ダーイシュはヒムス市南東部の対イラク国境で米英の支援を受ける「新シリア軍」と交戦(2017年4月8日)

ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(4月9日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が県南東部の対イラク国境に位置するタンフ国境通行所一帯で米英両軍の支援を受ける「新シリア軍」と交戦し、戦闘員2人が死亡、2人が負傷した。

南部部族自由人軍のムハンマド・アドナーン報道官によると、ダーイシュはタンフ国境通行所の防衛に当たる中隊基地への侵入を試み、基地の防護壁で車を爆発させた。

これに対して「新シリア軍」が応戦し、進軍を阻止したという。

ダーイシュはまた、加勢に駆けつけた東部獅子軍の車列を襲撃し、戦闘員2人を殺害、2人を負傷させたという。

AFP, April 9, 2017、AP, April 9, 2017、ARA News, April 9, 2017、Champress, April 9, 2017、al-Hayat, April 10, 2017、Iraqi News, April 9, 2017、Kull-na Shuraka’, April 9, 2017、al-Mada Press, April 9, 2017、Naharnet, April 9, 2017、NNA, April 9, 2017、Reuters, April 9, 2017、SANA, April 9, 2017、UPI, April 9, 2017などをもとに作成。

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米国防早朝報道官「シリア領空での偶発的衝突を回避するための米ロのホットラインは維持されている」(2017年4月8日)

米国防総省報道官のミシェル・バルダンザ中佐は、ロシア側が、シリア領空での偶発的衝突を回避するために2015年末に米国と開設したホットラインを維持することに同意したと述べた。

バルダンザ中佐によると、「我々は攻撃後にロシア側に連絡し、(ホットラインにかかる)覚書が有効であることを確認し、ロシア側は有効だと述べた」という。

ホットラインについては、ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官が7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯に対するミサイル攻撃への対抗措置として8日付で閉鎖すると発表していた。

これに関して、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は「我々は、事態の進捗に応じて、シリア領空での航行の安全に関する米国との覚書の再発効の可能性について検討する」と述べた。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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ロシア国防省報道官「米軍によるシリアへのミサイル攻撃の標的となったヒムス県シャイーラート航空基地に化学兵器がなかったことを検証するため調査を行う用意がある」(2017年4月8日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯に対するミサイル攻撃に関して、攻撃後に基地を訪れた職員や記者が何の制約も受けずに自由に敷地内を見回ることができたが、化学兵器が保管されていた痕跡を見つけたものはいなかったと述べるとともに、同基地での化学兵器の有無を確認するための調査を行う用意があると述べた。

また、シリア政府による化学兵器保有を隠蔽することにロシアが関わっていた可能性があるとする、米国側からの疑義に対しては、「こうした嫌疑には根拠がない」と一蹴した。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領はハーン・シャイフーン市での化学兵器攻撃の被害者とされるシリア人と面談(2017年4月8日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、4日のイドリブ県ハーン・シャイフーン市での化学兵器攻撃の被害者だとされるシリア人1人と首都アンカラで面談した。

ARA News(4月8日付)によると、この男性は化学兵器により、妻、子供2人を含む家族13人を失ったという。

ARA News, April 8, 2017

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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トルコのチャヴシュオール外相は米軍によるシリアへのミサイル攻撃に関して「介入が航空基地に限定されれば、外面だけの介入になってしまう」と述べる(2017年4月8日)

トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して「もしこの介入が航空基地だけに限定され、継続されず、政権を放逐しなければ、介入は「外面だけの介入なってしまうだろう」と述べた。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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イランのロウハーニー大統領「米国はシリアへのミサイル攻撃でテロリストを支援した」(2017年4月8日)

イランのハサン・ロウハーニー大統領は、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃を「厚顔無恥」で「不正」だと批判、イドリブ県ハーン・シャイフーン市で化学兵器が使用されたことを調査するための「中立的な調査委員会」を設置・派遣するよう呼びかけた。

ロウハーニー大統領は「米国で政権を握ったこのトランプ氏は、テロとの戦いをしたいと主張していた。だが今日、シリアのすべてのテロ組織が米国の攻撃を祝った…。もしあなた方(米国)が言ったことが正しいなら、なぜ最初の行動がテロリストの支援になるのか? なぜあなた方はテロリストと戦うシリア軍を攻撃したのか?」としたうえで、化学兵器が使用されたことを調査するための「中立的な調査委員会」を設置・派遣するよう呼びかけた

ARA News(4月8日付)が伝えた。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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エジプトのスィースィー大統領は米軍によるシリアへのミサイル攻撃を受け、「紛争終息に向けて緊急行動をとり、危機の包括的・最終的な解決にいたる」必要があると強調(2017年4月8日)

エジプトのアブドゥッルファッターフ・スィースィー大統領は閣議で、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃により緊張が高まるシリア情勢などについて審議、国際社会および関係当時国が「紛争終息に向けて緊急行動をとり、危機の包括的・最終的な解決にいたる」必要があると強調した。

『ハヤート』(4月9日付)が伝えた。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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北朝鮮外務省は米軍によるシリアへのミサイル攻撃を「許されない敵対行為」と非難(2017年4月8日)

北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)外務省は、7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃を「許されない敵対行為」と非難するとともに、同国での核兵器開発の決定が「正しい選択」だと改めて主張した。

朝鮮中央通信(4月8日付)が伝えた。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、KCNA, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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ハマー県でシリア軍とダーイシュが交戦(2017年4月8日)

ハマー県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア政府支配下のマシュラファ村を砲撃、同地一帯でシリア軍と交戦した。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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反体制派の広告塔バナーちゃんは米国によるシリアへのミサイル攻撃を「私の国民の殺戮者たちに対するドナルド・トランプの行動を歓迎します」と称賛(2017年4月8日)

2016年12月にシリア軍が奪還したアレッポ市東部での反体制武装集団の抵抗運動で「広告塔」としてツイッターを通じてメッセージを発信し続けてきた7歳の少女バナー・アブド(Bana Alabed)は、6日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地一帯へのミサイル攻撃に関して、次のようなツイートをした。

Twitter, April 8, 2017

「I am a Syrian child who suffered under Bashar al Asad & Putin. I welcome
Donald Trump action against the killers of my people.」(私はバッシャール・アサドとプーチンに苦しめられているシリアの子供です。私の国民の殺戮者たちに対するドナルド・トランプの行動を歓迎します」

「Putin and Bashar al Asad bombed my school, killed my friends & robbed
my childhood. It’s time to punish the killers of children in Syria.」(プーチンとバッシャール・アサドは私の学校を空爆し、私の友達を殺し、私の幼少時代を奪いました。シリアの子供たちを殺した者たちを罰する時が来たのです)

「Dear world, there is very big bombing right now. More innocent children
and people are dying. #Syria」(親愛なる世界よ、ちょうど今、とても大きな空爆が行われています。さらに多くの無実の子供たちや人々が死んでいます
#シリア)

「We don’t want WORLD WAR THREE. we don’t want the war in Syria. let’s stand
together & end all wars.」(私たちは第三次大戦は望みません。私たちはシリアでの戦争を望みません。一緒になって、すべての戦争を終わらせましょう)

バナーちゃんは、アレッポ市東部陥落を受け家族とともにイドリブ県方面に退去し、トルコに招待され、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領ら首脳らとの会談、その後も流ちょうな英語でツイートを続けていた。

Twitter, April 8, 2017

 

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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ヒムス県ハスヤー町で爆弾テロが発生し民間人多数が死傷する一方、シリア軍はシャーム解放機構などからなる反体制武装集団とハマー県、ダルアー県、ダマスカス県、ラタキア県などで戦闘を続ける(2017年4月8日)

ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(4月8日付)によると、ハスヤー町で業務用バスに仕掛けられていた爆弾が爆発し、乗っていた25人が負傷した。

ARA News(4月8日付)によると、女性1人が死亡、25人が負傷したという。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シャーム解放機構、イッザ軍、ナスル軍、ウズベク人、トルキスタン人、コーカサス人などからなる反体制武装集団がマアルダス村近郊の穀物粉砕工場検問所一帯を激しく砲撃し進軍、同地を制圧した。

これに対して、シリア軍はスーラーン市、マアルダス村、マアルカバ村一帯を戦闘機、ヘリコプターで空爆した。

シリア軍はまた、ズーワール村一帯を空爆したほか、タイバト・イマーム市を砲撃した。

一方、クッルナー・シュラカー(4月8日付)によると、ロシア軍戦闘機が北部のラターミナ町に対してナパーム弾と思われる爆弾を使用して空爆を実施した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が地対地ミサイルと思われる砲弾でダルアー市マンシヤ地区一帯を砲撃、また戦闘機がブスル・ハリール市、タイバ町を空爆した。

空爆は、ヨルダン国境沿いのナスィーブ村に対しても行われ、女児1人が死亡した。

また、クッルナー・シュラカー(4月8日付)によると、シャーム解放機構などからなる堅固な建造物作戦司令室がダルアー市マンシヤ地区でシリア軍との交戦の末、Syriatel検問所など拠点5カ所制圧、兵士4人を捕捉した。

一方、SANA(4月8日付)によると、UNESCO世界遺産を擁するブスラー・シャーム市にあるシャーム解放機構などの反体制武装集団の拠点をシリア軍が攻撃した。

シリア軍はまたダルアー市各所でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。 

Kull-na Shuraka’, April 8, 2017

Kull-na Shuraka’, April 8, 2017

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がカーブーン区への砲撃を行った。

また、クッルナー・シュラカー(4月8日付)によると、シャーム解放機構などとともにカーブーン区でシリア軍との戦闘を続けるイスラーム軍がシリア軍の小型偵察機(無人航空機)を撃墜した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍戦闘機がアレッポ市南部のマンスーラ村を空爆した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がカッバーナ村一帯の回廊地帯を空爆、シャーム解放機構、トルキスタン・イスラーム党などからなる反体制武装集団とシリア軍がトルクメン山一帯で交戦した。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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ヒムス市ワアル地区から4度目となる反体制武装集団および家族の退去が行われる(2017年4月8日)

ヒムス県では、SANA(4月8日付)によると、ロシアの仲介によるシリア軍と反体制武装集団の停戦合意に基づき、ヒムス市ワアル地区で籠城を続けてきた反体制武装集団戦闘員とその家族480人が、シリア政府によって用意された旅客バスに分乗し、トルコ軍および同軍の支援を受けるハワール・キリス作戦司令室の支配下にあるアレッポ県ジャラーブルス市方面に退去した。

停戦合意に基づき退去が実施されたのはこれで4回目。

AFP, April 8, 2017、AP, April 8, 2017、ARA News, April 8, 2017、Champress, April 8, 2017、al-Hayat, April 9, 2017、Iraqi News, April 8, 2017、Kull-na Shuraka’, April 8, 2017、al-Mada Press, April 8, 2017、Naharnet, April 8, 2017、NNA, April 8, 2017、Reuters, April 8, 2017、SANA, April 8, 2017、UPI, April 8, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合はラッカ県ハニーダ村を爆撃し、女性・子供3人を含む民間人15人を殺害(2017年4月8日)

ラッカ県では、SANA(4月8日付)によると、米主導の有志連合がダーイシュ(イスラーム国)支配下のハニーダ村を空爆し、民間人15人を殺害した。

殺害された民間人には女性と子供合わせて3人が含まれていたという。

シリア人権監視団によると、ハニーダ村での有志連合思われる空爆で子供4人を含む15人が死亡したという。

SANA, April 8, 2017

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一方、ARA News(4月8日付)によると、ラッカ県タブカ市郊外および同市西部のハダジュ村にある西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点をダーイシュ(イスラーム国)が攻撃した。

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