マティス米国防長官「トルコの懸念を払拭するためシリア北部国境に沿って監視所を新設する」(2018年11月21日)

ジェームズ・マティス米国防長官は報道向け声明を出し、シリア北部の国境地帯に監視所を設置することを明らかにした。

マティス国防大臣は、「トルコはNATOのパートナーであり、バッシャール・アサド政権が支配するシリア領内からのテロの脅威に対するその懸念は正当なものだ…。トルコが懸念する理由は多々ある」としたうえで、「我々はシリアの北部国境に沿って監視所を設置する…。我々は少なくとも、我々の活動地域で何か生じたときにトルコ側に警告したい。この点でトルコとしっかりとした協力を行っている」と述べた。

ロイター通信(11月22日付)が伝えた。

なお、トルコはアサド政権支配地域からの「テロの脅威」ではなく、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)による国境地帯の実効支配を問題視している。

AFP, November 22, 2018、ANHA, November 22, 2018、AP, November 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 22, 2018、al-Hayat, November 23, 2018、Reuters, November 22, 2018、SANA, November 22, 2018、UPI, November 22, 2018などをもとに作成。

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国連の車列がトルコ領内から反体制派支配下のイドリブ県に人道支援物資を搬入(2018年11月21日)

イドリブ県では、アナトリア通信(11月22日付)によると、貨物トラック27台からなる国連の支援チームがトルコ領内から反体制武装集団支配地域に人道支援物資を搬入するために入国した。

車列はバーブ・ハワー国境通行所からシリア領内に入り、80万人が身を寄せるという避難民キャンプで支援物資を配給するという。

al-Durar al-Shamiya, November 22, 2018

AFP, November 22, 2018、Anadolu Ajansı, November 22, 2018、ANHA, November 22, 2018、AP, November 22, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 22, 2018、al-Hayat, November 23, 2018、Reuters, November 22, 2018、SANA, November 22, 2018、UPI, November 22, 2018などをもとに作成。

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アレッポ県北部にシリア軍が進攻、国民解放戦線がこれを撃退(2018年11月21日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(11月21日付)によると、シリア軍が国民解放戦線の支配下にある県北部のムサイビーン村一帯への進攻を試みたが、国民解放戦線がこれを撃退した。

シリア軍は19日からアレッポ県北部の国民解放戦線支配地域への進攻を試みており、トルコの監視チームは停戦違反を指摘している。

al-Durar al-Shamiya, November 21, 2018

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ダルアー県では、ダルアー殉教者記録局(11月21日付)によると、シリア軍がハーッラ市でシリア政府と和解した元反体制武装集団の司令官10人以上を逮捕した。

逮捕された元司令官らは、シリア北部への逃亡を計画していたという。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(11月21日付)によると、シリア軍がムザイリーブ町でダーイシュ(イスラーム国)のメンバーと思われる男性を逮捕しようとして戦闘となり、男性の女児が巻き添えとなり死亡、妻も重傷を負った。

男性は捜査を逃れ逃亡したという。

AFP, November 21, 2018、ANHA, November 21, 2018、AP, November 21, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2018、al-Hayat, November 22, 2018、Maktab Tawthiq al-Shuhada’ fi Dar’a, November 21, 2018、Reuters, November 21, 2018、SANA, November 21, 2018、UPI, November 21, 2018などをもとに作成。

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トルコの北東部侵攻に備え、サウジアラビアとUAEが南東部でダーイシュと戦うYPG主体のシリア民主軍を支援するために地上部隊を派遣(2018年11月21日)

トルコ日刊紙『イェニ・シャファク』(11月21日付)は、タス通信が20日に報じたダイル・ザウル県南東部へのアラブ湾岸某国の車列派遣に関して、サウジアラビアとUAEが、同地で米主導の有志連合とともにダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討戦を続けている西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の支配地域に部隊を派遣したと伝えた。

派遣された両国部隊はシリア民主軍の支配地域各所に配置されたという。

両国部隊は、トルコがロジャヴァ支配下の北東部(ユーフラテス川以東地域)への侵攻を画策するなか、YPG主体のシリア民主軍がダイル・ザウル県南東部でのダーイシュに対する「テロ駆逐の戦い」を一時停止したことなどを背景に派遣されたという。

al-Durar al-Shamiya, November 21, 2018

AFP, November 21, 2018、ANHA, November 21, 2018、AP, November 21, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2018、al-Hayat, November 22, 2018、Reuters, November 21, 2018、SANA, November 21, 2018、UPI, November 21, 2018、Yeni Safak, November 21, 2018などをもとに作成。

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トルコの支援を受ける反体制武装集団傘下の憲兵隊がジャラーブルス市(アレッポ県)で外出禁止令を発令(2018年11月21日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(11月21日付)によると、トルコの支援を受ける反体制武装集団(いわゆる「ユーフラテスの盾」作戦司令室)傘下の憲兵隊が声明を出し、ジャラーブルス市で外出禁止令を発した。

外出禁止令は、同地の「腐敗した集団の根絶」が目的だという。

al-Durar al-Shamiya, November 21, 2018

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ラッカ県では、ANHA(11月21日付)によると、トルコ国境に面する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)支配下のタッル・アブヤド市のトルコ側の通行所で爆発が発生した。

AFP, November 21, 2018、ANHA, November 21, 2018、AP, November 21, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2018、al-Hayat, November 22, 2018、Reuters, November 21, 2018、SANA, November 21, 2018、UPI, November 21, 2018などをもとに作成。

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米主導の有志連合がダイル・ザウル県ハジーン市を白リン弾で爆撃(2018年11月21日)

ダイル・ザウル県では、SANA(11月21日付)が複数の住民の話として伝えたところによると、米主導の有志連合が白リン弾を使用してハジーン市を爆撃し、住民多数が死傷した。

AFP, November 21, 2018、ANHA, November 21, 2018、AP, November 21, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2018、al-Hayat, November 22, 2018、Reuters, November 21, 2018、SANA, November 21, 2018、UPI, November 21, 2018などをもとに作成。

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コメディー俳優のドゥライド・ラッハーム氏が女性の活動を支援するNGO「ター・マブスータ」主催のサロンに出席し、自身の作品、市民権、女性について語る(2018年11月21日)

コメディー俳優のドゥライド・ラッハーム氏がシリア国内で女性の活動を支援するNGO「ター・マブスータ」(https://www.facebook.com/تاء-مبسوطة-577534449107345/)が主催した文化サロンに出席した。

SANA, November 21, 2018

SANA(11月21日付)によると、サロンに参加したラッハーム氏は、代表作の『フドゥード』(国境)に関して、「市民権、自由、社会的公正、誤りを批判することについて語っていた。こうした目的に適った演劇の開演日にハーフィズ・アサド前大統領が出席していたのはそのためです」と述べた。

ラッハーム氏はまた「私たちの作品は政治的なものではなく、愛国的なものです。なぜなら、祖国というのは、母のように重要だからです…。私は女性を全面的に擁護します。女性は私の作品すべての根本をなす要素だからです」と述べた。

https://www.facebook.com/577534449107345/videos/2265276026817941/?__xts__%5B0%5D=68.ARBFhfcQaaSL2K1QXX4QnhqE7RrpnevgP2b_nYY5e6kB-CbXIbe9XySdUA0A69PFVDq85__SYRku71CIQm_bFDBw7Jahg55rkrkXJoyvnaaBJWph-VE45f-OaWVsVGt1Ww-xQPjPY8S72TtgBoBhV8of_xQ3U2Lu9zn2y4QO5qvLv9dz00ycYVkzz3zxo76la8F_KAooduCa3RPoGhapMDlme2p9Ausjdf6SO6FRhZSC53Lrf1k2_T8Z8I8HmHPOY3QSQSic2XpxJQEbdz253eike8b471fzN0ap08AggXBUrbQzDkIY3-ocAHBRjDkUiXcU8PrJXOhcS-0WNMn9dGj6M6_s7aHpEAnHpQ&__tn__=-R

AFP, November 21, 2018、ANHA, November 21, 2018、AP, November 21, 2018、al-Durar al-Shamiya, November 21, 2018、al-Hayat, November 22, 2018、Reuters, November 21, 2018、SANA, November 21, 2018、UPI, November 21, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから175人、ヨルダンから627人の難民が帰国、避難民243人が帰宅(2018年11月21日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(11月21日付)を公開し、11月20日に難民802人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは175人(うち女性52人、子供89人)、ヨルダンから帰国したのは627人(うち女性188人、子供320人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は44,921人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者25,651人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者19,270人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は 274,201人(うち女性82,257人、子供139,759人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,647,614人(うち女性1,994,284人、子供3,390,283人)。

一方、国内避難民243人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは27人(うち女性10人、子供8人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは214人(うち女性70人、子供110人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は168,363人(うち女性51,228人、子供84,796人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,250,725人(うち女性376,226人、子供633,179人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を6件(アレッポ県5件、ラタキア県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも5件の停戦違反(イドリブ県1件、アレッポ県3件、ハマー県1件)を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, November 21, 2018をもとに作成。

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米主導の有志連合は11月11日~11月17日までの7日間でシリア領内で158回の爆撃を実施(2018年11月21日)

米中央軍(CENTCOM)は、11月11日~11月17日の7日間でのシリア、イラク両国における有志連合の爆撃の戦果をHPで発表した。

11月11日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し23回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は23回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

11月12日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し17回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は17回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

11月13日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し24回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は24回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

11月14日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し26回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は26回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

11月15日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し19回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は19回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

11月16日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し22回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は22回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

11月17日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し37回の爆撃を実施、このうちシリア領内での爆撃は37回で、ハジーン市近郊に対して実施された。

CENTCOM, November 21, 2018をもとに作成。

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