イスラエル軍のアドライ報道官がシリア南部の安全地帯を視察:「我々はシリアの内政に干渉するつもりはないが、イスラエルの安全に対するいかなる脅威も認めない」(2025年4月8日)

イスラエル軍のアヴィハイ・アドライ報道官はXで、シリア南部の安全地帯に配備されているイスラエル軍部隊を視察したとしたうえで、「我々はシリアの内政に干渉するつもりはないが、イスラエルの安全に対するいかなる脅威も認めない」と発表した。

**

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、イスラエル軍地上部隊が無人航空機3機の護衛を伴い、スィンディヤーナ村に新たに侵攻した。

**

一方、SANAによると、サラーム市(旧バアス市)の迎賓館広場で、イスラエルの攻撃を非難するデモが行われた。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア人権ネットワーク:3月の1ヵ月間で1,562人が死亡、うち約900人がシャルア暫定政権により殺害される(2025年4月9日)

シリア人権ネットワークはHPで、月次報告を公開し、3月の1ヵ月間で1,562人(うち子ども102人、女性99人、医療スタッフ33人)が死亡したと発表した。

22ページからなる報告書では、アサド軍やその民兵の手による殺害、戦争残存物の爆発による死者が絶えないとしつつ、1,562人のうち1,334人(うち子ども60人、女性84人)が沿岸部での一連の暴力で死亡したと断じた。

1,334人のうち、889人(うち子ども51人、女性63人)は同地での軍事作戦に参加した武装部隊が、445人(うち子ども9人、女性21人)は前政権とつながりのある武装グループによって殺害された。

また、沿岸部以外の地域で、少なくとも民間人227人(うち子ども42人、女性15人)が死亡したことも確認されている。

内訳は、アフマド・シャルア暫定政権による殺害10人(うち子ども1人)、シリア民主軍による殺害2人(うち子ども1人)、前政権とつながりがある武装集団による殺害1人、その他215人(うち子ども40人、女性15人)。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米軍の車輛20輌からなる車列がイラクとの国境に設置されているワリード国境通行所からシリア領内に新たに進入、カスラク村の米軍(有志連合)の基地に向かう(2025年4月8日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、米軍の車輛20輌からなる車列が、イラクとの国境に設置されているワリード国境通行所(スワイディーヤ国境通行所)からシリア領内に新たに進入、カスラク村の米軍(有志連合)の基地に向かった。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア国民軍に所属する東部自由人運動の戦闘員1人が7日にラアス・アイン市で殺害されたダーイシュ(イスラーム国)の元有力司令官の葬儀会場に投げ込まれた手りゅう弾の爆発で死亡(2025年4月8日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア国民軍に所属する東部自由人運動の戦闘員1人が、7日にラアス・アイン市で殺害されたダーイシュ(イスラーム国)の元有力司令官の葬儀会場に投げ込まれた手りゅう弾の爆発で死亡した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

タルトゥース県、ダルアー県、ヒムス県などでアラウィー派住民らの殺害続く(2025年4月8日)

タルトゥース県では、シリア人権監視団によると、何者かによって頭を銃で撃たれ、即決処刑されたアラウィー派の若者1人が遺体でタルトゥース市の海岸で発見された。

**

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、ジャッバー村東のブザーク丘で、アフマド・シャルア暫定政権の国防軍部隊の兵士1人が何者かによって殺害され、遺体で発見された。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ヤードゥーダ村の住民が正体不明の武装グループによって銃で撃たれて死亡した。

**

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、ハサカ県で活動していた前政権の国防隊のメンバー2人が内務省総合治安局よって逮捕された。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ハダーサ村で誘拐されていた若者2人が遺体で発見され、ヒムス市ワアル地区の病院に収容された。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、内務省総合治安局がサルハブ市近郊のナフル・バーリド地区の農場で窃盗犯1人を殺害した。

**

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、内務省総合治安局がラタキア市のアズハリー交差点で若者グループに銃を乱射、住民3人が死亡した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、「イランの民兵」を支持していた前政権の空軍情報部の元メンバーがダイル・ザウル市で内務省総合治安局によって逮捕され、その後死亡した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、カフルナブル市近くで、身元不明の男性1人が遺体で発見された。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア民主軍がアレッポ県ダイル・ハーフィル市近郊のラスム・ハルマル・イマーム村を砲撃し、女性1人が死亡、子ども1人が負傷(2025年4月8日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア民主軍が昨年12月にシリア国民軍に制圧されたダイル・ハーフィル市近郊のラスム・ハルマル・イマーム村を砲撃し、女性1人が死亡、子ども1人が負傷した。

**

ANHAによると、シリア民主軍広報センターは、アレッポ県ティシュリーン・ダム一帯での戦闘で兵士2人が新たに死亡したと発表した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

在ロシア・シリア大使館は声明を出し、ジャアファリー大使の任務終了と中央行政への異動についての7日のSANAの報道を否定:シャイバーニー外務在外居住者大臣は大使館と在外代表部の再編を開始したと発表(2025年4月8日)

ムラースィルーン(Syrian Reporters)ジャズィーラ・チャンネルによると、在ロシア・シリア大使館は声明を出し、バッシャール・ジャアファリー大使の任務終了と中央行政への異動についての7日のSANAの報道を否定した。


**

アスアド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣はXで、アフマド・シャルア暫定大統領の指示を受け、在外シリア人への充実したサービス提供のため、大使館や在外代表部の再編を開始したと発表した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

在レバノンおよび在レバノンのスイス大使館の使節団がイドリブ県の国内避難民(IDPs)の現状(2025年4月8日)

SANAによると、在レバノンおよび在レバノンのスイス大使館の使節団がイドリブ県のフィラース・カルドゥーシュ社会問題労働局長とともに、シリア北部の国内避難民(IDPs)の現状を視察した。

(C)青山弘之 All rights reserved.

SANAは7日に開催された移行期内閣の初会合の詳細を伝える(2025年4月8日)

SANAは、7日に開催された移行期内閣の初会合の詳細を伝えた。

会合では、シャルア暫定大統領が基調演説を行い、内閣の業務における優先事項と各省の担うべき課題を明示し、省庁間の連携の重要性を強調した。

とりわけ、シリア国民の優先事項に配慮した経済活性化に資する緊急計画の策定と、前政権が国家の構造、とりわけ経済・財政制度に与えた深刻な損害の修復が急務であるとし、それによって、課題を大規模な投資機会に転換し得る健全な投資環境の整備を促すことができると述べた。

シャルア暫定大統領はまた、復興問題の重要性と都市および町の整備に向けた戦略的計画の策定の必要性を強調し、文明的・文化的な連関と都市開発を結びつけるよう訴えた。

大統領はさらに、今後の内閣の業務における基軸として社会平和の原則、それに関連する愛国的メディア言説について言及、国民統合を強化し、分断を克服すべきものとしなければならないと述べた。

続いて、シャルア暫定大統領は、各閣僚の所信見解と就任後の展望に耳を傾け、次回の閣議までに総合的な計画を提出するよう促し、迅速な実行を求めた。

各閣僚の発言では、それぞれの専門分野に基づき、国民生活に関わる国内外の問題、とりわけ経済制裁の解除と移行期内閣への国際的な支援などについて焦点が当てられた。

会議ではまた、国民軍の再建と国家による武器の独占、ならびにシリア民主軍との統合に向けた合意の段階的実施、スワイダー県の武装勢力への対応などについても議論された。

加えて、経済政策の方向性、経済省、財務省、中央銀行の連携による過去の弊害の克服、柔軟な政策の策定、官民の協力を通じた各分野での有望な機会の活用、国内観光の振興、国外在住者の帰還促進なども話し合われた。

そのほか、公共事業・住宅、国内避難民、農業支援、エネルギー供給、交通インフラの再整備、市民社会の活動組織化、国家文化の振興、地方行政の機能強化、公正な司法制度の構築、国営メディアの再活性化、メディア・シティ構想を含む将来的なメディア戦略の策定など、多岐にわたる分野での提案や計画が閣僚らから提示された。

会議の終わりに、シャルア暫定大統領が各省の早急な再編と人事を完了するよう強調するとともに、デジタル化の推進、将来を見据えた計画の策定、理論的な枠組みの速やかな実施への移行の必要性を改めて強調した。

(C)青山弘之 All rights reserved.