クウェート外務副大臣「我々が承知している限りでは、一部のアラブ諸国がダマスカスにある大使館を現状回復しようとしている」(2018年11月18日)

クウェートのハーリド・ジャールッラー外務副大臣は、シリアとの外交関係修復に関して「我々は、ダマスカスでの大使館再開に関する特定の要請は行っていない…。シリアとの関係は中断しているのであって、断絶された訳ではない」と述べた。

ジャールッラー外務副大臣はまた「我々が承知している限りでは、一部のアラブ諸国がこのような要請を行い、ダマスカスにある大使館を現状回復しようとしている…。だが我々はこの問題で先行することはない」と付言した。

クウェート日刊紙『ジャリーダ』(11月19日付)が伝えた。

al-Durar al-Shamiya, November 19, 2018

AFP, November 19, 2018、ANHA, November 19, 2018、AP, November 19, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 19, 2018、al-Hayat, November 20, 2018、al-Jarida, November 19, 2018、Reuters, November 19, 2018、SANA, November 19, 2018、UPI, November 19, 2018などをもとに作成。

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マクガーク米大統領特使はダイル・ザウル県南東部での米主導の有志連合の爆撃で民間人40人が死亡したとの報道を否定(2018年11月18日)

ブレット・マクガーク米大統領特使(対ダーイシュ(イスラーム国)有志連合担当)は、17日?に米軍主導の有志連合がダイル・ザウル県バクアーン村、シャアファ村を爆撃し、民間人40人あまりが死亡したとの報道に関して、「事実無根だ」と述べ、これを否定、「爆撃が行われたのは民間人がいない地域で、民間人が犠牲になったとの証拠はない」と主張した。

AFP(11月18日付)が伝えた。

AFP, November 18, 2018、ANHA, November 18, 2018、AP, November 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 18, 2018、al-Hayat, November 19, 2018、Reuters, November 18, 2018、SANA, November 18, 2018、UPI, November 18, 2018などをもとに作成。

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シリア政府とロジャヴァが共同支配(分割統治)するハサカ市で外務在外居住者省所轄の領事局事務所が開設(2018年11月18日)

SANA(11月18日付)は、シリア政府と西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)が共同支配(分割統治)するハサカ市で外務在外居住者省所轄の領事局事務所が開設されたと伝えた。

シリア領内に領事局の事務所が開設されるのはこれが初めてで、アブドゥルマウラー・ナクリー外務在外居住者省領事局長は、この措置に関して「事務所はシリア・アラブ共和国のすべての市民のために開設され、より良いサービスを提供し、市民の負担を軽減することをめざすものである」と述べた。

al-Durar al-Shamiya, November 19, 2018

 

 

AFP, November 18, 2018、ANHA, November 18, 2018、AP, November 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 18, 2018、al-Hayat, November 19, 2018、Reuters, November 18, 2018、SANA, November 18, 2018、UPI, November 18, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍傘下のサナーディード軍が「米国の指示」を受けて解体、PYD傘下の自治防衛部隊に統合(2018年11月18日)

ハーブール(11月18日付)は、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に参加するサナーディード軍が、部隊を解体し、ハサカ県ヤアルビーヤ町の治安を担当する民主統一党(PYD)傘下の「自治防衛部隊」に完全編入されることを決定した。

複数の匿名筋が明らかにしたもので、サナーディード軍の司令官を務めるフマイディー・ダッハーム・ジャルバー氏が先週、カーミシュリー市近郊のタッル・アッルー村で幹部と会合し、この決定を通達したという。

その際、ジャルバー氏はこの決定が「純粋に米国の決定」だとしたうえで、メンバーに支持に従うよう求め、これに応じない場合はメンバーに与えられている身分証の更新を認めないと警告したという。

AFP, November 18, 2018、ANHA, November 18, 2018、AP, November 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 18, 2018、al-Hayat, November 19, 2018、al-Khabur, November 18, 2018、Reuters, November 18, 2018、SANA, November 18, 2018、UPI, November 18, 2018などをもとに作成。

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シリア人権監視団によると、10月以降帰国した難民700人以上を当局が逮捕、200人以上が依然拘束下に(2018年11月18日)

英国で活動する反体制組織のシリア人権監視団は、10月以降にシリアに帰国した難民のうち700人以上が政府当局によって逮捕され、うち200人以上が依然として拘束されていると発表した。

また、シリア人権監視団によると、シリア国内での恣意的逮捕は10月の1ヶ月間だけで488件に昇っているが、うち60%がシリア政府によるもので、そのなかにはシリア政府と反体制武装集団の和解を受けて近隣諸国(レバノン、ヨルダン)から帰国した難民も含まれているという。

ただし、60%(反体制派による恣意的逮捕が40%)との数値は、難民となったシリア人を除く1000万人強の人口のほとんどがシリア政府支配地域内で生活しているという事実を考慮していない。

AFP, November 18, 2018、ANHA, November 18, 2018、AP, November 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 18, 2018、al-Hayat, November 19, 2018、Reuters, November 18, 2018、SANA, November 18, 2018、UPI, November 18, 2018などをもとに作成。

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トルコのアカル国防大臣は米国によるYPG支援、米軍とYPG戦闘員の懇談を批判(2018年11月18日)

トルコのフルシ・アカル国防大臣は、カナダでジョセフ・米軍のジョセフ・ダンフォード統合参謀本部議長と会談し、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)への支援を中止するよう改めて求めた。
アナトリア通信(11月18日付)によると、アカル国防大臣は会談で、トルコは米国に対して、テロリストと米軍兵士が一緒に収まった写真が二度と拡散しないよう警告、「あのような挑発的写真を拒否すると伝えた…。我々は戦略的パートナーがいかなるかたちであっても、テロを行い、民間人を殺戮するYPGと協力することを受け入れない」と述べたという。

al-Durar al-Shamiya, November 1, 2018

「挑発的写真」とは数日前に、インターネット上で拡散された米軍兵士とYPG主体のシリア民主軍の兵士が一緒に食事をする様子を撮影した写真のこと。

https://twitter.com/DIYAR10391454/status/1063759389805424641

AFP, November 18, 2018、ANHA, November 18, 2018、AP, November 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 18, 2018、al-Hayat, November 19, 2018、Reuters, November 18, 2018、SANA, November 18, 2018、UPI, November 18, 2018などをもとに作成。

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米主導の有志連合の使節団がYPG主体のシリア民主軍と集会で懇談(2018年11月18日)

米主導の有志連合の使節団が、ハサカ県アームーダー市近郊のタッル・ハバシュ村で西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍で集会を開き、トルコ軍による国境侵犯や住民に対する攻撃の実態への対応について意見を交わした。
集会後、有志連合の士官が、ユーフラテス川東岸ではダーイシュ(イスラーム国)が依然として活動を続けているとしたうえで、シリア民主軍との共同作戦を継続するとしたうえで、同地に安定が会行くするまで、有志連合は進駐を続けると述べた。
ANHA(11月18日付)が伝えた。

https://youtu.be/jqYdH58VFlI

AFP, November 18, 2018、ANHA, November 18, 2018、AP, November 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 18, 2018、al-Hayat, November 19, 2018、Reuters, November 18, 2018、SANA, November 18, 2018、UPI, November 18, 2018などをもとに作成。

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アフリーン市でトルコ軍特殊部隊がシュアイタート部族と東部殉教者連合に退去を要請、市内で戦闘となる(2018年11月18日)

アレッポ県では、ANHA(11月18日付)によると、トルコの占領下にあるアフリーン市で、トルコ軍特殊部隊が、シュアイタート部族(ダイル・ザウル県出身者)の民兵と東部殉教者連合(東部自由人連合)に同市からの退去を要請、これに反発する戦闘員と交戦した。

トルコ軍は17日夜からアフリーン市内で外出禁止令を発動し、武装集団を排除しようとしたが、これにシュアイタート部族の民兵と東部殉教者連合が反発、18日早朝に両者の対立は戦闘に発展した。

戦闘はノウルーズ交差点など市内各所で行われ、戦闘員複数人が死亡、また10歳の男の子がマフムーディーヤ地区で巻き添えとなって負傷した。

https://youtu.be/5ffZNthyboA

トルコ軍は、国民軍所轄の憲兵隊とともに、アフリーン市の出口は、トルコ軍部隊と国民軍所属の憲兵隊が掌握、市内への出入りを規制しているという。

ANHA, November 1, 2018

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トルコ軍は15日、反体制武装集団の連合体である国民軍や「憲兵隊」の治安活動を教練するとして「シリア特殊任務師団」をアフリーン市に進駐させていた。

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一方、国民軍は、アフリーン市内でのトルコ軍の活動に関して声明を出し、トルコ軍特殊部隊とともに、汚職撲滅のための大規模摘発キャンペーンを開始したと発表した。

al-Durar al-Shamiya, November 1, 2018

AFP, November 18, 2018、ANHA, November 18, 2018、AP, November 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 18, 2018、al-Hayat, November 19, 2018、Reuters, November 18, 2018、SANA, November 18, 2018、UPI, November 18, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県北部、イドリブ県南東部、ラタキア県東部への砲撃を激化(2018年11月18日)

ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(11月18日付)によると、シリア軍が17日から県北部のブワイダ村、マアルカバ村、ハスラーヤー村、ザカート村への砲撃を激化させた。

これに対して、反体制武装集団も、ウンム・ハーラタイン村、アトシャーン村を砲撃した。

一方、SANA(11月18日付)は、非武装地帯に面する県北部のフルバ村、ザリーン村一帯に潜入したイッザ大隊(イッザ軍)をシリア軍が撃退したと伝えた。

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イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(11月18日付)によると、ハマー県北部への砲撃を激化させたシリア軍が、県南東部のフワイン村、カトラ村に対しても砲撃を加えた。

これに対して、反体制武装集団も、アブー・ダーリー村、スィンジャール町を砲撃した。

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ラタキア県では、ドゥラル・シャーミーヤ(11月18日付)によると、シリア軍がトルコマン山各所を砲撃した。

AFP, November 18, 2018、ANHA, November 18, 2018、AP, November 18, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 18, 2018、al-Hayat, November 19, 2018、Reuters, November 18, 2018、SANA, November 18, 2018、UPI, November 18, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから257人、ヨルダンから709人の難民が帰国、避難民250人が帰宅(2018年11月18日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(11月18日付)を公開し、11月17日に難民966人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは257人(うち女性77人、子供131人)、ヨルダンから帰国したのは709人(うち女性213人、子供362人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は42,077人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者25,168人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者16,909人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は 271,357人(うち女性81,412人、子供138,299人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,647,614人(うち女性1,994,284人、子供3,390,283人)。

一方、国内避難民250人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは25人(うち女性11人、子供5人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは225人(うち女性73人、子供116人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は167,579人(うち女性50,968人、子供84,417人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,249,941人(うち女性375,966人、子供636,800人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(アレッポ県2件、ラタキア県3件、ハマー県3件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 18, 2018をもとに作成。

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