ハサカ市でシリア軍によるダーイシュ(イスラーム国)掃討続く(2015年7月3日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ハサカ市ヌシューワ地区周辺でシリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)の追撃を続け交戦、シリア軍が同地一帯および市南部一帯を空爆・砲撃した。

ARA News(7月3日付)によると、シリア軍は西ヌシューワ地区などのダーイシュ拠点に対して集中的に空爆を加えた。

また西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊もハサカ市南西部郊外で、ダーイシュと交戦した。

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ハマー県では、SANA(7月3日付)によると、ラダーク村、ラハーヤー村、フナイフィース村、アイドゥーン村、イッズッディーン村で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(7月3日付)によると、ムシャイリファ村、ヒブラ村、シャーイル・ガス採掘所一帯、ウンク・ハワー村、マクサル・ヒサーン村などで、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、ARA News(7月3日付)によると、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のユーフラテスの火山合同作戦司令室は、アイン・アラブ市南部のダーリー・ハサン村、タッル・ウスードゥー・ラアス・アイン村からダーイシュ(イスラーム国)を掃討し、同地一帯を制圧した。

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スワイダー県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が撃った迫撃砲弾複数発がハクフ村に着弾した。

また、ブサイナ丘一帯で、シリア軍がジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(7月3日付)によると、ブサイナ丘で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

また、シャカー村東部の道路で走行中の車を狙って「テロリスト」が仕掛け爆弾を爆破するなどして攻撃し、乗っていた2人が死亡、多数が負傷した。

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米国防総省のジェフ・デイヴィス報道官は、6月16日に有志連合がハサカ県ハッダーディー市に対して行った空爆で、ダーイシュ(イスラーム国)の兵站部門の幹部ターリク・ブン・ターヒル・アウニー・ハラズィー氏が死亡したことを確認した、と発表した。

AFP(7月3日付)が伝えた。

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米中央軍(CENTCOM)は、7月3日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して23回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は14回におよび、ハサカ市近郊(6回)、アレッポ市近郊(4回)、アイン・アラブ市近郊(3回)、タッル・アブヤド市近郊(1回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, July 3, 2015、AP, July 3, 2015、ARA News, July 3, 2015、Champress, July 3, 2015、al-Hayat, July 4, 2015、Iraqi News, July 3, 2015、Kull-na Shuraka’, July 3, 2015、al-Mada Press, July 3, 2015、Naharnet, July 3, 2015、NNA, July 3, 2015、Reuters, July 3, 2015、SANA, July 3, 2015、UPI, July 3, 2015などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アル=カーイダ系のヌスラ戦線などからなる合同作戦司令室がアレッポ市西部の科学技術センター施設を制圧(2015年7月3日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(7月3日付)によると、アレッポ・ファトフ作戦司令室がアレッポ市ハラブ・ジャディーダ地区の科学研究センター施設とラーシディーン地区北部一帯をシリア軍との戦闘の末に制圧した。

これに関して、ARA News(7月3日付)は、アンサール・シャリーア作戦司令室が科学研究センター施設を完全制圧したと伝えた。

またシリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線などが新たに結成したアンサール・シャリーア作戦司令室が、ザフラー協会地区のシリア軍施設の一部を制圧するとともに、同地一帯でシリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員と交戦、これに対してシリア軍はアアザーズ市一帯に対して空爆を行った。

一連の戦闘で、反体制武装集団戦闘員35人が死亡、シリア軍側も数十人が死傷、また民間人も5人死亡した。

Kull-na Shuraka', July 3, 2015
Kull-na Shuraka’, July 3, 2015

一方、SANA(7月3日付)によると、ハリーサ村、ジャブール村、ダイル・ハーフィル市、タッル・アラム村、アレッポ市東部郊外、マスカナ市、ブライジュ村、科学研究センター一帯などで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ザバダーニー市東部入り口一帯で、シリア軍、ヒズブッラー戦闘員が反体制武装集団と交戦した。

戦闘は、反体制武装集団が「革命家の火山」作戦と銘打って、同市東部のシリア軍検問所(シャッラーフ検問所)を攻撃し、兵士5人を殺害したことをきっかけに激化し、シリア軍が同地を20回以上にわたり空爆し、「樽爆弾」46発を投下、反体制武装集団戦闘員3人が死亡した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(7月3日付)は、「革命家部隊」がザバダーニー市周辺のシリア軍検問所4カ所を制圧、またシャッラーフ検問所ではヒズブッラー戦闘員15人を殲滅したと報じた。

一方、SANA(7月3日付)によると、ザバダーニー市一帯の「テロ組織」拠点をシリア軍が空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

またハーン・シャイフ・キャンプ一帯、ハムーリーヤ市、バイト・サワー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

このほか、SANAによると、「テロリスト」がタッル市の大モスクに爆弾を仕掛けて爆破し、モスクのイマーム、スライマーン・アファンディー氏が死亡した。

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ダマスカス県では、SANA(7月3日付)によると、ジャウバル区で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、『ハヤート』(7月4日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動などからなるファトフ軍がガーブ平原のシャリーア村を完全制圧した。

一方、SANA(7月3日付)によると、カフルズィーター市、ラターミナ町、カブル・フィッダ村、カストゥーン村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダルアー市、アトマーン村、ヌアイマ村、ヤードゥーダ村、ジャビーブ村に「樽爆弾」などを投下した。

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イドリブ県では、SANA(7月3日付)によると、マジャース村、アブー・ズフール町、イフスィム町をシリア軍が空爆し、ファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(7月3日付)によると、サルマー町、ムライジュ村、カフラタ村、ブーズ・ヒルバ村、ドゥワイラカ村、ナージヤ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、海岸自由人旅団、スルターン・アブドゥルハミード旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、SANA(7月3日付)によると、ラスタン市、ダイル・フール村、ウンム・リーシュ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(7月3日付)によると、ダルアー市、タファスアトマーン村、タファス市北部、ビータール農場で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線、イスラーム・ムサンナー運動の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(7月3日付)によると、マスハラ丘南東部で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, July 3, 2015、AP, July 3, 2015、ARA News, July 3, 2015、Champress, July 3, 2015、al-Durar al-Shamiya, July 3, 2015、al-Hayat, July 4, 2015、Iraqi News, July 3, 2015、Kull-na Shuraka’, July 3, 2015、al-Mada Press, July 3, 2015、Naharnet, July 3, 2015、NNA, July 3, 2015、Reuters, July 3, 2015、SANA, July 3, 2015、UPI, July 3, 2015などをもとに作成。

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トルコ軍が地上部隊の約半分の兵力をシリア国境地帯に結集、「緩衝地帯」が目的か(2015年7月3日)

『ハヤート』(7月4日付)は、アレッポ県北部での戦闘激化を受け、トルコ軍が「困難な特殊任務以外に投入されることがないエリート部隊1個師団を含む地上部隊の約半分の兵力を対シリア国境地帯に派遣していると伝え、トルコ政府が国境地帯に「緩衝地帯」を設置しようとしているとの見方を示した。

この「緩衝地帯」は、ユーフラテス川西部のジャラーブルス市(トルコ側はカルカムシュ市)からアアザーズ市北部のバーブ・サラーマ国境通行所(トルコ側はキリス市)に至る全長約110キロ、幅30キロのアレッポ県北部一帯を想定しており、ダーイシュ(イスラーム国)とクルド人戦闘員の侵入を抑止することが目的だという。

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トルコのアフメト・ダウトオール首相は、「我々はトルコの安全保障を脅かす存在を国境地帯に望んでいない。しかし、我々はトルコとアレッポをつなぐ通路が閉鎖されることを望んでいない。なぜなら、閉鎖すれば、数十万の人々が飢えるか、トルコに難民として押し寄せるからだ」と述べた。

そのうえで、「トルコは国境防衛のため、対シリア国境において必要な治安対策を講じてきた…。トルコが安全保障上の脅威、ないしはトルコの治安を安全保障を脅かすような事態が生じたら、明日まで待つことはない」と強調した。

しかし、ダウトオール首相は「トルコが明日、ないしは近い将来にシリアに介入するなどと期待するのは無駄だ。こうした期待は予測以外の何ものでもない…一方的な軍事介入は提案されていない…。我々は冒険はしない。国民には安心してもらいたい」と述べた。

『ハヤート』(7月4日付、7月5日付)が伝えた。

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トルコのアフメト・ダウトオール首相は、「レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の子飼いで側近」(『ハヤート』(7月4日付)のヴェジュディ・キョニュル氏を国防大臣に任命した。

AFP, July 3, 2015、AP, July 3, 2015、ARA News, July 3, 2015、Champress, July 3, 2015、al-Hayat, July 4, 2015、July 5, 2015、Iraqi News, July 3, 2015、Kull-na Shuraka’, July 3, 2015、al-Mada Press, July 3, 2015、Naharnet, July 3, 2015、NNA, July 3, 2015、Reuters, July 3, 2015、SANA, July 3, 2015、UPI, July 3, 2015などをもとに作成。

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シリア・クルド国民評議会がシリア・クルド・イェキーティー党書記長を事務局長に選出、シリア・クルド進歩民主党はメンバー資格の凍結を発表(2015年7月3日)

クッルナー・シュラカー(7月3日付)によると、シリア・クルド国民評議会(シリア革命反体制勢力国民連立所属)は、ハサカ県カーミシュリー市で事務局選挙を行い、シリア・クルド・イェキーティー党のイブラーヒーム・バッルー書記長を事務局長に選出した。

また、シリア・クルド民主統一党(イェキーティー)(ムフイーッディーン・シャイフ・アーリー派)のファスラ・ユースフ氏、シリア・クルド民主党(パールティー)(ナスルッディーン・イブラーヒーム派)のアフマド・サイヌー氏、クルディスタン学生連合のハッジャール・アフマド氏、無所属のハリール・フサーム氏が事務局メンバーに選出された。

なお、アブドゥルハミード・ダルウィーシュ氏が書記長を務めるシリア・クルド進歩民主党は選挙に先立って、評議会のメンバー資格を凍結した。

AFP, July 3, 2015、AP, July 3, 2015、ARA News, July 3, 2015、Champress, July 3, 2015、al-Hayat, July 4, 2015、Iraqi News, July 3, 2015、Kull-na Shuraka’, July 3, 2015、al-Mada Press, July 3, 2015、Naharnet, July 3, 2015、NNA, July 3, 2015、Reuters, July 3, 2015、SANA, July 3, 2015、UPI, July 3, 2015などをもとに作成。

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