自由シリア軍南部戦線のヤルムーク軍は声明でナスィーブ国境通行所防衛の責任を負わないと発表(2015年7月9日)

自由シリア軍南部戦線に所属するヤルムーク軍は声明を出し、ヨルダン国境に位置するナスィーブ国境通行所に関して、他の武装集団が駐留しているため通行所を防衛する責任を負わない、と発表した。

声明によると、ヤルムーク軍はハウラーン法務局からヨルダン・シリア国境の緩衝地帯の防衛を任じられているだけで、この任務については引き続き遂行する、という。

Kull-na Shuraka', July 10, 2015
Kull-na Shuraka’, July 10, 2015

AFP, July 10, 2015、AP, July 10, 2015、ARA News, July 10, 2015、Champress, July 10, 2015、al-Hayat, July 11, 2015、Iraqi News, July 10, 2015、Kull-na Shuraka’, July 10, 2015、al-Mada Press, July 10, 2015、Naharnet, July 10, 2015、NNA, July 10, 2015、Reuters, July 10, 2015、SANA, July 10, 2015、UPI, July 10, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イスラエル軍がシリア領内に侵入し、シリア人避難民キャンプを破壊(2015年7月9日)

ARA News(7月9日付)は、現地の複数の活動家の話として、イスラエル軍がクナイトラ県のジャバータ・ハシャブ村一帯に侵入し、シャッハール地区と呼ばれる一帯に設営されたシリア人避難民キャンプを破壊、避難民を追放、同地の樹木を伐採した、と伝えた。

AFP, July 9, 2015、AP, July 9, 2015、ARA News, July 9, 2015、Champress, July 9, 2015、al-Hayat, July 10, 2015、Iraqi News, July 9, 2015、Kull-na Shuraka’, July 9, 2015、al-Mada Press, July 9, 2015、Naharnet, July 9, 2015、NNA, July 9, 2015、Reuters, July 9, 2015、SANA, July 9, 2015、UPI, July 9, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

UNHCRは国外に逃れたシリア人難民(避難民)の数が400人を超えたと発表(2015年7月9日)

UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)のアントニオ・グテーレス弁務官は声明を出し、2011年以降、シリアの紛争により国外に避難した難民(避難民)の数が400万人を超えたと発表した。

グテーレス国連難民高等弁務官は声明で、シリアがここ25年間にUNHCRが支援してきたなかで最大の難民発生国だとしたうえで、トルコへの新たな流入により、シリア難民の総数が401万3,000人となったと発表、「シリア紛争によって記録的な数の難民が出ている。国際社会からの支援を必要としているシリア難民は、過酷な状況下で困窮している」と訴えた。

グテーレス高等弁務官はまた、「状況が悪化することにより、欧州などをめざす難民も増えた。しかしそれを上回る数の難民がシリア周辺国にとどまっている。周辺国に避難しているシリア難民、またシリア難民を受け入れているコミュニティはすでに絶望的な危機に直面しており、これ以上の負担を強いるわけにはいかない」と述べた。

UNHCRによると、シリア難民(避難民)は、トルコに180万5,255人、レバノンに117万2,753人、ヨルダンに62万9,128人、イラクに24万9,726人、エジプトに13万2,375人、その他の北アフリカに2万4,055人が避難している。

また欧州では27万人以上が庇護申請を行い、第三国定住などで他国へ移動する人も多いという(http://www.unhcr.or.jp/html/2015/07/pr-150709.htmlなどを参照)。


AFP, July 9, 2015、AP, July 9, 2015、ARA News, July 9, 2015、Champress, July 9, 2015、al-Hayat, July 10, 2015、Iraqi News, July 9, 2015、Kull-na Shuraka’, July 9, 2015、al-Mada Press, July 9, 2015、Naharnet, July 9, 2015、NNA, July 9, 2015、Reuters, July 9, 2015、SANA, July 9, 2015、UPI, July 9, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるタドムル市(パルミラ遺跡)への進軍を開始(2015年7月9日)

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にあるタドムル市およびその周辺地域を空爆、国防隊、バアス大隊、部族民兵とともにダーイシュと交戦した。

これに関して、シリア・アラブ・テレビ(7月9日付)は、「ダーイシュのテロリストを追撃し、タドムル市を浄化する」ための地上・航空軍事作戦が開始され、タドムル市方面の複数カ所を軍が制圧したと伝えた。

一方、シリア人権監視団は、シリア軍がタドムル市から約5キロの地点にまで迫り、ダーイシュと激しく交戦、「タドムル市にいつでも突入可能で、シリア軍と同市を隔てるのは砂漠地帯だけ」だと発表した。

他方、SANA(7月9日付)によると、シリア軍がタドムル市郊外の自動車教習学校一帯でダーイシュ(イスラーム国)と交戦、同地を制圧した。

またこれに先立ち、シリア軍戦闘機が、タドムル市内および同市郊外のダーイシュ拠点を空爆し、複数の戦闘員を殺傷した。

タドムル市一帯以外でも、シリア軍は、シャーイル・ガス採掘所一帯、タドムリーヤ村、ウンム・タバービール村、ジバーブ・ハマド村、ヒブラ村、ウンム・リーシュ村を空爆、柑橘農園郊外のSyriatel、農業改革機構支部一帯でダーイシュを追撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊が、有志連合の空爆による援護を受け、アイン・イーサー市に潜入しようとしたダーイシュ(イスラーム国)を撃退した。

また、クッルナー・シュラカー(7月9日付)によると、イスラーム国はハサカ市南部のパノラマ交差点のシリア軍検問所を爆弾を積んだ車による自爆攻撃などで襲撃し、シリア軍、国防隊と交戦、同交差点や運輸局を制圧した。

一方、ハサカ県では、SANA(7月9日付)によると、ハサカ市南部のファンダキーヤ学校周辺、パノラマ交差点一帯、運輸局一帯をシリア軍が空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またハサカ市南東部のマジュバル・ザフティー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

シリア人権監視団は、スイスの国営テレビSRFが死亡したと報じた元キック・ボクシングの世界王者でアルバニア系ドイツ人のヴァルデト・ガシ氏(29歳)の消息に関して、6月末にダーイシュ(イスラーム国)支配地域から逃走を試みたが、ダーイシュに拘束され、アレッポ県マンビジュ市の刑務所に拘置されたと発表した。

ガシ氏は家族とともにシリアに入り、ジハード主義武装集団に参加していたとされる。

ロイター通信(7月7日付)などが伝えた。

**

シャーム自由人イスラーム運動は声明を出し、サルミーン市近郊のナイラブ村でダーイシュ(イスラーム国)の細胞を摘発した、と発表した。

**

米中央軍(CENTCOM)は、7月9日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して31回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は15回におよび、ハサカ市近郊(7回)、アレッポ市近郊(1回)、ラッカ市近郊(2回)、アイン・イーサー市(ラッカ県)近郊(1回)、アイン・アラブ市近郊(1回)、タッル・アブヤド市近郊(3回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, July 9, 2015、AP, July 9, 2015、ARA News, July 9, 2015、Champress, July 9, 2015、al-Hayat, July 10, 2015、Iraqi News, July 9, 2015、Kull-na Shuraka’, July 9, 2015、July 10, 2015、al-Mada Press, July 9, 2015、Naharnet, July 9, 2015、NNA, July 9, 2015、Reuters, July 9, 2015、SANA, July 9, 2015、UPI, July 9, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍がアレッポ市北東部を「樽爆弾」で攻撃し、子供4人を含む15人が死亡(2015年7月9日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市北東部のカラム・ベク地区(反体制派支配地域)の建物を、シリア軍が「樽爆弾」で攻撃し、子供4人を含む15人が死亡した。

攻撃はタラーウィーフの礼拝の最中に行われ、死亡した子供はいずれも10歳以下の幼児だという。

一方、アレッポ市西部のマイダーン地区(シリア政府支配地域)では、反体制武装集団が砲撃を加え、子供1人を含む4人が死亡、20人が負傷した。

また、アレッポ市西部の科学研究センター施設一帯で、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員が、ヌールッディーン・ザンキー運動、イスラーム自由旅団、山地の鷹旅団と交戦し、シリア軍戦闘機が同地を攻撃した。

シリア軍はこのほかにも、ブライジュ村一帯を「樽爆弾」などで空爆、同村一帯、ハンダラート・キャンプ一帯、バーシュカウィー村、アレッポ市ジャムイーヤート・ザフラー地区(裁判所、大使徒モスク一帯)などでジハード主義武装集団と交戦した。

またアブー・アマーラ大隊が、アレッポ市ティシュリーン通りで空軍情報部付士官のイブラーヒーム・クワイファーティーヤ大尉を爆殺したと発表した。

他方、SANA(7月9日付)によると、ラトヤーン村、フライターン市、カフルハムラ村、マンスーラ村、バルダ村、カフルウバイド村、アドナーニーヤ村、アレッポ市ラームーサ地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

さらに、クッルナー・シュラカー(7月10日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線が、ダーラト・イッザ市にある地元活動家らが運営する救援センターを襲撃、同センターを接収した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がマアーッラト・ナアサーン村を空爆した。

クッルナー・シュラカー(7月9日付)によると、この空爆で、シリア軍戦闘機は燃料販売所を攻撃・破壊し、5人が死亡、30人が負傷したという。

一方、SANA(7月9日付)によると、バラーギースィー村、カフルナブル市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ヒムス県では、シリア人権監視団によると、ジハード主義武装集団がマリーミーン村一帯を砲撃した。

一方、SANA(7月9日付)によると、ラスタン市郊外、タッルドゥー市、カフルラーハー市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス県では、シリア人権監視団によると、タダームン区でシリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(7月9日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(7月9日付)、シリア人権監視団によると、ザバダーニー市カルアト・ザフラー一帯で、ジハード主義武装集団および地元の武装集団が、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員と交戦、またシリア軍は同市複数カ所を「樽爆弾」14発、地対地ミサイル14発以上で空爆・砲撃した。

またシリア人権監視団によると、バラダー渓谷でシリア軍とジハード主義武装集団が交戦する一方、シリア軍がマダーヤー町、ブルダーン村一帯を「樽爆弾」などで空爆した。

一方、SANA(7月9日付)によると、ナシャービーヤ町、ザマルカー町、マルジュ・スルターン村、アルバイン市、タッル・クルディー町農場地帯、ドゥーマー市一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、イスラーム軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、ザバダーニー市を空爆、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ジーザ町、キヒール村、インヒル市、ジャースィム市、ヤードゥーダ村、ウンム・マヤーズィン町、タファス市、サイダー町、ダルアー市各所をシリア軍が「樽爆弾」などで空爆・砲撃した。

一方、SANA(7月9日付)によると、ヒルバト・ガザーラ町、ヒルバト・ガザーラ町・ダルアー市間街道、ジーザ町・ムサイフラ町街道、ラフム村、ウンム・マヤーズィン町、ヌアイマ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、シリア人権監視団によると、シリア軍とシャーム自由人イスラーム運動が捕虜交換を行い、シリア軍側が女性40人以上を釈放、シャーム自由人イスラーム運動はシリア軍兵士の遺体11体を引き渡した。

**

クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、ウーファーニヤー村およびその周辺をシリア軍が砲撃した。

一方、SANA(7月9日付)によると、ハムル丘、タルジャナ村、ジャバーター・ハシャブ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

**

ハマー県では、SANA(7月9日付)によると、アトシャーン村、フワイジャ村、ラターミナ町周辺、ハウワーシュ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, July 9, 2015、AP, July 9, 2015、ARA News, July 9, 2015、Champress, July 9, 2015、al-Durar al-Shamiya, July 9, 2015、al-Hayat, July 10, 2015、July 11, 2015、Iraqi News, July 9, 2015、Kull-na Shuraka’, July 9, 2015、July 10, 2015、al-Mada Press, July 9, 2015、Naharnet, July 9, 2015、NNA, July 9, 2015、Reuters, July 9, 2015、SANA, July 9, 2015、UPI, July 9, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.