諸外国の動き(2014年6月9日)

イランのハサン・ロウハーニー大統領はトルコを訪問し、アンカラでアブドゥッラ・ギュル大統領と会談した。

会談後の記者会見で、ギュル大統領は「我々は地域の苦難をともに終わらせたいと願い、そうすべく決心した。トルコとイランはこの点で多大な貢献を行うべくともに努力できる」と述べた。

またロウハーニー大統領は「イランとトルコという地域の二大国は、過激主義やテロと断固として戦う…。二国には安定と治安を実現でき、両国国民の投票は尊重され、戦争、流血、同胞同士の殺し合いを止めることが重要だ」と述べた。

『ハヤート』(6月10日付)が伝えた。

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イランのハサン・ロウハーニー大統領はシリア大統領選挙でのアサド大統領の当選に祝電を打ち、「選挙結果はシリア国民がアサド大統領を信任し、安定、治安、国民合意に向かって前進する決意をしたことを示している」と高く評価した。

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カタールのアブドゥッラー・ビン・ナースィル首相は、ドーハで開催された第11回米イスラーム世界フォーラムで、「国際社会、とりわけ安保理は、シリア国民の保護と…地域の安定のために(シリアでの)発砲停止のための決議採択にむけて至急そして断固として行動する義務がある」と述べた。

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米国のアン・パターソン国務次官補は、カタールで開催された第11回米イスラーム世界フォーラムで、アサド大統領が「選挙によっていかなる正統性も得ることはない」と述べる一方、「レバノンのヒズブッラー、苛革命防衛隊の支援のもと」国民を弾圧し、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)を利用していると主張した。

AFP, June 9, 2014、AP, June 9, 2014、ARA News, June 9, 2014、Champress, June 9, 2014、al-Hayat, June 10, 2014、Kull-na Shuraka’, June 9, 2014、al-Mada Press, June 9, 2014、Naharnet, June 9, 2014、NNA, June 9, 2014、Reuters, June 9, 2014、SANA, June 9, 2014、UPI, June 9, 2014などをもとに作成。

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イラクの動き(2014年6月9日)

マダー・プレス(6月9日付)は、ニナワ県警察の話として、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が治安部隊と交戦の末、モスル市のニナワ県庁舎、スーラ騎兵旅団第3連隊基地を制圧したと報じた。

AFP, June 9, 2014、AP, June 9, 2014、ARA News, June 9, 2014、Champress, June 9, 2014、al-Hayat, June 10, 2014、Kull-na Shuraka’, June 9, 2014、al-Mada Press, June 9, 2014、Naharnet, June 9, 2014、NNA, June 9, 2014、Reuters, June 9, 2014、SANA, June 9, 2014、UPI, June 9, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年6月9日)

ナビーフ・ビッリー国民議会議長は、6月9日に予定していた大統領選出(第2回投票)のための臨時会が、定足数に達しなかったことを受け、6月18に臨時会を改めて(7度目)召集すると発表した。

NNA(6月9日付)が報じた。

AFP, June 9, 2014、AP, June 9, 2014、ARA News, June 9, 2014、Champress, June 9, 2014、al-Hayat, June 10, 2014、Kull-na Shuraka’, June 9, 2014、al-Mada Press, June 9, 2014、Naharnet, June 9, 2014、NNA, June 9, 2014、Reuters, June 9, 2014、SANA, June 9, 2014、UPI, June 9, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年6月9日)

ダイル・ザウル県では、スマート・ニュース(6月9日付)によると、ムジャーヒディーン・シューラー評議会がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)と交戦し、ハッラータ油田地帯を奪還した。

この戦闘でダーイシュ戦闘員多数とムジャーヒディーン・シューラー評議会戦闘員5人が死亡した。

またアイヤーシュ村周辺、ハリージー村、フシャーム町で、ダーイシュがシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と交戦し、ハリージー村とフシャーム町を制圧する一方、ヌスラ戦線はタービヤ村・ジャズィーラ村・フシャーム町間でダーイシュを要撃、10人の戦闘員を殺害した。

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ラッカ県では、ARA News(6月9日付)によると、タッル・アブヤド市郊外のカッズ・アリー村の民家をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が迫撃砲で攻撃し、子供1人が死亡、3人が負傷した。

また、ラッカ革命家旅団のアブー・イーサー司令官によると、同旅団とダーイシュが捕虜交換を行い、ダーイシュ戦闘員3人と旅団戦闘員13人が解放された。

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ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、カッサーア地区、タダームンt区に迫撃砲弾複数発が着弾し、市民4人が死亡、またヤルムーク区で男性1人が軍の拘置所で拷問を受け死亡した。

一方、SANA(6月9日付)によると、ジャウバル区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、SANA(6月9日付)によると、アイン・タルマー渓谷、カラム農場、ハラスター市、アドラー市ウンマーリーヤ地区、ダーライヤー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、ラフマーン軍団、イスラーム戦線、フダー青年大隊の戦闘員らを殺傷、拠点・装備、地下トンネルを破壊した。

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アレッポ県では、SANA(6月9日付)によると、アレッポ市ハナーヌー地区、ジャンドゥール地区、ライラムーン地区、シャイフ・サイード地区、ラーシディーン地区、ザフラー地区、カーディー・アスカル地区、カルム・マイサル地区、マルジャ地区、ブスターン・カスル地区、ブスターン・バーシャー地区、ジュダイダ地区、マーリア市、タッル・カッラーフ村、フライターン市、ハンダラート・キャンプ、マンスーラ村、ハーン・アサル村、ラスム・アッブード村、クワイリス村、タッル・リフアト市、ハイヤーン町、ダーラト・イッザ市、タッル・ジャビーン村、バービース村、シャイフ・ナッジャール市工業団地地区、ムスリミーヤ村、ダフラト・アブドゥラッブフ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(6月9日付)によると、タッル・アフマル村、アトマーン村、ズィムリーン村・サムリーン村間、ダワーヤ村、ダルアー市ジャバービジャ地区、カラク村、タッル・マヒード、ハッジャ・ダム周辺で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(6月9日付)によると、アイン・フサイン村、タッルドゥー市、ラスタン近郊、マスアダ村、ラッフーム村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, June 9, 2014、AP, June 9, 2014、ARA News, June 9, 2014、Champress, June 9, 2014、al-Hayat, June 10, 2014、Kull-na Shuraka’, June 9, 2014、al-Mada Press, June 9, 2014、Naharnet, June 9, 2014、NNA, June 9, 2014、Reuters, June 9, 2014、SANA, June 9, 2014、SMART News, June 9, 2014、UPI, June 9, 2014などをもとに作成。

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シリア政府の動き(2014年6月9日)

Champress, June 9, 2014
Champress, June 9, 2014

アサド大統領は2014年政令第22号(6月9日)を発令し、6月9日以前の犯罪に対する恩赦を決定した。

恩赦の内容は以下の通り:

1. 死刑の無期懲役刑への減刑。

2. 無期懲役刑の20年の懲役刑への減刑。

3. 無期禁固刑の20年の禁固刑への減刑。

4. 負傷者・病人、60歳以上の有期懲役・禁固刑の全免。

5. 刑法(1949年政令第148号)第285条、第286条、第293条A項、第295条、第303条、第305条A項、第306条A項にかかる犯罪の全免。

6. テロ撲滅法(2012年法律第19号)第3条(テロ組織への加入)、第7条2項、第8条、第10条にかかる犯罪の全免。

7. テロ撲滅法第5条1項にかかる犯罪の刑期の4分の1への減刑。

8. 本政令施行後1ヶ月以内に自主的に投降した外国人への免罪。

9. 2012年法律第20号(公務員のテロへの関与にかかる法律)第1条にかかる犯罪の全免。

2011年政令第1号による刑法第556条修正条項、2012年法律第21号(誘拐罪の処罰に関する法律)、1974年政令第13号にかかる犯罪の全免。ただし武器・麻薬密輸にかかる犯罪については刑期を4分の1に減刑。

10. 2001年政令第51条第40条にかかる犯罪の刑期の4分の1への減刑。

11. 1993年法律第2号第43号にかかる犯罪の全免。

12. そのほか経済犯、軽犯罪などへの減刑。

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ナジュム・アフマド法務大臣は、アサド大統領による恩赦に関してシリア・アラブ・テレビ(6月9日付)に「社会的寛容、国民統合、共生…の枠組みのなかで行われ、シリア・アラブ軍がすべての戦場において実現している勝利を背景している」と述べた。

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アサド大統領は新たに着任したWang Qi Jian中国大使とJang Myong Ho北朝鮮大使とそれぞれ面談し、信任状を受け取った。

SANA(6月9日付)が伝えた。

AFP, June 9, 2014、AP, June 9, 2014、ARA News, June 9, 2014、Champress, June 9, 2014、al-Hayat, June 10, 2014、Kull-na Shuraka’, June 9, 2014、al-Mada Press, June 9, 2014、Naharnet, June 9, 2014、NNA, June 9, 2014、Reuters, June 9, 2014、SANA, June 9, 2014、UPI, June 9, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年6月9日)

アレッポ市の活動家アキール・フサイン氏はフェイスブックで、シリア革命反体制勢力国民連立アフマド・トゥウマ暫定内閣がアレッポ市内で活動する消防団の殉職者家族に対して何ら補償しないことに抗議して消防団隊員が座り込みデモを行ったと発表、その写真を公開した。

Kull-na Shuraka', June 9, 2014
Kull-na Shuraka’, June 9, 2014

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シリア人権監視団は、ダマスカス郊外県各所にあるシリア軍の拘置所で、拷問による死者数が20人に上ったと発表した。

同監視団は、ダマスカス郊外県ヤブルード市の拘置所で13人、ラアス・マアッラ町で5人、ナブク市で1人、上ハフィール町で1人死亡した、と主張している。

これに関してナブク市広報センター報道官を名乗る活動家のアミール・ナバキー氏はクッルナー・シュラカー(6月9日付)に、ナブク市で軍部隊が8日に20人を無差別に逮捕し、そのうちの17人が処刑された可能性が高い、と述べ、その氏名を公表した。

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無所属の反体制活動家でシリア革命反体制勢力国民連立前議長のアフマド・ムアーッズ・ハティーブ氏は声明を出し、アサド政権と反体制勢力双方に対して、「シリアを災難から救済するため国際会議を待つことなく、直接交渉」に臨むよう呼びかけた。

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Kull-na Shuraka', June 9, 2014
Kull-na Shuraka’, June 9, 2014

シリア革命反体制勢力国民連立のアフマド・ウワイヤーン・ジャルバー議長は、エジプトのアブドゥルファッターフ・スィースィー氏の大統領就任に祝辞を送り、エジプト政府に対してシリア国民支援を求めた。

AFP, June 9, 2014、AP, June 9, 2014、ARA News, June 9, 2014、Champress, June 9, 2014、al-Hayat, June 10, 2014、Kull-na Shuraka’, June 9, 2014、al-Mada Press, June 9, 2014、Naharnet, June 9, 2014、NNA, June 9, 2014、Reuters, June 9, 2014、SANA, June 9, 2014、UPI, June 9, 2014などをもとに作成。

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