マティス米国防長官「フランスは特殊部隊をシリアに派遣」(2018年4月26日)

ジェームズ・マティス米国防長官は、米上院軍事委員会で、フランスがシリア東部に展開する米軍を支援するため、特殊部隊を2週間前にシリアに派遣したと証言した。

フランス24(4月27日付)が伝えた。

AFP, April 27, 2018、ANHA, April 27, 2018、AP, April 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 27, 2018、France 24, April 27, 2018、al-Hayat, April 28, 2018、Reuters, April 27, 2018、SANA, April 27, 2018、UPI, April 27, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍総司令官は、有志連合の枠内でのアラブ諸国の派兵を支援すると述べる(2018年4月26日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官は、ドナルド・トランプ米大統領が米軍撤退と合わせて、アラブ諸国に対してシリアに部隊を展開するよう求めていることに関して、アラブ諸国が有志連合の枠組みのなかで部隊を派遣すれば協力する、と述べた。

アブディー総司令官は、「シリアからの米軍撤退は正式に決定されているものではないが…、トランプ政権が彼の提案を審議しているとの情報を握っている…。米国などからなる有志連合はダーイシュ(イスラーム国)と戦うためにシリアにやって来たが、まだ完全に殲滅してはいない…。米軍が撤退しても、有志連合の参加でアラブ諸国の部隊が派遣されるのであれば、それを支援する」と述べた。

ドゥラル・シャーミーヤ(4月26日付)が伝えた。

AFP, April 26, 2018、ANHA, April 26, 2018、AP, April 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 26, 2018、al-Hayat, April 27, 2018、Reuters, April 26, 2018、SANA, April 26, 2018、UPI, April 26, 2018などをもとに作成。

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マティス米国防長官「近くユーフラテス川東部で作戦を強化する(2018年4月26日)

ジェームズ・マティス米国防長官は、米上院軍事委員会で、「近くユーフラテス川東部で作戦を強化する」と述べた。

マティス国防長官は「我々はダーイシュ(イスラーム国)に対する戦いを続け、域内諸国からのさらなる支援を動員し、それを拡大するだろう…。我々は今のところ、部隊を撤退させるつもりはない…。米政府は「テロとの戦い」でもっとも大きな負担をしているが、米軍の予算はいかなる戦争でも勝利できる」と述べた。

ロイター通信(4月26日付)が伝えた。

AFP, April 26, 2018、ANHA, April 26, 2018、AP, April 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 26, 2018、al-Hayat, April 27, 2018、Reuters, April 26, 2018、SANA, April 26, 2018、UPI, April 26, 2018などをもとに作成。

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デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表「アスタナ会議に参加しているのは3カ国だけで、シリアに緊張をもたらした」(2018年4月26日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表はBBC(4月26日付)に対し、ロシア、トルコ、イランを保証国とするアスタナ会議がシリア情勢を悪化させていると批判した。

デミストゥラ氏は「アスタナ会議は優れたイニシアチブだった」としつつ、「別の視点から見てみよう。この会議に参与しているのはたった3カ国で、15カ国(安保理メンバー)ではない。すべての当事者がこの会議には参加できていない…。このプロセスは紛争の激化を食い止めると思われた。だが、実際には緊張が生じた」と批判した。

一方、1月末にロシアのソチで開催されたシリア国民対話大会についても、「制憲委員会が実際に組織されていたら、シリア人の対話に向けた優れたイニシアティブだった。だが、今のところそうしたことは起こっていない」と批判した。

AFP, April 26, 2018、ANHA, April 26, 2018、AP, April 26, 2018、BBC, April 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 26, 2018、al-Hayat, April 27, 2018、Reuters, April 26, 2018、SANA, April 26, 2018、UPI, April 26, 2018などをもとに作成。

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イドリブ県でシャーム解放機構、トルキスタン人らを狙った暗殺が相次ぐ(2018年4月26日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月26日付)によると、マアッラト・ヌウマーン市北部で、シャーム解放機構の司令官の1人アブー・ワルド氏が乗っていた車が何者かの襲撃を受け、同氏が死亡した。

またアフラール軍のメンバーの一人アブー・サリーム氏がビンニシュ市近郊で何者かに殺害された。

さらに、マラッス村とアルマナーズ市間で、トルキスタン人(中国新疆ウィグル自治区出身者)戦闘員3人が何者かの殺害された。

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ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月26日付)によると、「フッラース・ディーン」をはじめとする反体制武装集団が県北部のハマーミーヤート村一帯のシリア軍拠点を攻撃した。

これに対して、シリア軍はカフルズィーター市、アイドゥーン村、ジャイサート村、アルバイーナ村などを「樽爆弾」で爆撃した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、県北部のサリーム村、ハミーラート村一帯でシリア軍と反体制武装集団が戦闘を続けた。

AFP, April 26, 2018、ANHA, April 26, 2018、AP, April 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 26, 2018、al-Hayat, April 27, 2018、Reuters, April 26, 2018、SANA, April 26, 2018、UPI, April 26, 2018などをもとに作成。

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シリア政府は、バイト・サフム市、ヤルダー市、バッビーラー町の反体制武装集団に対し、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ、ハジャル・アスワド市でのダーイシュ、シャーム解放機構との戦いへの協力を迫る(2018年4月26日)

ダマスカス県・ダマスカス郊外県では、SANA(4月26日付)によると、シリア軍がヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ、ハジャル・アスワド市にあるダーイシュ(イスラーム国)、シャーム解放機構の拠点に対する爆撃・砲撃を継続した。

シリア軍はまた、ハジャル・アスワド市で地下トンネル・ネットワークや複数の建物群を制圧した。

ドゥラル・シャーミーヤ(4月26日付)によると、爆撃にはシリア軍だけでなく、ロシア軍の戦闘機も参加、爆撃回数はカダム区、アサーリー地区、ハジャル・アスワド市を中心に70回以上に及んだ。

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一方、『ハヤート』(4月27日付)によると、シリア政府、ロシア軍の代表団が、バイト・サフム市、ヤルダー市、バービッラー市の反体制武装集団と、ヤルムーク・パレスチナ難民キャンプ一帯での戦闘への対応を協議するために協議を行った。

この協議で、シリア政府側は、反体制武装集団がダーイシュ(イスラーム国)支配地域に面する一帯を割譲しない場合、武装集団支配地域への砲撃も辞さないとの姿勢を示し、協力を迫った。

AFP, April 26, 2018、ANHA, April 26, 2018、AP, April 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 26, 2018、al-Hayat, April 27, 2018、Reuters, April 26, 2018、SANA, April 26, 2018、UPI, April 26, 2018などをもとに作成。

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ロシア外務省のザハロワ報道官「7日のドゥーマー市での塩素ガス使用疑惑事件の犠牲者、負傷者が1人も見つかっていない」(2018年4月26日)

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、定例の記者会見で、7日にダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件に関して、「犠牲者、負傷者が1人も見つかっていない」としたうえで、化学兵器禁止機関(OPCW)の専門チームによる偏向のない検証結果に期待する、と述べた。

AFP, April 26, 2018、ANHA, April 26, 2018、AP, April 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 26, 2018、al-Hayat, April 27, 2018、Reuters, April 26, 2018、SANA, April 26, 2018、UPI, April 26, 2018などをもとに作成。

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ドゥーマー市の住民、医師ら17人がOPCWで7日の塩素ガス使用疑惑事件が「フェイク」だったと証言(2018年4月26日)

シリアのガッサーン・ウバイド化学兵器禁止機関(OPCW)副代表とロシアのアレクサンドル・シュルギンOPCW代表は、オランダのハーグにあるOPCW本部で共同記者会見を開き、7日にダマスカス郊外県東グータ地方ドゥーマー市で発生した塩素ガス使用疑惑事件に関して、ロシアとシリアの代表が、同市の住民を証人として招き、加盟国に対して説明会を開いたことを明らかにした。

証人は、ホワイト・ヘルメットが事件発生直後の映像だとして発信していたビデオ映像に登場していたハサン・ディヤーブくん(11歳)を含む17人で、記者会見に同席した。

SANA, April 26, 2018

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ウバイド副代表によると、彼らの出席によって「シリアへの攻撃に参加した国々のウソが暴かれた…。これらの国は真実が明らかになることを望まず、調査を妨害しようとしている」と述べた。

また、ホワイト・ヘルメットに関しては、化学兵器使用事件が起きたとされるすべての捏造映像に登場している。彼らは子供たちを殺す犯罪者で…、治療など行っていない」と非難した。

シュルギン代表も、ドゥーマー市での事件がホワイト・ヘルメットや西側メディアによる捏造と指摘、事件を口実に攻撃に踏み切った米英仏を国際法に違反していていると非難した。

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共同記者会見に同席したハサンくんの父親のウマル・ハサン氏は次のように述べた。

「子供や妻は、地下室にいた。そのとき、「ポイント1」、つまり病院に逃げろ、という声が聞こえた。地下室を出ると、炎に包まれた建物の骨組みや煙が立ちこめており、テロリストが、息子のハサンを含む子供達を病院に連れて行った。それから彼らは息子達、そして妻に水を掛け始めた。私も病院にはいたが、子供たちを連れ帰ることは許されなかった」。

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ハサンくん自身も「病院で水を掛けられた…。どうしてなのか分からなかった」などと述べた。

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救急医師のハッサーン・ウユーン氏は「事件当日、15~20人が軽い呼吸困難をきたして、病院に搬送された。症状は軽度のものから、中程度のものだった。我々は臨床検査を行ったが、そのときには非通常兵器の使用を示す症状は見られなかった」と証言した。

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外科医のヤースィル・アブドゥルマジード氏は「病院の手術室に入ってきた一人が、2歳くらいの幼児を連れてきて、「毒ガスか化学兵器に曝された」と主張した…。だが、診察しても、有毒ガスの症状は見られなかった」と述べた。

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医師のハリール・ジャイシュ氏も、「病院に搬送された患者からは化学兵器によるとされる症状は見られなかったが…、ビデオに登場しているホワイト・ヘルメットのメンバーとされる男性らが、患者に対して水をかけ始めた」と述べた。

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医師のムムターズ・ハンシュ氏は、「ホワイト・ヘルメットが配信したビデオが撮影される直前に、地元の医療チームと連携せずに活動していると思われる、訓練を受けていないボランティア複数人が病院の救急センターに入ってきて、化学兵器が使われたと大声で叫んだ」と証言した。

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看護師のムワッファク・ナスリーン氏は、「覆面をした男性が「化学兵器だ…化学兵器だ」と叫んでいた」と証言した。

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救急科の職員アフマド・カッシューア氏は、見たことのない複数人が、患者が水をかけられ、救急センター内で混乱が生じている様子を撮影していた、と証言した。

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ドゥーマー市住民のアブドゥッラフマーン・ヒジャーズィー氏は、「ホワイト・ヘルメットに病院で患者に対して患者に水を浴びせるよう頼まれた」と証言した。

ドゥーマー市の病院の検査技師を務めていたサイード・ダッアーシュ氏も、「化学兵器だ…、化学兵器だ」という叫び声が上がったあと、患者に水がかけられ、混乱が生じたさまを証言した。

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SANA(4月26日付)、『ハヤート』(4月27日付)などが伝えた。

AFP, April 26, 2018、ANHA, April 26, 2018、AP, April 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, April 26, 2018、al-Hayat, April 27, 2018、Reuters, April 26, 2018、SANA, April 26, 2018、UPI, April 26, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは3件の停戦違反を、トルコ側は4件の違反を確認(2018年4月26日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(4月26日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を3件(アレッポ県1件、ラタキア県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも4件(イドリブ県1件、ハマー県2件、ヒムス県1件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, April 26, 2018をもとに作成。

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米主導の有志連合はシリアとイラクでの爆撃で「意図せず死亡したとされる民間人」は2018年3月末の段階で2,135人、うち死亡が確認されたのは883人と発表(2018年4月26日)

有志連合CJTF-OIR(「生来の決戦作戦」統合任務部隊)は、2018年3月にシリア、イラク両国領内での航空作戦に伴う民間人犠牲者発生にかかる1件の新たな報告を受け、すでに報告されている524件と併せて調査を行い、49件の調査を完了した。

調査を完了した案件のうち46件は事実と異なり、民間人の犠牲者が出たとされるのは3件のみで、これによる民間人の犠牲者は28人だった。

476件については調査が継続される。

これにより、2014年8月から2018年3月までに有志連合が実施した空爆2万9,254回によって、意図せず犠牲となったことが確認される民間人の数は883人となった。

なお、有志連合の空爆で意図せず死亡したとされる民間人の数は2,135人となり、うち死亡が確認されたのは227人となった。

CENTCOM, April 26, 2018をもとに作成。

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