英国外交官のクレイグ・マレー氏:「シャルア暫定大統領は、イスラエルとの関係を正常化し、同国を正式に承認したうえで、2026年末までに大使を交換する予定であると英国側に非公式に確約した」(2025年4月16日)

アル・モニターは、元駐ウズベキスタン大使などを務めた英国外交官のクレイグ・マレー氏が、アフマド・シャルア暫定大統領が、イスラエルとの関係を正常化し、同国を正式に承認したうえで、2026年末までに大使を交換する予定であると英国側に非公式に確約した、と伝えた。

マレー氏は、以下の通り述べた。

シャーム解放機構の指導者だったアブー・ムハンマド・ジャウラーニーによるこうした動きは、大規模な西側からの財政支援と、シリアに対する制裁解除を引き出すことを目的としている。
イスラエル軍のシリアからの撤退がこの合意に含まれるかどうかを尋ねたが、驚いたことに、この件は(シリア、イスラエル双方ともに)一切言及されなかった。英国はこれをシリアとイスラエル間の二国間問題と見なしており、ジャウラーニー自身もイスラエルの撤退を優先事項とは考えていないようだった。

マリー氏はさらに、シャルア移行期政権がMI6(英国秘密情報部)およびシリア国内で活動する英特殊部隊の支援を受けているとも主張した。

そのうえで、西側諸国は最終的には、親イスラエルの姿勢を示すシャルア移行期政権の下での権力集中を目指しており、将来的にはその内部に残る過激派分子の粛清も行われる可能性があると示唆した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シャルア暫定大統領が米『タイム』誌の「世界でもっとも影響力のある100人」に選ばれる:フォード前駐シリア米大使「シャルアが一時的なイスラーム過激派なのか、現実主義的な政治家なのか、いまだ判断しかねる」(2025年4月16日)

『タイム』誌は、今年の「世界でもっとも影響力のある100人」にアフマド・シャルア暫定大統領を選んだ。

シャルア暫定大統領が選ばれたことに関して、ロバート・フォード前駐シリア米大使は以下の通り解説を寄せている。

昨年12月、長年にわたって強力な武装勢力であるシャーム解放機構(国際的テロ組織に分類されている)を築き上げてきたアフマド・シャルアと彼の反体制派同盟は、シリアのバッシャール・アサドによる残虐な政府を打倒した。
かつてはアル=カーイダやダーイシュ(イスラーム国)と手を結んでいたが、静かな語り口のシャルアは後にこれらの組織とも激しく戦い、戦闘員の忠誠を得ていった。最近では、他のシリア反体制派と時に銃口を突きつけながらも同盟を組み、トルコの支援も取りつけた。さらに、シリア北西部において、宗教的に保守的な「準国家」を樹立し、効果的な統治を行うとともに、少数派に対しても安心感を与えるような呼びかけを行った。アサドを打倒するには、軍事的指導者としてだけでなく、政治的指導者としても台頭する必要があることを、野心的なシャルアは理解していた。
現在、全シリアの暫定大統領となったシャルアは、かつて自身が率いた武装勢力の強硬派と、アサド退陣に安堵するリベラルなシリア国民との間でバランスを取っている。観察者たちは、シャルアが一時的な政治的利益のために穏健派を装っているイスラーム過激派なのか、それとも権力掌握のために過激派を利用した現実主義的な政治家なのか、いまだ判断しかねている。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラエル軍パトロール部隊がクナイトラ県トゥルナジャ村北の民家複数棟で尋問を行う(2025年4月16日)

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍パトロール部隊がトゥルナジャ村北の民家複数棟で尋問を行った。

パトロール部隊はその後、同地から撤退した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコのイェルィカヤ内務大臣:「アサド政権が崩壊した2024年12月8日以降、シリア人175,000人以上(33,000世帯以上)が自発的にシリアに帰国した」(2025年4月16日)

トルコのアリ・イェルィカヤ内務大臣は、Xで、アサド政権が崩壊した2024年12月8日以降、シリア人175,000人以上(33,000世帯以上)が自発的にシリアに帰国したと発表した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

女優のスラーフ・ハワーヒルジー氏がアサドの犯罪を拒否することを定めた法律第40号第58条に反したとしてシリア芸術家組合から除籍される(2025年4月16日)

シリア芸術家組合はフェイスブックで、女優のスラーフ・ハワーヒルジー氏が、アサドの犯罪を拒否することを定めた法律第40号第58条に反し、組合の目的を逸脱したとして、除籍処分したことを定めた決定第34/Q号を公開した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

マサーキン・バルザ地区で2日前に内務省総合治安局によって逮捕されたアラウィー派住民の家族らがダマスカス県庁前で釈放を求めて抗議デモ:治安要員と口論、もみ合いに(2025年4月16日)

ダマスカス県では、ムラースィルーン(Syrian Reporters)によると、マサーキン・バルザ地区で2日前に内務省総合治安局によって逮捕されたアラウィー派住民の家族らが県庁前で釈放を求めて抗議デモを行った。

シリア人権監視団によると、デモ参加者は「アラウィー派すべてがバッシャール・アサドではない」、「宗派を背景とした逮捕に反対」といった紙を掲げ、釈放を訴え、一部治安要員と口論、小競り合いとなった。

一方、シリア人権監視団によると、前政権の国防隊メンバーだった戦場記者をタダームン区で逮捕した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ラタキア県総合治安局は前政権の空軍情報部尋問課長を務めていたロシア国籍を有するダーギスターニー准将を逮捕する一方、各地で内務省総合治安局への襲撃が相次ぐ(2025年4月16日)

ラタキア県では、SANAによると、県の総合治安局が治安作戦を実施し、前政権の空軍情報部尋問課長を務めていたサーリム・ダーギスターニー准将を逮捕した。

ダーギスターニー准将は、ダマスカス郊外県サイドナーヤー刑務所の尋問課長、東グータ地区治安委員会長などを歴任、戦争犯罪への関与が疑われている。

シリア人権監視団によると、ダーギスターニー准将はロシア国籍を持っている。

一方、シリア人権監視団によると、ラタキア市スライバ地区内の住宅ビルで男性1人が遺体で発見された。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、サラミーヤ市で正体不明の武装グループが内務省総合治安局の本部を襲撃し戦闘となり、武装グループのメンバー1人が死亡、1人が逮捕された。

また、ハマー市では内務省総合治安局が麻薬密売人を銃で撃ち殺害した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ヒムス市のカラム・ザイトゥーン地区でオートバイに乗った正体不明の武装グループに前日に銃で撃たれて負傷していた若い男性1人が死亡した。

また、ジャディーダ村で住民どうしの戦闘が発生し、1人が死亡した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、内務省総合治安局がダイル・ザウル市で前政権の国防隊の元メンバー1人を逮捕した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シャイフ・マスキーン市で、車に乗った正体不明の武装グループが内務省総合治安局の隊員に向けて発砲し、戦闘となり、武装グループのメンバー1人が死亡した。

**

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、スワイミラ村で若い男性が何者かによって銃で撃たれて死亡した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ハッターブ内務大臣が成果と今後の計画を発表(2025年4月16日)

内務省は、フェイスブックXで、アナス・ハッターブ内務大臣の声明を発表した。

声明は、ハッターブ内務大臣が就任後に行った省内各部局、警察、総合治安局、中央事務局との会合を通じた業務内容、課題を掌握したことを受けたもので、治安・警察分野、刑事捜査分野、麻薬対策分野、技術・ソフトウェア分野、交通分野、出入国・旅券分野、旧体制残党の対策分野、人事・計画・組織設計分野、刑務所分野、苦情処理と情報照会分野、国際協力分野におけるこれまでの成果と今後の計画について説明した。












**

SANAによると、ハッターブ内務大臣はまた、ミハエル・ウンマハト駐シリアEU代表部団長と会談し、地域における安定の持続的実現に向けた協力、連携の方途について議論した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

「ハイダラ・アール・ジャウファル」に名称変更されたシリア・アラブ共和国大統領府のテレグラムのアカウント名が「シリア・アラブ共和国大統領府」に戻される(2025年4月16日)

「ハイダラ・アール・ジャウファル」に名称変更されたシリア・アラブ共和国大統領府のテレグラムのアカウント名が「シリア・アラブ共和国大統領府」に戻された。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコのボラト通商大臣を代表とする使節団がシリアを訪れ、シャッアール経済産業大臣、バドル運輸大臣、バルニーヤ財務大臣らと相次いで会談(2025年4月16日)

SANAによると、トルコのオメル・ボラト通商大臣を代表とする使節団がシリアを訪れ、ムハンマド・ニダール・シャッアール経済産業大臣がダマスカス国際空港で出迎えた。

ボラト通商大臣とシャッアール経済産業大臣は、首都ダマスカスの経済産業省で会談し、両国の通商や経済開発における関係強化の方途を議論した。

ボラト通商大臣はまた、ヤアラブ・バドル運輸大臣と会談し、運輸部門での協力強化の方途について議論した。

ボラト通商大臣はさらに、ムハンマド・ヤサル・バルニーヤ財務大臣と会談し、金融、銀行、経済といった分野における両国関係の発展・強化の方途について議論した。

ボラト通商大臣はこのほかにも、陸路海路出入国管理総局のクタイバ・バダウィー総局長と会談し、両国通商関係の強化の方途などについて議論した。

**

SANAによると、ヒンド・カバワート社会問題労働省が、ローズマリー・ディカルロ国連事務次長補(政治・平和構築担当)、ナジャット・ルーシディー・シリア担当国連特使副代表らからなる使節団と会談し、地域社会支援にかかるプロジェクトについて議論した。

**

SANAによると、国連開発計画(UNDP)のアブドゥッラー・ダルダリー(シリア人)総裁補兼アラブ局長がシリアを訪れ、マスアブ・アリー保健大臣と会談し、保健分野での協力・支援の強化の方途について議論した。

ダルダリー氏はまた、ダマスカス県のマーヒル・マルワーン知事と会談し、地方開発分野での支援強化の方途について議論した。

**

SANAによると、シリア政府(移行期政権)は、外務在外居住者省、エネルギー省、経済産業省、財務省の講演を受け、世界銀行の使節団とシリア中央銀行総裁も交えて合同会合を行い、今後の技術・経済協力、経済制裁への対応などについて議論した。

**

SANAによると、アムジャド・バドル農業・農業改革大臣がアーガー・カーン開発ネットワークのガトファーン・アジューブ駐シリア代表、ムハンナド・ウバイドゥー執行理事と会談し、農村開発などにかかる新規プロジェクトについて議論した。

**

SANAによると、アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣は、2011年以降のシリアで発生した国際犯罪(戦争犯罪、人道に対する罪、ジェノサイドなど)に関与した者の調査と訴追を支援するために2016年に国連総会で設立が決定された国際・公平・独立メカニズム(IIIM)のロバート・プティ代表と会談した。

(C)青山弘之 All rights reserved.