エジプト治安当局が、シリアから帰国したジハード主義者約600人を逮捕(2014年12月16日)

『ハヤート』(12月17日付)は、エジプト治安筋の話として、最近になってシリアから帰国したエジプト人約600人が治安当局に逮捕され、尋問を受けていると報じた。

同報道によると、逮捕者のなかに、ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線といった組織の戦闘に参加し、イラク、シリアを往来していた者が含まれており、彼らはムハンマド・ムルスィー政権時代にシリアに潜入し、アサド政権打倒をめざしていたが、断念し帰国したのだという。

また彼らは帰国後に「アンサール・バイト・マクディスに参加」し、シナイ半島で逮捕され、その多くがエジプト各地にネットワーク組織を作ろうとしていたという。

AFP, December 16, 2014、AP, December 16, 2014、ARA News, December 16, 2014、Champress, December 16, 2014、al-Hayat, December 17, 2014、Kull-na Shuraka’, December 16, 2014、al-Mada Press, December 16, 2014、Naharnet, December 16, 2014、NNA, December 16, 2014、Reuters, December 16, 2014、SANA, December 16, 2014、UPI, December 16, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム国をめぐる動き:ダイル・ザウル郊外への爆撃で民間人11人死亡(2014年12月16日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、マヤーディーン市の現代医学病院への空爆(シリア軍によるものか、有志連合によるものかは明示せず)により、ダーイシュ(イスラーム国)の司令官5人(うち3人は外国人)が死亡、多数が負傷した。

 

これに関して、シリア人権監視団は17日、マヤーディーン市の現代医学病院をシリア軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員12人と民間人11人が死亡した、と発表した。

死亡したダーイシュ戦闘員のうち6人が司令官、4人は外国人(クウェート人、チュニジア人)だという。

またダーイシュが占拠するヒシャーム村各所をシリア軍が空爆し、子供7人と女性3人を含む11人が死亡した。

一方、SANA(12月16日付)によると、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区、ハトラ村、ハウィージャト・マリーイーヤ村、ダイル・ザウル航空基地周辺、ジャフラ村、ムーハサン市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アイン・アラブ市各所をダーイシュ(イスラーム国)が32回にわたり砲撃し、子供1人を含む3人が死亡する一方、タルミーク街道で西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と交戦した。

**

ハサカ県では、SANA(12月16日付)によると、サディーク村・ラフフ農場分岐点などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、SANA(12月16日付)によると、アブー・アラーヤー村周辺で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 16, 2014、December 17, 2014、AP, December 16, 2014、ARA News, December 16, 2014、Champress, December 16, 2014、al-Hayat, December 17, 2014、December 18, 2014、Kull-na Shuraka’, December 16, 2014、al-Mada Press, December 16, 2014、Naharnet, December 16, 2014、NNA, December 16, 2014、Reuters, December 16, 2014、SANA, December 16, 2014、UPI, December 16, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国内の暴力:ダルアー県内のヌスラ戦線支配地域で子供5人、女性7人を含む13人の遺体発見(2014年12月16日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャイフ・マスキーン市内のシャームの民のヌスラ戦線らが制圧する街区で、子供5人と女性7人を含む一家13人の遺体が発見された。

またシリア軍は第82旅団基地一帯でヌスラ戦線らジハード主義武装集団と交戦する一方、シャイフ・マスキーン市に対して砲撃を加えた。

さらにシリア軍は、ハーッラ市、アトマーン村、ヤードゥーダ村、サイダー町、ウンム・マヤーズィン町・ヌアイマ村間の街道、インヒルを「樽爆弾」で空爆した。

一方、SANA(12月16日付)によると、サイダー町、ブスラー・シャーム市、ダルアー市各所、シャイフ・マスキーン市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、ヤルムーク殉教者旅団、南部タウヒード旅団、ハウラーン・ムジャーヒディーン大隊などの戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月16日付)によると、ハンダラート・キャンプ一帯、ブライジュ村一帯、アルド・マッラーフ地区、アレッポ市カースティールー地区などで、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、イラン人・アフガン人戦闘員が、「革命家」(シャームの民のヌスラ戦線、アンサール・ディーン戦線などジハード主義武装集団)と交戦した。

またシリア人権監視団によると、フライターン市各所をシリア軍が「樽爆弾」などで空爆した。

これに対して、ジハード主義武装集団は、ハーン・トゥーマーン村一帯を砲撃、またアレッポ市旧市街などでシリア軍と交戦した。

**

ヒムス県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月16日付)によると、シリア軍がヒムス市ワアル地区を10回にわたって空爆し、12人が死亡、数十人が負傷した。

一方、SANA(12月16日付)によると、ガントゥー市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、ヒムス軍団、ファールーク大隊の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ばアブー・ズフール町およびその周辺の農村に対して8回、マアッラト・ヌウマーン市に対して1回、カフルナブル市に対して複数回にわたり空爆を行った。

これにより少なくとも女性1人が死亡した。

一方、SANA(12月16日付)によると、マアッラト・ヌウマーン市とその南部および西部、サラーキブ市、ザーウィヤ山一帯、アブー・ズフール町一帯、タラブ村西部、カフルズィーター市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、SANA(12月16日付)によると、カフルズィーター市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 16, 2014、AP, December 16, 2014、ARA News, December 16, 2014、Champress, December 16, 2014、al-Durar al-Shamiya, December 16, 2014、al-Hayat, December 17, 2014、Kull-na Shuraka’, December 16, 2014、al-Mada Press, December 16, 2014、Naharnet, December 16, 2014、NNA, December 16, 2014、Reuters, December 16, 2014、SANA, December 16, 2014、UPI, December 16, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハルキー首相ら閣僚使節団がテヘランでイラン大統領らと会談(2014年12月16日)

イランを訪問中のワーイル・ハルキー首相はテヘランで、ハサン・ロウハーニー大統領、アリー・シャムハーニー・イラン国家安全保障最高評議会事務局長らと相次いで会談、SANA(12月16日付)によると、二国間関係の強化などについて意見を交わした。

ハルキー首相は閣僚使節団を率いて15日にイランのテヘランを訪問していた。

SANA(12月15日付)によると、使節団訪問は、両国間でこれまでに締結された合意・協定のフォローアップなど、二国間関係強化を目的としている。

使節団は、ハルキー首相、イマード・ハミース電力大臣、カマールッディーン・トゥウマ工業大臣、スライマーン・アッバース石油鉱物資源大臣、ニザール・ヤーズジー保健大臣、タイスィール・ズウビー内閣書記長、アディーブ・マイヤーラ・シリア中央銀行総裁、リーマー・カーディリー国家計画支援委員会議長からなるという。

AFP, December 16, 2014、AP, December 16, 2014、ARA News, December 16, 2014、Champress, December 16, 2014、al-Hayat, December 17, 2014、Kull-na Shuraka’, December 16, 2014、al-Mada Press, December 16, 2014、Naharnet, December 16, 2014、NNA, December 16, 2014、Reuters, December 16, 2014、SANA, December 5, 2014、December 16, 2014、UPI, December 16, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラーム戦線は、シリア政府との交渉を拒否(2014年12月16日)

イスラーム戦線のザフラーン・アッルーシュ司令官は、アラビー・ジャディード(12月16日付)を通じて声明を出し、自身がシリア政府との交渉を望んでいるとする一部報道・情報に関して、「まったくのウソ」と否定した。

al-‘Arabi al-Jadid, December 16, 2014をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国民連合、アレッポ戦闘中止イニシアチブを事実上拒否(2014年12月16日)

ARA News(12月16日付)によると、シリア革命反体制勢力国民連立のムハンマド・カッダーフ副議長は、「デミストゥラ共同特別代表は、彼が示した提案からして今のところ体制(アサド政権)の一部だ。彼のイニシアチブになど関心はない」とアレッポ戦闘中止イニシアチブを拒否する意思を示した。

シリア革命反体制勢力国民連立は、イドリブ県によるシャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の攻勢を「革命家の成果」と賞賛している。

**

シリア革命反体制勢力国民連立のハーディー・バフラ議長はEU外相会議が開かれていたブリュッセルを訪問し、EU諸国外相らと会談した。

『ハヤート』(12月17日付)によると、会談でバフラ議長は、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表によるアレッポ戦闘中止イニシアチブに関して、「ジュネーブ合意の原則に従って、包括的政治正常化」に至る必要があると指摘するとともに、特定地域での戦闘中止をアサド政権が利用して弾圧を行わないよう保障する必要があることを強調した。

AFP, December 16, 2014、AP, December 16, 2014、ARA News, December 16, 2014、Champress, December 16, 2014、al-Hayat, December 17, 2014、Kull-na Shuraka’, December 16, 2014、al-Mada Press, December 16, 2014、Naharnet, December 16, 2014、NNA, December 16, 2014、Reuters, December 16, 2014、SANA, December 16, 2014、UPI, December 16, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ヌスラ戦線、シャーム自由人が要衝ワーディー・ダイフ、ハーミディーヤ両軍事基地を制圧(続報、2014年12月16日)

シリア人権監視団は、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動らによるワーディー・ダイフ軍事基地、ハーミディーヤ航空基地(イドリブ県マアッラト・ヌウマーン市郊外)制圧(15日付)に関して、両基地をめぐる攻防戦でシリア軍兵士および親政権民兵110人、ヌスラ戦線ら武装集団メンバー141人が死亡した、と発表した。

同監視団によると、ヌスラ戦線側には、シャーム自由人イスラーム運動、ジュンド・アクサー機構に加えて、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員も含まれていたという。

なおこの攻防戦で、シリア軍部隊は、マアッルハッタート村方面に敗走し、その際ヌスラ戦線側はシリア軍兵士120~200人を捕捉したという。

**

一方、『ワタン』(12月16日付)は、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動らによるワーディー・ダイフ軍事基地、ハーミディーヤ航空基地(イドリブ県マアッラト・ヌウマーン市郊外)制圧(15日付)に関して、「ワーディー・ダイフ軍事基地防衛部隊は、ハーミディーヤ航空基地およびバスィーダー村方面に向けて成功裏に戦術的に撤退を行い、同地でシャームの民のヌスラ戦線らイスラーム主義過激派2,500人以上と激しく交戦した」と伝えた。

**

クッルナー・シュラカー(12月16日付)は、自由シリア軍創設者のリヤード・アスアド大佐が、シャームの民のヌスラ戦線らによるワーディー・ダイフ軍事基地とハーミディーヤ航空基地制圧に関して、「ワーディー・ダイフの陥落はイドリブの陥落を意味する」と賞賛した、と報じた。

AFP, December 16, 2014、AP, December 16, 2014、ARA News, December 16, 2014、Champress, December 16, 2014、al-Hayat, December 17, 2014、Kull-na Shuraka’, December 16, 2014、al-Mada Press, December 16, 2014、Naharnet, December 16, 2014、NNA, December 16, 2014、Reuters, December 16, 2014、SANA, December 16, 2014、UPI, December 16, 2014、al-Watan, December 16, 2014などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.