アレン米退役大将「シリアのクルド人が分離独立した政体を持つことを支持するとは思っていないし、支持することもない」(2015年7月14日)

イラクとシリアでダーイシュ(イスラーム国)殲滅に向けた有志連合を指揮するジョン・アレン退役大将は、ワシントンDCのシンクタンクで、シリア情勢に関して「シリアのクルド人が分離独立した政体を持つことを支持するとは思っていないし、支持することもない」と述べた。

アレン退役大将は「ダーイシュ(イスラーム国)を打ち負かすことができるパートナーが占領軍にならないことが重要だ」と述べた。

AFP(7月15日付)などが伝えた。

AFP, July 15, 2015、AP, July 15, 2015、ARA News, July 15, 2015、Champress, July 15, 2015、al-Hayat, July 16, 2015、Iraqi News, July 15, 2015、Kull-na Shuraka’, July 15, 2015、al-Mada Press, July 15, 2015、Naharnet, July 15, 2015、NNA, July 15, 2015、Reuters, July 15, 2015、SANA, July 15, 2015、UPI, July 15, 2015などをもとに作成。

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自由シリア軍南部戦線代表がヨルダンでデミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表と会談(2015年7月14日)

自由シリア軍南部戦線のイサーム・ライイス報道官は、ヨルダンの首都アンマンで、ダルアー県およびヨルダン国境地帯を支配下に置く複数の武装集団の司令官がスタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表と会談した、と発表した。

ライイス報道官によると、会談で反体制武装集団側は、移行期に関する計画やヴィジョンを明示、そのなかでアサド大統領の排除を求めたという。

『ハヤート』(7月15日付)などが伝えた。

AFP, July 14, 2015、AP, July 14, 2015、ARA News, July 14, 2015、Champress, July 14, 2015、al-Hayat, July 15, 2015、Iraqi News, July 14, 2015、Kull-na Shuraka’, July 14, 2015、al-Mada Press, July 14, 2015、Naharnet, July 14, 2015、NNA, July 14, 2015、Reuters, July 14, 2015、SANA, July 14, 2015、UPI, July 14, 2015などをもとに作成。

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ハマー県で有志連合と思われる戦闘機がシリア軍検問所を誤爆、ハサカ県への爆撃でダーイシュ(イスラーム国)幹部2人が死亡(2015年7月14日)

ハマー県では、ドゥラル・シャーミーヤ(7月14日付)によると、所属不明の戦闘機が、イスリヤー村近郊のシリア軍検問所を空爆し、軍用車輌4輌が破壊され、多数のシリア軍兵士が死傷した。

空爆は、有志連合による誤爆と見られ、シリア軍が同地一帯の検問所3カ所から撤退し、軍人・民間人の通行を禁止したのを受けて行われたという。

一方、SANA(7月14日付)によると、ラフラーハ村、アルカーナ村、サルハー村、ラフジャーン村、ウンム・マイヤール村、シャイフ・ヒラール村一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、県内各所への戦闘機(有志連合かシリア軍かは明言せず)の空爆で、ダーイシュ(イスラーム国)の幹部アブー・ウサーマ・イラーキー氏とウマル・ラフダーン氏が死亡した。

イラーキー氏はダーイシュ・バラカ州(ハサカ県のこと)の幹部の一人で、「2011年末にイラクからシリアに入ったもっとも著名なジハード主義司令官」で、2013年4月のにダーイシュとシャームの民のヌスラ戦線の分裂に際して主導的な役割を担ったという。

一方、ラフダーン氏(ダイル・ザウル県出身)は、ダーイシュ・ハイル州(ダイル・ザウル県のこと)の前のワーリー(統治者)で、2014年のダイル・ザウル県への勢力拡大を主導し、ワーリーを務めた。

だがその後、ハイル州の幹部どうしの対立が生じ、ワーリーはムハージリーン(外国人)でなければならないとの方針が採られると、イラク領内へと異動となった。

Kull-na Shuraka', July 14, 2015
Kull-na Shuraka’, July 14, 2015

他方、クッルナー・シュラカー(7月15日付)によると、有志連合の空爆による援護を受けた西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊がダーイシュ(イスラーム国)との戦闘の末、ハサカ市南部のジスル・アブヤド地区周辺、バス運転教習学校一帯を制圧した。

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同じく、ハサカ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にある東ヌシューワ地区を空爆、またダーウーディーヤ地区、ズフール地区、アフダース刑務所一帯を砲撃した。

なお、ダーイシュはダイル・ザウル県からシリア軍戦闘員100人を援軍としてハサカ市方面に派遣したという。

一方、SANA(7月14日付)によると、シリア軍がハサカ市ズフール地区郊外でダーイシュ(イスラーム国)の車輌2台を破壊した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、有志連合がダーイシュ(イスラーム国)の支配下にある第17師団基地およびその周辺を空爆した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、タドムル市周辺で、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、ヒムス県では、SANA(7月14日付)によると、柑橘農園一帯、タドムル市とワーディー・アブヤド・ダム一帯を結ぶ三角地帯西部などで、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがダーイシュ(イスラーム国)の主要拠点の一つバーブ市とカッバースィーン村を空爆し、17人が死傷した。

一方、SANA(7月14日付)によると、アレッポ市東部の航空士官学校一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、イスラーム軍はインターネットを通じて声明を出し、ダマスカス郊外県東カラムーン地方で活動するダーイシュ(イスラーム国)の司令官の一人シャーディー・ディヤーブ氏がダーイシュを離反し、イスラーム軍に参加したと発表した。

「ハワーリジュ派どもの体系的な腐敗を目にした」ことが離反の理由だったという。

また、『ハヤート』(7月14日付)によると、ダーイシュを名乗る集団が、バラダー渓谷で、男性1人を「ハッド刑」に処した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団が、アル=カーイダ系のシャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団と県南部で交戦した。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)によって包囲されているダイル・ザウル航空基地周辺を3度にわたって空爆した。

一方、SANA(7月14日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル市東部一帯を空爆し、ダーイシュ(イスラーム国)の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

他方、ダイル・ザウル県では、ダーイシュ(イスラーム国)ハイル州広報局が、マヤーディーン市の遺跡の前で男性4人を銃殺処刑する映像をインターネット上で公開した。

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スワイダー県では、SANA(7月14日付)によると、ファーラ丘(ジュナイニーヤ村近郊)で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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米中央軍(CENTCOM)は、7月14日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して33回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は17回におよび、ハサカ市近郊(6回)、アレッポ市近郊(1回)、ダイル・ザウル市近郊(1回)、アイン・アラブ市近郊(1回)、タッル・アブヤド市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, July 14, 2015、AP, July 14, 2015、ARA News, July 14, 2015、July 15, 2015、Champress, July 14, 2015、al-Durar al-Shamiya, July 15, 2015、al-Hayat, July 15, 2015、Iraqi News, July 14, 2015、Kull-na Shuraka’, July 14, 2015、July 15, 2015、al-Mada Press, July 14, 2015、Naharnet, July 14, 2015、NNA, July 14, 2015、Reuters, July 14, 2015、SANA, July 14, 2015、UPI, July 14, 2015などをもとに作成。

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イドリブ県でシャーム自由人イスラーム戦線、ヌスラ戦線を狙った「テロ」相次ぐ(2015年7月14日)

イドリブ県では、SNN(7月13日付)によると、アブー・タルハ村にあるシャーム自由人イスラーム戦線所属のアブー・タルハ・アンサーリー大隊本部で、自爆ベルトを着用した男性2人が自爆し、アミールの一人アブー・アブドゥッラフマーン・サルキーン氏が7人が死亡した。

またシリア人権監視団によると、サルマダー市・アウラム・ジャウズ村間の街道で、救援団体の職員5人が失踪した。

シリア人権監視団は、複数の活動家の話として、ジハード主義武装集団が彼らを拉致した可能性が高いと発表した。

なお、クッルナー・シュラカー(7月14日付)によると、13日深夜には、サルキーン市にあるシャームの民のヌスラ戦線の本部に何ものかが爆弾を仕掛け爆破した。

死傷者はなかったという。

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同じくイドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがマルイヤーン村、ラーミー村、アルナバ村、ナビー・アイユーブ高地一帯、ファッティーラ村を空爆し、子供2人と女性3人を含む11人が死亡した。

一方、SANA(7月14日付)によると、ウンム・ジャッリーン村、カンスフラ村、アルナバ村、砂糖工場一帯、マアッル・シャムシャーン村、マクラア村、バシーリーヤ村、ジャンアト・クラー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、クッルナー・シュラカー(7月14日付)によると、反体制武装集団がダイル・ハビーヤ村・ハーン・シャイフ・キャンプ郊外農場地帯を結ぶ街道上のシリア軍検問所を襲撃し、シリア軍兵士・国防隊隊員15人を殺害し、同検問所を制圧した。

またザバダーニー市では、シリア軍(第4師団)、ヒズブッラー戦闘員が反体制武装集団との交戦を続けた。

東グータ統一軍事司令部所属のラフマーン軍団は、アルバイーン市で新規戦闘員の教練コース修了式を行った。

一方、SANA(7月14日付)によると、アイン・タルマー村、ザマルカー町、アルバイン市、バイト・サワー村農場地帯、マガル・ミール村、ダイル・ハビーヤ村、ハーン・シャイフ・キャンプ郊外農場地帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、イスラーム軍、アジュナード・シャーム・イスラーム連合、シャームの民のヌスラ戦線の外国人戦闘員らを殺傷、拠点・装備を破壊した。

またザバダーニー市では、シリア軍、レバノンのレジスタンス(ヒズブッラー戦闘員)が、反体制武装集団と交戦を続けた。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、アレッポ市北部のシャイハーン交差点回廊地区、ライラムーン地区、ハーリディーヤ地区で、アレッポ・ファトフ作戦司令室がシリア軍、国防隊と交戦した。

アレッポ・ファトフ作戦司令室所属の第16師団広報局によると、同師団はライラムーン地区一帯に進軍しようとしたシリア軍部隊と交戦、これを撃退した。

一方、SANA(7月14日付)によると、シャーミル村、フライターン市、マッラーン村、ハルダトニーン村、アナダーン市、マンスーラ村、カフルダーイル村、カフルハムラ村、ハーン・アサル村、ジュッブ・サファー村、ラスム・ハルマル村、ラドワーニーヤ村、アレッポ市ライラムーン地区、シャイフ・サイード地区、ラーシディーン地区、バーブ・ハディード地区、カースティールー地区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍ヘリコプターがラターミナ町を空爆、マジュバル検問所一帯などでジハード主義武装集団と交戦、武装集団司令官1人を含む3人が死亡した。

一方、SANA(7月14日付)によると、ラターミナ町をシリア軍が空爆し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、カフルシャムス町近郊で、シャームの民のヌスラ戦線などからなるジハード主義武装集団が、シリア軍、国防隊と交戦した。

一方、SANA(7月14日付)によると、カフルシャムス町、マスミヤ町、アトマーン村、ナイーマ、ダルアー市難民キャンプ地区、靴工場一帯で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(7月14日付)によると、タルビーサ市東部、ラスタン市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(7月14日付)によると、シリア軍がカトフ・ルンマーン、ヌーバ山、シャラフ村、カフルダブナー村などを空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, July 14, 2015、AP, July 14, 2015、ARA News, July 14, 2015、Champress, July 14, 2015、al-Hayat, July 15, 2015、Iraqi News, July 14, 2015、Kull-na Shuraka’, July 14, 2015、al-Mada Press, July 14, 2015、Naharnet, July 14, 2015、NNA, July 14, 2015、Reuters, July 14, 2015、SANA, July 14, 2015、SNN, July 14, 2015、UPI, July 14, 2015などをもとに作成。

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アサド大統領は、イランの核開発プログラムをめぐるP5+1との合意を受け、イラン政府に祝電(2015年7月14日)

アサド大統領は、イランのアリー・ハーメネイー最高指導者とハサン・ロウハーニー大統領に祝電を送り、核開発プログラムをめぐる「P5+1」との合意(14日)を「歴史的成果」と賞賛し、祝意を表明した。

SANA(7月14日付)が伝えた。

AFP, July 14, 2015、AP, July 14, 2015、ARA News, July 14, 2015、Champress, July 14, 2015、al-Hayat, July 15, 2015、Iraqi News, July 14, 2015、Kull-na Shuraka’, July 14, 2015、al-Mada Press, July 14, 2015、Naharnet, July 14, 2015、NNA, July 14, 2015、Reuters, July 14, 2015、SANA, July 14, 2015、UPI, July 14, 2015などをもとに作成。

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廃墟となったヒムス市の教会で倒壊後初めての結婚式(2015年7月14日)

フェイスブックのページ「私たちのハミーディーヤ地区について簡単に」(https://www.facebook.com/Al.Hamidiya.Community)は、ヒムス県ハミーディーヤ地区にある聖ギルギス教会で、倒壊後初めての結婚式が行われたと発表し、その写真を掲載した。image002  

AFP, July 14, 2015、AP, July 14, 2015、ARA News, July 14, 2015、Champress, July 14, 2015、al-Hayat, July 15, 2015、Iraqi News, July 14, 2015、Kull-na Shuraka’, July 14, 2015、al-Mada Press, July 14, 2015、Naharnet, July 14, 2015、NNA, July 14, 2015、Reuters, July 14, 2015、SANA, July 14, 2015、UPI, July 14, 2015などをもとに作成。

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反体制活動家のミシェル・キールー氏「私がなぜ、シリア国民連合の間違いの責任をとらなければならないのか?」(2015年7月14日)

シリア民主主義者連合代表を務める反体制活動家のミシェル・キールー氏(駐フランス)は、反体制活動家が撮影したビデオ映像(https://youtu.be/FWJh3o2owJw)のなかで、シリア国民に謝罪するとともに、シリア革命反体制勢力国民連立が明確な基準と条件に従って新代表を選ぶことができなければ、15日以内に脱会すると述べた。

ANA Press(https://twitter.com/ana_feed)などがインターネット上に公開した映像で、キールー氏は「シリア革命反体制勢力国民連立は、シリア危機を解決するためではなく、それを運営するために結成された。連立は誰を代表にするかでコンセンサスに達したことなど今日まで一度もない…。これまで通り、連立代表の選挙で合意がなされることはないだろう」と酷評した。

また「連立は実効的な政治勢力でもなければ、国民的な勢力でもない。あらゆる努力、計画、提案は失敗した。つまるところ、私がなぜ、こうした間違いの責任をとらなければならないのか? 私はこれうした間違いに反対してきた。私が間違った訳ではなのに、私の尊厳にまで悪影響を及ぼしている」と述べた。

そのうえで「私は国民に忠誠を誓っている。本当にシリア国民に謝罪した。なぜなら、私は国民のためにならない組織に参加してしまったからだ」と付言した。

ANA Press, July 14, 2015
ANA Press, July 14, 2015

AFP, July 14, 2015、AP, July 14, 2015、ARA News, July 14, 2015、Champress, July 14, 2015、al-Hayat, July 15, 2015、Iraqi News, July 14, 2015、Kull-na Shuraka’, July 14, 2015、al-Mada Press, July 14, 2015、Naharnet, July 14, 2015、NNA, July 14, 2015、Reuters, July 14, 2015、SANA, July 14, 2015、UPI, July 14, 2015などをもとに作成。

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