米中央軍報道官「有志連合はシリア軍のマンビジュ郡への展開を確認していない」(2018年12月28日)

米中央軍のアール・ブラウン報道官(中佐)は、ドナルド・トランプ米大統領によるシリア駐留米軍の撤退を受けて、北・東シリア自治局の支配下にあったアレッポ県マンビジュ郡にシリア軍が展開したことに関して声明を出し、シリア軍の展開を確認していないと発表した。

ブラウン報道官は「マンビジュ市の軍隊の変化についての誤った情報にもかかわらず、有志連合はこうした主張(シリア軍の展開)が正しいことを示す兆候を目にしていない」と述べた。

また「我々の任務に変更はない。我々は引き続き協力部隊の支援を続けるとともに、慎重且つ管理されたかたちでの部隊撤退を行い、我が部隊と現場で活動する協力者の安全を確保するうえで可能なあらゆる措置を講じる」と付言した。

AFP, December 28, 2018、ANHA, December 28, 2018、AP, December 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 28, 2018、SANA, December 28, 2018、UPI, December 28, 2018などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「シリア政府は心理戦を行っており、マンビジュ郡へのシリア軍の展開はまだ確認されていない」(2018年12月28日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、ドナルド・トランプ米大統領によるシリア駐留米軍の撤退を受けて、北・東シリア自治局の支配下にあったアレッポ県マンビジュ郡にシリア軍が展開したことに関して「我々はシリア政府が心理戦を行っていることを承知している。ロシア高官が述べたようなことはいまだ確認されていない」と述べた。

アナトリア通信(12月28日付)が伝えた。

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トルコ国防省は、ドナルド・トランプ米大統領によるシリア駐留米軍の撤退を受けて、北・東シリア自治局の支配下にあったアレッポ県マンビジュ郡にシリア軍が展開したことに関して声明を出し、「マンビジュを武器で掌握しているYPGには地元住民を代表して、声明を出し、ほかの勢力を招き入れる権限などない…。我々はすべての当事者に、地域にさらなる不安定をもたらそうとするこうした挑発や声明発表から距離を置くよう警告する」と発表した。

AFP, December 28, 2018、Anadolu Ajansı, December 28, 2018、ANHA, December 28, 2018、AP, December 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 28, 2018、SANA, December 28, 2018、UPI, December 28, 2018などをもとに作成。

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YPG主体のシリア民主軍はダイル・ザウル県南東部でダーイシュと交戦(2018年12月28日)

ダイル・ザウル県では、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターによると、シリア民主軍はハジーン市およびその一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、戦闘員71人を殲滅した。

ANHA(12月28日付)が伝えた。

AFP, December 28, 2018、ANHA, December 28, 2018、AP, December 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 28, 2018、SANA, December 28, 2018、UPI, December 28, 2018などをもとに作成。

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YPGはマンビジュ郡からの撤退を宣言、シリア軍に同地の防衛を呼びかける(2018年12月28日)

北・東シリア自治局の武装部隊であるシリア民主軍を主導する人民防衛隊(YPG)の総司令部は声明を出し、アレッポ県マンビジュ市を中心とするマンビジュ郡からの撤退を宣言した。

声明は以下の通り:

「トルコ国家がシリア北部地域を侵略するするとの脅迫を続け、同地を破壊し、ジャラーブルス、アアザーズ、バーブ、アフリーンで起きたのと同じように、平和に暮らす住民を強制的に移住させようとしているなか、我々YPGは、マンビジュ郡から撤退し、ユーフラテス川東岸などでダーイシュ(イスラーム国)をはじめとするテロ組織との戦いに専念することを宣言する。また、ここにおいて、我々は、我々自身が領土、人民、国境のいずれにおいても帰属しているシリア国家に対して、武装部隊を派遣し、(YPG)の拠点を使用し、トルコの脅威からマンビジュ郡を守るよう呼びかける」。

AFP, December 28, 2018、ANHA, December 28, 2018、AP, December 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 28, 2018、SANA, December 28, 2018、UPI, December 28, 2018などをもとに作成。

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ロシア、イランはシリア軍のマンビジュ郡展開を歓迎(2018年12月28日)

ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は報道向け声明を出し、ドナルド・トランプ米大統領によるシリア駐留米軍の撤退を受けて、北・東シリア自治局の支配下にあったアレッポ県マンビジュ郡にシリア軍が展開したことに関して、「シリア情勢安定の回復に資する前進であることに何らの疑いもない」と高く評価した。

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イラン外務省のブラハーム・カーセミー報道官は声明を出し、ドナルド・トランプ米大統領によるシリア駐留米軍の撤退を受けて、北・東シリア自治局の支配下にあったアレッポ県マンビジュ郡にシリア軍が展開したことに関して、「シリアが国土に主権を確立し、危機を解決し、安定を回復する新たな措置」と高く評価した。

AFP, December 28, 2018、ANHA, December 28, 2018、AP, December 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 28, 2018、SANA, December 28, 2018、UPI, December 28, 2018などをもとに作成。

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シリア部族長名士評議会はシリア軍のマンビジュ郡展開に関して「トルコ、欧米のテロリストのクズどもの夢を打ち砕いた」と称賛(2018年12月28日)

シリア部族長名士評議会は声明を出し、ドナルド・トランプ米大統領によるシリア駐留米軍の撤退を受けて、北・東シリア自治局の支配下にあったアレッポ県マンビジュ郡にシリア軍が展開したことに歓迎の意を示すとともに、トルコの「(レジェップ・タイイップ・)エルドアン(大統領)、米国や西側の手先であるテロリストのクズどもの夢を打ち砕いた」と高く評価した。

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ダイル・ザウル県では、SANA(12月28日付)によると、ダイル・ザウル市で、アレッポ県マンビジュ郡へのシリア軍の展開を歓迎する集会が開かれ、多数の住民が参加した。

SANA, December 28, 2018

AFP, December 28, 2018、ANHA, December 28, 2018、AP, December 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 28, 2018、SANA, December 28, 2018、UPI, December 28, 2018などをもとに作成。

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シリア軍は、トルコの侵攻を阻止するため北・東シリア自治局支配下のマンビジュ郡に展開(2018年12月28日)

軍武装部隊総司令部は声明を出し、シリア軍部隊がアレッポ県のマンビジュ市を中心とするマンビジュ郡に展開したと発表した。

マンビジュ郡は、ユーフフラテス川西に位置し、北・西シリア自治局の支配下にあった。

部隊展開は、ドナルド・トランプ米大統領によるシリア駐留米軍の撤退発表に伴い、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が北・西シリア自治局支配下の国境地帯への侵攻の可能性が高まったのを受けたもの。

声明は「シリア・アラブ共和国領の隅々まで主権を及ぼすという愛国的責任を完全に履行し、マンビジュ郡の住民の要請に応えるため、軍武装部隊総司令部は、シリア・アラブ軍部隊がマンビジュに入り、シリア・アラブ共和国の国旗を掲揚したことを宣言する」としたうえで、「主権を守るため、すべての国民が努力を倍増させることが重要であり…、純正なるシリアの国土からテロを掃討し、侵略者・占領者を駆逐する」と強調した。

https://youtu.be/pLcvCD5Hdmk

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これを受け親政権の「ムラースィルーン・スーリーユーン」はフェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/SyrianReporters/)に、マンビジュ郡に進軍するシリア軍・親政権民兵やマンビジュ市近郊のアリーマ町の施設に掲揚されたシリア国旗の動画を公開した。

Murasilun Suriyun, December 28, 2018
Murasilun Suriyun, December 28, 2018

https://www.facebook.com/SyrianReporters/videos/272014453480232/

https://www.facebook.com/SyrianReporters/videos/355523515225173/


AFP, December 28, 2018、ANHA, December 28, 2018、AP, December 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 28, 2018、SANA, December 28, 2018、UPI, December 28, 2018などをもとに作成。

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UAEに続いてバーレーンも首都ダマスカスにある大使館を再開(2018年12月28日)

バーレーン外務省は声明を出し、シリアの首都ダマスカスにある大使館を再開したと発表した。

アラブ湾岸諸国で大使館を再開するのは、UAEに続いて2カ国目。

バーレーン外務省は声明で「場はレインはシリア・アラブ共和国との関係を継続し、シリアの独立、主権、領土統一の維持に向けアラブの役割を強化・活性化することが重要であることを確認すると表明している。

バーレーン通信(BNA、12月28日付)が伝えた。

また、バーレーンのハーリド・ビン・アフマド外務大臣はツイッターの自身アカウント(https://twitter.com/khalidalkhalifa/)で「シリアはこの地域における主要なアラブ国家で、どんなこんな状況下でも我々は同国と断交することはなかったし、同国も我々との関係を絶つことはなかった。我々は、あらゆる侵略から主権と国土を守る同国に寄り添っている。安定を回復し、友好国の国民の安全と繁栄を実現するために寄り添っている」と綴った。

AFP, December 28, 2018、ANHA, December 28, 2018、AP, December 28, 2018、BNA, December 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 28, 2018、SANA, December 28, 2018、UPI, December 28, 2018などをもとに作成。

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国民解放軍がイドリブ県でシャーム解放機構メンバーら4人を殺害(2018年12月28日)

イドリブ県では、シャーム解放機構に近いイバー・ネット(12月28日付)によると、シャーム解放機構がタッルアーダ村でトルコの庇護を受ける国民解放戦線所属のヌールッディーン・ザンキー運動の襲撃を受け、メンバー3人が一緒にいた住民1人とともに殺害された。

これに対して、国民解放戦線のナージー・ムスタファー報道官は声明を出し、イバー・ネットの報道を否定した。

al-Durar al-Shamiya, December 28, 2018

AFP, December 28, 2018、ANHA, December 28, 2018、AP, December 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 28, 2018、al-Hayat, December 29, 2018、Reuters, December 28, 2018、SANA, December 28, 2018、Shabaka Iba’ al-Ikhbariya, December 28, 2018、UPI, December 28, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから421人、ヨルダンから953人の難民が帰国、避難民420人が帰宅(2018年12月28日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月28日付)を公開し、12月27日に難民1,374人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは421人(うち女性126人、子供215人)、ヨルダンから帰国したのは953人(うち女性286人、子供486人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は79,467人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者35,448人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者44,019人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は 308,747人(うち女性92,645人、子供157,360人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,664,415人(うち女性1,999,325人、子供3,398,852人)。

一方、国内避難民420人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは28人(うち女性10人、子供12人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは192人(うち女性68人、子供86人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは198人(うち女性90人、子供66人)だった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は184,861人(うち女性57,080人、子供90,896人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,267,223人(うち女性382,078人、子供643,279人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を9件(イドリブ県3件、ラタキア県3件、ハマー県2件、アレッポ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも15件の停戦違反(ハマー県10件、ラタキア県5件)を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 28, 2018をもとに作成。

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ロシアの仲介でYPG主体のシリア民主軍とシリア政府が協議:シリア民主軍はトルコ国境地帯へのシリア軍展開に同意するも、シリア政府は北・東シリア自治局支配地域の支配回復を主張し物別れに(2018年12月27日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に近い複数の消息筋は、アラビー・ジャディード(12月27日付)に対して、ラタキア県のフマイミーム航空基地で数日前に、シリア民主軍幹部とロシア軍士官およびシリア政府代表が会合を開き、米軍地上部隊撤退後の北・東シリア自治局支配地域の処遇について意見を交わしたことを明らかにした。

同消息筋によると、この会合では、シリア民主軍側は、トルコ軍の軍事侵攻を回避するため、ロシアを保障国とするかたちで、トルコ国境地帯にシリア軍が展開することに同意した。

だが、シリア政府側が、北・東シリア自治局支配地域の支配回復を強く主張したために物別れに終わったという。

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アナトリア通信(12月27日付)は、トルコ軍がキリス県のシリア国境地帯に増援部隊を新たに派遣した。

al-Durar al-Shamiya, December 27, 2018

AFP, December 27, 2018、Anadolu Ajansı, December 27, 2018、ANHA, December 27, 2018、AP, December 27, 2018、al-‘Arabi al-Jadid, December 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 27, 2018、al-Hayat, December 28, 2018、Reuters, December 27, 2018、SANA, December 27, 2018、UPI, December 27, 2018などをもとに作成。

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サウジアラビア匿名外交筋は、シリアへの復興支援を約束していないとしてトランプ米大統領の発言を否定(2018年12月27日)

CNBC(12月27日付)は、サウジアラビアの匿名外交筋の話として、ドナルド・トランプ米大統領が24日にツイッターのアカウントで「サウジアラビアは今、シリアを再建するのに必要な資金を支払うことに合意してくれた。見たか? 5,000マイルも離れた米国のような超大国ではなく、非常に裕福な国々が隣国の再建を助けるのは素敵じゃないか。ありがとう、サウジ!」」と綴ったことに関して、サウジアラビアは支援増を約束していないと伝えた。

AFP, December 27, 2018、ANHA, December 27, 2018、AP, December 27, 2018、CNBC, December 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 27, 2018、al-Hayat, December 28, 2018、Reuters, December 27, 2018、SANA, December 27, 2018、UPI, December 27, 2018などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県南東部でYPG主体のシリア民主軍とダーイシュの戦闘続く(2018年12月27日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(12月27日付)によると、県南東部のハジーン市一帯のアブー・ハサン村、ワーディー・ライヤー、ブーカーン村などで人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、ユーフラテス・ポスト(12月27日付)によると、アブー・ハサン村での戦闘ではシリア民主軍兵士1人が死亡、10人が負傷、またスィージャーン油田一帯にあるシリア民主軍拠点をダーイシュが攻撃し、7人を殺害した。

AFP, December 27, 2018、ANHA, December 27, 2018、AP, December 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 27, 2018、Euphrates Post, December 28, 2018、al-Hayat, December 28, 2018、Reuters, December 27, 2018、SANA, December 27, 2018、UPI, December 27, 2018などをもとに作成。

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国民解放戦線報道官は、イランの民兵とシリア政府がダーイシュと交渉の末、ダーイシュ戦闘員をイドリブ県に移送することで合意したと主張(2018年12月27日)

トルコの庇護を受けイドリブ県で活動を続ける国民解放戦線のアブドゥッサラーム・アブドゥッラッザーク報道官はツイッターのアカウント(https://twitter.com/abdulslamabdul7/)で、「イランの民兵」とシリア政府がダーイシュ(イスラーム国)と連絡を取り合い、ダイル・ザウル県で活動を続けるダーイシュ戦闘員をイドリブ県に移送することで合意した、と主張した。

https://twitter.com/abdulslamabdul7/status/1078251481789358080?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1078251481789358080&ref_url=https%3A%2F%2Feldorar.com%2Fnode%2F129589

AFP, December 27, 2018、ANHA, December 27, 2018、AP, December 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 27, 2018、al-Hayat, December 28, 2018、Reuters, December 27, 2018、SANA, December 27, 2018、UPI, December 27, 2018などをもとに作成。

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ラッカ県でトルコ軍の侵攻作戦に抗議するデモ(2018年12月27日)

ラッカ県では、SANA(12月20日付)によると、北・東シリア民政局の支配下にあるラッカ市南東約30キロに位置するサブハ町でトルコが準備している北東部ユーフラテス川以東地域への侵攻作戦とテロ支援に抗議するデモが行われ、シリア政府支持者が多数参加した。

SANA, December 27, 2018

AFP, December 27, 2018、ANHA, December 27, 2018、AP, December 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 27, 2018、al-Hayat, December 28, 2018、Reuters, December 27, 2018、SANA, December 27, 2018、UPI, December 27, 2018などをもとに作成。

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イドリブ県の反体制派支配地域、ヨルダンからの避難民・難民の帰還続く(2018年12月27日)

イドリブ県では、SANA(12月27日付)によると、アブー・ズフール町郊外に設置された通行所を通じて、反体制派支配地域に留まっていた住民数十人がシリア政府支配地域に避難、アレッポ県、ハマー県、イドリブ県各所に帰村した。

SANA, December 27, 2018

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ダルアー県では、SANA(12月27日付)によると、ナスィーブ国境通行所を経由してヨルダンで暮らしていたシリア難民多数が帰国した。

SANA, December 27, 2018

AFP, December 27, 2018、ANHA, December 27, 2018、AP, December 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 27, 2018、al-Hayat, December 28, 2018、Reuters, December 27, 2018、SANA, December 27, 2018、UPI, December 27, 2018などをもとに作成。

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シャーム・ウィング航空がダマスカス・チュニス定期便を再開(2018年12月27日)

SANA(12月27日付)は、シャーム・ウィング航空のダマスカス・チュニス定期便が再開され、乗客約150人を載せた旅客機がダマスカス国際空港を離陸、ハビーブ・ブルギバ国際空港に向かったと伝えた。

ダマスカス・チュニス定期便が再開するのは約8年ぶり。

Akhir Khabar Online, December 27, 2018

AFP, December 27, 2018、ANHA, December 27, 2018、AP, December 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 27, 2018、al-Hayat, December 28, 2018、Reuters, December 27, 2018、SANA, December 27, 2018、UPI, December 27, 2018などをもとに作成。

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ダマスカスにあるUAE(アラブ首長国連邦)大使館が7年ぶりに再開(2018年12月27日)

シリアの首都ダマスカスにあるUAE(アラブ首長国連邦)大使館が27日付で再開された。

同大使館が再開されるのは2012年2月の断交以来、7年ぶりで、再開式典には各国大使や外務在外居住者省職員も参加、ユースフ・ヌアイミー理事代理大使、アブドゥルハキーム・イブラーヒーム参事官、フサイン・アブドゥッラー・バルーシー事務担当官が国旗を掲揚した。

式典では、ヌアイミー臨時代理大使は「シリアはアラブの祖国に力強く復帰するだろう。UAE大使館の再開は他のアラブ諸国の大使館の再開の先駆けとなる」と述べた。

また、これに合わせて、UAE外務省は声明を出し、「臨時代理大使は本日より、シリア・アラブ共和国における大使館で本務を開始した。この措置はUAEが二国間関係を正常化したいというUAEの意思を確認するもので、これにより、シリア・アラブ共和国の独立、国土統一、地域の平和を支援するアラブの役割が強化・活性化され、シリア・アラブの内政への域内介入の危険が抑えられる」と発表した。

SANA(12月27日付)、WAM(12月27日付)などが伝えた。

SANA, December 27, 2018

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スプートニク・ニュース(12月27日付)は、複数のアラブ諸国外交筋の話として、バーレーンがUAEに続いて来週にも在ダマスカスの大使館を再開すると伝えた。

AFP, December 27, 2018、ANHA, December 27, 2018、AP, December 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 27, 2018、al-Hayat, December 28, 2018、Reuters, December 27, 2018、SANA, December 27, 2018、Sputnik News, December 27, 2018、UPI, December 27, 2018、WAM, December 27, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県でトルキスタン・イスラーム党、イッザ軍と交戦(2018年12月27日)

ハマー県では、SANA(12月27日付)によると、シリア軍がアンカーウィー村一帯にあるトルキスタン・イスラーム党の拠点を攻撃した。

シリア軍はまた、ラターミナ町から侵攻を試みたイッザ大隊(イッザ軍)を迎撃した。

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一方、ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を11件(イドリブ県2件、ラタキア県3件、ハマー県1件、アレッポ県5件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも6件の停戦違反(ハマー県4件、ラタキア県5件)を確認した。

AFP, December 27, 2018、ANHA, December 27, 2018、AP, December 27, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 27, 2018、al-Hayat, December 28, 2018、Ministry of Defence of the Russian Federation, December 27, 2018、Reuters, December 27, 2018、SANA, December 27, 2018、UPI, December 27, 2018などをもとに作成。

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「東アラブ地域の非公的政治主体による国家機能の補完・簒奪に関する研究」(2018年〜2022年度科学研究費補助金(基盤研究(A) 18H03622))がシリア国内の避難民1,500人を対象とした世論調査を実施(2018年12月27日)

「東アラブ地域の非公的政治主体による国家機能の補完・簒奪に関する研究」(2018年〜2022年度科学研究費補助金(基盤研究(A) 18H03622))が、シリア世論調査研究センター(SOCPS、在ダマスカス)の協力のもと、シリア国内の避難民1,500人を対象とした世論調査を実施した。

調査の概要および質問内容(調査で使用された質問票)は、現代中東政治研究ネットワーク(CMESP-J.net)の「中東世論調査(シリア国内避難民2018)」(日本語)、「Middle East Public Opinion Survey (IDPs in Syria 2018)」(英語)で公開されている。

なお、調査結果の詳細は近く公開される予定。

CMEPS-J.netをもとに作成。

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UAEの商業用の貨物トラックの車列がシリア内戦勃発後初めてナスィーブ国境通行所を経由してシリアに入国(2018年12月23日)

『バヤーン』(12月23日付)は、UAEの商業用の貨物トラックの車列がシリア内戦勃発後初めてヨルダンを経由して、ダルアー県のナスィーブ国境通行所(ヨルダン側はジャービル国境通行所)からシリア国内に入国した。

入国した日付は明らかにされなかったが、車列はドバイ首長国のトラック3輌からなり、乾燥食品、チョコレートなどを積み、ドゥバイのジャバル・アリー港の自由貿易地区を出発、サウジアラビア、ヨルダンを経由して、シリアに入り、その後はレバノンに向かうという。

AFP, December 26, 2018、ANHA, December 26, 2018、AP, December 26, 2018、al-Bayan, December 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2018、al-Hayat, December 27, 2018、Reuters, December 26, 2018、SANA, December 26, 2018、UPI, December 26, 2018などをもとに作成。

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ダイル・ザウル県南東部でYPG主体のシリア民主軍はダーイシュの兵站路を寸断(2018年12月26日)

ダイル・ザウル県では、ANNA(12月26日付)によると、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍が、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、戦闘員100人以上を殺害、スーサ町、シャフア村、上バーグーズ村を結ぶ兵站路を寸断した。

AFP, December 26, 2018、ANHA, December 26, 2018、AP, December 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2018、al-Hayat, December 27, 2018、Reuters, December 26, 2018、SANA, December 26, 2018、UPI, December 26, 2018などをもとに作成。

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シリア軍はハマー県、ラタキア県でシャーム解放機構、「信者を煽れ」作戦司令室などと交戦(2018年12月26日)

ハマー県では、SANA(12月26日付)によると、シリア軍がタッル・フワーシュ村一帯にある反体制武装集団の拠点を砲撃した。

砲撃は、同地およびジャナービラ村でシャーム解放機構をはじめとする武装集団が停戦違反を行ったため。

シリア軍はまた、ハスラーヤー村、ラターミナ町、ラハーヤー村一帯でシャーム解放機構とイッザ大隊(イッザ軍)と交戦した。

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ラタキア県では、ドゥラル・シャーミーヤ(12月26日付)によると、新興のアル=カーイダ系組織のフッラース・ディーン機構が主導する「信者を煽れ」作戦司令室が、クルド山のナフシャッバー村、アイン・カンタラ村、ルワイサ村にあるシリア軍の拠点を攻撃し、兵士20人が死亡した。

AFP, December 26, 2018、ANHA, December 26, 2018、AP, December 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2018、al-Hayat, December 27, 2018、Reuters, December 26, 2018、SANA, December 26, 2018、UPI, December 26, 2018などをもとに作成。

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ロシア外務省報道官「米軍が駐留していた領土はシリア政府に返還されるべき」(2018年12月26日)

ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、19日にドナルド・トランプ米政権がシリアからの駐留米軍の撤退を発表したことに関して、記者会見で米国が駐留していた領土をシリア政府に返還すべきだと述べた。

AFP, December 26, 2018、ANHA, December 26, 2018、AP, December 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2018、al-Hayat, December 27, 2018、Reuters, December 26, 2018、SANA, December 26, 2018、UPI, December 26, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省はイスラエル軍の25日のシリア爆撃によりダマスカス、ベイルートを離陸しようとしていた民間機が脅かされたと非難(2018年12月26日)

ロシア国防省は、25日のイスラエル軍戦闘機によるレバノン領空への侵犯とシリア領への爆撃に関して声明を出し、「イスラエル空軍の挑発行為は民間機2機が直接脅かした」と発表した。

国防省は「レバノン領空から行われた攻撃は、ベイルートとダマスカスの空港を2機の航空機が離陸しようとしてた時に行われた。うち1機はダマスカスを、もう1機はベイルートを離陸したばかりだった…。2機はロシアの航空機ではない」としたうえで、「悲劇が起きないようシリア領空の防空システムの規制強化がなされた」と付言した。

ロシア外務省も声明を出し、イスラエル軍の爆撃を非難、シリアへの主権侵害と国連安保理諸決議(第1701号など)への違反に懸念を表明した。

Youtube, December 25, 2018

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一方、シリアの外務在外居住者省は国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送り、25日のイスラエル軍戦闘機によるレバノン領空への侵犯とシリア領への爆撃について報告、両国の兵力引き離しを取り決めた国連安保理決議第350号(1974年)に違反し、シリアの危機と「テロとの戦い」を長引かせようとしていると非難した。

AFP, December 26, 2018、ANHA, December 26, 2018、AP, December 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2018、al-Hayat, December 27, 2018、Reuters, December 26, 2018、SANA, December 26, 2018、UPI, December 26, 2018などをもとに作成。

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『ニューズウィーク』、タイムズ・オブ・イスラエルは、イスラエル軍の25日のシリア爆撃がヒズブッラー高官を載せた航空機がイランに向けた離陸しようとしていたところを狙ったと伝える(2018年12月26日)

『ニューズウィーク』(12月26日付)は、25日にイスラエル軍戦闘機がレバノン領空を侵犯し、ダマスカス県西のマッザ航空基地などを爆撃した事件に関して、ヒズブッラーの高官複数が負傷したと伝えた。

この高官らは、爆撃時、マッザ航空基地を離陸し、イランに向かおうとしていた航空機内におり、負傷したという。

なお、爆撃の数分後にイランの航空機2機が同空港を離陸したという。

一方、タイムズ・オブ・イスラエル(12月26日付)も匿名筋の話として、ヒズブッラーの幹部を乗せたイランの航空機1機が離陸した数分後に爆撃が行われたと伝えた。

SANA, December 25, 2018

AFP, December 26, 2018、ANHA, December 26, 2018、AP, December 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2018、al-Hayat, December 27, 2018、Newsweek, December 26, 2018、Reuters, December 26, 2018、SANA, December 26, 2018、Times of Israel, December 26, 2018、UPI, December 26, 2018などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:レバノンから1,134人、ヨルダンから866人の難民が帰国、避難民757人が帰宅(2018年12月26日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(12月26日付)を公開し、12月25日に難民2,000人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは1,134人(うち女性340人、子供579人)、ヨルダンから帰国したのは866人(うち女性260人、子供442人)。

SANA, December 26, 2018

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は76,948人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者34,599人(ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者42,349人(ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日に帰国した難民の数は 306,228人(うち女性91,980人、子供156,075人)となった。

なお、45カ国で難民登録したシリア人の数は6,664,415人(うち女性1,999,325人、子供3,398,852人)。

一方、国内避難民757人が新たに帰宅した。

うち東グータ地方に帰宅したのは36人(うち女性12人、子供15人)、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダイル・ザウル県、ダマスカス郊外県に帰宅したのは171人(うち女性47人、子供81人)、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所を経由して帰宅したのは550人(うち女性183人、子供157人)だった。

これにより、2018年1月以降に帰宅した国内避難民の数は183,663人(うち女性56,651人、子供90,445人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,266,025人(うち女性381,649人、子供642,828人)となった。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(ラタキア県2件、アレッポ県1件、イドリブ県1件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームも15件の停戦違反(アレッポ県1件、ラタキア県3件、イドリブ県4件、ハマー県7件)を確認した。

Ministry of Defence of the Russian Federation, December 26, 2018、SANA, December 26, 2018をもとに作成。

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トルコ大統領府報道官「イドリブ県でトルコ軍が攻撃を受けたら、シリア軍の頭のうえで世界をぶち壊す」(2018年12月25日)

トルコのイブラヒム・カリン大統領府報道官は、首都アンカラでの記者会見で、シリア軍がイドリブ県内のトルコ軍の部隊を攻撃したら「その頭のうえで世界をぶち壊す」と述べた。

「我々はこの件(トルコ軍のイドリブ県駐留)についてロシア、イランと合意した…。両国は、シリア政府と行ってきた交渉が完了したと発表するだろう。この地域には(トルコ軍の)監視所が12カ所ある…。今のところ、敵対行為を受けていない。我々はこの状態を続くことを望んでいるし…、そのために十分な措置を講じている…。彼ら(シリア軍)は、我々を攻撃すれば、割れレ我が自分達の頭のうえで世界をぶち壊すことを知っている」と述べた。

トゥルク・プレス(12月26日付)が伝えた。

AFP, December 26, 2018、ANHA, December 26, 2018、AP, December 26, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 26, 2018、al-Hayat, December 27, 2018、Reuters, December 26, 2018、SANA, December 26, 2018、Turk Press, December 26, 2018、UPI, December 26, 2018などをもとに作成。

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イスラエル軍戦闘機がレバノン領空を侵犯し、ダマスカス郊外県西部を爆撃、シリア軍防空部隊はミサイルのほとんどを撃破(2018年12月25日)

シリア軍消息筋は、イスラエル軍戦闘機がレバノン領空を侵犯し、シリア領に向かってミサイル複数発を発射、シリア軍防空部隊がこれを迎撃、ほとんどのミサイルを撃破したと発表した。

一部のミサイルは着弾し、武器弾薬庫1棟が被害を受け、兵士3人が負傷したという。

SANA(12月25日付)特派員によると、シリア軍防空部隊はダマスカス郊外県西部上空でイスラエルのミサイルを迎撃した。

スプートニク・ニュース(12月25日付)によると、ミサイル1発はサブーラ町近郊に着弾したという。

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一方、ANHA(12月25日付)によると、イスラエル軍戦闘機がミサイル攻撃したのは、ダマスカス県西のマッザ航空基地で、同基地、カシオン山、人民宮殿一帯に展開する防空部隊が迎撃を行ったという。

また、ドゥラル・シャーミーヤ(12月25日付)は複数の活動家の話として、攻撃がマッザ航空基地、シリア軍が武器弾薬庫として使用しているダーライヤー国立病院、第4師団所属の第555連隊基地を狙ったものだと伝えた。

 

Youtube, December 25, 2018
SANA, December 25, 2018


AFP, December 25, 2018、ANHA, December 25, 2018、AP, December 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 25, 2018、al-Hayat, December 26, 2018、Reuters, December 25, 2018、SANA, December 25, 2018、Sputnik News, December 25, 2018、UPI, December 25, 2018などをもとに作成。

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救済最高評議会:12月20日までに420万の難民が帰国、国内避難民も290万人に減少、202の一時居住センターに身を寄せる国内避難民は6万5000人に(2018年12月25日)

救済最高評議会は、首都ダマスカスの地方行政省で会合を開き、難民・国内避難民の帰還状況について報告を行った。

救済最高評議会は2012年12月12日にシリア各県で人道支援を推進するために地方行政省が設置した機関。

SANA(12月25日付)によると、会合では、2018年12月20日までに帰還を果たした難民が420万人にのぼり、国内避難民も291万9000人に減少したことが報告された。

また、シリア国内各所に設置されている202の一時居住センター(避難民収容センター)が収容しているのは、国内避難民全体の2.5%にあたる6万5245人で、それ以外の国内避難民は賃貸住宅に居住するか、親戚の住居に身を寄せているという。

ハルジャラ収容センター(ダマスカス郊外県)、2018年9月7日

一方、2018年1月1日から12月20日までに救済最高委員会がシリア赤新月社および国連関連機関と連携して行った人道支援は、食糧セット363万9000個以上、医療セット81万9587個、調理セット20万2695個、毛布143万1655枚、マットレス74万6586枚。

また同時期には、26の一時居住センターの改修を行い、各地の半壊した住居7554棟を修復、37000世帯の住居を確保したほか、建設中の建物を居住可能とし、集合住宅110万7000区画を用意したた。

SANA, December 24, 2018

さらに、農業省、農業改革初、国連関係機関と連携して、被災者を支援するための15の農業プロジェクトを実施し、13の医療プロジェクトを完了し、医療機器などの拡充に努めたほか、190の学校を建設を完了、117の学校の建設を進めたという。

SANA, December 25, 2018

AFP, December 25, 2018、ANHA, December 25, 2018、AP, December 25, 2018、al-Durar al-Shamiya, December 25, 2018、al-Hayat, December 26, 2018、Reuters, December 25, 2018、SANA, December 25, 2018、UPI, December 25, 2018などをもとに作成。

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