サウジアラビアのサルマーン国王はトランプ米大統領と電話会談し、米軍によるシリアへのミサイル攻撃を称賛(2017年4月7日)

サウジアラビアのサルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ国王は7日夜、ドナルド・トランプ米大統領と電話会談を行い、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して「中東地域と世界の利益に沿った勇敢な決定」と述べ、賛意を示した。

SPA(4月8日付)が伝えた。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、SPA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコのエルドアン大統領「ヒムス県シャイーラート航空基地一帯への米軍のミサイル攻撃だけで充分なのか?」(2017年4月7日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、ハタイ県で、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃について「アサド政権の犯罪に対する積極的で具体的な措置だと見ている」としたうえで、「これで充分なのか? 充分だとは見ていない。無垢のシリア国民を守る真摯な措置をさらに講じる時が来た」と述べた。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「自由シリア軍」を名乗る組織、シリア国民連合は米軍によるミサイル攻撃を支持、さらなる攻撃に期待(2017年4月7日)

「自由シリア軍」を名乗る集団が声明を出し、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して、「テロ、暴力、犯罪との対決、公正且つ平和的な解決に向けた正しい起点」と評価、「我々は米国の責務が依然として大きなもので、この作戦を停止しないと見ている」と期待を寄せた。

この「自由シリア軍」がいかなる武装集団の意見を代弁しているかは不明。

Kull-na Shuraka’, April 7, 2017

**

シリア革命反体制勢力国民連立は声明を出し、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃への支持を表明するとともに、「米国は国際法違反、国際社会の決定の無視、民間人や子供に対するテロ行為を許さないだろう」と評価、「政権を終わらせ、公正な政治的解決を課し、あらゆる形態のテロと戦うため…文明世界を構成する国からなる同盟の結成」を呼びかけた。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

YPG主体のシリア民主軍はハサカ県、ラッカ県でダーイシュと交戦(2017年4月7日)

ハサカ県では、ARA News(4月7日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシャッダーディー市近郊で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点複数カ所を攻撃した。

**

ラッカ県では、ARA News(4月7日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がタブカ市西部郊外でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。


AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

クッルナー・シュラカーは首都ダマスカス東部での戦闘でシリア軍が塩素ガスを使用したと報道(2017年4月7日)

クッルナー・シュラカー(4月7日付)は、ダマスカス県カーブーン区でのシャーム解放機構などからなる反体制武装集団との戦闘で、シリア軍が塩素ガスを装填した手榴弾を使用し、1人が死亡したと伝えた。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア・ロシア両軍はイドリブ県、ダルアー県、ダマスカス郊外県の反体制武装集団支配地域を爆撃(2017年4月7日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(4月7日付)によると、ロシア軍戦闘機がハーン・シャイフーン市に隣接するヒーシュ村を空爆し、9人が死亡した。

Kull-na Shuraka’, April 7, 2017

**

ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(4月7日付)によると、ロシア軍戦闘機がヨルダンとの国境に位置する反体制武装集団支配下のナスィーブ国境通行所一帯を2度にわたって空爆した。

またダルアー市内の反体制武装集団(シャーム解放機構などからなる反体制武装集団)の支配地域に対してシリア軍がミサイル攻撃を行い、10人以上が負傷した。

**

ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(4月7日付)によると、シリア軍がアルバイン市一帯を空爆し、複数人が死傷した。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ホワイト・ヘルメットのサーリフ代表「我々はシリア軍が化学兵器を使用した証拠を持っていて、国連安保理に提出する用意がある」(2017年4月7日)

ホワイト・ヘルメット(民間防衛隊)のラーイド・サーリフ代表は、イドリブ県ハーン・シャイフーン市で化学兵器が使用されたとされる事件(4日)に関して、化学兵器自身のツイッター(https://twitter.com/raedalsaleh3)で、「(国連)安保理へ。シリアでの虐殺を止めるため真摯に行動する時が来た。我々はインクの価値にも値しない決定は不要だ」としたうえで、「我々は、カフルズィーター市、ラターミナ町、ハーン・シャイフーン市など多くの場所で化学兵器が使用されたことを示す証拠とサンプルを持っており、いつでもそれを引き渡す用意がある。しかしあなた方はこれらの証拠を受け取る用意ができているのか。それとも問題を毎度のように無視することを望んでいるのか」などと綴り、シリア軍による化学兵器攻撃の証拠を持っていると主張した。

なお、クッルナー・シュラカー(4月4日付)がホワイト・メルメットの隊員の一人アナス・ディヤーブ氏から得た情報によると、空爆は午前6時半頃に3度にわたり行われ、有毒ガスを装填した爆発物が使用されたという。

着弾した爆弾のうち1発は不発弾で、そのなかに有毒ガスが装填されていたのだという。

Twitter, April 7, 2017

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 4, 2017、April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

国連安保理緊急会合:ムンズィル国連シリア副代表は米軍のミサイル攻撃を「米国をダーイシュ、ヌスラ戦線などのテロ組織のパートナーとする行為」と非難、西側各国は攻撃支持、ロシア、ボリビアは反対(2017年4月7日)

国連安保理は、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃を受け、事態への対応を協議するための緊急会合が開催された。

会合はロシアとボリビアの要請によって開催された。

会合でムンズィル・ムンズィル国連シリア副代表は、米軍によるミサイル攻撃の被害について報告、「この凶悪な攻撃は国連憲章、すべての国際法、慣例への重大な違反で、米国は、真実を承知しないままに、シリア軍がハーン・シャイフーン市で化学兵器を使用したというこじつけとねつ造した口実で、この違反を正統化しようとした。この口実を、テロ組織、そして米国、トルコ、サウジアラビア、カタール、イスラエル、英国、フランスの手先、そしてこれらの国の情報機関が拡散した」と非難した。

そのうえで「シリア・アラブ共和国は、シリア軍がそもそも化学兵器を保有しておらず、こうした兵器をテロ組織に対する作戦において使用したことがないと明言する」と改めて嫌疑を否定した。

また「非難に値する米国の攻撃は、米国が言うところの穏健な反体制武装勢力に対してあらゆる支援を行うことで6年前に開始された米国の誤った戦略そのものの一環で…、この戦略はシリア軍やその同盟国が行う「テロとの戦い」に悪影響を及ぼし、米国をダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線(現シャーム解放機構)などのテロ組織のパートナーとするもの」と非難した。

SANA(4月7日付)が伝えた。

SANA, April 7, 2017

**

ニッキー・ヘイリー米国連大使は、「昨夜は非常に慎重な措置を取った。もっとやる用意があるが、その必要がないことを望む」と追加攻撃を警告した。

ヘイリー米国連大使はまた、ロシアやイランを名指しで糾弾し、「ロシアはシリアの化学兵器排除の保証人のはずだが、明らかに実現できていない」と批判し、アサド政権の化学兵器使用を見過ごす「日々は終わった」と宣言し、シリア政府や同政府の支援国に国連主導の和平プロセスに誠実に取り組むよう要請、「化学兵器の使用や拡散を防止することは国家安全保障上の不可欠な利益だ。攻撃は完全に正当化される」と強調した。

米国の姿勢に対して、英仏、など西側諸国が支持を表明した。

**

これに対して、ロシアのヴラジーミル・サフロンコフ国連次席大使は「言語道断の国際法違反で侵略行為だ」と強く非難し、「侵略の即時停止」を要求した。

また、ミサイル攻撃は「地域や国際社会の安定に極めて深刻な結果をもたらす可能性がある」と指摘し、米英仏からの相次ぐロシア非難に対しては「植民地時代の偽善者」、「わが国を侮辱しないでほしい。そのような道徳的権限はない」と反論した。

**

NATOのヤンス・ストルテンベルグ事務総長は、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して、「こうした展開の全責任はシリア政府にある…。化学兵器の使用は受け入れられず、その責任者は報復、制裁を免れ得ない」と述べ、支持を表明した。

**

EUのドナルド・トゥスク欧州理事会常任議長はツイッターを通じて「こうした兵器(化学兵器)の使用には報復が必要」と綴り、支持を表明した。

また、フェデリカ・モゲレーニEU外務・安全保障政策上級代表兼欧州委員会副委員長は「国連の枠組みのなかで、(化学兵器使用の)責任者は処罰されるべき」と述べた。

**

このほか、カナダ、日本、ヨルダン、サウジアラビア、バーレーン、カタールが米軍の攻撃への支持を表明した。

**

エジプト外務省は声明を出し、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して「ハーン・シャイフーン市での危機の悪影響に強く懸念を表明する」と発表した。

**

イラクのヌーリー・マーリキー副首相が代表を務める法治国家連合は、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して「主権侵害であり、イラクでのダーイシュ(イスラーム国)に対する戦いの行方に悪影響を及ぼすだろう」と非難した。

**

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して、シリア国民の被害拡大を抑止するため、すべての紛争当事者に自制を促した。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017、共同通信などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省はシリア領空での偶発的な衝突を回避するために米・ロシア軍の間で2015年末に開設されたホットラインの使用を4月8日付で中止すると発表(2017年4月7日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は声明を出し、シリア領空での偶発的な衝突を回避するために米・ロシア軍の間で2015年末に開設されたホットラインの使用を4月8日付で中止すると発表した。

コネシェンコフ報道官は「ロシアは、4月8日付で、シリア領空での航空機の安全確保にかかる米国との覚書の履行を中止した」としたうえで、「駐ロシア米大使館の駐在武官にその旨を伝える覚書を提示した」と述べた。

RT(4月7日付)が伝えた。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、RT, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアのラヴロフ外相「米国によるシリアへのミサイル攻撃はヌスラ戦線の存在から注意をそらすため」(2017年4月7日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、訪問中のウズベキスタンの首都タシュケントで、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して記者団に「米国は、ヌスラ戦線(現シャーム解放機構)を依然として(和平)協議を妨害し、体制転換(打倒)を行うため予備軍とみなし、この組織から注意をそらそうとしているように感じる」と述べ、批判した。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシアのプーチン大統領「米軍によるイラク爆撃での民間人の犠牲から注意をそらす行為」(2017年4月7日)

ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は、ヴラジミール・プーチン大統領を議長とする国家安全保障会議を招集し、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃への対応を協議したと発表した。

ペスコフ報道官によると、プーチン大統領をはじめとする会合出席者は、米軍のミサイル攻撃を「国際法違反」と非難したうえで、ロシアと米国の二国間関係が損なわれたことへの懸念を表明する一方、は、「テロとの戦い」においてシリア軍を支援するため、シリア領内でのロシア軍の作戦継続にかかる諸問題について対応を協議したという。

また会合に先立って、プーチン大統領は、米軍のミサイル攻撃に関して「こじつけに基づく主権国家に対する攻撃、国際法違反で、イラクでの民間人の犠牲から国際社会の注意をそらそうとする行為」と非難した。

SANA, April 7, 2017

一方、ロシア外務省は「米国が巡航ミサイルでの攻撃を予め準備していたことは明らかだ…。どの専門家にとっても、攻撃実施決定がイドリブ県(ハーン・シャイフーン市)での事件発生前になされていたことは明白で、事件は力を誇示するための口実として利用された」と声明で非難した。

スプートニク・ニュース(4月7日付)などが伝えた。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、Sputnik News, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア大統領府は米軍によるミサイル攻撃を「軽率で無責任な行動以外の何ものでもなく、近視眼、視野の狭さ、政治・軍事的現実に対する盲目以外の何ものも反映していない」と非難(2017年4月7日)

大統領府はフェイスブックを通じて声明を出し、米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地に対するミサイル攻撃を「軽率で無責任な行動以外の何ものでもなく、近視眼、視野の狭さ、政治・軍事的現実に対する盲目以外の何ものも反映していない」と酷評した。

SANA(4月7日付)が伝えた。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米軍のヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃で民間人9人を含む15人が死亡(2017年4月7日)

SANA(4月7日付)は、米軍がヒムス県シャイーラート航空基地一帯を攻撃するために発射したトマホーク巡航ミサイルのうち2発が、同基地に隣接するシャイーラート村の中心部に着弾し、子供3人を含む民間人5人が死亡し、民家複数棟が損壊した。

またトマホーク巡航ミサイル1発がシャイーラート航空基地南部約4キロ離れたハムッラート村に着弾し、子供1人を含む民間人4人が死亡、7人が負傷、民家複数棟が破壊された。

SANA, April 7, 2017
SANA, April 7, 2017
SANA, April 7, 2017
Kull-na Shuraka’, April 7, 2017

**

シリア軍武装部隊参謀長のアリー・アブドゥッラー・アイユーブ中将は、アサド大統領の指示を受け、米軍のトマホーク巡航ミサイルの攻撃を受けたヒムス県シャイーラート航空基地を視察、また攻撃による負傷兵を慰問した。

SANA(4月7日付)が伝えた。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍武装部隊総司令部「米国のミサイル攻撃への報復として、米国のパートナーによるテロを掃討する」(2017年4月7日)

シリア軍武装部隊総司令部は声明を出し、7日午前3時42分、米軍がトマホーク巡航ミサイルで、ヒムス県南東部のシャイーラート航空基地一帯に対して攻撃を加え、6人が死亡、多数が負傷し、甚大な物的被害が生じたと発表した。

声明では「非難に値する米国の攻撃は、米国の誤った戦略が継続されていることを示しており…、米国をダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線(現シャーム解放機構)などのテロ組織のパートナーとするものだ」と非難した。

また、「米国は、真実を承知しないままに、シリア軍がハーン・シャイフーン市で化学兵器を使用したというこじつけとねつ造した口実で、この違反を正統化した。テロ組織に戦場で大敗を喫する度に、今後も化学兵器を使えるという誤ったメッセージを送るもの」と位置づけたうえで、対抗措置として「シリア国民を守るための国民的義務を引き続き果たし、テロを一掃し、シリア全土に治安と安定を回復するための計画を推敲する」と締めくくった。

そのうえで「シリア・アラブ共和国は、シリア軍がそもそも化学兵器を保有しておらず、こうした兵器をテロ組織に対する作戦において使用したことがないと明言する」と改めて嫌疑を否定した。

また「非難に値する米国の攻撃は、米国が言うところの穏健な反体制武装勢力に対してあらゆる支援を行うことで6年前に開始された米国の誤った戦略そのものの一環で…、この戦略はシリア軍やその同盟国が行う「テロとの戦い」に悪影響を及ぼし、米国をダーイシュ(イスラーム国)、ヌスラ戦線(現シャーム解放機構)などのテロ組織のパートナーとするもの」と非難した。

SANA, April 7, 2017

**

なお、クッルナー・シュラカー(4月7日付)によると、死亡した6人のなかにはハリール・イブラーヒーム准将も含まれているという。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

マックマスター国家安全保障問題担当米大統領補佐官「ミサイル攻撃はトランプ大統領に示した三つの選択肢のなかで「もっとも強力でないもの」」(2017年4月7日)

ドナルド・トランプ大統領は6日(米時間)、記者会見を行い、4日のイドリブ県ハーン・シャイフーン市での化学兵器によると思われる攻撃への対抗措置として、米軍がヒムス県南東部にあるシリア軍のシャイーラート航空基地一帯をトマホーク巡航ミサイルで攻撃したと発表した。

会見のなかで、トランプ大統領は滞在先のフロリダ州パームビーチ(マール・ア・ラーゴ)で、「私は今夜、化学兵器による攻撃が行われたシリア国内の航空基地の軍事攻撃を命令した…。これは米国にとって、化学兵器の拡散と使用を抑止するという重大な安全保障上の国益に沿ったものだ」と述べた。

Pentagon, April 7, 2017

トランプ大統領はまた「アサドは数え切れないほどの男女、そして子供たちの命を奪った…。じわじわと死んでいった。かわいい赤子も残虐に殺された。いかなる神の子もこうした恐怖を味わってはならない」と非難、「文明諸国」に対して米国とともに「シリアでの惨殺と流血を終わらせるため」行動するよう呼びかけた。

**

シリアに対する軍事攻撃は5日夜から6日にかけて、ジム・マティス国防長官、ヘンリー・マックマスター国家安全保障問題担当大統領補佐官、レックス・ティラーソン国務長官らによって立案された。

マックマスター補佐官によると、「トランプ大統領と協議したオプションは三つあった…。大統領は私たちにこのうちの二つのオプションに焦点を当てるよう要請し、これらの選択肢は具体化していった。彼は一連の質問を行い、我々はこれに対して回答した」としたうえで、ミサイル攻撃が、トランプ大統領に対して提示された選択肢のなかで「もっとも協力でない」(least powerful)なものだったことを明かした。

**

レックス・ティラーソン国務長官は、米軍によるヒムス市シャイーラート航空基地に対するミサイル攻撃に関して、記者団に対して「ロシアは明らかに、この問題(シリアでの化学兵器全廃)で責任を果たすことに失敗した…。ロシアも(シリア軍による化学兵器保有・使用)に加担してきた、ないしはロシアはこの合意(化学兵器全廃に関する合意)を実施する能力を充分持ち合わせていなかっただけだ」と述べた。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米国防総省はヒムス県シャイーラート航空基地一帯をミサイル攻撃し、シリア政府の化学兵器の生産能力を低下させたと発表、また攻撃直前にロシア側に作戦実施を通告したと主張(2017年4月7日)

米国防総省のジェフ・デーヴィス報道官は声明を出し、東部時間8時40分、シリア領内の航空基地に対して巡航ミサイルで攻撃を行ったと発表した。

攻撃は、4月4日のイドリブ県ハーン・シャイフーン市でのシリア軍による化学兵器使用により、女性や子供数百人が被害を受け死傷したことへの対抗措置で、地中海東部に配備されている艦船2隻(USSポーター、USSロス)からトマホーク巡航ミサイル59発を発射し、ヒムス県南東部に位置するシャイーラート航空基地に配備されている航空機、掩蔽壕、石油・装備貯蔵施設、防空システム、レーダー施設を破壊したという。

攻撃に際しては、民間人の犠牲者が出ることを回避するための異例の措置を講じたという。

声明によると、シャイーラート航空基地は化学兵器貯蔵にりようされており、諜報当局が同基地を発進した航空機が4月4日のハーン・シャイフーン市への攻撃を実施したと査定、アサド政権による化学兵器を再使用を阻止するために攻撃は行われたという。

また、攻撃に先立って、ロシア軍に対して作戦実施について通告し、ロシア人およびシリア人への被害を最小限に抑えるための予防的措置を講じたという。

攻撃の結果、シリア政府が化学兵器を生産する能力は低下したという。

CENTCOM, April 7, 2017
Pentagon, April 7, 2017
Pentagon, April 7, 2017

**

 なお、ロシア軍は2015年12月、ロシア軍がダーイシュ(イスラーム国)などに対する作戦拠点としてシャイーラート航空基地、ティヤース航空基地に部隊を派遣・駐留させてきた。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、CENTCOM, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合は4月5日、ラッカ市近郊、タブカ市近郊を中心に14回の爆撃を実施(2017年4月7日)

米中央軍(CENTCOM)は、4月5日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して24回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は14回で、ブーカマール市近郊(1回)、ラッカ市近郊(4回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、タブカ市近郊(8回)に対して攻撃が行われた。

AFP, April 7, 2017、AP, April 7, 2017、ARA News, April 7, 2017、Champress, April 7, 2017、al-Hayat, April 8, 2017、Iraqi News, April 7, 2017、Kull-na Shuraka’, April 7, 2017、al-Mada Press, April 7, 2017、Naharnet, April 7, 2017、NNA, April 7, 2017、Reuters, April 7, 2017、SANA, April 7, 2017、UPI, April 7, 2017などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.