大統領府は新型コロナウイルスに感染したアサド大統領夫妻が順調に回復していると発表(2021年3月17日)

シリアの大統領府はフェイスブックの公式アカウント(https://www.facebook.com/SyrianPresidency/)などを通じて声明を出し、3月10日に新型コロナウイルスの感染が公表されたアサド大統領とアスマー・アフラス夫人が回復に向かっていると発表した。

声明の内容は以下の通り。

アサド大統領とアスマー・アサド(アフラス)夫人がCOVID-19ウイルスに感染してから9日が経過し、2人の健康状態にかかる検査指数と放射線指数は徐々に正常値に戻り、2人の治療を監督している国立医療チームによると、その状態は安定しており、2人は回復段階にあると述べている。

大統領府がすでに述べていた通り、アサド大統領とアスマー・アフラス夫人は自宅での隔離期間中も執務を続け、隔離期間終了後は通常通り執務を再開する。PCR検査では陰性結果が確認されている。

https://www.facebook.com/SyrianPresidency/posts/4035667596477042

AFP, March 17, 2021、ANHA, March 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 17, 2021、Reuters, March 17, 2021、SANA, March 17, 2021、SOHR, March 17, 2021などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第1区でイラク人難民1人が何者かの発砲を受け死亡(2021年3月17日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第1区で、イラク人難民1人が何者かの発砲を受け死亡した。

トルコで活動する独立系シンクタンクのジュスール研究所が2020年9月1日に発表したレポートによると、フール・キャンプは6つの区画、8つのブロックから構成されている。

6つの区画のうち、第1区には、ダーイシュ(イスラーム国)とつながりがない国内避難民(IDPs)、第2区と第3区にはイラク難民、第4区にはダーイシュとつながりがあるとされるIDPs、第5区には欧州出身のダーイシュ戦闘員の家族、そして第6区にはそれ以外の外国人戦闘員の家族が収容されている。

一方、8つのブロックのうち、第1、2、3、7ブロックにはイラク人難民が、第5、6、8ブロックにはシリア人IDPsが、第4ブロックにはイラク人難民とシリア人IDPsの両方が収容されている。

また、この8ブロックとは別に、シリア、イラク以外の国の出身者が収容されている。

AFP, March 17, 2021、ANHA, March 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 17, 2021、Reuters, March 17, 2021、SANA, March 17, 2021、SOHR, March 17, 2021などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ県ジスル・シュグール市、アレッポ県ダーラ・イッザ市で「シリア革命」10周辺を記念して抗議デモが行われる(2021年3月17日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるジスル・シュグール市で、「シリア革命」10周辺を記念して抗議デモが行われ、革命の継続と体制打倒が訴えられた。

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/1098577657275524

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/1098531507280139

 

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるダーラ・イッザ市で、「シリア革命」10周辺を記念して抗議デモが行われ、革命の継続と体制打倒が訴えられた。

また、トルコ占領下のアフリーン市近郊に位置し、シリア国民軍に所属するスライマーン・シャー師団の支配下にあるシャイフ・ハディード(シーヤ)村などでも同様のデモが発生した。

AFP, March 17, 2021、ANHA, March 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 17, 2021、Reuters, March 17, 2021、SANA, March 17, 2021、SOHR, March 17, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアレッポ県北部、ラッカ県北部を砲撃(2021年3月17日)

アレッポ県では、ANHA(3月16日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のスーガーニカ村、バイナ村、マヤースィー村を砲撃した。

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ラッカ県では、ANHA(3月16日付)によると、トルコの支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のサイダー村一帯に侵攻、シリア民主軍が迎撃し、激しい戦闘となった。

AFP, March 17, 2021、ANHA, March 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 17, 2021、Reuters, March 17, 2021、SANA, March 17, 2021、SOHR, March 17, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で120人(2021年3月17日)

保健省は政府支配地域で新たに120人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者90人が完治し、10人が死亡したと発表した。

これにより、3月17日現在の同地での感染者数は計16,776人、うち死亡したのは1,120人、回復したのは11,231人となった。

SANA(3月17日付)が伝えた。

AFP, March 17, 2021、ANHA, March 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 17, 2021、Reuters, March 17, 2021、SANA, March 17, 2021、SOHR, March 17, 2021などをもとに作成。

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兵士21人が死亡したシリア軍第4師団要撃への対抗措置として同師団主力部隊が武装グループのリーダーの自宅を爆破(2021年3月17日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍第4師団の主力部隊である「ガイス部隊」が、シリア政府との和解に応じた元反体制武装集団司令官のアブー・ターリク・スバイヒー氏の自宅を爆破した。

スバイヒー氏本人は家族とともに逃走し、無事だった。

爆破は、スバイヒー氏が率いる武装グループが、シリア政府の支配下にあるムザイリーブ町近郊でシリア軍第4師団と治安機関の車列を要撃しシリア軍兵士21人を殺害したことへの対抗措置。

一方、シリア政府の支配下にあるジャースィム市近郊の街道で、総合情報部の車輌の通過に合わせて即席爆弾が爆発し、兵士1人が死亡、4人が負傷した。

また、シリア政府支配下にあるタイバ町では、軍事情報局の傘下で活動する元反体制武装集団の司令官が、正体不明の武装集団に銃で撃たれて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を36件(イドリブ県15件、ラタキア県12件、アレッポ県3件、ハマー県6件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は33件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を24件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, March 17, 2021、ANHA, March 17, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 17, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 17, 2021、Reuters, March 17, 2021、SANA, March 17, 2021、SOHR, March 17, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民127人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は650,653人に(2021年3月17日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(3月17日付)を公開し、3月16日に難民127人(うち女性38人、子供65人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民127人(うち女性38人、子供65人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は650,653人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者255,405人(うち女性76,774人、子ども129,981人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,747,928人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は879,933人(うち女性264,050人、子供448,472人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は80,008人(うち女性29,185人、子供30,239人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,348,604人(うち女性411,744人、子供674,005人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 17, 2021をもとに作成。

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