日付)が伝えた。

AFP, March 6, 2014、AP, March 6, 2014、ARA News, March 6, 2014、Champress, March 6, 2014、al-Hayat, March 7, 2014、Iraqinews.com, March 6, 2014、Kull-na Shuraka’, March 6, 2014、Naharnet, March 6, 2014、NNA, March 6, 2014、Reuters, March 6, 2014、SANA, March 6, 2014、UPI, March 6, 2014などをもとに作成。

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2014年3月6日のシリア情勢:反体制勢力の動き

ムジャーヒディーン軍のムハンマド・アブドゥルカーディル・バックール・アブー・バクル中佐は、クッルナー・シュラカー(3月6日付)に対し、「現地で活動する革命諸組織が参加しないいかなる軍事的、政治的組織も承認しない」と述べ、自由シリア軍参謀委員会の「拡大」に関するシリア革命反体制勢力国民連立と参謀委員会の合意(5日、https://syriaarabspring.info/wp/?p=5073)を拒否した。

Kull-na Shuraka', March 6, 2014
Kull-na Shuraka’, March 6, 2014

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自由シリア軍参謀委員会メンバーのカースィム・サアドッディーン大佐は、5日のシリア革命反体制勢力国民連立と参謀委員会幹部との合意(https://syriaarabspring.info/wp/?p=5073)に関して、アナトリア通信(3月6日付)に対し「紙面のインク」に過ぎないとしたうえで、合意内容は参謀委員会(最高軍事評議会)で正式に承認を受けて初めて効力をなすとの見方を示した。

Kull-na Shuraka', March 6, 2014
Kull-na Shuraka’, March 6, 2014

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シリア革命反体制勢力国民連立のルワイユ・サーフィー報道官は「我々はシリア人のみと交渉する。シリア国民を殺害している外国の民兵が政治的解決に向けた交渉に参加することを受け入れない」と述べた。

この発言は、シリアの反体制勢力がヒズブッラーと交渉することが紛争解決に資するとした露バード・フォード前駐シリア米大使の発言を受けたもの。

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自由シリア軍創設者のリヤード・アスアド大佐は、『クドス・アラビー』(3月6日付)の取材に対し、トルコのアダナ市・アンカラ市間の街道で自身が乗っていた自動車が交通事故(4日)に遭い、息子のムハンマド氏(17歳)が死亡したことに関して、アサド政権による暗殺未遂だとする一部情報を否定した。

アスアド大佐は、妻の弟が運転する車で、妻、ムハンマド氏とともにアダナ市に向かって移動中に、車が路肩のフェンスに衝突し、事故に遭ったと述べている。

AFP, March 6, 2014、AP, March 6, 2014、ARA News, March 6, 2014、Champress, March 6, 2014、al-Hayat, March 7, 2014、Iraqinews.com, March 6, 2014、Kull-na Shuraka’, March 6, 2014、Naharnet, March 6, 2014、NNA, March 6, 2014、al-Quds al-‘Arabi, March 6, 2014、Reuters, March 6, 2014、SANA, March 6, 2014、UPI, March 6, 2014などをもとに作成。

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2014年3月5日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、アフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長が、アフマド・ムスタファー移行期政府国防大臣、自由シリア軍参謀委員会幹部と、4、5日の2日間にわたってトルコで会合を開き、反体制武装集団の再編、政治組織との関係再構築について協議したと発表した。

Kull-na Shuraka', March 5, 2014
Kull-na Shuraka’, March 5, 2014

会合に参加した自由シリア軍幹部は、アブドゥルイラーフ・バシール参謀長、南部戦線司令官のズィヤード・ファフド准将、北部戦線司令官のアブドゥルバースィト・タウィール大佐、西部中部戦線司令官のムスタファー・ハーシム大佐、ヒムス戦線司令官のファーティフ・ハッスーン大佐、東部戦線司令官のムハンマド・アッブード中佐、ダルアー軍事評議会議長のアフマド・ニウマ大佐、南部戦線革命司令官のバッシャール・ズウビー氏。

Kull-na Shuraka', March 5, 2014
Kull-na Shuraka’, March 5, 2014

会合では、ムスタファー国防大臣の辞任の受理、副大臣による執務の代行を承認するとともに、サリーム・イドリース氏の参謀長職から解任し、ジャルバー代表の軍事問題顧問に任命することも決定された。

このほか会合では参謀委員会を「拡大」することを確認した。

al-Hayat, March 7, 2014、Kull-na Shuraka’, March 5, 2014などをもとに作成。

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2014年3月5日のシリア情勢:諸外国の動き

シリアでの人権侵害を調査するための国際調査委員会(パウロ・セルジオ・ピネイロ委員長)は、アサド政権による都市部への包囲と食糧封鎖などを非難する最新報告書を公表した。

2013年7月から2014年1月のシリア情勢を調査した同報告書は、ダマスカス郊外県東グータ地方、ダマスカス県ヤルムーク区などで、「25万人以上が、シリア国内で軍によって包囲され、空爆・砲撃にさらされている。彼らは人道支援、食糧医療支援を受けることができず、飢餓か降伏の選択を迫られている…。シリア政府は、包囲や、水、食糧、避難所、医療といった必需品を戦略として利用している」と指摘している。

報告書はまた、軍などによる住民の逮捕、拷問についても非難している。

報告書はさらに、反体制武装集団についても、アレッポ県ヌッブル市、ザフラー町、ハマー県ガーブ渓谷を包囲していると指摘するとともに、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が優勢なラッカ県で、体系的な逮捕、拷問などが行われていると非難している。

なお、反体制武装集団に関して、パウロ・セルジオ・ピネイロ委員長は「我々はもう「反政府勢力」という言葉は使わない。なぜなら、彼らによる暴力のレベルは政府軍に対する軍事行動のレベルを超えているからだ」と述べ、今後は「反体制勢力」ではなく「非国家武装集団」という用語を採用すると述べた。

一方、報告書は、2013年8月21日の東グータ地方での化学兵器攻撃に関して、化学物質の性質、種類、量に関する検査により、「犯罪者」がシリア軍の武器庫に進入して、化学兵器を入手した可能性が高く、大量の化学兵器を安全に取り扱う経験と機器を保有していたと指摘した。

しかし、この「犯罪者」が誰かは特定していない。

また2013年3月のアレッポ県ハーン・アサル村での化学兵器攻撃に関しても、東グータ地方で使用されたのと同じ特性の物質が使用されていたと指摘している。

報告書は最後に、シリアの紛争当事者による一連の違反行為、戦争犯罪を放置し続ける国連安保理の責任を追及、国際刑事裁判所での審理を求めた。

AFP, March 5, 2014、AP, March 5, 2014、ARA News, March 5, 2014、Champress, March 5, 2014、al-Hayat, March 6, 2014、Iraqinews.com, March 5, 2014、Kull-na Shuraka’, March 5, 2014、Naharnet, March 5, 2014、NNA, March 5, 2014、Reuters, March 5, 2014、SANA, March 5, 2014、UPI, March 5, 2014などをもとに作成。

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2014年3月5日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月5日付)によると、ベカーア県バアルベック郡ナビー・シート村郊外の農地に迫撃砲弾1発が着弾した。

これに関して、シャームの民のヌスラ戦線はツイッターを通じて声明を出し、「イランの党(ヒズブッラー)の隠れ家」にロケット弾3発を打ち込んだと発表し、犯行を認めた。

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ベカーア県バアルベック郡アルサール地方へのシリア軍の越境空爆に関して、MTV(3月5日付)は、レバノン軍が対空砲で迎撃したと報じた。

しかし、LBCI(3月5日付)はこれを否定した。

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『アフバール』(3月5日付)は、シャームの民のヌスラ戦線とイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)のレバノンでの活動に関して、「両組織はイラクと同様、レバノンでも攻撃を行う兵站面での能力を持っているが、紛争をレバノンに拡大するとの決定はない」とするヌスラ戦線指導者のコメントを伝えた。

AFP, March 5, 2014、al-Akhbar, March 5, 2014、AP, March 5, 2014、ARA News, March 5, 2014、Champress, March 5, 2014、al-Hayat, March 6, 2014、Iraqinews.com, March 5, 2014、Kull-na Shuraka’, March 5, 2014、LBCI, March 5, 2014、MTV, March 5, 2014、Naharnet, March 5, 2014、NNA, March 5, 2014、Reuters, March 5, 2014、SANA, March 5, 2014、UPI, March 5, 2014などをもとに作成。

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2014年3月5日のシリア情勢:国内の暴力

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ヤブルード市周辺とリーマー農場を軍が10回以上にわたり空爆、また同市内外で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がシャームの民のヌスラ戦線、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)などからなる反体制武装集団と交戦した。

一方、SANA(3月5日付)によると、ヤブルード市およびその周辺、リーマー農場、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ハラスター市警察病院、アッブ農場、ダーライヤー市、ハーン・シャイフ・キャンプ、ザーキヤ町、ザバダーニー市東部山岳地帯で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ドゥワイラア地区・カッバース地区間に迫撃砲弾1発が着弾した。

またヤルムーク区のヤルムーク通り、サラースィーン通りを軍が砲撃した。

同監視団によると、ヤルムーク区では、食糧医療物資の不足が原因で2人が新たに死亡した。

このほか、サーリヒーヤ区のジスル・アブヤドで、治安機関が若者2人を逮捕、連行したという。

一方、SANA(3月5日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またドゥワイラア地区に反体制武装集団が撃った迫撃砲弾が着弾した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などが制圧したイドリブ市・マストゥーマ村間の検問所の周辺、ビンニシュ市・フーア市間で、軍、人民諸委員会とジハード主義武装集団と交戦し、武装集団戦闘員20人以上が死亡した。

また軍はビンニシュ市一帯を砲撃した。

一方、SANA(3月5日付)によると、タッル・カール、ハーン・シャイフーン市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、サウジ人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、カルアト・ヒスン市、ザーラ村、ダール・カビーラ村を軍が砲撃・空爆し、3人が死亡した。

一方、SANA(3月5日付)によると、タッル・ディーブ村・ザーラ村間、ガースィビーヤト・ナイーム村、ラスタン市、タラフ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、近トンネル、拠点・装備を破壊した。

またヒムス市旧市街を占拠していた武装集団多数が武装解除し、当局に投降した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団が占拠するムーリク市の南部に位置する街道で、軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(3月5日付)によると、ムーリク市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、サウジ人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またジャドリーン村近くのラスタン湖で反体制武装集団が住民を襲撃し、漁師1人を殺害、子供4人を誘拐した。

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アレッポ県では、ARA News(3月5日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がマンビジュ市のシャイフ・アキール・ムンビジー廟を爆破、破壊した。

またシリア人権監視団によると、アレッポ市スッカリー地区、ハッルーム地区、アカバ地区、マルジャ地区を軍が砲撃、またマサーキン・ハナーヌー地区を「樽爆弾」などで空爆した。

さらにブスターン・カスル地区では、軍とジハード主義武装集団が交戦した。

一方、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区では、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などからなる武装集団と交戦した。

他方、SANA(3月5日付)によると、アッサーン村、アイン・アッサーン村、アレッポ市ハミーディーヤ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、民主統一党人民防衛隊がタッル・ブラーク町から撤退した。

撤退は、西クルディスタン移行期民政局評議会(ジャズィーラ地区)とジャズィーラ住民国民委員会との間で結ばれた合意に基づくもので、声明によると「クルド人とアラブ人の歴史的同胞的絆」の証として実施されたという。

合意ではまた、民主統一党のタッル・ブラーク町からの撤退のほかに、地元部族民への武器引き渡し、同村住民による治安維持、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)および地元部族民兵以外の武装集団の侵入阻止、西クルディスタン移行期民政局評議会支配地域との往来の自由などが定められている。

なおジャズィーラ住民国民委員会は、『ハヤート』(3月6日付)によると、タッル・ブラーク町一帯の有力者および部族長32人からなる。

一方、ARA News(3月5日付)によると、民主統一党の党旗の掲揚を拒みアームーダー市で4日にアサーイシュに逮捕されていたクルド青年連合の元メンバーのアイマン・ダクーリー氏が釈放された。

また、クッルナー・シュラカー(3月5日付)は、カーミシュリー市のあるホテルで先週、軍事情報局に逮捕されていた複数の若者が多額の保釈金を払って釈放された、と伝えた。

軍事情報局の活動に対して、西クルディスタン移行期民政局評議会(ジャズィーラ地区)は何らの対応もとらなかったという。

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ラッカ県では、アラビーヤ(3月5日付)が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)ラッカ州の女性部隊「ハンサー大隊」が先週、ラッカ市内の女学校に立ち入り調査を行い、髪飾りをしていた10歳の小学生1人を含む女子生徒複数名を逮捕、むち打ち刑に処したと報じた。

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ダルアー県では、SANA(3月5日付)によると、スーラ町南西部、ウンム・アウサジュ村南部、ダルアー市ヤルムーク学校周辺、ウンム・マヤーズィン町、ヌアイマ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(3月5日付)によると、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区、労働者住宅地区、ハウィーカ地区、工業地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, March 5, 2014、Alarabia, March 5, 2014、AP, March 5, 2014、ARA News, March 5, 2014、Champress, March 5, 2014、al-Hayat, March 6, 2014、Iraqinews.com, March 5, 2014、Kull-na Shuraka’, March 5, 2014、Naharnet, March 5, 2014、NNA, March 5, 2014、Reuters, March 5, 2014、SANA, March 5, 2014、UPI, March 5, 2014などをもとに作成。

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2014年3月5日のシリア情勢:シリア政府の動き

SANA(3月5日付)によると、スワイダー県シャフバー市、ラタキア市ラムル地区で、軍による「テロとの戦い」を支持するデモが開かれ、多数の住民が参加した。

SANA, March 5, 2014
SANA, March 5, 2014

AFP, March 5, 2014、AP, March 5, 2014、ARA News, March 5, 2014、Champress, March 5, 2014、al-Hayat, March 6, 2014、Iraqinews.com, March 5, 2014、Kull-na Shuraka’, March 5, 2014、Naharnet, March 5, 2014、NNA, March 5, 2014、Reuters, March 5, 2014、SANA, March 5, 2014、UPI, March 5, 2014などをもとに作成。

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2014年3月5日のシリア情勢:反体制勢力の動き

イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の元戦闘員でサウジアラビア人のスライマーン・サウード・スバイイー氏はKeek.comを通じてサウジアラビア国営テレビ第1チャンネル(KSA1、2014年3月6日付)のインタビューに応じ、シリア国内で活動するジハード主義武装集団の内紛状態を暴露した。

「サンブティーク」の名で知られるスバイイー氏(25歳)は、ダーイシュの幹部のほとんどがイラク人とシリア人から構成され、彼らがサウジ人青年をシリアでの戦闘に参加させるための勧誘・宣伝活動を行っていると述べた。

al-Anha', March 4, 2014
al-Anha’, March 4, 2014

ダーイシュの幹部らはスバイイー氏に、ビデオ声明に出演し、サウジ人青年の勧誘を行うようたびたび求めてきたが、スバイイー氏はこれを断ってきたという。

スバイイー氏によると、シリアでの戦闘に参加しているサウジ人青年はそのすべてが戦闘員で、ほとんどが詳細を知らされないままに最前線に配備されているという。

また最前線に送られたサウジ人部隊どうしが「互いに背教宣告を出し合い、サウジ人どうしで戦うことを求める命令も下されてきた」という。

スバイイー氏はそのうえで「背教宣告は武装集団どうしでなされるだけなく、シリア国外にもおよび、サウジアラビアの為政者、宗教関係者などにも及び、シリア政府への戦闘は武装集団どうしの戦いに取って代わり、ジハードと言えるようなものは皆無だった」と証言した。

スバイイー氏によると、ダーイシュは彼のツイッターのアカウントを勝手に使用し、扇動的なメッセージを発信、スバイイー氏がアカウントの閉鎖を申し出ると、「戦闘に集中せよ」と拒否されたという。

スバイイー氏は、シリアでの戦闘参加の経緯に関して、サウジアラビアを出国したのち、カタールとトルコを経由して、シリアに潜入したことを明らかにした。

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シリア革命総合委員会広報局は声明を出し、ダイル・ザウル市ラシュディーヤ地区でシリア軍が化学兵器を使用し、5人が呼吸困難に陥ったと発表した。

AFP, March 5, 2014、AP, March 5, 2014、ARA News, March 5, 2014、Champress, March 5, 2014、al-Hayat, March 6, 2014、Iraqinews.com, March 5, 2014、Kull-na Shuraka’, March 5, 2014、Naharnet, March 5, 2014、NNA, March 5, 2014、Reuters, March 5, 2014、SANA, March 5, 2014、UPI, March 5, 2014などをもとに作成。

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2014年3月5日のシリア情勢:イスラエルをめぐる動き

イスラエル軍は声明を出し、早朝、ゴラン高原北部のイスラエル・シリア国境近くで爆弾を仕掛けようとしていたヒズブッラーの「テロリスト」2人を発見し、ただちに発砲、2人を負傷させたと発表した。

ただしイスラエル軍がこの「テロ細胞」がヒズブッラーのメンバーであることをどのようにして確認したかは不明。

イスラエル消息筋はAFP(3月5日付)に対して、ヒズブッラーの「テロリスト」細胞は2人、ないしは3人から構成されていたと述べるとともに、「この事件は偶発的なものではない。ヒズブッラーとの戦闘は今後も数日間は続くだろう」と述べた。

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イスラエル軍による発砲に関して、SANA(3月5日付)は、1974年5月の国連安保理決議第350号(シリア・イスラエルの停戦、ゴラン高原の兵力引き離しに関する合意)に違反しているとする軍消息筋の談話を伝えた。

同報道によると、イスラエル軍は、占領下のゴラン高原にあるタッラト・サトフ、タッラト・フワインからハミーディーヤ村の学校やモスクに向かってロケット弾4発を打ち込むとともに、同村とフッリーヤ村を戦車および中火器で砲撃し、これにより民間人4人と治安部隊兵士4人が負傷した。

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シリア外務在外居住者省は、国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送り、イスラエル軍がゴラン高原の兵力引き離し地域にあるハミーディーヤ村、フッリーヤ村をロケット弾などで攻撃し、民間人4人と治安部隊兵士4人を負傷させたと報告、この攻撃が1974年の兵力引き離し協定、国連憲章、国際法に違反する侵害行為だと非難、「こうしたイスラエルの敵対行為を安保理が明確に非難する」よう求めた。

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イスラエル軍は、パレスチナのガザ地区に届けられる予定だった「高性能ロケット弾」を積んだイランの船舶を拿捕したと発表した。

イスラエル軍によると、シリアで製造され、イランに陸路で輸送された地対地M302ロケット「数十発」を積んでガザ地区に向かっていた貨物船「Klos-C」が、紅海のスーダンとエリトリアの間で拿捕された。

AFP(3月5日付)などが伝えた。

AFP, March 5, 2014、AP, March 5, 2014、ARA News, March 5, 2014、Champress, March 5, 2014、al-Hayat, March 6, 2014、Iraqinews.com, March 5, 2014、Kull-na Shuraka’, March 5, 2014、Naharnet, March 5, 2014、NNA, March 5, 2014、Reuters, March 5, 2014、SANA, March 5, 2014、UPI, March 5, 2014などをもとに作成。

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2014年3月4日のシリア情勢:反体制勢力の動き(追記)

クッルナー・シュラカー(3月4日付)は、アフマド・ムアーッズ・ハティーブ氏(シリア革命反体制勢力国民連立前議長)の大統領選挙(2014年7月)への出馬を支持するフェイスブックのページがハティーブ氏自身の要請により閉鎖されたと伝えた。

同報道によると、このページはハティーブ氏自身の要請によって開設されたが、ハティーブ氏はこれを否定している。

Kull-na Shuraka’, March 4, 2014などをもとに作成。

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2014年3月4日のシリア情勢:諸外国の動き

ハマースのイッザト・ラシュク・アウダ報道官はフェイスブックで、軍によるダマスカス県ヤルムーク区への包囲を批判する一方、「キャンプ内に武装集団が残留を続け、包囲と食糧封鎖継続の口実を与えることを非難する」と綴り、シャームの民のヌスラ戦線によるキャンプへの潜入・籠城を批判した。

またアウダ報道官は「ヤルムーク・キャンプはシリアの紛争の一部ではない。政権と戦いたい者は、ヤルムークから去るべきだ…。一部の武装集団がヤルムーク・キャンプに戻ることの根拠は薄く、拒否されるべきものだ」と付言した。

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化学兵器禁止機関(OPCW)・国連合同派遣団特別調整官のスィグリッド・カーグ国連事務次長補は、シリアから廃棄ないしは搬出された化学兵器関連物質が全体の3分の1に達したと発表した。

AFP(3月4日付)が伝えた。

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ジェン・サキ米国務省報道官は声明で、シリアのキリスト教徒などに対するイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の「脅迫」を非難した。

サキ報道官は「過激派によってさらに標的とされるようになっているシリアのキリスト教徒などのマイノリティへの脅迫を米国は非難する。ラッカ市のダーイシュは先週、シリアのキリスト教徒にイスラーム教徒になるか、ジズヤを払いキリスト教徒のままでいるか、死ぬかを強いられるだろうと発表した。こうした条件提示は世界的な人権への侵害だ」と述べた。

また「ダーイシュは政権と戦っていると主張するが、穏健な反体制勢力を含むシリア国民に対する両者の弾圧と暴力は、ダーイシュが専政を科すためだけに戦っていることを示している」と付言した。

一方、アサド政権に関しても「自分たちがシリアのマイノリティを守っているというイメージを作ろうとしているが、社会のすべての階層からなる反体制派を残忍なかたちで弾圧している…。政権は人権を擁護するキリスト教徒を逮捕している」と批判した。

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サウジアラビアのサルマーン・アイバート大使は第25回人権理事会で、シリア情勢に関して「歴史上…前例のない人道に対する犯罪に直面している…。その原因のすべてはシリアの血塗られた政権が、国際社会において禁じられている化学兵器や樽爆弾などの兵器を用いてシリア国民への殺戮を続けていることによる」と一方的に非難した。

AFP, March 4, 2014、AP, March 4, 2014、ARA News, March 4, 2014、Champress, March 4, 2014、al-Hayat, March 5, 2014、Iraqinews.com, March 4, 2014、Kull-na Shuraka’, March 4, 2014、Naharnet, March 4, 2014、NNA, March 4, 2014、Reuters, March 4, 2014、SANA, March 4, 2014、UPI, March 4, 2014などをもとに作成。

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2014年3月4日のシリア情勢:レバノンの動き

NNA(3月4日付)によると、シリア領内から発射されたロケット弾3発が、ベカーア県バアルベック郡ラブワ村に着弾した。

この攻撃の直後、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)ダマスカス州を名乗る組織が声明を出し、「ヤブルードのスンナ派住民に対する悪魔の党(ヒズブッラー)の攻撃への報復として同党の拠点をカチューシャ砲5発で攻撃した」と発表、犯行を認めた。

Naharnet, March 4, 2014
Naharnet, March 4, 2014

 

Naharnet, March 4, 2014
Naharnet, March 4, 2014

ザーミズ・アムハズ村長によると、この攻撃での人的被害はなかった。

一方、LBCI(3月4日付)は、ラブワ村・アルサール村間の街道が、武装集団によって一時封鎖されたが、住民らが対抗し、武装集団の車2台を破壊し、撃退したと伝えた。

AFP, March 4, 2014、AP, March 4, 2014、ARA News, March 4, 2014、Champress, March 4, 2014、al-Hayat, March 5, 2014、Iraqinews.com, March 4, 2014、Kull-na Shuraka’, March 4, 2014、LBCI, March 4, 2014、Naharnet, March 4, 2014、NNA, March 4, 2014、Reuters, March 4, 2014、SANA, March 4, 2014、UPI, March 4, 2014などをもとに作成。

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2014年3月4日のシリア情勢:国内の暴力

ダマスカス郊外県では、『ハヤート』(3月5日付)によると、軍がヤブルード市近郊のジハード主義武装集団の拠点などに対して「樽爆弾」で空爆を行った。

シリア人権監視団のラーミー・アブドゥッラフマーン代表は、AFP(3月4日付)に対し、SANAが3日に完全制圧したと報じたサフル村で、軍、ヒズブッラー戦闘員が進軍、シャームの民のヌスラ戦線などと激しく交戦を続けていると語った。

一方、マナール(3月4日付)もサフル村での戦闘の映像を放映した。

このほか、軍は、ザマルカー回廊でジハード主義武装集団と交戦、またジュダイダト・アルトゥーズ町で1人を逮捕した。

他方、SANA(3月4日付)によると、ヤブルード市内、リーマー農場、ムライハ市郊外、ザマーニーヤ農場、ブハーリーヤ農場、アルバイン市、アーリヤ農場、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ダーライヤー市、ザバダーニー市東部山岳地帯、ザーキヤ町、ムカイラビーヤ市、ダイル・ハイバ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

Kull-na Shuraka', March 4, 2014
Kull-na Shuraka’, March 4, 2014

このほか、AFP(3月4日付)によると、映画監督のムハンマド・マラス氏がシリア・レバノン国境でシリアのムハーバラートに身柄を拘束された。

ムリッス氏は、自身の映画が出展されているスイスの映画祭に出席する途上だったという。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、反体制武装集団がサラーキブ市のアシュカル検問所とドゥリーム・ランド検問所、マストゥーマ村郊外の検問所で、軍、国防隊と交戦し、これらの検問所を制圧した。

戦闘に参加した武装集団は、ダーウド旅団、ハッターブ大隊、サラーキブ革命家戦線、シリア革命家戦線。

またハーン・シャイフ・キャンプのハンナーン検問所でも戦闘があり、ジハード主義武装集団が、同検問所を制圧したという。

一方、イドリブ市・マストゥーマ村街道では、軍とジハード主義武装集団が交戦し、武装集団戦闘員4人が死亡した。

また、フーア市周辺での戦闘でも、ジハード主義武装集団司令官1人と戦闘員2人が死亡した。

他方、SANA(3月4日付)によると、イドリブ市・アリーハー市街道、イドリブ市各所で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市マサーキン・ハナーヌー地区、カラム・トゥラーブ地区、ザバディーヤ地区、アレッポ中央刑務所周辺で軍と反体制武装集団が交戦した。

また複数の活動家によると、ディーマーン村、バルザーニーヤ村、ラスム・アッサーン村の大部分を「自由シリア軍」が制圧した。

さらにARA News(3月4日付)によると、クルド戦線旅団(自由シリア軍)がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の追撃を続け、ジャラーブル市郊外の水道施設(ズール・マガール地方)を制圧した。

一方、SANA(3月4日付)によると、アレッポ市ザバディーヤ地区、ブスターン・カスル地区、ジュダイダ地区、アレッポ中央刑務所周辺、ヒーラーン村、ジュバイラ村、フーランディー・ガソリン・スタンド、クワイリス村、アルバイド村、フライターン市、ディーマーン村、サドアーヤー村、ムスリミーヤ村、サムリーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、ARA(3月4日付)によると、軍がタッル・アブヤド市の南45キロに位置するアイン・イーサー市で、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、同市を制圧した。

ダーイシュ掃討にあたったのは第93旅団で、アイン・イーサー市を奪われたダーイシュは同村の東に位置するシャルカラーク村方面に敗走したという。

Kull-na Shuraka', March 4, 2014
Kull-na Shuraka’, March 4, 2014

一方、Syria-News(3月4日付)によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、シャイフ・アブー・アイシュ廟を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(3月4日付)によると、タラフ村、サアン村、ザーラ村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, March 4, 2014、AP, March 4, 2014、ARA News, March 4, 2014、Champress, March 4, 2014、al-Hayat, March 5, 2014、Iraqinews.com, March 4, 2014、Kull-na Shuraka’, March 4, 2014、Qanat al-Manar, March 4, 2014、Naharnet, March 4, 2014、NNA, March 4, 2014、Reuters, March 4, 2014、SANA, March 4, 2014、Syria-news.com, March 4, 2014、UPI, March 4, 2014などをもとに作成。

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2014年3月4日のシリア情勢:シリア政府の動き

アサド大統領は、ダマスカスを訪問中のヨルダン国会外交委員会使節団(ナーヒド・ハトル団長)と会談し、地域情勢などについて意見を交わした。

会談でアサド大統領は、東アラブ地域の諸国民への計略に対抗するため思想的エリートやさまざまな社会階層からなる民衆運動の役割が重要だとしたうえで、イスラエル国家の強化をめざす米国の試みや、パレスチナからのアラブ人追放の動きに対抗するとの立場を示した。

SANA(3月4日付)が伝えた。

SANA, March 4, 2014
SANA, March 4, 2014

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SANA(3月4日付)によると、スワイダー県サルハド市、ハマー市で、軍による「テロとの戦い」を支持するデモが行われ、それぞれ数千人の市民が参加した。

AFP, March 4, 2014、AP, March 4, 2014、ARA News, March 4, 2014、Champress, March 4, 2014、al-Hayat, March 5, 2014、Iraqinews.com, March 4, 2014、Kull-na Shuraka’, March 4, 2014、Naharnet, March 4, 2014、NNA, March 4, 2014、Reuters, March 4, 2014、SANA, March 4, 2014、UPI, March 4, 2014などをもとに作成。

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2014年3月4日のシリア情勢:反体制勢力の動き

シリア活動家監視機構は、シリア領内(アレッポ県など)で戦闘に参加するヒズブッラー戦闘員(ハーリシュ)にメキシコ人民兵が参加していると主張し、写真や映像を公開した。

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=v2Ogt9FWgIs

http://www.youtube.com/watch?v=M5B6S0AWOXU&feature=player_embedded

http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=Jp3cC0m3XWM

Kull-na Shuraka', March 4, 2014
Kull-na Shuraka’, March 4, 2014

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反体制組織のシリア民主フォーラムと国民要請運動が声明を出し、合併を宣言した。

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シリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ氏は、ジュネーブ2会議第3ラウンドの開催に関して「アサド政権側に積極的な気持ちで新ラウンドに臨もうとする政治的意思が必要で、ジュネーブ合意を政治的移行プロセスと移行期統治機関樹立から実施…しなければならない」と述べた。

『ハヤート』(3月5日付)が伝えた。

AFP, March 4, 2014、AP, March 4, 2014、ARA News, March 4, 2014、Champress, March 4, 2014、al-Hayat, March 5, 2014、Iraqinews.com, March 4, 2014、Kull-na Shuraka’, March 4, 2014、Naharnet, March 4, 2014、NNA, March 4, 2014、Reuters, March 4, 2014、SANA, March 4, 2014、UPI, March 4, 2014などをもとに作成。

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