北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第3区でイラク人難民1が何者かの発砲を受け死亡(2021年3月15日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプの第3区で、イラク人難民1が何者かの発砲を受け死亡した。

トルコで活動する独立系シンクタンクのジュスール研究所が2020年9月1日に発表したレポートによると、フール・キャンプは6つの区画、8つのブロックから構成されている。

6つの区画のうち、第1区には、ダーイシュ(イスラーム国)とつながりがない国内避難民(IDPs)、第2区と第3区にはイラク難民、第4区にはダーイシュとつながりがあるとされるIDPs、第5区には欧州出身のダーイシュ戦闘員の家族、そして第6区にはそれ以外の外国人戦闘員の家族が収容されている。

一方、8つのブロックのうち、第1、2、3、7ブロックにはイラク人難民が、第5、6、8ブロックにはシリア人IDPsが、第4ブロックにはイラク人難民とシリア人IDPsの両方が収容されている。

また、この8ブロックとは別に、シリア、イラク以外の国の出身者が収容されている。

AFP, March 15, 2021、ANHA, March 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2021、Reuters, March 15, 2021、SANA, March 15, 2021、SOHR, March 15, 2021などをもとに作成。

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シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ市で、北部旅団、イドリブ・ハドラー評議会、ラッカ民政評議会が「シリア革命」10周年に合わせて革命継続と体制打倒を訴えるデモ(2021年3月15日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ市で、人民防衛隊(YPG)主体のに所属する北部旅団とイドリブ・ハドラー評議会、北・東シリア自治局の傘下にあるラッカ民政評議会のメンバーと支持者が、シリア革命10周年に合わせて革命継続と体制打倒を訴えるデモが行われた。

AFP, March 15, 2021、ANHA, March 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2021、Reuters, March 15, 2021、SANA, March 15, 2021、SOHR, March 15, 2021などをもとに作成。

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「決戦」作戦司令室支配下のイドリブ市、トルコ占領下のアレッポ県北部各所で「シリア革命」10周年に合わせて、革命継続と体制打倒を訴えるデモ(2021年3月15日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ市のサブア・バフラート広場で、「シリア革命」10周年に合わせて、革命継続と体制打倒を訴えるデモが行われた。

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/1097275980739025

https://www.facebook.com/SYRMMC/posts/1097233060743317

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの占領下にあるアフリーン市、バーブ市、アアザーズ市で「シリア革命」10周辺に合わせて、革命継続と体制打倒を訴えるデモが行われた。

AFP, March 15, 2021、ANHA, March 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2021、Reuters, March 15, 2021、SANA, March 15, 2021、SOHR, March 15, 2021などをもとに作成。

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シリア外務在外居住者省公式筋はEU理事会の声明に対して「シリアでの流血とシリア人の生活困窮は、あらゆる形態のテロを支援し、経済テロを行うEUの責任」と反論(2021年3月15日)

外務在外居住者省公式筋は声明を出し、欧州連合(EU)理事会の声明に関して、シリアでの流血とシリア人の生活困窮は、あらゆる形態のテロを支援し、経済テロを行うEUの責任であり、シリア人を心配するふりをする権利すらなく、またいかなる積極的な役割を果たす資格もない、と反論した。

SANA(3月15日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/2949272235359884

AFP, March 15, 2021、ANHA, March 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2021、Reuters, March 15, 2021、SANA, March 15, 2021、SOHR, March 15, 2021などをもとに作成。

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EU理事会は「シリア革命」10周年に合わせて声明を出し、制裁継続の意思を改めて示すとともに、逮捕者の釈放、シリア人に対する犯罪の停止、国連安保理決議第2254号の遵守を求める(2021年3月15日)

欧州連合(EU)理事会は、シリアに「アラブの春」が波及してから2021年3月15日で10年が経ったのに合わせて声明を出し、アサド大統領、その政権に対する制裁継続の意思を改めて示すとともに、逮捕者の釈放、シリア人に対する犯罪の停止、国連安保理決議第2254号の遵守を求めた。

EU理事会は、「体制の暴力的な抑圧が10年におよぶ紛争をもたらした」としたうえで、「抑圧の停止、逮捕者の釈放を求め続ける」との意思を改めて表明し、「シリアの体制とその同盟者」に国連安保理決議第2254号の完全履行を求めた。

AFP, March 15, 2021、ANHA, March 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2021、Reuters, March 15, 2021、SANA, March 15, 2021、SOHR, March 15, 2021などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領は「シリア革命」10周年に合わせて論説を寄稿し、米国とEUにシリアの人道危機を終わらせるため、トルコに協力するよう求める(2021年3月15日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、シリアに「アラブの春」が波及してから2021年3月15日で10年が経ったのに合わせてブルームバーグ(3月15日付)に論説を寄稿し、米国とEU、とりわけジョー・バイデン大統領に対して、シリアの人道危機を終わらせるため、トルコに協力するよう呼びかけた。

エルドアン大統領は、シリアの危機の唯一の解決策がシリア国民を構成するすべての集団を代表する能力のある政治体制を樹立することだとしたうえで、米国にシリアに関する約束を遵守するよう求めた。

エルドアン大統領はまた、シリア革命に対するトルコの姿勢が今も変わっていないと強調した。

AFP, March 15, 2021、ANHA, March 15, 2021、Bloomberg, March 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2021、Reuters, March 15, 2021、SANA, March 15, 2021、SOHR, March 15, 2021などをもとに作成。

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フランス外務省は「シリア革命」10周年に合わせて声明を出し、シリアとの関係改善に関してアサド政権が政治的解決を定めた国連安保理決議を遵守することにかかっていると表明(2021年3月15日)

フランス外務省は、シリアに「アラブの春」が波及してから2021年3月15日で10年が経ったのに合わせて声明を出し、シリアとの関係修復は、アサド政権が紛争の政治的解決を定めた国連安保理決議を遵守することにかかっていると表明した。

AFP, March 15, 2021、ANHA, March 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2021、Reuters, March 15, 2021、SANA, March 15, 2021、SOHR, March 15, 2021などをもとに作成。

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米英仏独伊外相が「シリア革命」10周年に合わせて共同声明を出し、「シリアの市民を見捨てない」と表明(2021年3月15日)

米国、英国、ドイツ、フランス、イタリアの外務大臣は、シリアに「アラブの春」が波及してから2021年3月15日で10年が経ったのに合わせて共同声明を出し、「我々は、国連安保理決議第2254号に基づき、すべてのシリア人の権利と未来を保護する平和的解決の探求を復活させるために尽力している。この悲劇が今後10年にわたって続くことを許すことはない…。我々はシリアの市民を見捨てない」と発表した。

AFP, March 15, 2021、ANHA, March 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2021、Reuters, March 15, 2021、SANA, March 15, 2021、SOHR, March 15, 2021などをもとに作成。

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英国は「シリア革命」10周年に合わせてミクダード外務在外居住者大臣、シブル大統領府特別顧問ら6人を新たに制裁対象に(2021年3月15日)

ドミニク・ラーブ英外務大臣は、シリアに「アラブの春」が波及してから2021年3月15日で10年が経ったのに合わせて、アサド政権が平和的な改革を求めるシリア人に対して10年間にわたって蛮行を尽くしてきたとして、政権の高官および関係者6人を、渡航禁止と資産凍結を骨子とする制裁対象に追加したと発表した。

新たに制裁対象となったのは、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣、ルーナー・シブル大統領府特別顧問、投資家のヤースィル・イブラーヒーム氏、ビジネスマンのムハンマド・バラー・カーティルジー氏、マーリク・アルヤー共和国護衛隊司令官、ザイド・サラーフ少佐。

AFP, March 15, 2021、ANHA, March 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2021、Reuters, March 15, 2021、SANA, March 15, 2021、SOHR, March 15, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるラッカ県アイン・イーサー市近郊のM4高速道路沿線のマアラク村に潜入を試み、シリア民主軍と激しく交戦(2021年3月15日)

ラッカ県では、ANHA(3月15日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、シリア政府と北・東シリア自治局の共同支配下にあるアイン・イーサー市近郊のM4高速道路沿線のマアラク村に潜入を試み、人民防衛隊(YPG)主体のと激しく交戦した。

一方、アイン・イーサー市近郊では、トルコ軍とシリア国民軍が撃ったロケット弾の不発弾が爆発し、子供1人が死亡した。

AFP, March 15, 2021、ANHA, March 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2021、Reuters, March 15, 2021、SANA, March 15, 2021、SOHR, March 15, 2021などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県のザーキヤ町とカナーキル村で当局が自爆テロを阻止(2021年3月15日)

SANA(3月15日付)は、治安関係当局が、ダマスカス郊外県のザーキヤ町とカナーキル村で住民の協力を得て、爆弾ベルトを爆発させようとした「テロリスト」3人を殺害、3人を拘束し、首都ダマスカスに対して、テロリストとタクフィール主義グループが計画していたテロ攻撃を阻止したと伝えた。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるカフルラーハー市とタラフ村を結ぶ街道で、正体不明の武装集団がシリア軍の検問所を襲撃した。

「シリア革命」10周年に合わせた犯行とみられる。

AFP, March 15, 2021、ANHA, March 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2021、Reuters, March 15, 2021、SANA, March 15, 2021、SOHR, March 15, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で87人、北・東シリア自治局支配地域で27人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で7人(2021年3月15日)

保健省は政府支配地域で新たに87人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者88人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、3月15日現在の同地での感染者数は計16,556人、うち死亡したのは1,104人、回復したのは11,058人となった。

SANA(3月15日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに27人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者5人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、3月15日現在の同地での感染者数は計8,855人、うち死亡したのは341人、回復したのは1,259人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性11人、女性16人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市9人、カーミシュリー市11人、マーリキーヤ(ダイリーク)市1人、マアバダ(カルキールキー)町1人、アームーダー市1人、ラッカ県のラッカ市4人。

ANHA(3月15日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で3月15日に新たに7人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、11人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡0人、ハーリム郡2人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡0人、アフリーン郡4人、アアザーズ郡1人。

これにより、同地での感染者数は計21,234人、うち回復したのは19,176人、死亡したのは637人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1534474370090782/

AFP, March 15, 2021、ACU, March 15, 2021、ANHA, March 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2021、Reuters, March 15, 2021、SANA, March 15, 2021、SOHR, March 15, 2021などをもとに作成。

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イドリブ市近郊の街道で、トルコ軍の車輌の通過に合わせて仕掛けられていた爆弾が爆発し、トルコ軍兵士2人が負傷(2021年3月15日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室の支配下にあるイドリブ市近郊の街道で、トルコ軍の車輌の通過に合わせて仕掛けられていた爆弾が爆発し、トルコ軍兵士2人が負傷した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

一方、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるカフルナブル市一帯を砲撃した。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のファッティーラ村、カンスフラ村、スフーフン村、フライフィル村、バイニーン村、バーラ村一帯を砲撃した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるシャイフ・バラカート山、ダーラ・イッザ市一帯を砲撃した。

これに対して「決戦」作戦司令室が応戦、第46中隊基地一帯で交戦した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるクルド山一帯を砲撃、シリア軍がこれに応戦した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原各所を砲撃した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を30件(イドリブ県16件、ラタキア県11件、アレッポ県2件、ハマー県1件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は26件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を24件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, March 15, 2021、ANHA, March 15, 2021、al-Durar al-Shamiya, March 15, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 15, 2021、Reuters, March 15, 2021、SANA, March 15, 2021、SOHR, March 15, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民67人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は650,468人に(2021年3月15日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(3月15日付)を公開し、3月14日に難民67人(うち女性20人、子供34人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民67人(うち女性20人、子供34人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は650,468人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者255,220人(うち女性76,718人、子ども129,886人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,747,928人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は879,748人(うち女性263,994人、子供448,377人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は79,409人(うち女性28,901人、子供30,120人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,348,005人(うち女性411,460人、子供673,886人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 15, 2021をもとに作成。

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