ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、ロシア軍が過去24時間で、シリア国内のイドリブ県、ハマー県、ラタキア県、ダマスカス郊外県、アレッポ県のダーイシュ(イスラーム国)など国際テロ組織の拠点49カ所に対して36回の空爆を実施したと発表した。
Su-24、Su-25によって実施されたこの空爆により、テロ組織の司令拠点11カ所、爆発物製造工場2カ所、砲撃拠点3カ所、武器弾薬庫9カ所、防衛拠点8カ所を破壊した。
ラタキア県での空爆では、サルマー町一帯で自爆戦闘員教練キャンプ、武器弾薬庫、車輌3輌を破壊した。
ダマスカス郊外県での空爆では、スルターン・マルジュ村の反体制武装集団の司令拠点(ウマル軍団の司令拠点)、爆弾製造工場、武器弾薬庫を破壊した(ARA
News(10月17日付)によると、空爆を行ったのはシリア軍)。
アレッポ県での空爆では、ハーン・アサル村一帯で戦車、装甲車複数輌を破壊した。
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ロシアのドミトリー・メドヴェージェフ首相は、ロシア国営テレビ「チャンネル1」のインタビューに応じ、ロシア軍のシリアでの空爆に関して「もちろん、我々は特定の指導者のために戦っているのではなく、我々の国益のために戦っている」と述べた。
メドヴェージェフ首相はまた「我々はシリアの合法的な政府から要請を受けたのだ。これが(介入の)起点になっている」と付言した。
AFP, October 17, 2015、AP, October 17, 2015、ARA News, October 17, 2015、Champress, October 17, 2015、al-Hayat, October 18, 2015、Iraqi News, October 17, 2015、Kull-na Shuraka’, October 17, 2015、al-Mada Press, October 17, 2015、Naharnet, October 17, 2015、NNA, October 17, 2015、Reuters, October 17, 2015、SANA, October 17, 2015、UPI, October 17, 2015などをもとに作成。
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