ロシア軍と思われる戦闘機が、米英が支援する新シリア軍と共闘する武装集団が拠点とするヨルダン国境に近くの避難民キャンプを爆撃し、戦闘員、女性、子供が死亡(2016年7月13日)

ダルアー県では、『ハヤート』(7月14日付)などによると、ロシア軍と思われる戦闘機がヨルダン国境に近い避難民キャンプを空爆し、少なくとも12人が死亡、数十人が負傷した。

殉教者アフマド・アブドゥー軍団の報道官を名のるサイード・サイフ・カラムーニー氏によると、空爆はハダラート避難民キャンプに対して行われたという。

複数の反体制活動家によると、戦闘機は12日から同地上空を旋回していたという。

活動家らによると、死者のほとんどは女性と子供だが、そのなかには東部の獅子軍の戦闘員複数人も含まれていたという。

なお、殉教者アフマド・アブドゥー軍団は米英が支援する新シリア軍と共闘する武装集団。

また、東部の獅子軍は、ダイル・ザウル県から逃れた武装集団がダマスカス郊外県で結成した連合組織で、アサーラ・ワ・タンミヤ戦線が主導、新シリア軍と同根の組織と目される。

またヨルダンの消息筋によると、ヨルダン軍が負傷者のヨルダン領内への搬入を支援したという。

一方、SANA(7月13日付)によると、ロシアからの人道支援物資10トンがイズラア市に搬入された。

AFP, July 13, 2016、AP, July 13, 2016、ARA News, July 13, 2016、Champress, July 13, 2016、al-Hayat, July 14, 2016、Iraqi News, July 13, 2016、Kull-na Shuraka’, July 13, 2016、al-Mada Press, July 13, 2016、Naharnet, July 13, 2016、NNA, July 13, 2016、Reuters, July 13, 2016、SANA, July 13, 2016、UPI, July 13, 2016などをもとに作成。

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