米軍はダイル・ザウル県でダーイシュ・ナンバー2のアブー・ザイド氏を逮捕(2018年11月22日)

ダイル・ザウル県では、反体制派系サイトのマスダル通信(11月22日付)によると、米軍が県南東部で特殊作戦を敢行し、アブー・バクル・バグダーディー指導者に次ぐダーイシュ(イスラーム国)のナンバー2と目されるウサーマ・ウワイド・アブー・ザイド氏の拘束に成功した。

特殊作戦は22日午前8時に西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の支配下にあるタイヤーナ村で実行され、隠れ部屋に潜んでいたアブー・ザイド氏を逮捕した。

米軍部隊はまた逮捕時にモバイル約20台、金塊80本を押収した。

AFP, November 23, 2018、ANHA, November 23, 2018、AP, November 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 23, 2018、al-Hayat, November 24, 2018、Reuters, November 23, 2018、SANA, November 23, 2018、UPI, November 23, 2018、Wikala al-Masdar, November 23, 2018などをもとに作成。

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トルコ内務省はシリア難民13万人を収容していたキャンプ6カ所を閉鎖(2018年11月22日)

トルコ日刊紙『ジュムフリイェト』(11月22日付)は、トルコ内務省が領内にあるシリア難民キャンプ6カ所を閉鎖したと伝えた。

閉鎖されたのは、アドゥヤマン・キャンプ(アドゥヤマン県)、ナズィブ市第1キャンプ、ガジアンテップ・キャンプ、カルカミシュ・キャンプ(以上ガジアンテップ県)、ミドヤト・キャンプ(マルディン県)、シャンウルファ・キャンプ、アクチャカレ・キャンプ(以上シャンウルファ県)に設置されていた難民キャンプで、難民13万3000人が収容されていた。

同紙によると、内務省は、これらのキャンプで暮らしていたシリア難民のうち、トルコ領内での居住を希望する約10万1000人に対して、住居を賃貸するための資金援助を行う一方、3万人については別のキャンプに移送したという。

キャンプ6カ所の閉鎖は、緊縮財政措置の一環で、トルコ政府はこれまで年間7700万トルコ・リラをキャンプ運営のために拠出してきた。

al-Durar al-Shamiya, November 23, 2018

AFP, November 23, 2018、ANHA, November 23, 2018、AP, November 23, 2018、Cumhuriyet, November 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 23, 2018、al-Hayat, November 24, 2018、Reuters, November 23, 2018、SANA, November 23, 2018、UPI, November 23, 2018などをもとに作成。

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英国で活動する「シリアのパレスチナ人のための行動グループ」はシリア政府によるパレスチナ難民への抑圧の実態に関するレポートを発表(2018年11月22日)

英国で活動する「シリアのパレスチナ人のための行動グループ」は、シリア政府によるパレスチナ難民への抑圧の実態に関するレポートを発表した。

このレポートによると、2011年の混乱以降、パレスチナ難民65万人のうち15万人が「体系的な強制移住」を強いられ、国外に追われたという。

また、60%以上の難民が少なくとも1度はシリア国内で避難を余儀なくされ、子供の被害に関しては、2018年11月20日現在、シリア軍の空爆によって123人、狙撃によって15人、発砲によって11人が、拷問によって2人を含む241人死亡したという。

2016年末までに欧州に8万5000人以上、レバノンに約3万1000人、ヨルダンに1万7000人、エジプトに6000人、トルコに8000人、ガザ地区に1000人のパレスチナ難民が移住しているという。

Action Group for Palestinians of Syria, November 22, 2018、AFP, November 22, 2018、ANHA, November 22, 2018、AP, November 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 22, 2018、al-Hayat, November 23, 2018、Reuters, November 22, 2018、SANA, November 22, 2018、UPI, November 22, 2018などをもとに作成。

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UAEとシリア政府が外交関係再開の前段階として、通商関係再活性化に向けた協議を開始(2018年11月22日)

ドゥラル・シャーミーヤ(11月22日付)は、UAEとシリア政府が外交関係再開の前段階として、通商関係再活性化に向けた協議を開始した、と伝えた。

両国に近いジュネーブの複数のアラブ消息筋によると、両国は来年初めに経済レベルでの関係を再開し、外交関係の修復をめざしており、UAEの使節団が首都ダマスカスを訪問したという。

AFP, November 22, 2018、ANHA, November 22, 2018、AP, November 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 22, 2018、al-Hayat, November 23, 2018、Reuters, November 22, 2018、SANA, November 22, 2018、UPI, November 22, 2018などをもとに作成。

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粛清が噂されていたシャルア前副大統領が、アッタール副大臣の夫の葬儀でアサド大統領と同席(2018年11月22日)

ダマス・ポスト(11月22日付)は、17日にストダマスカスで執り行われたマージド・アズマ少将(ナジャーフ・アッタール副大統領(文化政策担当)の夫)の葬儀に、ファールーク・シャルア前副大統領(外務情報政策担当)がアサド大統領とともに参列したと伝え、その写真を転載した。

シャルア前副大統領は、離反したとの情報が流れた2012年以降、公の場から姿を消していたが、2018年10月に6年ぶりに写真が公開されていた(https://syriaarabspring.info/?p=53575)。

Damas Post, November 22, 2018

AFP, November 22, 2018、ANHA, November 22, 2018、AP, November 22, 2018、DamasPost, November 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 22, 2018、al-Hayat, November 23, 2018、Reuters, November 22, 2018、SANA, November 22, 2018、UPI, November 22, 2018などをもとに作成。

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政府当局は空軍情報部が逮捕していた元反体制武装集団メンバー10人を釈放(2018年11月22日)

ダルアー県では、ダルアー殉教者記録局(11月22日付)によると、シリア政府当局はダーイル町で3月前に空軍情報部が逮捕していた元反体制武装集団(シリア政府との和解に応じていた武装集団)のメンバー15人のうち10人を釈放した。

AFP, November 22, 2018、ANHA, November 22, 2018、AP, November 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 22, 2018、al-Hayat, November 23, 2018、Maktab Tawthiq al-Shuhada’ fi Dar’a, November 22, 2018、Reuters, November 22, 2018、SANA, November 22, 2018、UPI, November 22, 2018などをもとに作成。

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ユーフラテス・ポスト:米主導の有志連合、YPG主体のシリア民主軍、シリア政府、イラク人民動員隊、イラン・イスラーム革命防衛隊の攻撃に曝されるダイル・ザウル県南東部住民の惨状を訴える(2018年11月22日)

反体制派系サイトのユーフラテス・ポスト(11月22日付)は、米主導の有志連合と西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が9月に「テロ駆逐の戦い」を開始して以降、ダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるダイル・ザウル県南東部の住民約5万人が、深刻な危機に苦しんでいると伝えた。

同サイトによると、住民は、有志連合の爆撃、シリア民主軍の砲撃に加えて、イラク人民動員隊、シリア政府、イラン・イスラーム革命防衛隊の攻撃に曝されており、子供、女性、老人を救援するための人道回廊の設置を連日呼びかけているが、国際社会はこの声に何ら対応しようとはしていないという。

また、住民の惨状に対処するため、シリア民主軍とダーイシュが人道回廊の設置をめぐって交渉を試みたが、これも失敗に終わったという。

al-Durar al-Shamiya, November 22, 2018

AFP, November 22, 2018、ANHA, November 22, 2018、AP, November 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 22, 2018、Euphrates Post, November 22, 2018、al-Hayat, November 23, 2018、Reuters, November 22, 2018、SANA, November 22, 2018、UPI, November 22, 2018などをもとに作成。

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トルコの支援を受ける反体制武装集団は米国によるシリア北部国境での監視所設置に反対(2018年11月22日)

トルコの支援を受ける反体制武装集団の一つムウタスィム旅団のムスタファー・スィージャリー政治局長はツイッターの自身のアカウント(https://twitter.com/mustafasejari)で、ジェームズ・マティス米国防長官がシリア北部国境地帯に沿って監視所を設置すると述べたことを批判した。

スィージャリー政治局長は「米国がシリア・トルコ国境地帯に監視所を展開させるだけでは不充分で、我が人民には理解できない。問題の根本を無視していて、人民の分裂状態を確たるものにしようとしている」と綴った。

AFP, November 22, 2018、ANHA, November 22, 2018、AP, November 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 22, 2018、al-Hayat, November 23, 2018、Reuters, November 22, 2018、SANA, November 22, 2018、UPI, November 22, 2018などをもとに作成。

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トルコの支援を受ける武装集団がマンビジュ市北西にあるYPG参加のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会の拠点を攻撃(2018年11月22日)

アレッポ県では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に所属するマンビジュ軍事評議会広報センターによると、トルコの支援を受けるいわゆる「ユーフラテスの盾」作戦司令室が、マンビジュ市北西のアラブ・ハサン村近郊のマンビジュ軍事評議会の拠点複数カ所に対して中火器で攻撃した。

アラブ・ハサン村は、ロジャヴァ支配地域とトルコ占領地域の境界線に位置し、米国とトルコによる合同パトロールが実施されていることになっている。

ANHA(11月22日付)が伝えた。

AFP, November 22, 2018、ANHA, November 22, 2018、AP, November 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 22, 2018、al-Hayat, November 23, 2018、Reuters, November 22, 2018、SANA, November 22, 2018、UPI, November 22, 2018などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県ハジーン市一帯でダーイシュとYPG主体のシリア民主軍が交戦(2018年11月22日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(11月22日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がハジーン市一帯の西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の拠点複数カ所を攻撃、シリア民主軍が応戦し、これを撃破した。

AFP, November 22, 2018、ANHA, November 22, 2018、AP, November 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 22, 2018、al-Hayat, November 23, 2018、Reuters, November 22, 2018、SANA, November 22, 2018、UPI, November 22, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県北部でイッザ軍と交戦(2018年11月22日)

ハマー県では、SANA(11月22日付)によると、イッザ大隊(イッザ軍)がタッル・サフル村とジャナービラ村を結ぶ回廊地帯からマギール村、ブライディージュ村一帯に潜入し、シリア軍拠点を攻撃、シリア軍が応戦、これを撃退した。

シリア軍はまた、マサースィナ村一帯の回廊地帯、ラハーヤー村一帯、マアルカバ村一帯を攻撃してきた反体制武装集団に応戦、これを撃退した。

AFP, November 22, 2018、ANHA, November 22, 2018、AP, November 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 22, 2018、al-Hayat, November 23, 2018、Reuters, November 22, 2018、SANA, November 22, 2018、UPI, November 22, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから186人、ヨルダンから579人の難民が帰国、避難民240人が帰宅(2018年11月22日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(11月22日付)を公開し、11月21日に難民765人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは186人(うち女性55人、子供95人)、ヨルダンから帰国したのは579人(うち女性173人、子供295人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は45,686人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者25,837人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者19,849人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は 274,966人(うち女性82,485人、子供140,149人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,647,614人(うち女性1,994,284人、子供3,390,283人)。

一方、国内避難民240人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは32人(うち女性12人、子供8人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは210人(うち女性68人、子供109人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は168,603人(うち女性51,308人、子供84,837人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,250,965人(うち女性376,306人、子供637,220人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を8件(ラタキア県3件、アレッポ県2件、ハマー県1件、ダイル・ザウル県2件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも5件の停戦違反(アレッポ県2件、イドリブ県3件)を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 22, 2018をもとに作成。

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フランス人専門家が化学物質を装填できるミサイル改良のためイドリブ県に入る一方、ホワイト・ヘルメットは化学物質をシャーム解放機構の弾薬庫からイドリブ市内の新たな弾薬庫に移動(2018年11月22日)#シリア #ホワイト・ヘルメット #アルカーイダ #フランス

スプートニク・ニュース(11月22日付)は、「テロ組織」に近い複数の消息筋の情報として伝えたところによると、フランス人専門家複数人が最近、「型番不明」のミサイルを改良するために、反体制武装集団支配下のイドリブ県に入ったと伝えた。

この「型番不明」のミサイルもまた最近になって、発射台とともにトルコ領内から持ち込まれたもので、化学物質を弾頭に装填することができるという。

また、イドリブ市、ハーン・シャイフーン市で活動している複数の「テロ集団」が数日前に、戦車などの車輌、重火器、米国製の携帯式地対空ミサイルなどを移動させたという。

さらに、同消息筋によると、ホワイト・ヘルメットが21日、「フランス人テロリスト」から有毒科学物質が詰められたボンベ5本を受け取り、カフルナブル市にあるシャーム解放機構の弾薬庫から、イドリブ市内の弾薬庫に移送したという。

この弾薬庫は、最近になってイドリブ中央刑務所の地下に掘削機で建設されたものだという。

AFP, November 22, 2018、ANHA, November 22, 2018、AP, November 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 22, 2018、al-Hayat, November 23, 2018、Reuters, November 22, 2018、SANA, November 22, 2018、Sputnik News, November 22, 2018、UPI, November 22, 2018などをもとに作成。

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