ロシアのプーチン大統領「アサド政権は、米国が提案する安保理決議が自分たちにとって好ましいものでなかったとしても、受け入れるべき」(2015年12月17日)

ロシアのヴラジミール・プーチン大統領はモスクワで年末の大規模記者会見を開催し、18日にニューヨークで開催予定の「国際シリア支援グループ」(ISSG)の外相級会合後に、米国が国連安保理に提案予定のシリア紛争終結に向けた決議(案)を支持する方針であることを明言した。

プーチン大統領はまた、アサド大統領に対して、この決議(案)において盛り込まれるであろうシリア紛争の解決策が「好ましくない」ものであっても受け入れるよう呼びかけた。

プーチン大統領は「我々に(紛争解決の)計画はあるかと言えばある。それは、ほぼすべての点において、米国が示した計画と合致している…。シリア政府は国連で承認されるであろう決議が、たとえ自分たちにとって好ましくないものだったとしても、受け入れるべきだ」と述べた。

プーチン大統領は16日、モスクワでジョン・ケリー米国務長官と会談し、シリア情勢、ウクライナ情勢について意見を交わし、またこの会談後、18日のニューヨークでの会合へのセルゲイ・ラヴロフ外務大臣の参加を決定していた。

16日のケリー米国務長官との会談に関して、プーチン大統領は、シリア紛争の解決に向けた国連安保理決議の提案・採決などにバラク・オバマ大統領の提案について、米国と相互理解が得られたことを明らかにしたうえで、「ロシアは米国の提案におけるもっとも重要な点を支持している。それは、最終的なかたちにするための若干の取り組みを必要とするが、穏健であり、受け入れ得るものだ」と述べた。

そのうえで「いかなる武力紛争であっても…、すべての当事者が中庸を受け入れることが求められる」と強調した。

一方、トルコとの関係については、ロシア軍戦闘機撃墜が「敵対行為」だと批判、「彼らは我々が逃げ去ると思っていたが、ロシアはそのようなことは決してしない。我々はプレゼンスを強化し、さらなる戦闘機、地対空ミサイル・システムS-400、地対空ミサイル・システム「ブーク」を配備した…。トルコ軍はシリア領空を旋回してみるがいい」と述べた。

**

RT(12月17日付)は、ヨルダン政府がロシアに対して、シリア国内で「テロ活動に関与していると疑われる」160の組織のリストを提示した、と伝えた。

AFP, December 17, 2015、AP, December 17, 2015、ARA News, December 17, 2015、Champress, December 17, 2015、al-Hayat, December 18, 2015、Iraqi News, December 17, 2015、Kull-na Shuraka’, December 17, 2015、al-Mada Press, December 17, 2015、Naharnet, December 17, 2015、NNA, December 17, 2015、Reuters, December 17, 2015、RT, December 17, 2015、SANA, December 17, 2015、UPI, December 17, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

カテゴリー: シリア政府の動き, 反体制勢力の動き, 国内の暴力, 諸外国の動き パーマリンク