バアス党が指導部人事を改編:アサド大統領は「党内でのデスク・ワークだけに専念せず、あらゆる場所で国民に触れる」よう党幹部に指示(2017年4月22日)

バアス党シリア地域の最高意思決定機関にあたる中央委員会の拡大会合を開催した。

会合には、シリア地域指導部の書記長を務めるアサド大統領が出席、2011年以降のシリア情勢に対する党の姿勢や今後の方針などについて演説した。

会合には、アサド大統領のほか、シリア地域指導部メンバーも出席した。

アサド大統領は演説のなかで、6年におよぶ戦争状態のなかで、国民とコミュニケーションを深め、現状に対処するため、バアス党が自らの存在を強めるインセンティブが高まったと述べる一方、バアス党がそのパン・アラブ主義という理念ゆえに、紛争の当初から政治、メディアといったレベルで標的となってきたとの見方を示した。

具体的には、シリアに敵対する国、とりわけワッハーブ主義・ムスリム同胞団主義テロがあらゆるツールを駆使してシリアに対する戦争をしかけてきたと振り返るとともに、こうした攻撃の目的の一つが、パン・アラブ主義という理念を断念させることにあると主張した。

そのうえで、バアス党は自らの行動を再活性化するために新たな思考や行動を見出すべきだと主張し、党内でのデスク・ワークだけに専念せず、あらゆる場所で国民に触れるよう指示した。

4月7日の米軍によるヒムス県シャイーラート航空基地に対するミサイル攻撃については、シリア軍が戦果を得るたびに、米国をはじめとする西側諸国はテロリストに利するような干渉を行うと非難した。

そのうえで「テロとの戦い」はシリア国内でテロリストがいる限り止むことはなく、シリアの統合や主権を脅かそうとする欧米諸国のシナリオに対抗し続けると強調した。

会合ではその後、出席者を交えたかたちで質疑応答が行われた。

また、会合は中央委員会と党の最高執行機関であるシリア地域指導部の人事改編を承認して閉幕した。

SANA(4月22日付)が伝えた。

SANA, April 22, 2017

 

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中央委員会拡大会合で承認された新シリア地域指導部、中央委員会、検閲査察委員会のメンバーは「現代東アラブ地域ネットワーク(https://syriaarabspring.info/alsham/syria_ba’th_rc.html#2017_04)を参照。

AFP, April 22, 2017、AP, April 22, 2017、ARA News, April 22, 2017、Champress, April 22, 2017、al-Hayat, April 23, 2017、Iraqi News, April 22, 2017、Kull-na Shuraka’, April 22, 2017、al-Mada Press, April 22, 2017、Naharnet, April 22, 2017、NNA, April 22, 2017、Reuters, April 22, 2017、SANA, April 22, 2017、UPI, April 22, 2017などをもとに作成。

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2013年以降運休していたカーミシュリー・アレッポ・ダマスカス・ベイルート旅客バス便が再開(2017年4月22日)

SANA(4月22日付)が、各旅客会社が、戦闘激化と治安悪化を理由に2013年以来運休していたカーミシュリー市(ハサカ県)・アレッポ市・ダマスカス県・ベイルート県(レバノン)の定期旅客バス便を再開したと伝えた。

SANA, April 22, 2017

AFP, April 22, 2017、AP, April 22, 2017、ARA News, April 22, 2017、Champress, April 22, 2017、al-Hayat, April 23, 2017、Iraqi News, April 22, 2017、Kull-na Shuraka’, April 22, 2017、al-Mada Press, April 22, 2017、Naharnet, April 22, 2017、NNA, April 22, 2017、Reuters, April 22, 2017、SANA, April 22, 2017、UPI, April 22, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はタブカ市、ラッカ市北部でダーイシュとの戦闘を続ける(2017年4月22日)

ラッカ県では、ARA News(4月22日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がタブカ市内およびタブカ・ダム(ユーフラテス・ダム)一帯で、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に対して反撃を行った。

またラッカ県北部では、シリア民主軍が有志連合の航空支援を受けダーイシュと交戦、ハズィーマ村を制圧した。

AFP, April 22, 2017、AP, April 22, 2017、ARA News, April 22, 2017、Champress, April 22, 2017、al-Hayat, April 23, 2017、Iraqi News, April 22, 2017、Kull-na Shuraka’, April 22, 2017、al-Mada Press, April 22, 2017、Naharnet, April 22, 2017、NNA, April 22, 2017、Reuters, April 22, 2017、SANA, April 22, 2017、UPI, April 22, 2017などをもとに作成。

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レバノン軍はシリア国境近くでダーイシュの地元司令官1人を殺害、10人を拘束(2017年4月22日)

レバノン軍は声明を出し、ベカーア県アルサール村一帯で早朝、ジハード主義武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の地元司令官1人を殺害、10人を拘束したと発表した。

ARA News(4月22日付)が伝えた。

ARA News, April 22, 2017

AFP, April 22, 2017、AP, April 22, 2017、ARA News, April 22, 2017、Champress, April 22, 2017、al-Hayat, April 23, 2017、Iraqi News, April 22, 2017、Kull-na Shuraka’, April 22, 2017、al-Mada Press, April 22, 2017、Naharnet, April 22, 2017、NNA, April 22, 2017、Reuters, April 22, 2017、SANA, April 22, 2017、UPI, April 22, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合と思われる戦闘機がマヤーディーン市(ダイル・ザウル県)を爆撃(2017年4月22日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、米主導の有志連合と思われる戦闘機が、マヤーディーン市一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆し、戦闘員1人が死亡した。

有志連合と思われる戦闘機はまた、ハワーイジュ村に対しても空爆を行った。

AFP, April 22, 2017、AP, April 22, 2017、ARA News, April 22, 2017、Champress, April 22, 2017、al-Hayat, April 23, 2017、Iraqi News, April 22, 2017、Kull-na Shuraka’, April 22, 2017、al-Mada Press, April 22, 2017、Naharnet, April 22, 2017、NNA, April 22, 2017、Reuters, April 22, 2017、SANA, April 22, 2017、UPI, April 22, 2017などをもとに作成。

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アレッポ県東部での戦闘を指揮していた「虎」ことハサン准将がロシア軍ヘリコプターでハマー県北部の前線を視察(2017年4月22日)

クッルナー・シュラカー(4月22日付)は、政権支持者のフェイスブック・アカウントなどで、アレッポ県東部でダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を指揮してきたシリア軍のスハイル・ハサン准将(愛称「虎」)が、ロシア軍士官とともに、ロシア軍ヘリコプターでハマー県北部を視察する写真が公開されているとして、その一部を転載した。

Kull-na Shuraka’, April 22, 2017

AFP, April 22, 2017、AP, April 22, 2017、ARA News, April 22, 2017、Champress, April 22, 2017、al-Hayat, April 23, 2017、Iraqi News, April 22, 2017、Kull-na Shuraka’, April 22, 2017、al-Mada Press, April 22, 2017、Naharnet, April 22, 2017、NNA, April 22, 2017、Reuters, April 22, 2017、SANA, April 22, 2017、UPI, April 22, 2017などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県、ラッカ県からのダーイシュ、YPG掃討を目的とする新たな武装集団「東部の盾軍」結成(2017年4月22日)

アレッポ県北部郊外で活動する複数の反体制武装集団は共同ビデオ声明(https://youtu.be/oboJhYrDDQw)を出し、新たな武装連合組織「東部の盾軍」を結成したと発表した。

東部の盾軍は、ダイル・ザウル県およびラッカ県でダーイシュ(イスラーム国)と西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍を掃討することを目的とするという。

Youtube, April 22, 2017

 

AFP, April 22, 2017、AP, April 22, 2017、ARA News, April 22, 2017、Champress, April 22, 2017、al-Hayat, April 23, 2017、Iraqi News, April 22, 2017、Kull-na Shuraka’, April 22, 2017、al-Mada Press, April 22, 2017、Naharnet, April 22, 2017、NNA, April 22, 2017、Reuters, April 22, 2017、SANA, April 22, 2017、UPI, April 22, 2017などをもとに作成。

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シリア・エリート部隊がYPG主体のシリア民主軍に準じて「ユーフラテスの怒り」作戦第4段階を開始すると発表(2017年4月22日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と連携して「ユーフラテスの怒り」作戦に参加するシリア・エリート部隊は声明を出し、シリア民主軍に準じるかたちで同作戦第4段階を開始すると発表、ダーイシュ(イスラーム国)をラッカ県、ダイル・ザウル県から掃討する意志を表明した。

クッルナー・シュラカー(4月22日付)が伝えた。

Youtube, April 22, 2017

AFP, April 22, 2017、AP, April 22, 2017、ARA News, April 22, 2017、Champress, April 22, 2017、al-Hayat, April 23, 2017、Iraqi News, April 22, 2017、Kull-na Shuraka’, April 22, 2017、al-Mada Press, April 22, 2017、Naharnet, April 22, 2017、NNA, April 22, 2017、Reuters, April 22, 2017、SANA, April 22, 2017、UPI, April 22, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダイル・ザウル市一帯でダーイシュとの戦闘を続ける(2017年4月22日)

ダイル・ザウル県では、SANA(4月22日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに、ダイル・ザウル市旧空港地区、同市一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, April 22, 2017、AP, April 22, 2017、ARA News, April 22, 2017、Champress, April 22, 2017、al-Hayat, April 23, 2017、Iraqi News, April 22, 2017、Kull-na Shuraka’, April 22, 2017、al-Mada Press, April 22, 2017、Naharnet, April 22, 2017、NNA, April 22, 2017、Reuters, April 22, 2017、SANA, April 22, 2017、UPI, April 22, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県北部、イドリブ県でシャーム解放機構など反体制武装集団への攻勢を続ける(2017年4月22日)

ダマスカス県では、クッルナー・シュラカー(4月22日付)、シリア人権監視団によると、シリア軍が、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団が活動するカーブーン区、ティシュリーン地区、ダマスカス郊外県ハラスター市西部一帯を激しく砲撃した。

一方、SANA(4月22日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動する反体制武装集団が撃った迫撃砲弾2発がルクン・ディーン区に着弾し、2人が負傷した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がハズラマー村を砲撃した。

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ダルアー県では、クッルナー・シュラカー(4月22日付)によると、シリア軍が反体制武装集団の拠点の一つダイル・アダス村をミサイルで攻撃し、フルカーン旅団のジャマール・アッバース副司令官、第46歩兵師団のアラー・フライヒー氏ら4人が死亡した。

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アレッポ県では、ARA News(4月22日付)によると、シリア軍と親政権武装勢力が、アレッポ市北部郊外および西部郊外一帯の兵站路の安全を確保するため、大規模作戦を開始し、ロシア軍の航空支援を受けて、同地への攻撃を激化、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、親政権武装勢力がサンサフル村一帯、ナースィリーヤ丘一帯、ハラファーヤー市一帯、タイバト・イマーム市一帯でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦し、戦闘機がアズワール地区、ハラファーヤー市一帯、カフルズィーター市一帯、ラターミナ町一帯を空爆した。

一方、SANA(4月22日付)によると、シリア軍が予備部隊とともに、県北部のブワイダ村、ハラファーヤー市、マアルカバ村、ラハーヤー村、ラターミナ町、ナースィリーヤ丘、ミンタール丘でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

この戦闘により、シリア軍はスーラーン市北部(ラハーヤー村交差点)の戦略拠点1カ所、ナースィリーヤ村の農場地帯を制圧した。

これに対し、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団はムハルダ市を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアレッポ市西部郊外のアナダーン市を空爆し、女性1人と子供2人の合わせて3人が死亡した。

シリア軍はまた、アレッポ市西部郊外一帯、タームーラ村一帯でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダルアー市各所を15回以上にわたり空爆した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、県北部のハドル村南東部に敷設されていた地雷が爆発し、シリア軍兵士1人が死亡した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がガッサーニーヤ村、ジスル・シュグール市西部のアレッポ市・ラタキア市街道一帯を砲撃した。

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ラタキア県では、SANA(4月22日付)によると、シリア軍がカッバーニー村一帯、ザフラト・ダグラ村、フィッラ村、ヤムディーヤ村、ハムブーシーヤ村、トゥッファーヒーヤ村でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, April 22, 2017、AP, April 22, 2017、ARA News, April 22, 2017、Champress, April 22, 2017、al-Hayat, April 23, 2017、Iraqi News, April 22, 2017、Kull-na Shuraka’, April 22, 2017、al-Mada Press, April 22, 2017、Naharnet, April 22, 2017、NNA, April 22, 2017、Reuters, April 22, 2017、SANA, April 22, 2017、UPI, April 22, 2017などをもとに作成。

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シャーム解放機構はイラクでのカタール人狩猟家26人の解放と、カタール仲介によるファトフ軍とイラン革命防衛隊・ヒズブッラーの停戦合意の関係を否定(2017年4月22日)

シャーム解放機構(旧シャームの民のヌスラ戦線)の広報関係局長を務めるイマードッディーン・ムジャーヒド氏は、2015年12月にサウジアラビア国境近くで狩猟中にシーア派の集団と思われる一団によって拉致されていたカタール人狩猟家26人が解放されたに関して、カタールの仲介によるファトフ軍とイラン・イスラーム革命防衛隊・ヒズブッラーの停戦合意とは無関係でだと述べ、イドリブ県フーア市、カファルヤー町からの住民退去、ダマスカス郊外県ザバダーニー市、マダーヤー町からの戦闘員および家族の退去、シリア政府による逮捕者釈放などの一環で行われたとの一部報道を否定した。

SNN(4月21日付)などが伝えた。

AFP, April 22, 2017、AP, April 22, 2017、ARA News, April 22, 2017、Champress, April 22, 2017、al-Hayat, April 23, 2017、Iraqi News, April 22, 2017、Kull-na Shuraka’, April 22, 2017、al-Mada Press, April 22, 2017、Naharnet, April 22, 2017、NNA, April 22, 2017、Reuters, April 22, 2017、SANA, April 22, 2017、SNN, April 22, 2017、UPI, April 22, 2017などをもとに作成。

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米中央軍(CENTCOM)はダーイシュ指導者バグダーディー氏の補佐役と目されるウズベク人を殺害したと発表(2017年4月22日)

米中央軍のジョン・トーマス報道官は、4月6日の有志連合によるダイル・ザウル県マヤーディーン市での極秘地上作戦により、ダーイシュ(イスラーム国)の指導者であるアブー・バクル・バグダーディー氏に近く、同氏の補佐役と目されてきたウズベク人のアブドゥッラフマーン・ウーズバキー氏を殺害したと発表した。

ロイター通信(4月22日付)が伝えた。

AFP, April 22, 2017、AP, April 22, 2017、ARA News, April 22, 2017、Champress, April 22, 2017、al-Hayat, April 23, 2017、Iraqi News, April 22, 2017、Kull-na Shuraka’, April 22, 2017、al-Mada Press, April 22, 2017、Naharnet, April 22, 2017、NNA, April 22, 2017、Reuters, April 22, 2017、SANA, April 22, 2017、UPI, April 22, 2017などをもとに作成。

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