諸外国の動き(2014年8月24日追記)

ジョン・ケリー米国務長官は声明を出し、2012年10月にシリア国内でシャームの民のヌスラ戦線に拘束されていた米国人ジャーナリストのピーター・テオ・カーティス氏がシリア国内で解放されたことを明らかにした。

これに関して、カーティス氏の家族は声明を出し、カタール政府・諜報機関が解放に向けた仲介にあたってきたとしたうえで、身代金の支払いはなかったことを明らかにした。

一方、国連報道官は、カーティス氏の身柄が過激派組織から、シリアとイスラエルの停戦監視にあたっているUNDOFに引き渡され、その後、米国側に送り届けられたことを明らかにした。

ロイター通信(8月25日付)などが伝えた。

AFP, August 25, 2014、AP, August 25, 2014、ARA News, August 25, 2014、Champress, August 25, 2014、al-Hayat, August 26, 2014、Kull-na Shuraka’, August 25, 2014、al-Mada Press, August 25, 2014、Naharnet, August 25, 2014、NNA, August 25, 2014、Reuters, August 25, 2014、SANA, August 25, 2014、UPI, August 25, 2014などをもとに作成。

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諸外国の動き(2014年8月24日)

サウジアラビア、エジプト、UAE、ヨルダン、カタールの外務大臣はサウジアラビアのジェッダで会合を開き、ダーイシュ(イスラーム国)への対応などについて協議した。

複数の外交筋によると、サウジアラビアのサウード・ファイサル外務大臣の呼びかけによって開催されたこの会合では、「イラクとシリアにおけるダーイシュの脅威に対抗するため、5カ国の治安機関が完全なる調整」のもとに対応することが確認されたという。『ハヤート』(8月25日付)が伝えた。

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シリア革命反体制勢力国民連立のナスル・ハリーリー事務局長は、アラビー21(8月24日付)に、ジェッダでのアラブ5カ国の外相会合をメディアを通じて知ったことを明らかにし、不快感を示した。

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イスラエル軍は声明を出し、シリア領内から占領下のゴラン高原に向けてロケット弾5発が発射され、着弾したと発表した。

このロケット弾攻撃による被害はなかったが、イスラエル軍はロケット弾の発射場所を特定できず、反撃しなかったという。

『ハヤート』(8月25日付)が伝えた。

AFP, August 24, 2014、AP, August 24, 2014、ARA News, August 24, 2014、Arabi21.com, August 24, 2014、Champress, August 24, 2014、al-Hayat, August 25, 2014、Kull-na Shuraka’, August 24, 2014、al-Mada Press, August 24, 2014、Naharnet, August 24, 2014、NNA, August 24, 2014、Reuters, August 24, 2014、SANA, August 24, 2014、UPI, August 24, 2014などをもとに作成。

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米国がシリア国内で軍事作戦(続報、2014年8月24日)

『ハヤート』(8月24日付)は、米国が、ダーイシュ(イスラーム国)によって拉致された人質を救出するために7月上旬に行ったとされる極秘作戦について、地元住民らの証言をもとにその詳細を報じた。

同紙によると、米軍ヘリコプター2機が7月4日深夜、ラッカ県アキールシー村にある通称「シャイフ・ウサーマ・ビン・ラーディン基地」(ラッカ市東部アキールシー基地)を空爆後、同村に着陸し、作戦が実行されたという。

特殊部隊は、アキールシー村に突入し、武装集団と戦闘し、戦闘員多数を殺害した後、内の民家を捜索したという。

なお特殊部隊には、米軍兵士だけでなく、アラブ諸国の兵士も含まれていたという。

特殊部隊は、住民から米国人ジャーナリストのジェームズ・フォーリー氏を含む人質が拘置所にいないことを知らされると、この拘置所を焼き討ち、土壌のサンプルを採取するなどして撤収したという。

なお、アブー・イブラーヒーム・ラッカーウィーを名乗るラッカ市の活動家によると、ダーイシュは米軍による極秘作戦の24時間前に、フォーリー氏らを処刑するためにアキールシー村から連れ出していたという。

AFP, August 24, 2014、AP, August 24, 2014、ARA News, August 24, 2014、Champress, August 24, 2014、al-Hayat, Augustr 24, 2014、August 25, 2014、Kull-na Shuraka’, August 24, 2014、al-Mada Press, August 24, 2014、Naharnet, August 24, 2014、NNA, August 24, 2014、Reuters, August 24, 2014、SANA, August 24, 2014、UPI, August 24, 2014などをもとに作成。

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イスラーム国(ダーイシュ)をめぐる動き(2014年8月24日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシリア軍との激しい戦闘の末、タブカ航空基地を完全制圧した。

戦闘はタブカ航空基地に近いウジャイリー農場、アジュラーウィー農場で未明から行われ、早朝にダーイシュが飛行場内に突入、シリア軍は同飛行場に配備されていた航空機を、ダイル・ザウル航空基地に撤退させたという。

また飛行場に展開していた地上部隊も、サラミーヤ市・ハナースィル市街道をイスリヤー村方面に向かって撤退したという。

これに関して、シリア人権監視団は、ダーイシュが23日晩に、タブカ航空基地とイスリヤー村(ハマー県)に至る街道一帯から撤退し、シリア軍の退路を確保、戦闘を回避しようとしたと発表した。

これにより、ダーイシュはラッカ県内のシリア軍の主要な軍事拠点のすべてを制圧した。

タブカ航空基地をめぐる戦闘では、ダーイシュ戦闘員370人(うち外国人170人、イラク人とシリア人200人)、シリア軍兵士25人が死亡した。

一方、SANA(8月24日付)は、タブカ航空基地を防衛するシリア軍部隊が、ダーイシュとの激しい戦闘の末、同空港から退避し、部隊を再結集し、「テロ集団」への的確な攻撃を続けている、と報じた。

Kull-na Shuraka', August 24, 2014
Kull-na Shuraka’, August 24, 2014
Kull-na Shuraka', August 24, 2014
Kull-na Shuraka’, August 24, 2014
Kull-na Shuraka', August 24, 2014
Kull-na Shuraka’, August 24, 2014

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、クルド人戦線旅団とジハード主義武装集団が、ダーイシュ(イスラーム国)との数日間にわたる戦闘の末、スーラーン・アアザーズ町に近いアディーヤ村、ダフリーヤ村を奪還した。

またアフタリーン市では、シリア軍が空爆を行うなか、クルド人戦線旅団、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団がダーイシュと交戦した。

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ハサカ県では、ARA News(8月24日付)によると、イラク国境に近いジャズア村で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、同村のアミールを名乗るアブー・ダーライヤー氏ら10人のダーイシュ戦闘員を殺害した。

AFP, August 24, 2014、AP, August 24, 2014、ARA News, August 24, 2014、Champress, August 24, 2014、al-Hayat, August 25, 2014、Kull-na Shuraka’, August 24, 2014、al-Mada Press, August 24, 2014、Naharnet, August 24, 2014、NNA, August 24, 2014、Reuters, August 24, 2014、SANA, August 24, 2014、UPI, August 24, 2014などをもとに作成。

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シリア国内の暴力(2014年8月24日)

ハマー県では、スマート・ニュース(8月24日付)が、シャームの民のヌスラ戦線がシリア軍との戦闘の末、キリスト教徒が多く住むムハルダ市を制圧したと報じた。

しかし、SANA(8月24日付)は、ハラファーヤー市方面からムハルダ市に潜入しようとしたシャームの民のヌスラ戦線をシリア軍が撃退したと報じた。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ザバダーニー市一帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員がジハード主義武装集団と交戦し、シリア軍兵士18人が死亡、50人が負傷した。

またアルバイン市周辺で、シリア軍がジハード主義武装集団と交戦した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(8月24日付)は、過去48時間で、シャッラーフ検問所(ザバダーニー市・ブルダーン村間)などシリア軍の検問所5カ所を反体制武装集団が制圧したと報じた。

一方、SANA(8月24日付)によると、ハーン・シャイフ・キャンプおよびその周辺で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ハーッラ市・ズィムリーン村間でシリア軍が反体制武装集団を要撃、戦闘員32人が死亡、26人が負傷した。

これに関して、SANA(8月24日付)は、シリア軍がハーッラ市・ズィムリーン村街道で、「武装テロ集団」を要撃し、外国人戦闘員ら多数を殲滅したと報じた。

またSANAによると、シリア軍は、タッル・フドル一帯、ハッラーブ・シャフム村、ヤードゥーダ村街道、ムサイフラ町、ブスラー・シャーム市、マアルバ町、ジーザ町、ダーイル町、ヌアイマ村、インヒル市、アトマーン村、タッル・アッラール周辺、ヒルバト・ガザーラ町・ムライハト・アトシュ村・アクラバー村交差点、ジャースィム・ニムル街道、ニムル・ズィムリーン村街道で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(8月24日付)によると、クムーナ村、ナブア・サフル村、西サムダーニーヤ村で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(8月24日付)によると、アレッポ中央刑務所周辺、フライターン市、ウユーン村、マーリア市、マンナグ村、フール・ナフル村、ハーウーズ村、マンビジュ市、アンジャーラ村、アレッポ市ラーシディーン地区などで、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(8月24日付)によると、タルビーサ市、ダール・カビーラ村、ファーウ・シャーウィーシュ村、東サラーム村、ラッフーム村、ムシャイリファ村、タッルドゥー市、ブルジュ・カーイー村、サムアリール村、タドムル市郊外、ヒムス市ワアル地区で、シリア軍が反体制武装集団の追撃を続け、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, August 24, 2014、AP, August 24, 2014、ARA News, August 24, 2014、Champress, August 24, 2014、al-Hayat, August 25, 2014、Kull-na Shuraka’, August 24, 2014、al-Mada Press, August 24, 2014、Naharnet, August 24, 2014、NNA, August 24, 2014、Reuters, August 24, 2014、SANA, August 24, 2014、SMART News, August 24, 2014、UPI, August 24, 2014などをもとに作成。

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クルド民族主義勢力の動き(2014年8月24日)

ハーワール・ニュース(8月24日付)は、アレッポ革命軍事評議会前議長のアブドゥルジャッバール・アカイディー大佐がハサカ県アフリーン市を訪問し、西クルディスタン移行期民政局アフリーン地区のアブドゥー・イブラーヒーム防衛委員長(防衛大臣)と会談し、「自由シリア軍」と人民防衛隊が共同でダーイシュ(イスラーム国)に対抗することを合意した、と報じた。

会談には、アカイディー大佐、イブラーヒーム防衛委員長のほか、シリア自由人旅団のアフマド・アファシュ司令官ら「自由シリア軍」司令官、人民防衛隊の司令官らが同席し、ダーイシュによるアアザーズ市一帯制圧などへの対応が協議されたという。

なおユーチューブには22日付で、アカイディー大佐がアフリーン市を訪問し、人民防衛隊の司令官らと会談する映像(https://www.youtube.com/watch?v=55Vo6hvPQN4)がアップされていた。

Youtube, August 22, 2014
Youtube, August 22, 2014

AFP, August 24, 2014、AP, August 24, 2014、ARA News, August 24, 2014、Champress, August 24, 2014、Hawar News, August 24, 2014、al-Hayat, August 25, 2014、Kull-na Shuraka’, August 24, 2014、al-Mada Press, August 24, 2014、Naharnet, August 24, 2014、NNA, August 24, 2014、Reuters, August 24, 2014、SANA, August 24, 2014、UPI, August 24, 2014などをもとに作成。

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シリア反体制勢力の動き(2014年8月24日)

アフバール・アーン(8月24日付)によると、ダマスカス郊外県カラムーン地方で活動する反体制武装集団11組織が、「西カラムーン連合」を結成し、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員への反抗を約束した。

「西カラムーン連合」に参加した武装集団は、特殊部隊、ムタハーッビーン・ビッラー大隊、カラムーン自由人大隊、スンナの獅子大隊、フーシュ・アラブ殉教者連合、カラムーンの男達大隊、アッラーの男達旅団、ハビーブ・ムスタファー旅団、アンサール大隊、ウマイヤの鷹旅団、人民革命旅団、サイフ・ハック旅団、ナブク殉教者旅団、カラムーンの鷹旅団、アフバーブ・サイイド・ナー・ムハンマド大隊、ハマド旅団、カラムーンの盾旅団、第215大隊、ハフィール自由人旅団、カラムーン解放旅団、シャーム解放旅団、カラムーン・サルハ大隊連合。

AFP, August 24, 2014、Akhbaral-An, August 24, 2014、AP, August 24, 2014、ARA News, August 24, 2014、Champress, August 24, 2014、al-Hayat, August 25, 2014、Kull-na Shuraka’, August 24, 2014、al-Mada Press, August 24, 2014、Naharnet, August 24, 2014、NNA, August 24, 2014、Reuters, August 24, 2014、SANA, August 24, 2014、UPI, August 24, 2014などをもとに作成。

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