諸外国の動き(2014年6月24日)

『ナハール』(6月24日付)は、ジェフリー・フェルトマン国連事務次長(政務局長)(元駐レバノン米大使)が、19日にノルウェーの首都オスロで開催されたオスロ・フォーラムで、シリアのブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官に対し、レバノンでの大統領選出を後押し、選挙を妨害しないよう求めていた、と報じた。

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イスラエルのアヴィグドール・リーベルマン外務大臣は、22日に同国が占領するシリア領ゴラン高原で国防省委託業者の車が爆発し、乗っていたイスラエル人青年が死亡した事件に関して、「あらゆる分析と諜報を得た。シリア当局に責任があることは明らかだ…。シリア軍が国境(停戦ライン)近くに停車していた車、そしてイスラエル市民に発砲した。シリア軍は代償を払わねばならない」と断じた。

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国連の潘基文事務総長は、シリア国内の化学兵器関連物質の国外への搬出完了に関して、「シリア政府の協力」を高く評価した。

『ハヤート』(6月25日付)が伝えた。

AFP, June 24, 2014、AP, June 24, 2014、ARA News, June 24, 2014、Champress, June 24, 2014、al-Hayat, June 25, 2014、Kull-na Shuraka’, June 24, 2014、al-Mada Press, June 24, 2014、al-Nahar, June 24, 2014、Naharnet, June 24, 2014、NNA, June 24, 2014、Reuters, June 24, 2014、SANA, June 24, 2014、UPI, June 24, 2014、Zaman al-Wasl, June 24, 2014
などをもとに作成。

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イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年6月24日)

イラク国内の戦況

『ハヤート』(6月25日付)は、シリア軍戦闘機が、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠する対シリア国境の都市カーイム市(アンバール県)内の市場を空爆した。

シリア東部の複数の活動家によると、シリア軍の空爆は、カーイム市を占拠するダーイシュに対するイラク政府の掃討作戦を支援するかたちで行われ、これにより45人が死傷したという。

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イラク軍総司令部報道官のカースィム・アター大将は記者会見で、アンバール県でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)によって占拠されたトゥライビール国境通行所、ワリード国境通行所をイラク軍が奪還したと発表した。

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サラーフッディーン県では、マダー・プレス(6月24日付)によると、サーマッラー市北部のジャッラーム地方で、イラク軍が地上部隊とヘリコプターを動員して、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の掃討作戦を行い、ダーイシュ戦闘員40人を殲滅した。

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バービル県では、マダー・プレス(6月24日付)によると、イラク軍と警察からなる合同部隊が、イスカンダリーヤ地区、ジュルフ・サフル地区でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の掃討作戦を行い、ダーイシュ戦闘員24人を殺害、爆弾製造工場を破壊した。

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アンバール県では、マダー・プレス(6月24日付)によると、ファッルージャ市東部入口、ザガーリード村で、イラク軍がイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)の狙撃手らを殺害した。

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ニナワ県では、マダー・プレス(6月24日付)によると、モスル市内にあるシャイフ・ファトヒー廟をイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が破壊した。

シリア国内の動き

シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル県ブーカマール市で活動するジハード主義武装集団の戦闘員が声明を出し、同地の反体制武装集団が「イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)に忠誠を誓ったとのすべての噂と無関係」だと主張した。

またこれらの武装集団は、ブーカマール市で活動するシャームの民のヌスラ戦線に対して、「ブーカマール市でダーイシュとヌスラ戦線の協調関係が存在するとの報道を受けるかたちで、ヌスラ戦線はダーイシュへの明確な姿勢を発表」するよう求めた。

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ザマーン・ワスル(6月24日付)は、ダマスカス郊外県東グータ地方に潜伏していたイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が、シリア政府に対する反体制運動から「完全撤退した」と報じた。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が占拠するムーハサン市各所で、ダーイシュとシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、イラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)がラッカ市ジャズラ地区で、男性2人を「道路封鎖し、地区住民の財産を奪った」罪で処刑した。

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アレッポ県では、スマート・ニュース(6月24日付)によると、ガイトゥーン村でイラク・シャーム・イスラーム国(ダーイシュ)が子供1人を殺害した。

またマスウーディーヤ村では、ダーイシュと「自由シリア軍」が交戦した。

AFP, June 24, 2014、AP, June 24, 2014、ARA News, June 24, 2014、Champress, June 24, 2014、al-Hayat, June 25, 2014、Kull-na Shuraka’, June 24, 2014、al-Mada Press, June 24, 2014、Naharnet, June 24, 2014、NNA, June 24, 2014、Reuters, June 24, 2014、SANA, June 24, 2014、SMART News, June 24, 2014、UPI, June 24, 2014などをもとに作成。

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レバノンの動き(2014年6月24日)

アブドゥッラー・アッザーム旅団(シャームの民のヌスラ戦線)の幹部の一人シラージュッディーン・ズライカート氏はツイッターを通じて声明を出し、20日のレバノン山地県バアブダー郡のダフル・バイダル市での爆弾テロと23日深夜のベイルート県郊外(ダーヒヤ)での自爆テロの犯行を認めた。

ズライカート氏は声明で、これらのテロが「シリアとレバノンの国民が安全を取り戻すまで、お前たち(ヒズブッラー)が安全を享受することはないことを示すため」に行われたと述べた。

またズライカート氏は「イランの党(ヒズブッラー)は、シリアとレバノンのスンナ派への攻撃がスンナ派の反感を買っているという事実を無視している…。おまえたちの戦いはもはや我々に対するものではなく、シリアとレバノンのスンナ派全体に対するものだ」と断じた。

AFP, June 24, 2014、AP, June 24, 2014、ARA News, June 24, 2014、Champress, June 24, 2014、al-Hayat, June 25, 2014、Kull-na Shuraka’, June 24, 2014、al-Mada Press, June 24, 2014、Naharnet, June 24, 2014、NNA, June 24, 2014、Reuters, June 24, 2014、SANA, June 24, 2014、UPI, June 24, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年6月24日)

スマート・ニュース(6月24日付)は、22日に成立したダマスカス県ヤルムーク区の「中立化」合意に関して、シリア軍とPFLP-GCは、難民キャンプで籠城する反体制武装集団に対して、PFLP-GCの検問所設置を新たに求めて合意文書の再考を求めている、と報じた。

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アレッポ県では、スマート・ニュース(6月24日付)、シリア人権監視団によると、アレッポ市バーブ街道地区、インザーラート地区、マサーキン・ハナーヌー地区、クルド山各所を軍が「樽爆弾」などで空爆し、民間人10人以上が死亡した。

一方、複数の活動家によると、シリア軍ヘリコプターがジャバル・アッザーン村の軍拠点に謝って「樽爆弾」を投下し、兵士20人が死亡した。

他方、SANA(6月24日付)によると、アレッポ市旧市街、バニー・ザイド地区、ハナーヌー地区、ジャンドゥール地区、インザーラート地区、バッラース村、ハンダラート・キャンプ、ウワイジャ地区、ブライジュ村、カフルハムラ村、ワディーヒー村南部、マーリア地区、ライラムーン地区、タッル・ジャビーン村、アッザーン村、フライターン市、アブティーン村、マリーミーン村で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、スマート・ニュース(6月24日付)によると、サラーキブ市を軍が空爆し、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員1人が死亡、民間人3人が負傷した。

軍はまたマアッラト・ヌウマーン市も空爆した。

一方、SANA(6月24日付)によると、ハフタルク村で軍が森のオオカミ旅団の戦闘員9人を殲滅した。

また軍はアイン・スーダ村、バイト・ラアス橋、ヒーラ村、ムウタリム村北部、ナイラブ村などで、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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タルトゥース県では、シリア人権監視団によるとバーニヤース市郊外のバサーティーン村一帯で、軍と国防隊と反体制武装集団が交戦し、軍と国防隊の兵士5人が負傷した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、サルマー町各所を軍が砲撃した。

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ダマスカス郊外県では、スマート・ニュース(6月24日付)によると、ムライハ市でのジハード主義武装集団との戦闘で、軍兵士「3~10人」が死亡、武装集団戦闘員15人が負傷した。

またシリア人権監視団によると、アッサール・ワルド村郊外の監視所周辺で、軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員とシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が交戦した。

このほかシリア軍がザバダーニー市を砲撃した。

一方、SANA(6月24日付)によると、ムライハ市郊外、ナシャービーヤ農場、アーリヤ農場、アッブ農場、アドラー市旧市街、ザバダーニー市郊外の平原、カーラ市郊外の無人地帯、ハーン・シャイフ・キャンプ郊外、ダーライヤー市で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、イスラーム戦線の戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

また反体制武装集団の攻撃により市外に避難していたアドラー市旧市街の住民730人が帰宅した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市、ジャッバーブ村、ハーッラ市、カルファー村、シャイフ・マスキーン市で、軍と反体制武装集団の戦闘で、武装集団戦闘員1人を含む11人が死亡した。

一方、SANA(6月24日付)によると、ダルアー市旧税関地区、ハムザ・モスク周辺、アッバース・モスク周辺、バジャービジャ地区で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ダイル・フール村を軍が空爆した。

一方、SANA(6月24日付)によると、キースィーン村、ラスタン市、ウンム・シャルシューフ村、タルビーサ市、タイバ村、サワーナ町で、軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またヒムス市ワーディー・ザハブ地区で爆弾が仕掛けられた車が爆発し、女性1人が死亡、23人が負傷した。

AFP, June 24, 2014、AP, June 24, 2014、ARA News, June 24, 2014、Champress, June 24, 2014、al-Hayat, June 25, 2014、Kull-na Shuraka’, June 24, 2014、al-Mada Press, June 24, 2014、Naharnet, June 24, 2014、NNA, June 24, 2014、Reuters, June 24, 2014、SANA, June 24, 2014、SMART News, June 24, 2014、UPI, June 24, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年6月24日)

シリア民主主義者連合の執行部と広報局はそれぞれ声明を出し、20、21日にイスタンブールで開催されたシリア革命反体制勢力国民連立の政治委員会会合にミシェル・キールー氏らが出席したことを「違法」と非難、キールー氏らが連合から除名されていることを改めて強調した。

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シリアのパレスチナ人のための行動グループは、2011年3月以降、シリアの当局に拘束され、拷問死したパレスチナ人の数が214人にのぼる、と発表した。

『ハヤート』(6月25日付)が伝えた。

またパレスチナ国民委員会は、大統領当選を記念してアサド大統領が発令した恩赦(2014年政令第22号)とヤルムーク区の「中立化」合意を受けるかたちで、パレスチナ人9人が釈放されたと発表した。

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クッルナー・シュラカー(6月24日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動するシャームの民のヌスラ戦線など17の反体制武装集団が「統一司法評議会」設置で合意した。

AFP, June 24, 2014、AP, June 24, 2014、ARA News, June 24, 2014、Champress, June 24, 2014、al-Hayat, June 25, 2014、Kull-na Shuraka’, June 24, 2014、al-Mada Press, June 24, 2014、Naharnet, June 24, 2014、NNA, June 24, 2014、Reuters, June 24, 2014、SANA, June 24, 2014、UPI, June 24, 2014などをもとに作成。

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