シリア軍のムハンマド・ハドゥール少将はハサカ市の国防隊を解体すると発表(2015年7月1日)

クッルナー・シュラカー(7月2日付)によると、シリア軍のムハンマド・ハドゥール少将は、ハサカ市で活動する国防隊所属のすべての民兵組織の解体を決定したと発表した。

解体発表の理由は定かでないが、ダーイシュ掃討に向けた西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊との「取引」が関係しているとの見方が出ているという。

AFP, July 2, 2015、AP, July 2, 2015、ARA News, July 2, 2015、Champress, July 2, 2015、al-Hayat, July 3, 2015、Iraqi News, July 2, 2015、Kull-na Shuraka’, July 2, 2015、al-Mada Press, July 2, 2015、Naharnet, July 2, 2015、NNA, July 2, 2015、Reuters, July 2, 2015、SANA, July 2, 2015、UPI, July 2, 2015などをもとに作成。

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フライジュ国防大臣がカーミシュリー市で民主統一党幹部と会談し、ダーイシュ(イスラーム国)に対抗するためのシリア軍とYPGの協調態勢作りに向け協議(2015年7月1日)

SANA(7月1日付)は、ファフド・ジャースィム・フライジュ国防大臣らシリア軍幹部が、アサド大統領の指示を受け、シリア軍幹部らとともに、ハサカ県カーミシュリー市を訪問し、ダーイシュ(イスラーム国)掃討の最前線で任務に当たるシリア軍部隊を視察した、と伝えた。

これに関して、クッルナー・シュラカー(7月2日付)は、フライジュ国防大臣が1日早朝、カーミシュリー市に空路で到着し、空港で西クルディスタン移行期民政局を主導するクルド民族主義政党の民主統一党の幹部と会談したと伝えた。

会談は、ダーイシュに対抗するためのシリア軍と人民防衛隊の協調態勢作りが目的だったという。

Kull-na Shuraka', July 2, 2015
Kull-na Shuraka’, July 2, 2015

AFP, July 2, 2015、AP, July 2, 2015、ARA News, July 2, 2015、Champress, July 2, 2015、al-Hayat, July 3, 2015、Iraqi News, July 2, 2015、Kull-na Shuraka’, July 2, 2015、al-Mada Press, July 2, 2015、Naharnet, July 2, 2015、NNA, July 2, 2015、Reuters, July 2, 2015、SANA, July 2, 2015、UPI, July 2, 2015などをもとに作成。

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民主統一党(PYD)「トルコの軍事介入は世界の平和と安全への脅威」(2015年7月1日)

西クルディスタン移行期民政局を主導するクルド民族主義政党の民主統一党はトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン政権がシリア北部への軍事介入を計画していたとする一連の報道を受けて声明を出し、トルコによる軍事介入は、「世界の平和と安全」にとって脅威となり、人民防衛隊はあらゆる敵対行為に対抗する用意があるとの意思を示した。

声明において民主統一党は「ロージュ・アーヴァー(西クルディスタンのこと)へのいかなる軍事介入も、国内、地域、そして国際社会に悪影響を及ぼし、シリア、そして中東の政治情勢を複雑化させ、世界の平和と安全を脅かすことになろう」と主張、そのうえで「人民防衛隊戦闘員は、いかなる当事者がいかなる敵対行為におよぼうと、それを撃退する用意がある」と述べた。

AFP, July 1, 2015、AP, July 1, 2015、ARA News, July 1, 2015、Champress, July 1, 2015、al-Hayat, July 2, 2015、Iraqi News, July 1, 2015、Kull-na Shuraka’, July 1, 2015、al-Mada Press, July 1, 2015、Naharnet, July 1, 2015、NNA, July 1, 2015、Reuters, July 1, 2015、SANA, July 1, 2015、UPI, July 1, 2015などをもとに作成。

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オレンジ色の囚人服を着たイスラーム軍戦闘員が黒い戦闘服を着たダーイシュ(イスラーム国)戦闘員とされる18人を銃殺処刑(2015年7月1日)

ダマスカス郊外県東グータ地方で活動するイスラーム軍は、ダーイシュ(イスラーム国)メンバーとされる男性18人を銃雑処刑する映像をインターネットを通じて公開した。

「裏切り者のハワーリジュ派ムジャーヒディーンたちへの処罰」と題された映像(https://www.youtube.com/watch?v=Zk42t6w8hhA)は、ダーイシュがインターネットなどを通じて公開する処刑映像を意識して制作されており、映像・音響効果を多様、男性18人は、ダーイシュの戦闘員や処刑人が着用する黒い戦闘服と覆面を着させられ、オレンジ色の囚人服を着たイスラーム軍戦闘員が彼らを処刑場に連行し、覆面をとったうえで、ショットガンで後頭部を撃ち抜いている。

なお、これに先立ち、ダーイシュ・ダマスカス州広報局は6月26日、東カラムーン地方で捕捉したとされるイスラーム軍とシャームの民のヌスラ戦線の戦闘員12人を斬首処刑する映像を配信していた。image001  

AFP, July 1, 2015、AP, July 1, 2015、ARA News, July 1, 2015、Champress, July 1, 2015、al-Hayat, July 2, 2015、Iraqi News, July 1, 2015、Kull-na Shuraka’, July 1, 2015、al-Mada Press, July 1, 2015、Naharnet, July 1, 2015、NNA, July 1, 2015、Reuters, July 1, 2015、SANA, July 1, 2015、UPI, July 1, 2015などをもとに作成。

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シリア軍がダルアー県、ラタキア県、アレッポ県などでヌスラ戦線と交戦(2015年7月1日)

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、タファス市、ヒート村、アトマーン村、ヤードゥーダ村などをシリア軍が「樽爆弾」で空爆した。

またナワー市では、爆弾が仕掛けられた車が爆発し、アフル・アズム旅団の司令官が負傷した。

一方、SANA(7月1日付)によると、ヤードゥーダ村、タファス市、イブタア町、ダルアー市国立病院東部、旧税関地区一帯などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(7月1日付)によると、ラウダ村、ダルーシャーン村、ワーディー・ハズィーラーン、アイン・ガザール村、アイドゥー村、マルジュ・ハウハ村、バラードゥーン・ダム一帯、ダッラ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、SANA(7月1日付)によると、マーリア市、タッル・リフアト市、タッル・カッラーフ村、タッル・ラッハール村、歩兵士官学校(ムスリミーヤ村郊外)、ミンタール村、バンーン・フッス村、マンスーラ村、アレッポ市ラーシディーン地区、バニー・ザイド地区、ライラムーン地区、カースティールー地区、旧市街、マルジャ地区、マイサル地区、アンサーリー地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、ジュッブ・ガブシャ村、ダクワーナ村、ジュブール村、クワイリス町、ダイル・ハーフィル市を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(7月1日付)によると、タルジャナ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、SANA(7月1日付)によると、砂糖工場一帯、ラッジュ村、タルマラ村、カフル・ムーサー村、タマーニア町をシリア軍が空爆し、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(7月1日付)によると、カストゥーン村、アトシャーン村、スカイク村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、東グータ統一司法評議会は声明を出し、ウンマ軍幹部のムハンマド・ハイイル・ハビーヤ氏、アブー・バシール・ダブス氏ら65人を釈放したと発表した。

なおこれに先立ち、東グータ軍事司令部司令官でイスラーム軍指導者のザフラーン・アッルーシュ氏は1日付で声明を出し、7月1日以前の刑事犯罪などへの恩赦を決定したと発表していた。 

AFP, July 1, 2015、AP, July 1, 2015、ARA News, July 1, 2015、Champress, July 1, 2015、al-Hayat, July 2, 2015、Iraqi News, July 1, 2015、Kull-na Shuraka’, July 1, 2015、al-Mada Press, July 1, 2015、Naharnet, July 1, 2015、NNA, July 1, 2015、Reuters, July 1, 2015、SANA, July 1, 2015、UPI, July 1, 2015などをもとに作成。

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YPGがタッル・アブヤド市(ラッカ県)からダーイシュ(イスラーム国)を放逐し、同市を再制圧(2015年7月1日)

ラッカ県では、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊のライドゥール・ハリール報道官が、タッル・アブヤド市東部(マシュフール・ファウカーニー地区)を1日に奇襲し、占拠していたダーイシュ(イスラーム国)を放逐し、同市を再び完全制圧したと発表した。

ハリール報道官によると、人民防衛隊はダーイシュとの戦闘で3人を殺害、また戦闘員1人は自爆ベルトを爆発させ、自殺したという。

一方、シリア人権監視団は、複数の地元筋の話として、タッル・アブヤド市内でのアサーイシュの活動に対する住民の不満が生じていたことが、ダーイシュによるマシュフール・ファウカーニー地区奇襲・占拠を容易にしたと発表した。

Kull-na Shuraka', July 1, 2015
Kull-na Shuraka’, July 1, 2015

人民防衛隊によるタッル・アブヤド市再制圧と並行して、有志連合は、ラッカ市郊外およびアレッポ県北部などを空爆し、ダーイシュ戦闘員30人以上が死傷した。

AFP, July 1, 2015、AP, July 1, 2015、ARA News, July 1, 2015、Champress, July 1, 2015、al-Hayat, July 2, 2015、Iraqi News, July 1, 2015、Kull-na Shuraka’, July 1, 2015、al-Mada Press, July 1, 2015、Naharnet, July 1, 2015、NNA, July 1, 2015、Reuters, July 1, 2015、SANA, July 1, 2015、UPI, July 1, 2015などをもとに作成。

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シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ハサカ市グワイラーン地区を奪還・制圧(2015年7月1日)

ハサカ県では、SANA(7月1日付)によると、シリア軍、国防隊が、ハサカ市グワイラーン地区に侵攻していたダーイシュ(イスラーム国)のすべての拠点を殲滅し、同地区を制圧した。

ダーイシュの残党は、フムル・ヴィーラート地区、ヌシューワ地区方面に敗走したという。

一方、シリア人権監視団によると、ハサカ市南部一帯で、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)掃討を続け、シリア軍戦闘機が同地を空爆した。

これに対して、ダーイシュ側は、爆弾を積んだ車2台で自爆攻撃を行った。

SANA, July 1, 2015
SANA, July 1, 2015

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、国防隊は、シャーイル・ガス採掘所一帯、ジャズル・ガス採掘所一帯、ジャッハール・ガス採掘所一帯、柑橘農園一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(7月1日付)によると、マスアダ村、ウンム・トゥワイニー村、タドムル市一帯をシリア軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、ダーイシュ(イスラーム国)が支配地域で窃盗犯に対して「ハッド刑」を執行、住民らの前で両足を切断した。

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アレッポ県では、SANA(7月1日付)によると、アレッポ市東部の航空士官学校一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、クッルナー・シュラカー(7月2日付)によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)支配下のバーブ市、ターディフ市を空爆し、9人が死亡、15人が負傷した。

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米中央軍(CENTCOM)は、7月1日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して28回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は10回におよび、ハサカ市近郊(6回)、アイン・アラブ市近郊(2回)、タッル・アブヤド市近郊(2回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, July 1, 2015、AP, July 1, 2015、ARA News, July 1, 2015、Champress, July 1, 2015、al-Hayat, July 2, 2015、Iraqi News, July 1, 2015、Kull-na Shuraka’, July 1, 2015、July 2, 2015、al-Mada Press, July 1, 2015、Naharnet, July 1, 2015、NNA, July 1, 2015、Reuters, July 1, 2015、SANA, July 1, 2015、UPI, July 1, 2015などをもとに作成。

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