トランプ米大統領はアサド大統領を「邪悪な人間」「動物」と非難(2017年4月12日)

ドナルド・トランプ米大統領はフォックス・ビジネス(4月11日付)のインタビューで、シリア情勢について言及、そのなかでアサド大統領を「邪悪な人間」「動物」と非難した。

トランプ大統領は「ロシアがこの動物(アサド大統領)を支援しなければ、問題にならないだろう…。(しかしヴラジミール・プーチン大統領がアサド大統領を支援すれば)それはロシアにとって良くないこととなり、人類にとっても良くないことになる」と述べた。

Fox Business, April 12, 2017

AFP, April 12, 2017、AP, April 12, 2017、ARA News, April 12, 2017、Champress, April 12, 2017、Fox Business, April 12, 2017、al-Hayat, April 13, 2017、Iraqi News, April 12, 2017、Kull-na Shuraka’, April 12, 2017、al-Mada Press, April 12, 2017、Naharnet, April 12, 2017、NNA, April 12, 2017、Reuters, April 12, 2017、SANA, April 12, 2017、UPI, April 12, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍はロジャヴァ支配下のアレッポ県アフリーン市郊外の国境地帯で防護壁建設のためにオリーブ畑を伐採(2017年4月12日)

アレッポ県では、ARA News(4月12日付)によると、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアフリーン市郊外の国境地帯にトルコ軍が重機を搬入し、防御壁建設のためにオリーブの木約150本を伐採した。

伐採作業が行われたオリーブ畑は11ヘクタールにおよぶという。

ARA News, April 12, 2017

AFP, April 12, 2017、AP, April 12, 2017、ARA News, April 12, 2017、Champress, April 12, 2017、al-Hayat, April 13, 2017、Iraqi News, April 12, 2017、Kull-na Shuraka’, April 12, 2017、al-Mada Press, April 12, 2017、Naharnet, April 12, 2017、NNA, April 12, 2017、Reuters, April 12, 2017、SANA, April 12, 2017、UPI, April 12, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はタブカ交差点一帯をダーイシュから奪取(2017年4月12日)

ラッカ県では、クッルナー・シュラカー(4月12日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、首都ダマスカスとラッカ市を結ぶ高速道路上のタブカ交差点一帯を制圧した。

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アレッポ県では、ARA News(4月12日付)によると、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアフリーン市近郊のバーシャムラ村を所属不明(ロシア軍と思われるの航空機が空爆した。

西クルディスタン移行期民政局にロシア軍と思われる航空機が空爆を行った理由は不明だという。

AFP, April 12, 2017、AP, April 12, 2017、ARA News, April 12, 2017、Champress, April 12, 2017、al-Hayat, April 13, 2017、Iraqi News, April 12, 2017、Kull-na Shuraka’, April 12, 2017、al-Mada Press, April 12, 2017、Naharnet, April 12, 2017、NNA, April 12, 2017、Reuters, April 12, 2017、SANA, April 12, 2017、UPI, April 12, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はイドリブ市の反体制武装集団に投降を呼びかけるビラを散布(2017年4月12日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(4月12日付)によると、シリア軍がイドリブ市上空からビラを散布し、住民に対して、シャーム解放機構をはじめとする反体制武装集団に対して抵抗の停止と投降を呼びかけた。

散布されたビラには、シャーム解放機構の幹部の一人でサウジアラビア人説教師アブドゥッラー・ムハイスィニー氏の顔が印刷され、「サウジ国籍の戦争犯罪人…はいつもあなたたちを破滅へと誘いっている。数千の若者を死に至らしめた。アレッポ大血戦からハマーでの戦闘にいたるまで、彼はあなた方にウソの約束をし続けている。結果はシリア国民のさらなる流血と殺戮、さらなる破壊だ…・。イドリブにいる我が民よ、目覚めよ…。この殺戮を止めよ。シリア・アラブ軍はあなた方の軍で、あなた方の身の安全を保証し、あなた方をテロそしてその邪道から解放する」と書かれている。

Kull-na Shuraka’, April 12, 2017

 

AFP, April 12, 2017、AP, April 12, 2017、ARA News, April 12, 2017、Champress, April 12, 2017、al-Hayat, April 13, 2017、Iraqi News, April 12, 2017、Kull-na Shuraka’, April 12, 2017、al-Mada Press, April 12, 2017、Naharnet, April 12, 2017、NNA, April 12, 2017、Reuters, April 12, 2017、SANA, April 12, 2017、UPI, April 12, 2017などをもとに作成。

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カタール仲介によるファトフ軍とイラン革命防衛隊・ヒズブッラーの停戦合意に基づき、親政権住民の避難、反体制武装集団戦闘員の退去、捕虜交換始まる(2017年4月12日)

SANA(4月12日付)によると、カタール政府の仲介によりシャーム解放機構主導のファトフ軍とイラン・イスラーム革命防衛隊・ヒズブッラーが交わした停戦合意に基づき、ファトフ軍包囲下のイドリブ県フーア市およびカファルヤー町の住民の避難が開始された。

住民は、シリア政府が用意した車輌で、シリア軍によって2016年12月に奪還されたアレッポ市方面に向うという。

ドゥラル・シャーミーヤ(4月12日付)によると、第1陣では、フーア市、カファルヤー町から8,000人が退去を予定しているという。

また、これと並行して、ファトフ軍は、拘束していた女性8人、子供4人の合わせて12人と遺体8体をシリア政府側に引き渡した。

SANA, April 12, 2017

クッルナー・シュラカー(4月12日付)によると、ファトフ軍はまた、シリア赤新月社の仲介のもと、戦闘員の遺体7体をシリア政府側から引き取り、親政権民兵の捕虜19人を釈放したという(ドゥラル・シャーミーヤ(4月12日付)によると、ファトフ軍が釈放・引き渡しに応じたのはヒズブッラーおよび国防隊隊員13人、イラン人士官1人を含む遺体8体)。

これに関して、ヒズブッラーの戦争広報局は、ファトフ軍側から前線司令官のジャミール・ファキーフ氏の遺体を引き取ったと発表した。

Kull-na Shuraka’, April 12, 2017

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一方、クッルナー・シュラカー(4月12日付)によると、ダマスカス郊外県マダーヤー町とザバダーニー市で籠城を続ける反体制武装集団戦闘員とその家族の退去に向け、シリア政府が用意した旅客バスが、シリア赤新月社の車輌とともに同地に入った。

退去希望者は約3,000人おり、第1陣となる今回の退去では、約350人がイドリブ県方面に移送される予定だという。

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合意は3月28日に交わされ、①4月4日までにイドリブ県フーア市、カファルヤー町の住民避難を完了する、②4月6日にダマスカス郊外県マダーヤー町、ザバダーニー市、ブルーダーン村で籠城を続ける戦闘員が希望する場所に退去する、③シリア治安当局が拘束中の逮捕者1,500人(その多くが女性)を釈放する、④以上が完了したのちに、イドリブ県のイドリブ市、マアッラト・ミスリーン市、タフタナーズ市、ラーム・ハムダーン村、イドリブ県北部一帯、ダマスカス郊外県のバービッラー市、バイト・サフム市、ヤルダー市で9カ月間の停戦を発効する、ことを骨子とする。

AFP, April 12, 2017、AP, April 12, 2017、ARA News, April 12, 2017、Champress, April 12, 2017、al-Durar al-Shamiya, April 12, 2017、al-Hayat, April 13, 2017、Iraqi News, April 12, 2017、Kull-na Shuraka’, April 12, 2017、al-Mada Press, April 12, 2017、Naharnet, April 12, 2017、NNA, April 12, 2017、Reuters, April 12, 2017、SANA, April 12, 2017、UPI, April 12, 2017などをもとに作成。

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シリア・アラブ航空はドバイ空港向けの定期便を再開、エアバス340がダマスカス国際空港を離陸(2017年4月12日)

シリア・アラブ航空は首都ダマスカスとUAEのドバイ空港を結ぶ定期便を再開、エアバス340が第1便として、乗客250人を乗せてダマスカス国際空港を離陸した。

定期便再開の祝典にはアリー・ハムード運輸大臣らが出席した。

SANA(4月12日付)が伝えた。

SANA, April 12, 2017

AFP, April 12, 2017、AP, April 12, 2017、ARA News, April 12, 2017、Champress, April 12, 2017、al-Hayat, April 13, 2017、Iraqi News, April 12, 2017、Kull-na Shuraka’, April 12, 2017、al-Mada Press, April 12, 2017、Naharnet, April 12, 2017、NNA, April 12, 2017、Reuters, April 12, 2017、SANA, April 12, 2017、UPI, April 12, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はダマスカス県東部、ダルアー市などでシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦(2017年4月12日)

ダマスカス県では、クッルナー・シュラカー(4月12日付)によると、カーブーン区、ティシュリーン地区でシリア軍が反体制武装集団に対して大規模攻撃を加え、シャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ダルアー県では、SANA(4月12日付)によると、シリア軍がダルアー市ダム街道地区、トゥッラービーヤ広場、ブスラー広場南部、難民キャンプ地区一帯でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

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ヒムス県では、SANA(4月12日付)によると、シリア軍がブルジュ・カーイー村、ラスタン市一帯、タルビーサ市南西部でシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, April 12, 2017、AP, April 12, 2017、ARA News, April 12, 2017、Champress, April 12, 2017、al-Hayat, April 13, 2017、Iraqi News, April 12, 2017、Kull-na Shuraka’, April 12, 2017、al-Mada Press, April 12, 2017、Naharnet, April 12, 2017、NNA, April 12, 2017、Reuters, April 12, 2017、SANA, April 12, 2017、UPI, April 12, 2017などをもとに作成。

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シリア軍は米英が支援する「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室に先んじてダマスカス郊外県東部のダーイシュ拠点を攻撃(2017年4月12日)

ダマスカス郊外県では、SANA(4月12日付)によると、シリア軍が県東部のドゥマイル市郊外にあるイッズッディーン採石所にあるダーイシュ(イスラーム国)の拠点に対して特殊作戦を行い、戦闘員7人を殲滅した。

同地は、米英が支援する反体制武装集団の連合組織「ハマード浄化のために我らは馬具を備えし」作戦司令室が進軍をめざしていた地域。

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ダイル・ザウル県では、SANA(4月12日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市ウルフィー地区、ハウィーカ地区、フワイジャト・サクル、ダイル・ザウル航空基地一帯、ブガイリーヤ村でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

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ヒムス県では、SANA(4月12日付)によると、シリア軍がタドムル市南部郊外一帯、ムシャイリファ村、バーリダ地区でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, April 12, 2017、AP, April 12, 2017、ARA News, April 12, 2017、Champress, April 12, 2017、al-Hayat, April 13, 2017、Iraqi News, April 12, 2017、Kull-na Shuraka’, April 12, 2017、al-Mada Press, April 12, 2017、Naharnet, April 12, 2017、NNA, April 12, 2017、Reuters, April 12, 2017、SANA, April 12, 2017、UPI, April 12, 2017などをもとに作成。

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ロシアはシリア政府による化学兵器使用を非難する米英仏の国連安保理決議案に拒否権発動(2017年4月12日)

国連安保理で、イドリブ県ハーン・シャイフーン市での化学兵器使用に関する会合が開かれ、米英仏はシリア政府による使用を非難する決議案を提出した。

決議案は、前回会合でロシア側が提出した対案に沿ったかたちで文言が修正されていたが、採決では、米国、英国、フランス、スウェーデン、イタリア、日本、セネガル、エジプトが賛成票を投じたのに対して、ロシアとボリビアが反対、中国、カザフスタン、エチオピアが棄権、ロシアの拒否権発動で廃案となった。

決議案に拒否権を発動した理由に関して、ロシアのヴラジーミル・サフロンコフ国連次席大使は、モスクワでのレックス・ティラーソン米国務長官との会談で、セルゲイ・ラブロフ外務大臣が化学兵器禁止機関にハーン・シャイフーン市での化学兵器使用を調査するための国連との合同調査団の設置を求める共同声明を出すことを準備し、この案に対する米国からの回答を待っているためだとしたうえで、米英仏による決議案を「こうした状況を踏まえると、今日採決を行っても無駄になる」と述べた。

一方、採決に先立って、シリアのバッシャール・ジャアファリー国連代表は、シリア人が武装テロ集団の第1の被害者であると強調、「西側諸国のずるがしこい政策に基づくいかなる決議案に対して我々は異議を唱える」と述べた。

SANA(4月12日付)が伝えた。

SANA, April 12, 2017

AFP, April 12, 2017、AP, April 12, 2017、ARA News, April 12, 2017、Champress, April 12, 2017、al-Hayat, April 13, 2017、Iraqi News, April 12, 2017、Kull-na Shuraka’, April 12, 2017、al-Mada Press, April 12, 2017、Naharnet, April 12, 2017、NNA, April 12, 2017、Reuters, April 12, 2017、SANA, April 12, 2017、UPI, April 12, 2017などをもとに作成。

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ティラーソン米国務長官はモスクワでラヴロフ外務大臣、プーチン大統領と会談(2017年4月12日)

ロシアを訪問したレックス・ティラーソン米国務長官は、首都モスクワでセルゲイ・ラブロフ外務大臣と個別に会談した。

会談冒頭でラブロフ外務大臣は、米軍によるミサイル攻撃に関して「法に反するきわめて懸念すべき行動」と非難、「今後このような行動を繰り返さないことが肝要」と述べ、米国を牽制した。

これに対して、ティラーソン国務長官は「両国の間になぜ鮮明な違いがあるかを理解し、違いを埋める機会にしたい」と応えた。

会談は4時間以上続き、ティラーソン国務長官は、そのなかでアサド政権への支援・支持を停止するようにラブロフ外務大臣に求めたものと見られる。

ラブロフ外務大臣とティラーソン国務長官は会談後合同記者会見を開いた。

このなかでティラーソン国務長官は、米ロ関係について「最悪の状態」にあると明言、「両国間の信頼は最低レベルだ」と述べた。

また、イドリブ県ハーン・シャイフーン市での化学兵器攻撃疑惑については、「事実を見れば疑う余地はない」と強調し、アサド政権の関与を改めて断定した。

一方、ラブロフ外務大臣は「この問題に関して両国の間に意見相違があることは明らか」だと述べ、シリア軍の空爆によって反体制武装集団の武器弾薬庫に保管されていた化学物質が飛散したとの見方を改めて示すとともに、「ロシアは客観的な調査を求めている」と付け加えた。

米国のミサイル攻撃については、「非常にやっかいな行動だ」だと非難、「こうした行動の再発を防ぐことが非常に重要だと考えている」と述べた。

その一方、「両国は譲歩せずに国際テロと戦う決意を確認した」と述べた。

SANA(4月12日付)などが伝えた。

SANA, April 12, 2017

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ラブロフ外務大臣との会談後、ティラーソン国務長官は、ヴラジミール・プーチン大統領と2時間にわたって会談した。

プーチン大統領との会談は実現が危ぶまれていたが、ロシア側が会談に応じることで米国との対立激化を回避する姿勢を示したかたちとなった。

AFP, April 12, 2017、AP, April 12, 2017、ARA News, April 12, 2017、Champress, April 12, 2017、al-Hayat, April 13, 2017、Iraqi News, April 12, 2017、Kull-na Shuraka’, April 12, 2017、al-Mada Press, April 12, 2017、Naharnet, April 12, 2017、NNA, April 12, 2017、Reuters, April 12, 2017、SANA, April 12, 2017、UPI, April 12, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は4月11日、タブカ市のみで4回の爆撃を実施(2017年4月12日)

米中央軍(CENTCOM)は、4月11日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して12回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は4回で、タブカ市で実施された。

AFP, April 12, 2017、AP, April 12, 2017、ARA News, April 12, 2017、Champress, April 12, 2017、al-Hayat, April 13, 2017、Iraqi News, April 12, 2017、Kull-na Shuraka’, April 12, 2017、al-Mada Press, April 12, 2017、Naharnet, April 12, 2017、NNA, April 12, 2017、Reuters, April 12, 2017、SANA, April 12, 2017、UPI, April 12, 2017などをもとに作成。

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