シャルア暫定大統領:「イスラエルと安全保障協定を結ぶ以外に選択肢はない」 (2025年9月19日)

『ミッリイェト』は、18日に首都ダマスカスの人民宮殿で行われた世界有数の研究機関や新聞、通信社に所属する研究者やジャーナリストらとの会談で、アフマド・シャルア暫定大統領の発言内容を伝えた。

会談に出席したウムラン研究センターのオメル・オズクズルジュク所長によると、シャルア暫定大統領は以下の通り述べた。

シリア大統領が国連総会に出席するのは60年ぶりであり、これは新たな節目だ…。シリアはもはや麻薬、難民、テロを輸出する国ではなく、麻薬取引の90%が停止し、復興が始まっていないにもかかわらず100万人の難民が帰還した。

イスラエルを信用しているのかと問われれば、答えはノーだ。イスラエルによる大統領府や国防省への攻撃は「戦争宣言」に等しい…。だが、安全保障協定を結ぶ以外に選択肢はないと述べた。ただし、イスラエルが合意を守るかどうかは別問題だ…。シリアは戦い方を知っているが、もはや戦争は望まない…。スワイダー県での事件は意図的に仕組まれた罠だ。

(シリア民主軍の分権化要求について)シリアにはすでに法律第107号によって90%の分権化が行われている…。社会は連邦制を受け入れる準備ができておらず、こうした要求は分離主義の偽装に過ぎない。

(シリア民主軍のマズルーム・アブディー総司令官との最初の会談で、同司令官に対して)「クルド人の権利を要求するために来たのなら、その必要はない。クルド人がシリアの平等な市民であることは私の基本原則であり、あなたよりも私の方がクルド人の権利を重視している」と伝えた…。米国とトルコが支持した3月10日合意によって初めて解決の道筋ができた…。だが、シリア民主軍やクルディスタン労働者党(PKK)内の一部の派閥が合意の実施を妨害し、進展を遅らせている…。アブドゥッラ・オジャランの解散呼びかけにもかかわらず、シリア民主軍がシリア北東部の現状維持に固執し続けていることは、トルコとイラクにとっても国家安全保障上の脅威だ。

アサド体制崩壊時にトルコを説得してシリア民主軍への軍事作戦を控えさせ、交渉の機会を与えたが、12月までに統合が実現しなければトルコが軍事行動に出る可能性がある。

米国の仲介によりイスラエルと合意に達する直前まで来ており、近日中に署名が行われる可能性がある。それは1974年の合意と似たものになるが、決して関係正常化やアブラハム合意への参加を意味するものではない。

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米国土安全保障省(DHS)はシリア人移民に対する強制送還の保護措置を終了すると発表(2025年9月19日)

米国土安全保障省は声明を出し、国土安全保障省(DHS)のクリスティ・ノーム長官が、シリアに対する一時保護資格(Temporary Protected Status, TPS)の指定を終了する決定を発表した。

声明によると、シリア国民は、米国から自主的に出国し帰国するために60日間の猶予が与えられる。

60日の期限が過ぎても自主的な出国手続きを開始していないTPS下のシリア国民は、逮捕および強制送還の対象となる。

DHSによる逮捕・強制送還を余儀なくされた外国人は、今後米国に戻ることは許されないという。

ジャズィーラ・チャンネルが20日に伝えたところによると、米連邦官報(Federal Register)に掲載された告示において、今回の決定で、2012年以来TPSの恩恵を受けてきた6,000人以上のシリア人が資格を失うことになる。

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米主導の有志連合はハマー県南部のジャルジースィーヤ村で空挺作戦を実施し、ダーイシュの幹部を殺害(2025年9月19日)

ハマー県では、シリア人権監視団イナブ・バラディーによると、米主導の有志連合は、県南部のジャルジースィーヤ村で空挺作戦を実施した。

作戦は2時間以上続き、上空で航空機が頻繁に飛来・旋回するのが確認された。

空挺作戦は、有志連合とアフマド・シャルア移行期政権の治安当局との連携のもとに行われ、戦闘ヘリが投入されるとともに、ジャルジースィーヤ村一帯の道路では厳重な警備が敷かれた。

この作戦により、ダーイシュ(イスラーム国)の幹部の1人のアブドゥルカーディル・フトラーウィーが殺害され、また、銃撃の最中に数人が負傷した。

フトラーウィーは、ダーイシュに参加したとしてレバノンのルーミエ刑務所に収監されていたが、その後アサド政権に引き渡され、軍事情報局パレスチナ支部の収容施設やダマスカス郊外県サイドナーヤー刑務所に収監されていた。

だが、アサド政権の崩壊を受けて釈放されていた。

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この作戦に関して、米中央軍(CENTCOM)はXを通じて声明を出し、米国本土に対して直接的な脅威を及ぼしていたダーイシュの幹部工作員を殺害したと発表した。

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トルコ諜報機関の治安部隊が占領下の「平和の泉」地域内のタッル・アブヤド市近郊のM4高速道路沿線のスカイルー村とアリー・バージリー村で大規模な治安作戦を実施、民家複数棟を急襲し、約20人を逮捕(2025年9月19日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、トルコの諜報機関に属する治安部隊が、占領下の「平和の泉」地域内のタッル・アブヤド市近郊のM4高速道路沿線のスカイルー村とアリー・バージリー村で大規模な治安作戦を実施、民家複数棟を急襲し、約20人を逮捕した。

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ダイル・ザウル県ムハイミーダ村でシリア民主軍のパトロール部隊がダーイシュの襲撃を受け、兵士1人が死亡、2人が負傷(2025年9月19日)

ダイル・ザウル県では、シリア民主軍によると、ムハイミーダ村でシリア民主軍のパトロール部隊が、ダーイシュ(イスラーム国)のテロ細胞による襲撃を受け、兵士1人が死亡、2人が負傷した。

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シリア民主軍は軍事評議会が、各地域の軍事評議会およびその関連機関の指導者が定例会合を開催:アブディー総司令官はシャルア移行期政権との交渉を継続していると強調(2025年9月19日)

シリア民主軍は、フェイスブックを通じて、同軍の軍事評議会が、各地域の軍事評議会およびその関連機関の指導者が定例会合を開催、マズルーム・アブディー総司令官と総司令部メンバーもこれに出席した。

アブディー総司令官は、シリア全体、に北東部における最新の政治・軍事情勢について説明し、3月10日の合意条項に基づきアフマド・シャルア移行期政権との交渉を継続していることを強調した。

また、現行の停戦維持の重要性を指摘、北東部を争いに誘い込もうとする挑発に乗らないことの必要性を訴えた。

会合では、シリア軍への統合計画を含む組織内部の課題も議論され、シャルア移行期政権との対話と交渉への準備態勢、関係委員会との即時調整への準備状況が確認された。

さらに、シリア民主軍が北東部をはじめとする地域の多様な構成体から成る「包括的で国民的な部隊」であることが改めて示された。

テロ対策をめぐっては、ダーイシュ(イスラーム国)によるテロ活動が北東部各所で増加していることに警鐘を鳴らし、引き続き「テロとの戦い」を継続する方針を確認、有志連合との協力を強化し、ダーイシュの完全撲滅を目指すとともに、収容施設の安全性を高めることも議題として提起された。

このほか、軍務への復帰が遅れている者に対する恩赦を発表し、社会復帰の機会を与えることを決定するとともに、部隊の質的向上や訓練強化などについて意見が交わされた。

最後に、軍事評議会は、シリアの安定と国民の安全を保障する「確固たる選択肢」として政治的解決に専念することを再確認した。

また、北東部の治安と社会的平和を守り、共存の原則に基づきすべての構成体の権利を保障する重要性を強調した。

さらに、国際社会のパートナーとの協力を継続し、安定の定着と包括的平和プロセスの推進に寄与する姿勢を改めて示した。

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イスラエル軍がダルアー県とクナイトラ県に侵攻し、羊飼い1人を一時拘束(2025年9月19日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、7台の車輛からなるイスラエル軍パトロール部隊が、アービディーン村方面に侵入し、コーヤ村近郊に一時展開、その後短時間で撤退した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、3台の軍用車輛からなるイスラエル軍のパトロール部隊がクードナ村に侵入し、羊飼いを1人拘束した後、同村から撤退し、アフマル丘に設置されている前哨基地に撤収した。

シリア人権監視団によると、イスラエル軍は拘束していた羊飼いをその数時間後に釈放した。

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スワイダー県で停戦違反が続く(2025年9月19日)

スワイダー県では、シリア人権監視団によると、18日深夜から19日未明にかけて、イラー村周辺で新たな停戦違反が発生、シリア軍とその支援部隊、ドゥルーズ派武装勢力の間で砲撃の応酬が行われた。

また、シリア人権監視団によると、リーマト・ハーズィム村で、内務治安部隊と部族勢力が中口径兵器による攻撃を受けた。

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スワイダー24は、7月中旬のスワイダー県へのアフマド・シャルア移行期政権当局の侵攻に際して拉致され、消息不明となっている住民の処遇をめぐり、移行期政権当局がその多くを認めないため、交渉が行き詰まっていると伝えた。

移行期政権当局が存在を認めたのは、ダマスカス郊外県アドラー刑務所に拘束されている男性111人のみだが、情報筋によれば、行方不明となっている市民は600人以上に上るという。

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政治問題総局はムハンマド・カハーラ局長の主宰で、同総局中央事務所の担当者や県の各政治問題局長らを集めた調整会議を開催(2025年9月19日)

SANAによると、外務在外居住者省の政治問題総局はムハンマド・カハーラ局長の主宰で、同総局中央事務所の担当者や県の各政治問題局長らを集めた調整会議を開催し、これまでの職務の評価と、今後の制度的統合の仕組みについて議論した。

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人民議会選挙高等委員会は2025年決定第22号を発出し、選挙団の暫定メンバー関する異議申立て手続きについて定める(2025年9月19日)

人民議会選挙高等委員会は、フェイスブックを通じて、2025年決定第22号を発出し、選挙団の暫定メンバー関する異議申立て手続きについて定め、各県に設置された支部委員会の担当判事と異議申立所の所在地を以下の通り発表した。

1. ダマスカス県:フサーム・スルターン・ハッターブ判事(委員長)/
2. ダマスカス郊外県:ムハンマド・ウマル・ハージル判事(委員長)/県大法院
3. アレッポ県:アフマド・アブドゥッラフマーン・ムハンマド判事(委員長)/県大法院
4. ヒムス県:アブドゥルハイ・タウィール判事(委員長)/県大法院
5. ハマー県:アイマン・アブドゥルガニー・ウスマーン判事(委員長)/県大法院
6. ラタキア県:ファイサル・ダーミス・シャラフッディーン判事(委員長)/県大法院
7. タルトゥース県:ムスタファー・アフマド・アブー・イーサー判事(委員長)/県大法院
8. ダルアー県:ヒクム・ウマル・ハリール判事(委員長)/県大法院
9. ダイル・ザウル県:カースィム・ハミード判事(委員長)/県大法院
10. イドリブ県:ムハンマド・バーシル・アフマド・ジャトル判事(委員長)/県大法院
11. クナイトラ県:ムハンマド・ジャブル・クライヤーン判事(委員長)/ダルアー県大法院

 

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ラタキア県で内務治安部隊が前政権の国防隊司令官のバッシャール・タラール・アサド容疑者やワスィーム・アサド容疑者と親しい関係にあった国防隊幹部の1人ムンズィル・アッバース・ナースィル容疑者を逮捕(2025年9月19日)

ラタキア県では、内務省(フェイスブック)によると、県内務治安部隊が、前政権の国防隊司令官のバッシャール・タラール・アサド容疑者やワスィーム・アサド容疑者と親しい関係にあった国防隊幹部の1人ムンズィル・アッバース・ナースィル容疑者(大尉)を逮捕した。

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アレッポ県では、内務省(フェイスブック)によると、県内務治安部隊が、2020年にアフリーン郡のサジュー村を標的とした爆破テロに関与したフサイン・ハーッジ・マワース容疑者を逮捕した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、スバイハーン市の住宅に手榴弾が投げ込まれ、女性3人と少女2人が負傷した。

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シャイバーニー外務在外居住者大臣は訪問先の米ワシントンDCでランドー米国務副長官と会談(2025年9月19日)

外務在外居住者省(フェイスブック)によると、アスサド・ハサン・シャイバーニー外務在外居住者大臣は、訪問先の米ワシントンDCで、クリストファー・ランドー米国務副長官と会談、二国間関係の発展の展望について協議が行われた。

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外務在外居住者省(フェイスブック)によると、シャイバーニー外務在外居住者大臣は、ワシントンDCにあるシリア大使館にシリアの国旗を掲げた。

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