イスラーム国をめぐる動き:イランがイラクでのダーイシュ爆撃に参加か?(2014年12月2日追記)

米国防総省のジョン・カービー報道官はAFP(12月2日付)に対し、イランのF4ファントム戦闘機が最近の数日間にイラク東部でダーイシュ(イスラーム国)に対して「空爆を行ったことを示す証拠がある」と主張した。

ジャズィーラ・チャンネルが、イラン空軍のF4戦闘機に似た航空機が、イラク東部のディヤラ県で目標に攻撃を加えているとする映像を放映していた。

カービー報道官はこれに先だって、「軍事行動についてイランと調整することはないという米国の方針は変わっていない」としたうえで、複数の国による軍用機の飛行の監督・調整を行っているのは米軍ではなく、イラク政府だ、と記者会見で話していた。

AFP, December 3, 2014をもとに作成。

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諸外国の動き:米ホワイトハウス報道官、飛行禁止空域設置を改めて否定(2014年12月2日)

米ホワイトハウスのジョシュ・アーネスト報道官は、記者団に対し「トルコと一連の選択肢について検討」を行っているとしつつ、対シリア国境における安全地帯の設置については「現段階において、飛行禁止空域をここに設置することは適切だとは考えていない」と述べた。

『ハヤート』(12月3日付)などが伝えた。

AFP, December 2, 2014、AP, December 2, 2014、ARA News, December 2, 2014、Champress, December 2, 2014、al-Hayat, December 3, 2014、Kull-na Shuraka’, December 2, 2014、al-Mada Press, December 2, 2014、Naharnet, December 2, 2014、NNA, December 2, 2014、Reuters, December 2, 2014、SANA, December 2, 2014、UPI, December 2, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き:カーグ国連事務次官補がシリア政府に化学兵器関連文書の開示を求める(2014年12月2日)

ロイター通信(12月2日付)によると、化学兵器禁止機関・国連合同派遣団特別調整官のスィグリッド・カーグ国連事務次長補は、シリアでの化学兵器廃棄プロセスに関して、同国政府が化学兵器関連文書への自由なアクセスを認め、同国における化学兵器が完全に廃棄されたことを国際社会に示すべきだと述べた。

AFP, December 2, 2014、AP, December 2, 2014、ARA News, December 2, 2014、Champress, December 2, 2014、al-Hayat, December 3, 2014、Kull-na Shuraka’, December 2, 2014、al-Mada Press, December 2, 2014、Naharnet, December 2, 2014、NNA, December 2, 2014、Reuters, December 2, 2014、SANA, December 2, 2014、UPI, December 2, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き:ダーイシュ指導者のバグダーディー氏の妻の一人を治安当局が拘束(2014年12月2日)

『サフィール』(12月2日付)は、レバノン軍事情報局が、ダーイシュ(イスラーム国)のカリフを名乗るアブー・バクル・バグダーディー氏の妻の一人であるシリア人女性とその息子(1人)、ベカーア県バアルベック郡アルサール村でのレバノン軍兵士らの拘束に関与しているとされるシャームの民のヌスラ戦線幹部の家族を拘束したと発表した、と報じた。

軍事情報局によるとバグダーディー氏の妻らの拘束は外国の諜報機関との連携のもと、彼らがシリア領内からベカーア県バアルベック郡アルサール地方に潜入した直後に行われ、拘束時に妻らは、偽造IDを所持していたという。

しかし拘束されたのがイラク人妻のサジャー・ハミード・ドゥライミー氏とその娘で、拘束場所も北部県バトルーン郡のマドフーン検問所だとの報道・情報もあり、それによると、サジャー氏は、北部県ディンニーヤ郡、ベカーア県バアルベック郡アルサール村、シュトゥーラ市(ザフレ郡)などを往来・潜伏していたという。

一方、NNA(12月2日付)によると、バグダーディー氏の妻とともに拘束されたヌスラ戦線幹部の家族は、アナス・シャルカス氏(アブー・アリー・シャルカスィー)の妻とその兄弟のラカン氏で、北部県ズガルタ郡ヒーラーン村で拘束されたという。

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レバノン軍によると、ベカーア県バアルベック郡ラアス・バアルベック市郊外で、「テロ集団」がレバノン軍部隊を要撃、兵士6人が死亡した。

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ヒズブッラーのハサン・ナスルッラー書記長は、レバノン訪問中のイラクのヌーリー・マーリキー副大統領(前首相)と会談し、ダーイシュ(イスラーム国)などへの対応について協議した。

ヒズブッラーが出した声明によると、会談では、「宗派対立やタクフィール主義運動に対抗するための協力」の重要性が確認された。

ナハールネット(12月2日付)などが伝えた。

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内務治安軍総局は声明を出し、同局が11月9日にベカーア県バアルベック郡ワーディー・フマイド検問所で拘束した「自由シリア軍」カラムーン地区司令官兼軍事評議会議長のアブドゥッラー・リファーイー氏に関して、その身柄がシャームの民のヌスラ戦線、ダーイシュ(イスラーム国)が今年8月にアルサール村で拉致したレバノン軍人質らの釈放のための交渉の行方次第だと発表した。

AFP, December 2, 2014、AP, December 2, 2014、ARA News, December 2, 2014、Champress, December 2, 2014、al-Hayat, December 3, 2014、Kull-na Shuraka’, December 2, 2014、al-Mada Press, December 2, 2014、Naharnet, December 2, 2014、NNA, December 2, 2014、Reuters, December 2, 2014、al-Safir, December 2, 2014、SANA, December 2, 2014、UPI, December 2, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:ダーイシュのチェチェン人戦闘員がアイン・アラブで反撃(2014年12月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、主にチェチェン人によって構成されるダーイシュ(イスラーム国)部隊が深夜から早朝にかけて、アレッポ市とを結ぶ街道(兵站路)を寸断しようと、アイン・アラブ市の文化センター、自由広場の前線に対して、三方向から攻撃を行い、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と交戦した。

ダーイシュはまた、同市内の中心部の治安厳戒地区に再展開し、ハール市場地区奪還をめざして同地区を攻撃し、人民防衛隊と交戦したほか、同市南部の西ブーターン地区、北部のムシュタ・ヌール高地でも戦闘があった。

この戦闘で、チェチェン人司令官1人を含むダーイシュ戦闘員21人が死亡、人民防衛隊隊員も3人死亡した。

一方、米国など有志連合は、アイン・アラブ市のダーイシュ拠点などに対して空爆を行った。

ARA News(12月3日付)によると、イラク・クルディスタン地域のペシュメルガ戦闘員の増援部隊150人がトルコ国境をアイン・アラブ市に到着した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が深夜から早朝にかけて、ダイル・ザウル市ハウィーカ地区、工業地区、フジャイワト・サクル地区、ムーハサン市を空爆、また工業地区、フジャイワト・サクル地区などでダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、戦闘員3人が死亡した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シャーイル・ガス採掘所周辺でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

一方、SANA(12月2日付)によると、ハタムー村、ハッターブ村、シャーイル・ガス採掘所周辺で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 2, 2014、AP, December 2, 2014、ARA News, December 2, 2014、December 3, 2014、Champress, December 2, 2014、al-Hayat, December 3, 2014、Kull-na Shuraka’, December 2, 2014、al-Mada Press, December 2, 2014、Naharnet, December 2, 2014、NNA, December 2, 2014、Reuters, December 2, 2014、SANA, December 2, 2014、UPI, December 2, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:アレッポなどでシリア軍とジハード主義者が戦闘(2014年12月2日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ハンダラート・キャンプ一帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、クドス旅団、イラン人・アフガン人戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線、アンサール・ディーン戦線と交戦した。

またアレッポ市サラーフッディーン地区でもシリア軍と反体制武装集団が交戦した。

一方、SANA(12月2日付)によると、ハーン・トゥーマーン村、ハンダラート・キャンプ一帯、ワディーヒー村、アナダーン市、アレッポ市ラーシディーン地区、旧市街、アシュラフィーヤ地区、カーティルジー地区、アアザミーヤ地区、ライラムーン地区、ブスターン・カスル地区、アシュラフィーヤ地区、シャッアール地区、バニー・ザイド地区、アグユール交差点地区、シュカイフ地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線、ハズム運動、ヌールッディーン・ザンキー運動、ムジャーヒディーン郡、アンサール・ディーン戦線、ファーティヒーン末裔旅団、サラージカ旅団、スルターン・ムラード旅団、スルターン・アブドゥルハミード旅団、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム戦線、タウヒード旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャイフ・マスキーン市、ブスラー・シャーム市、ジャースィム市、インヒル市で、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦し、シリア軍が同地一帯を空爆した。

一方、SANA(12月2日付)によると、シャイフ・マスキーン市、アトマーン村、インヒル市、タファス市、イブタア町、フィキーア村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ジャウバル区で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(12月2日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、アーリヤ農場、ワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプ近郊、ハラスター市・アルバイン市間、ザマルカー町、ザブディーン村、アイン・タルマー村、カラムーン山地一帯郊外無人地帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、ジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(12月2日付)によると、ハラスター市、カフルバトナー町、フーシュ・ダワーヒラ農場、バーラー村、ザマーニーヤ村、ダーライヤー市、サアサア町、ハーン・シャイフ・キャンプ一帯で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ウンマ軍の外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月2日付)によると、ヒムス市ワアル地区、ワーディー・サマルスィルで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(12月2日付)によると、ラーミー村、アブー・ズフール町周辺で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(12月2日付)によると、カフルズィーター市、タッラフ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 2, 2014、AP, December 2, 2014、ARA News, December 2, 2014、Champress, December 2, 2014、al-Hayat, December 3, 2014、Kull-na Shuraka’, December 2, 2014、al-Mada Press, December 2, 2014、Naharnet, December 2, 2014、NNA, December 2, 2014、Reuters, December 2, 2014、SANA, December 2, 2014、UPI, December 2, 2014などをもとに作成。

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人権団体発表:紛争での死者総数20万に(2014年12月2日)

反体制人権団体のシリア人権監視団は、シリア紛争での犠牲者総数が20万人を越えたと発表した。

同監視団によると、2011年3月半ば以降の紛争での犠牲者総数は推計で20万2,354人で、そのうち身元が確認できたのは8万人強。

犠牲者の内訳は以下の通り。

民間人9万7,910人(うち子供1万377人、女性6,603人)

シリア人反体制派戦闘員(ジハード主義者を含む)3万7,324人
シリア軍離反兵2,486人
外国人反体制派戦闘員2万2,624人(ダーイシュ(イスラーム国)、シャームの民のヌスラ戦線、ジュヌード・シャーム、ジュンド・アクサー、ジュンド・シャーム機構、ハドラー大隊)

シリア軍兵士4万4,237人
国防隊、人民諸委員会、バアス大隊、シリア民族社会党民兵、アレキサンドレッタ地方解放人民戦線隊員、親政権諜報提供者、「シャッビーハ」2万8,974人

ヒズブッラー戦闘員624人
シーア派戦闘員(イラン人、イラク人、アフガン人など)2,388人

身元不明者3,111人。

なお、この推計には、失踪者2万人以上、シリア軍・治安機関による逮捕者数千人、反体制武装集団に拘束されたシリア軍兵士捕虜約7,000人、ダーイシュやヌスラ戦線などが拘束する戦闘員約2,000人および民間人約4,000人、ダーイシュ、ヌスラ戦線の戦闘員、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊の隊員の捕虜約1,500人などは含まれない。

AFP, December 2, 2014、AP, December 2, 2014、ARA News, December 2, 2014、Champress, December 2, 2014、al-Hayat, December 3, 2014、Kull-na Shuraka’, December 2, 2014、al-Mada Press, December 2, 2014、Naharnet, December 2, 2014、NNA, December 2, 2014、Reuters, December 2, 2014、SANA, December 2, 2014、UPI, December 2, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き:米軍がカタールで教練したムジャーヒディーン軍がダーイシュとアレッポで戦闘?(2014年12月2日)

ロイター通信(12月2日付)は、アブドゥルアズィーズを名乗るムジャーヒディーン軍の司令官の話として、米国の教練を受けた戦闘員がアレッポ市北部での最近の戦闘で、ダーイシュ(イスラーム国)戦闘員15人以上を殺害した、と報じた。

アブドゥルアズィーズ氏(32歳、姓は明かさず、在ガジアンテップ)によると、ムジャーヒディーン軍が50人の戦闘員をカタールでの米CIAによる秘密軍事教練に参加させ、彼らがダーイシュとの戦闘で参加を収めたのだという。

軍事教練は約10ヶ月間行われ、米国製の対戦車ミサイルの使用方法などが教授される一方、過激派の傾向がないかを調査する面談を受け、ダーイシュとの戦闘は10月に1日間続いたのだという。

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クッルナー・シュラカー(12月2日付)によると、ダマスカス郊外県カラムーン地方一帯で活動するシャームの民のヌスラ戦線、イスラーム軍、東部獅子、軍事評議会が共同声明を出し、「東部カラムーン統一司令部」として統合すると発表した。

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