米国防総省報道官はトルコ軍の攻撃を受け、シリア国境地帯に米軍部隊を派遣したことを明らかにする(2017年4月28日)

米国防総省のジェフ・デーヴィス報道官は、トルコ軍によるハサカ県、ラッカ県、アレッポ県国境地帯に対する攻撃に関して、記者団に対して、米軍を国境地帯に展開させたことを明らかにするとともに、「我々はすべての関係当時者に連絡し、共通の敵、すなわちダーイシュ(イスラーム国)との戦いに集中するよう求めている…。我々はラッカ市攻撃を支援するためシリア領内に兵士数百人を展開させている」と強調した。

AFP, April 29, 2017、AP, April 29, 2017、ARA News, April 29, 2017、Champress, April 29, 2017、al-Hayat, April 30, 2017、Kull-na Shuraka’, April 29, 2017、al-Mada Press, April 29, 2017、Naharnet, April 29, 2017、NNA, April 29, 2017、Reuters, April 29, 2017、SANA, April 29, 2017、UPI, April 29, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍の攻撃が続くハサカ県・ラッカ県の国境地帯にYPGを支援する米軍が重装甲車を派遣か?(2017年4月28日)

ハサカ県では、ARA News(4月28日付)は、西クルディスタン移行期民政局支配地域内で活動する複数の活動家の話として、トルコ軍がシリア国境地域に対する攻撃を継続していることを受け、人民防衛隊主体のシリア民主軍を支援する米軍が、アームーダー市、ダルバースィーヤ市、ラアス・アイン市、タッル・アブヤド市(ラッカ県)を結ぶ国境地帯に重装甲車複数輌を派遣したと伝え、その写真を公開した。

派遣された重装甲車には米国旗が掲げられ、また米主導の有志連合の戦闘機複数機が国境地帯で偵察飛行を行っているという。

ARA News, April 28, 2017

 

AFP, April 28, 2017、AP, April 28, 2017、ARA News, April 28, 2017、Champress, April 28, 2017、al-Hayat, April 29, 2017、Kull-na Shuraka’, April 28, 2017、al-Mada Press, April 28, 2017、Naharnet, April 28, 2017、NNA, April 28, 2017、Reuters, April 28, 2017、SANA, April 28, 2017、UPI, April 28, 2017などをもとに作成。

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トルコ軍がハサカ県の国境地帯で砲撃を継続、YPGと交戦(2017年4月28日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、アームーダー市とダルバースィーヤ市にいたるトルコ国境地帯にトルコ軍の増援部隊が派遣され、同地一帯に対して激しい砲撃を実施、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊と交戦した。

一方、ロイター通信(4月28日付)は、トルコ軍の話として、ラアス・アイン市に面するトルコ領内のジェイランプナル市が砲撃を受けたと伝えた。

砲弾はシリア領内の人民防衛隊支配地域から発射されたという。

これに対して、トルコ軍はただちに報復の砲撃を実施し、人民防衛隊隊員11人を殺害したという。

また、ARA News(4月28日付)によると、トルコ軍はアフリーン市郊外にあるアフリーンFMの施設を砲撃した。

ARA News, April 28, 2017
ARA News, April 28, 2017

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トルコのレジェップ・タイイン・エルドアン大統領はイスタンブールで開催された大西洋評議会サミットで「人民防衛隊がシリア北部のユーフラテス川西岸に依然として残留している。同地から駆逐せねなならない」と述べた。

また、来月予定されているドナルド・トランプ米大統領との会談で、ダーイシュ(イスラーム国)の中心都市ラッカ市解放において、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍ではなく、トルコが支援する反体制派の力を借りるよう説得するつもりだと述べたという。

AFP, April 28, 2017、AP, April 28, 2017、ARA News, April 28, 2017、Champress, April 28, 2017、al-Hayat, April 29, 2017、Kull-na Shuraka’, April 28, 2017、al-Mada Press, April 28, 2017、Naharnet, April 28, 2017、NNA, April 28, 2017、Reuters, April 28, 2017、SANA, April 28, 2017、UPI, April 28, 2017などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はタブカ市南部の3地区を制圧する一方、米主導の有志連合は同市北部を爆撃しダーイシュ戦闘員40人を殲滅(2017年4月28日)

ラッカ県では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が声明を出し、タブカ市でのダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、市内何部のナバービラ地区、ザフラー地区、ワフブ地区を制圧したと発表した。

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同じくラッカ県では、ARA News(4月28日付)によると、米主導の有志連合がタブカ市北部に位置するダーイシュ(イスラーム国)支配下のダブスィー・アフナーン村を空爆し、ダーイシュ戦闘員40人を殺害、装甲車10輌を破壊した。

AFP, April 28, 2017、AP, April 28, 2017、ARA News, April 28, 2017、Champress, April 28, 2017、al-Hayat, April 29, 2017、Kull-na Shuraka’, April 28, 2017、al-Mada Press, April 28, 2017、Naharnet, April 28, 2017、NNA, April 28, 2017、Reuters, April 28, 2017、SANA, April 28, 2017、UPI, April 28, 2017などをもとに作成。

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イドリブ市内のモスクでシャーム解放機構の幹部が暗殺される(2017年4月28日)

イドリブ県では、クッルナー・シュラカー(4月28日付)によると、シャーム自由人イスラーム運動の幹部の一人シャイフ・サラーフッディーン氏がイドリブ市内のシュアイブ・モスクでの礼拝中に何者かの襲撃を受け、同氏、そして同行していたウズベク人ら3人が死亡した。

AFP, April 28, 2017、AP, April 28, 2017、ARA News, April 28, 2017、Champress, April 28, 2017、al-Hayat, April 29, 2017、Kull-na Shuraka’, April 28, 2017、al-Mada Press, April 28, 2017、Naharnet, April 28, 2017、NNA, April 28, 2017、Reuters, April 28, 2017、SANA, April 28, 2017、UPI, April 28, 2017などをもとに作成。

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サウジが後援するイスラーム軍がダマスカス郊外県でアル=カーイダ系のシャーム解放機構、ラフマーン軍団の拠点を攻撃し、激しい戦闘に発展(2017年4月28日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、サウジアラビアが支援するイスラーム軍が、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構やラフマーン軍団と東グータ地方のマディーラー市、バイト・サワー村、アルバイン市、カフルバトナー町、ハッザ町、ザマルカー町で激しく交戦し、双方の戦闘員合わせて40人以上が死亡した。

死亡した戦闘員のなかには、ラフマーン軍団の司令官(イサーム・カーディー氏)、シャーム解放機構のアルバイン市の「治安司令官」が含まれているという。

戦闘は、イスラーム軍がアルバイン市、カフルバトナー町、アシュアリー農場、マディーラー市、ハッザ町にあるシャーム解放機構とラフマーン軍団の本部に対して、戦車、重火器で攻撃を加えたことで発生したという。

攻撃に関して、イスラーム軍は、ダマスカス県カーブーン区一帯でのシリア軍との戦闘に援軍を派遣することをこれらの武装集団に妨害されたためとしている。

しかし、ラフマーン軍団、シャーム解放機構は声明でこれを否定している。

SNN(4月29日付)は、戦闘の原因について明らかではないとしながら、ダマスカス県カーブーン区でのシリア軍の攻勢を前に、武装集団内で同地からの撤退しようとする意思が生じ始めていることと関係があるのでは、と伝えた。

Kull-na Shuraka’, April 28, 2017
Kull-na Shuraka’, April 28, 2017

AFP, April 28, 2017、AP, April 28, 2017、ARA News, April 28, 2017、Champress, April 28, 2017、al-Hayat, April 29, 2017、Kull-na Shuraka’, April 28, 2017、al-Mada Press, April 28, 2017、Naharnet, April 28, 2017、NNA, April 28, 2017、Reuters, April 28, 2017、SANA, April 28, 2017、SNN, April 28, 2017、UPI, April 28, 2017などをもとに作成。

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イスラーム軍とシャーム解放機構・ラフマーン軍団の内紛に乗じるかたちでシリア軍はダマスカス県東部で攻撃を強める(2017年4月28日)

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がカーブーン区一帯を空爆、またシリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と同地一帯で交戦した。

これにより、シリア軍は発電所一帯の建物群7カ所を制圧、またティシュリーン地区とカーブーン区を結ぶ街道に面するハダーヤ・モスクも制圧した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、フライタ村無人地帯近郊でシリア軍がシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

しかし、ヒズブッラーの戦争広報局によると、戦闘はシャーム解放機構とダーイシュ(イスラーム国)の間で発生したものだという。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がカフルズィーター市、ムーリク市、ラターミナ町、ラトミーン村、マアルカバ村を空爆し、シリア軍がザーラ村各所を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がハッラーブ・カイス村を空爆し、女性1人と子供1人が死亡した。

戦闘機はまた、マアッラト・ハルマ村、ハーン・シャウフーン市を空爆、シリア軍ヘリコプターもハーン・シャイフーン市を「樽爆弾」で空爆した。

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ダルアー県では、SANA(4月28日付)によると、シリア軍がダルアー市ダム街道地区、カラク地区などでシャーム解放機構などからなる反体制武装集団と交戦した。

AFP, April 28, 2017、AP, April 28, 2017、ARA News, April 28, 2017、Champress, April 28, 2017、al-Hayat, April 29, 2017、Kull-na Shuraka’, April 28, 2017、al-Mada Press, April 28, 2017、Naharnet, April 28, 2017、NNA, April 28, 2017、Reuters, April 28, 2017、SANA, April 28, 2017、UPI, April 28, 2017などをもとに作成。

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シリア軍はヒムス県シャーイル油田一帯でダーイシュと交戦(2017年4月28日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がシャーイル油田一帯を空爆、同地でシリア軍とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。

なお、ヒズブッラーの戦争広報局は27日、シリア軍と親政権武装勢力がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末にシャーイル油田を奪還したと発表している。

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ダイル・ザウル県では、SANA(4月28日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市何部墓地地区、第137連隊基地、サルダ山一帯、ティーム油田一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

AFP, April 28, 2017、AP, April 28, 2017、ARA News, April 28, 2017、Champress, April 28, 2017、al-Hayat, April 29, 2017、Kull-na Shuraka’, April 28, 2017、al-Mada Press, April 28, 2017、Naharnet, April 28, 2017、NNA, April 28, 2017、Reuters, April 28, 2017、SANA, April 28, 2017、UPI, April 28, 2017などをもとに作成。

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ウズムジュOPCW事務総長「我々はハーン・シャイフーン市に行く用意がある」(2017年4月28日)

化学兵器禁止機関(OPCW)のアフメト・ウズムジュ事務総長はオランダのハーグで記者団に対して「我々はハーン・シャイフーン市に行く用意があり、(同地訪問に向けて)いくつかの措置を講じた」と述べた。

発言は、シリア政府による調査団派遣要請にOPCWが応じようとしないとのシリア・ロシア両国の批判を受けたもので、ウジュムジュ事務総長は、ハーン・シャイフーン市を掌握するシャーム解放機構などからなる反体制武装集団との間で「調査団が派遣されるにあたって、停戦合意など、何らかの合意を結ぶ必要があろう」と述べた。

『ハヤート』(4月29日付)が伝えた。

AFP, April 28, 2017、AP, April 28, 2017、ARA News, April 28, 2017、Champress, April 28, 2017、al-Hayat, April 29, 2017、Kull-na Shuraka’, April 28, 2017、al-Mada Press, April 28, 2017、Naharnet, April 28, 2017、NNA, April 28, 2017、Reuters, April 28, 2017、SANA, April 28, 2017、UPI, April 28, 2017などをもとに作成。

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米主導の有志連合は4月27日、ラッカ県、ダイル・ザウル県で17回の爆撃を実施(2017年4月28日)

米中央軍(CENTCOM)は、4月27日のシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

それによると、有志連合は両国領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して28回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は17回で、ブーカマール市近郊(2回)、ダイル・ザウル市近郊(5回)、ラッカ市近郊(2回)、タブカ市近郊(8回)で実施された。

CENTCOM, April 28, 2017をもとに作成。

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