ダーイシュ指導者バグダーディー氏の元妻、レバノン国内で移動の自由を得る(2014年12月12日)

『サフィール』(12月12日付)は、ダーイシュ(イスラーム国)のカリフを名のるアブー・バクル・バグダーディー氏の元イラク人妻サジャー・ハミード・ドゥライミー氏が、現在の夫であるカマール・ハラフ氏の同行・監督のもと、レバノン国内を自由に移動することを許された、と報じた。

サジャー氏は北部県バトルーン郡のマドフーン検問所で現在の夫であるハラフ氏と8歳になる娘(ハジャルさん)とともに身柄を拘束された、と12月2日に発表された(身柄拘束は11月になされたとされる)。

同紙によると、ハラフ氏はトリポリ市北部のナフル・バーリド・パレスチナ難民キャンプ出身のパレスチナ人で、ファタハ・イスラームと接触したとして逮捕、ルーミヤ刑務所に6年間にわたって収監され、この間にファタハ・イスラームの指導者らと面識を持つようになり、サジャー氏の監察処分はファタハ・イスラームの指導者らがハラフ氏の身元を保障することで実現したのだという。

AFP, December 12, 2014、AP, December 12, 2014、ARA News, December 12, 2014、Champress, December 12, 2014、al-Hayat, December 13, 2014、Kull-na Shuraka’, December 12, 2014、al-Mada Press, December 12, 2014、Naharnet, December 12, 2014、NNA, December 12, 2014、Reuters, December 12, 2014、
al-Safir, December 12, 2014、SANA, December 12, 2014、UPI, December 12, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国をめぐる動き:ダイル・ザウル軍事飛行場一帯でシリア軍とダーイシュが交戦(2014年12月12日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が未明、ダイル・ザウル航空基地周辺でのシリア軍との戦闘で、戦車を自爆させた。

自爆攻撃を行ったのはダーイシュのリビア人戦闘員で、この自爆攻撃とともにダーイシュは激しい砲撃を行い、シリア軍兵士多数を死傷させたという。

これに対して、シリア軍は同飛行場周辺、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区のダーイシュ拠点を空爆・砲撃した。

一方、SANA(12月12日付)によると、ダイル・ザウル航空基地周辺、マリーイーヤ村、ダイル・ザウル市フワイジャト・サクル地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団が、ダーイシュ(イスラーム国)がアイン・アラブ市での戦闘で死亡したメンバーの遺体を回収するため、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊との交渉を行っていると発表した。

その一方で、ダーイシュは、アイン・アラブ市に対して8回にわたって砲撃を加える一方、自由広場一帯などで人民補と部隊と交戦した。

このほか、ARA News(12月13日付)によると、マンビジュ市郊外のウンム・マイヤール村にあるダーイシュ(イスラーム国)拠点に何者かが仕掛けた爆弾が爆発し、ダーイシュ司令官の1人が死亡した。

またマンビジュ市では、ダーイシュが姦通罪により男女2人を石打の刑に処した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ラッカ市各所に対する空爆により4人が死亡した。

同監視団はこの空爆が、シリア軍によるものか、米国など有志連合によるものか言及していない。

またクッルナー・シュラカー(12月12日付)によると、ダーイシュはバーブ市での金曜礼拝後に男性1人を公開処刑(斬首)した。

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ヒムス県では、SANA(12月12日付)によると、シャーイル・ガス採掘所周辺で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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米中央軍によると、米国など有志連合は過去3日間で、シリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して27回にわたって空爆を行った。

ARA News, December 12, 2014
ARA News, December 12, 2014

AFP, December 12, 2014、AP, December 12, 2014、ARA News, December 12, 2014、December 13, 2014、Champress, December 12, 2014、al-Hayat, December 13, 2014、Kull-na Shuraka’, December 12, 2014、al-Mada Press, December 12, 2014、Naharnet, December 12, 2014、NNA, December 12, 2014、Reuters, December 12, 2014、SANA, December 12, 2014、UPI, December 12, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力:アレッポなどでシリア軍とジハード主義者の戦闘続く(2014年12月12日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ブライジュ村一帯、アレッポ市ジャンドゥール交差点一帯、ブアイディーン交差点一帯、旧市街(ウマイヤ・モスク一帯)で、シリア軍、国防隊、バアス大隊、ヒズブッラー戦闘員、クドス旅団、イラン人・アフガン人戦闘員が、アンサール・ディーン戦線、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団と交戦した。

またアレッポ市ブスターン・カスル地区では反体制武装集団の司令官が乗った車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、この司令官が重傷を負った。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ヤルムーク区のリージャ広場、ザーヒラ地区に迫撃砲弾複数発が着弾した。

またジャウバル区では、シリア軍、国防隊が、ジハード主義武装集団と交戦した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、マシュラファ村、ラアス・マアッラ町、アッサール・ワルド町の各郊外無人地帯、ドゥーマー市郊外、ミスラーバー市で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、ジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(12月12日付)によると、カフルバトナー町、ジスリーン町、フーシュ・ナスリー村、フーシュ・ダワーヒラ村、ハジャーリーヤ農場で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ウンマ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(12月12日付)によると、アブー・ズフール町、ダブスイーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(12月12日付)によると、タファス市、シャイフ・マスキーン市で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、ハウラーンの獅子旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(12月12日付)によると、ザーラ村西部郊外、スルターニーヤ村、西サラーム村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, December 12, 2014、AP, December 12, 2014、ARA News, December 12, 2014、Champress, December 12, 2014、al-Hayat, December 13, 2014、Kull-na Shuraka’, December 12, 2014、al-Mada Press, December 12, 2014、Naharnet, December 12, 2014、NNA, December 12, 2014、Reuters, December 12, 2014、SANA, December 12, 2014、UPI, December 12, 2014などをもとに作成。

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人権団体発表:反体制派の「地獄の大砲」による被害(2014年12月12日)

シリア人権監視団は、反体制武装集団が使用する手作りの迫撃砲、通称「地獄の大砲」による攻撃により、2014年7月以降、民間人311人が犠牲となっている、と発表した。

「地獄の大砲」は、プロパンガスのボンベを利用した手作りの迫撃砲で、反体制武装集団は、アレッポ市内のシリア政府支配地域に対してこれまでに203発を使用したという。

犠牲者311人のうち42人は子供、25人は女性で、700人以上が負傷しているという。

なおシリア人権監視団によると、2011年3月以降のシリアの紛争での死者数は20万2,354人(推計)。

Akhbar al-'Alam, December 12, 2014
Akhbar al-‘Alam, December 12, 2014

AFP, December 12, 2014、Akhbar al-‘Alam, December 12, 2014、AP, December 12, 2014、ARA News, December 12, 2014、Champress, December 12, 2014、al-Hayat, December 13, 2014、‘Inab Baladi, December 12, 2014、Kull-na Shuraka’, December 12, 2014、al-Mada Press, December 12, 2014、Naharnet, December 12, 2014、NNA, December 12, 2014、Reuters, December 12, 2014、SANA, December 12, 2014、UPI, December 12, 2014などをもとに作成。

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国防隊、人民諸委員会の動き(2014年12月12日)

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(12月12日付)によると、人民諸委員会がジャルマーナー市にあるマイ・サッカーフ氏(女優で反体制活動家)の自宅を接収した。

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ラタキア県では、イナブ・バラディー(12月12日付)が、国防隊がジャブラ市で若者50人を逮捕したと報じた。

AFP, December 12, 2014、AP, December 12, 2014、ARA News, December 12, 2014、Champress, December 12, 2014、al-Hayat, December 13, 2014、‘Inab Baladi, December 12, 2014、Kull-na Shuraka’, December 12, 2014、al-Mada Press, December 12, 2014、Naharnet, December 12, 2014、NNA, December 12, 2014、Reuters, December 12, 2014、SANA, December 12, 2014、UPI, December 12, 2014などをもとに作成。

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ラタキアで反政府デモ(2014年12月12日)

アラビー21(12月12日付)は、ラタキア市のバスナーダー地区、ダアトゥール地区で、燃料不足、燃料費高騰に抗議する反政府デモが行われたと報じた。

デモは2時間ほど続いたが、最終的には治安部隊によって強制排除されたという。

‘Arabi 21, December 12, 2014をもとに作成。

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シリア国民連合暫定政府暫定副首相が辞職(2014年12月12日)

クッルナー・シュラカー(12月12日付)は、シリア革命反体制勢力国民連立暫定政府のイヤード・クドスィー暫定副首相が12月8日付で辞表を提出していたと報じた。

「暫定政府の組閣をめぐって生じている事態が…革命および内外の国民の目的に資さない」というのが辞職の理由だという。

ARA News, December 11, 2014、Kull-na Shuraka’, December 12, 2014などをもとに作成。

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イスラーム旅団(タルビーサ市)がダーイシュに忠誠を誓う(2014年12月12日)

ARA News(12月12日付)は、ヒムス県タルビーサ市一帯を拠点とするイスラーム旅団(シャーム軍団所属)がダーイシュ(イスラーム国)への忠誠を宣言したと報じた。

ARA News, December 12, 2014をもとに作成。

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ヌスラ戦線が自爆攻撃志願者をツイッターで募集(2014年12月12日)

シャームの民のヌスラ戦線のアブー・ウマル・フィラスティーニーを名のる活動家はツイッターで、「殉教作戦(自爆攻撃)実施を望む者は、私に連絡してください」と呼びかけた。

ARA News(12月12日付)が伝えた。

ARA News, December 12, 2014をもとに作成。

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