ジャズィーラ・チャンネルの名物シリア人司会者のファイサル・カースィム氏は新型コロナウイルス感染症に感染したアサド大統領の死に暗に期待を寄せる(2021年3月8日)

ジャズィーラ・チャンネルの名物シリア人司会者のファイサル・カースィム氏はツイッターのアカウント(https://twitter.com/kasimf/)で、アサド大統領夫妻の新型コロナウイルス感染症の感染に関して、近いうちにシリアをめぐって大きな変化が起きると綴り、その死に暗に期待を寄せた。

**

カースィム氏の書き込みは以下の通り:

バフジャト・スライマーンが姿を消した時、彼はフェイスブックに、1週間休むと書いた。そして、2週間、3週間休み、そして…。そして今日、ダマスカスの共和国宮殿はこう言っている。猿とその妻は2、3週間の隔離に入る。こう言ったのだ。2週間、あるいは3週間…。あるいは、というところに少し注目してみよう。

正しい人々よ…。私は、バッシャールとその妻が、コロナに感染したと発表することで、支持者からの同情を得て、悲惨な生活から彼らの目を逸らそうとしているなどとは考えていない…。
そうです、2人が1週間や2週間、アラウィーの巷の同情を得ても、その後に彼らの同情が悲惨な生活の危機を解消するとでもいうのか? いや、もう少し待ってみよう。

https://twitter.com/kasimf/status/1368929334736654338

https://twitter.com/kasimf/status/1368927874825162752

 

AFP, March 8, 2021、ANHA, March 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 8, 2021、Reuters, March 8, 2021、SANA, March 8, 2021、SOHR, March 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

フィラース・トゥラース氏はアサド大統領夫妻が新型コロナウイルス感染症に感染していないと主張(2021年3月8日)

ムスタファー・トゥラース元国防大臣(故人)の長男で反体制活動を続けるビジネスマンのフィラース・トゥラース氏はフェイスブックのアカウント(https://www.facebook.com/firas.tlass.9/)でアサド大統領夫妻が新型コロナウイルス感染症に感染しておらず、PCR検査も受けていないとしたうえで、アスマー・アフラス夫人が8日朝に国家機密に関わる場所を訪問していた、と綴った。

トゥラース氏は、アサド大統領夫妻の感染が発表された理由として、ロシア政府からの招待を辞退するためか、自らが行うことなる大きな出来事から人々の関心を逸らすためのいずれかが考えられるとの見方を示した。

そのうえで、「アサドが旅行するといった噂を発信している者は、バッシャールの考え方も思考様式も知らない」と付言した。

**

トゥラース氏の書き込みは以下の通り:

バッシャール・アサドとその妻はコロナに感染していない(アスマーは今朝、国家機密に関わる場所を訪れていた)。いずれも今週になって、何の検査を受けていない。つまり、二つの可能性がある:モスクワが彼を訪問を要請したが、彼はこのような方法で回避することを決定した。あるいは、彼が行おうとしている一大イベントから人々の関心を逸らしたいのだ。 彼が旅行するといった噂を発信している者は、バッシャールの考え方も思考メカニズムも知らない。

https://www.facebook.com/firas.tlass.9/posts/536865503959628

AFP, March 8, 2021、ANHA, March 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 8, 2021、Reuters, March 8, 2021、SANA, March 8, 2021、SOHR, March 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

大統領府はアサド大統領夫妻が新型コロナウイルス感染症に感染したと発表(2021年3月8日)

大統領府はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/SyrianPresidency/)などを通じて声明を出し、アサド大統領とアスマー・アフラス夫人の新型コロナウイルス感染症の感染が確認されたと発表した。

声明によると、2人はPCR検査で陽性反応が出たが、いずれも健康状態は良好で、容体は安定しており、隔離期間中も執務を続ける予定。

大統領夫妻はまた、シリア人と全世界の人々の健康と感染者の回復を願うとともに、シリア国民に対して、引き続き警戒措置に従い、予防に努めるよう呼びかけた。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4011197522257383

SANA(3月8日付)が伝えた。

AFP, March 8, 2021、ANHA, March 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 8, 2021、Reuters, March 8, 2021、SANA, March 8, 2021、SOHR, March 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で61人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で2人(2021年3月8日)

保健省は政府支配地域で新たに61人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者81人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、3月8日現在の同地での感染者数は計16,042人、うち死亡したのは1,068人、回復したのは10,454人となった。

SANA(3月8日付)が伝えた。

**

反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で3月8日に新たに2人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、79人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡0人、ハーリム郡0人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡0人、アフリーン郡2人、アアザーズ郡0人。

これにより、同地での感染者数は計21,211人、うち回復したのは19,104人、死亡したのは637人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1529513257253560/

AFP, March 8, 2021 、ACU, March 8, 2021、ACU, March 8, 2021、ANHA, March 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 8, 2021、Reuters, March 8, 2021、SANA, March 8, 2021、SOHR, March 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

北・東シリア自治局支配地産原油のシリア政府支配地域への移送が約1ヶ月ぶりに再開(2021年3月8日)

シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局が支配地域で採掘される原油のシリア政府支配地域への移送を約1ヶ月に解禁した。

北・東シリア自治局支配地産の原油は、カーティルジー・インターナショナル・グループ社の石油トレーラーに積まれ、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県タブカ市に設置された通行所を経由して、シリア政府支配地域に移送される。

AFP, March 8, 2021、ANHA, March 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 8, 2021、Reuters, March 8, 2021、SANA, March 8, 2021、SOHR, March 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダイル・ザウル県でイラク人民動員隊とシリア民主軍がダーイシュと思われる武装集団の襲撃を受け、3人死亡(2021年3月8日)

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるマヤーディーン市近郊の砂漠地帯(アークーラ地区)で、イラク人民動員隊に所属するアブー・ファドル・アッバース旅団の拠点がダーイシュ(イスラーム国)と思われる武装集団の襲撃を受け、民兵1人が死亡した。

また、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるズィーバーン町の市場で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の兵士1人が、オートバイに乗ったダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われる2人組の発砲を受けて、死亡した。

AFP, March 8, 2021、ANHA, March 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 8, 2021、Reuters, March 8, 2021、SANA, March 8, 2021、SOHR, March 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県マンビジュ市東を砲撃(2021年3月8日)

アレッポ県では、ANHA(3月8日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるマンビジュ市東のフーシャリーヤ村を砲撃した。

AFP, March 8, 2021、ANHA, March 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 8, 2021、Reuters, March 8, 2021、SANA, March 8, 2021、SOHR, March 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「決戦」作戦司令室の占領下にあるイドリブ県北東部のIDPsキャンプで男性1人が焼身自殺を図り火災が発生(2021年3月8日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の占領下にある県北東部のタッル・カラーマ村にある国内避難民(IDPs)キャンプで火災が発生し、男性1人が死亡した。

火災はこの男性が焼身自殺を図ったことが原因と思われる。

一方、「決戦」作戦司令室は、シリア政府の支配下にあるハントゥーティーン村などを砲撃した。

これに対して、シリア軍も「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、バイニーン村、ファッティーラ村、フライフィル村、バーラ村一帯を砲撃した。

このほか、トルコ軍は、兵站物資を積んだ車輌約50輌をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を28件(イドリブ県15件、ラタキア県10件、アレッポ県1件、ハマー県2件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は24件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を11件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, March 8, 2021、ANHA, March 8, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 8, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 8, 2021、Reuters, March 8, 2021、SANA, March 8, 2021、SOHR, March 8, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民97人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は650,059人に(2021年3月8日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(3月8日付)を公開し、3月7日に難民97人(うち女性29人、子供50人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民97人(うち女性29人、子供50人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は650,059人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者254,811人(うち女性76,593人、子ども129,678人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,740,681人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は879,339人(うち女性263,869人、子供448,169人)となった。

**

一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は77,528人(うち女性28,030人、子供29,745人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,346,124人(うち女性410,589人、子供673,511人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 8, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.