シリア軍、YPGがハサカ市などでダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を続ける(2015年7月24日)

いどハサカ県では、シリア人権監視団によると、ハサカ市西ヌシューワ地区で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とサナーディード軍が、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、シリア軍もヌシューワ地区の小児病院一帯を「樽爆弾」で空爆、ダーイシュ戦闘員1人が死亡した。

シリア軍はまた、国防隊とともに、グワイラーン地区西部、ズフール地区でダーイシュを交戦した。

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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、タドムル市一帯およびシューマリーヤ山一帯で、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。

一方、SANA(7月24日付)によると、タドムル市内や同市南部郊外の採石場一帯のダーイシュ(イスラーム国)拠点をシリア軍が空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、柑橘農園、マースィク山、シュフーフ村、ウンム・サフリージュ村、シャンダーヒーヤ村、スフナ市、ジバーブ・ハマド村、カディーム村、ラスム・サブア村などでダーイシュを攻撃し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラッカ県では、シリア人権監視団によると、ハサカ県での空爆(シリア軍によるものか、有志連合によるものか不明)で死亡したアラビア半島出身のダーイシュ(イスラーム国)戦闘員の遺体7体がラッカ市内の病院に搬送された。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シャーム自由人イスラーム運動が、ハーリム市とサルキーン市の間に位置するイスカート村を拠点とするジハード主義武装集団の本部に突入し、ダーイシュ(イスラーム国)を支持する同武装集団のメンバー複数を逮捕した。

これに関して、クッルナー・シュラカー(7月25日付)は、シャーム自由人イスラーム運動とシャームの民のヌスラ戦線の合同部隊がサルキーン市郊外で、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓っているとされるズー・ファッカール大隊の拠点複数カ所を急襲し、同大隊と交戦、メンバーを逮捕したと伝えた。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、ダマスカス南部司法局が、ダーイシュ(イスラーム国)の治安機関メンバーとされる男性2人に対して、使徒シャーム旅団のメンバー2人を殺害し、ヤルダー市に爆弾を仕掛けた車を潜入させた罪で死刑判決を下した。

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スワイダー県では、SANA(7月24日付)によると、シリア軍、国防隊が、ブサイナ丘に進軍しようとしたダーイシュ(イスラーム国)を撃退した。

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アレッポ県では、SANA(7月24日付)によると、ジャディーダ村からアレッポ市東部の航空士官学校に向かって「テロリスト」が掘削していた全長140メートルの地下トンネルをシリア軍が発見し、これを破壊した。

AFP, July 24, 2015、AP, July 24, 2015、ARA News, July 24, 2015、Champress, July 24, 2015、al-Hayat, July 25, 2015、Iraqi News, July 24, 2015、Kull-na Shuraka’, July 24, 2015、July 25, 2015、al-Mada Press, July 24, 2015、Naharnet, July 24, 2015、NNA, July 24, 2015、Reuters, July 24, 2015、SANA, July 24, 2015、UPI, July 24, 2015などをもとに作成。

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ザバダーニー市地元評議会がシャーム自由人イスラーム運動に住民退避に向けたシリア軍との交渉を付託(2015年7月24日)

クッルナー・シュラカー(7月24日付)は、ダマスカス郊外県ザバダーニー市で籠城を続けるザバダーニー市地元評議会(ムハンマド・アリー・ダルサーニー議長)が22日付で、シャーム自由人イスラーム運動に、住民の避難に関するシリア軍との交渉を付託したと報じた。

付託に関する文書によると、市内には住民約1,000世帯がとどまっており、彼らの市外への避難が、国連を介してシリア政府とアル=カーイダ系のシャーム自由人イスラーム運動との間で行われることになる。

シリア人権監視団によると、シリア軍第4師団、ヒズブッラー戦闘員がザバダーニー市一帯で、ジハード主義武装集団や地元の武装集団と交戦、シリア軍が同市各所を地対地ミサイルなどで攻撃した。

シリア軍はまた同市各所を戦闘機で4回にわたり空爆するとともに、ヘリコプターから「樽爆弾」4発を投下した。

またナブク市東部でも、シリア軍、国防隊がジハード主義武装集団と交戦した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、ダルアー市内でのシリア軍、国防隊との戦闘で、自由シリア軍南部戦線を構成する武装集団のうちの「師団司令官1人、離反した大佐1人、二つの大隊の司令官2人、二つの部隊の司令官2人」が戦死した。

一方、SANA(7月24日付)によると、シリア軍がダルアー市内に潜入しようとしたシャームの民のヌスラ戦線、イスラーム・ムサンナー運動の戦闘員を撃退、複数の戦闘員を殲滅した。

シリア軍はまた、ヌアイマ村、ビータール農場、タファス市を攻撃し、ヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアレッポ市マイサル地区を「樽爆弾」で攻撃し、女性1人と子供3人が死亡した。

シリア軍はまた、マーリア市を砲撃した。

これに対して、シャームの民のヌスラ戦線などジハード主義武装集団は、シリア政府支配下にあるヌッブル市、ザフラー町、さらにはナイラブ航空基地内のシリア軍拠点を手製の迫撃砲などで攻撃した。

一方、SANA(7月24日付)によると、アレッポ市西部の科学研究センター一帯、ライラムーン地区、バニー・ザイド地区、ハーリディーヤ地区、カルム・タッラーブ地区、アターリブ市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、カフル・ムーサー村をシリア軍が空爆し、子供1人を含む5人が死亡した。

シリア軍はまた、アリーハー市各所を3回にわたって空爆し、13人が負傷した。

これに対して、ファトフ軍は、シリア政府支配下にあるカファルヤー町、フーア市周辺で、シリア軍、国防隊と交戦した。

一方、SANA(7月24日付)によると、タッル・サラムー村、ウンム・ジャリーン村、タラブ村、ダブシーヤ村、アブー・ズフール町、アリーハー市、ビンニシュ市、タッル・ザルダーナー市、トゥウーム村、タマーニア町などをシリア軍が空爆し、ファトフ軍の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

これに対して、シャームの民のヌスラ戦線らは、フーア市、カファルヤー町を砲撃した。

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ヒムス県では、SANA(7月24日付)によると、カフルラーハー市、タイバ村、タッル・ザハブ町、ラスタン市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(7月24日付)によると、ブーズダーク山、ダッラ村、ドゥワイリカ村、スッカリーヤ村、マルジュ・フーハ村、シャラフ村を空爆し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、SANA(7月24日付)によると、ジャバーター・ハシャブ村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, July 24, 2015、AP, July 24, 2015、ARA News, July 24, 2015、Champress, July 24, 2015、al-Hayat, July 25, 2015、Iraqi News, July 24, 2015、Kull-na Shuraka’, July 24, 2015、al-Mada Press, July 24, 2015、Naharnet, July 24, 2015、NNA, July 24, 2015、Reuters, July 24, 2015、SANA, July 24, 2015、UPI, July 24, 2015などをもとに作成。

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チュニジアがシリアとの外交関係を再開、駐ダマスカス大使を任命(2015年7月24日)

チュニジア国営通信TAP(7月24日付)によると、チュニジア政府は、イブラーヒーム・ワウワーリー氏を駐ダマスカス大使に任命し、「ダマスカスとの外交関係を再開し…、チュニジア人の外交チームが数ヶ月前から首都ダマスカスで執務を行っている」と伝えた。

AFP, July 24, 2015、AP, July 24, 2015、ARA News, July 24, 2015、Champress, July 24, 2015、al-Hayat, July 25, 2015、Iraqi News, July 24, 2015、Kull-na Shuraka’, July 24, 2015、al-Mada Press, July 24, 2015、Naharnet, July 24, 2015、NNA, July 24, 2015、Reuters, July 24, 2015、SANA, July 24, 2015、TAP, July 24, 2015、UPI, July 24, 2015などをもとに作成。

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シリア国民連合と民主的変革諸勢力国民調整委員会が「全権を有する移行期統治機関」設置と「現政治体制の抜本的かつ包括的変革」を骨子とする「シリア救済のための行程表」を発表(2015年7月24日)

ベルギーのブリュッセルで23日から行われていたシリア革命反体制勢力国民連立と民主的変革諸勢力国民調整委員会の代表による会合が終了し、共同記者会見で両組織が合意した「シリア救済のための行程表」の内容が発表された。

記者会見会場で配布された「行程表」のコピーによると、同文書は、2012年6月のジュネーブ合意に基づき、「全権を有する移行期統治機関」を設置し、「現政治体制の長、幹部、治安機関など、そのすべてを抜本的かつ包括的に変革する」ことを骨子とする。

『ハヤート』(7月25日付)などが伝えた。

Kull-na Shuraka', July 24, 2015
Kull-na Shuraka’, July 24, 2015
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Kull-na Shuraka’, July 24, 2015
Kull-na Shuraka', July 24, 2015
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AFP, July 24, 2015、AP, July 24, 2015、ARA News, July 24, 2015、Champress, July 24, 2015、al-Hayat, July 25, 2015、Iraqi News, July 24, 2015、Kull-na Shuraka’, July 24, 2015、al-Mada Press, July 24, 2015、Naharnet, July 24, 2015、NNA, July 24, 2015、Reuters, July 24, 2015、SANA, July 24, 2015、UPI, July 24, 2015などをもとに作成。

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ダマスカスでタクフィール主義テロに対抗するための世界情報大会開幕(2015年7月24日)

シリアの首都ダマスカスのアサド文化芸術会館で「タクフィール主義テロに対抗するための世界情報大会」が2日間の予定で開催された。

大会には、シリア政府から、ウムラーン・ズウビー情報大臣、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治情報補佐官が出席した。

このうち、ムアッリム外務在外居住者大臣は、イランの核開発をめぐるイラン政府と「P5+1」による合意に関して「イラン核合意がシリアの危機に影響を与えるとの言説が多く見られる…。この合意によって、西側がシリアの危機に対するイランの姿勢に影響を及ぼすことができると考える者が、米国を筆頭にいる…。今起きていることがシリアの危機に影響を及ぼすと西側がどれほど想像しようと…、影響を及ぼすことができるのはシリア国民だけだ」と述べた。

そのうえで「シリアの危機に対するイランの姿勢は変化しない…。イランは核開発合意前も、シリア国民のテロとの戦いをあらゆるかたちで支援してきたし、今後もそうあり続けるだろう」と強調した。

一方、地域諸国や国際社会が参加したかたちでのより広範な対テロ同盟の結成を主唱するロシアのヴラジミール・プーチン大統領のイニシアチブに関しては「こうした同盟は必要だ」としつつ「短期的に…結成の機会を得ようとするなら奇跡が必要になる」と述べた。

さらに、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連アラブ連盟共同特別代表が開催に向けて準備を進めている反体制派との和平交渉「ジュネーブ3」に関して「シリア人どうしが自らの問題に対処しようとしない限りは、ジュネーブ3に向かうことは時期尚早だと考えている」と述べた。

また、イランからはアリー・アフマド・ジャンナティー文化大臣が、レバノンからはヒズブッラーのナイーム・カースィム副書記長が参加し、それぞれ演説を行った。

『ハヤート』(7月25日付)、SANA(7月24日付)が伝えた。

AFP, July 24, 2015、AP, July 24, 2015、ARA News, July 24, 2015、July 25, 2015、Champress, July 24, 2015、al-Hayat, July 25, 2015、Iraqi News, July 24, 2015、Kull-na Shuraka’, July 24, 2015、al-Mada Press, July 24, 2015、Naharnet, July 24, 2015、NNA, July 24, 2015、Reuters, July 24, 2015、SANA, July 24, 2015、UPI, July 24, 2015などをもとに作成。

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トルコ空軍F-16戦闘機がシリア領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点3カ所をトルコ領空から攻撃、トルコ政府は8月から有志連合がインジェルリク基地とディアルバクル基地の使用を開始すると発表(2015年7月24日)

『ハヤート』(7月25日付)は、トルコ空軍のF-16戦闘機が、キリス県エルベイリ村のトルコ軍部隊に対するダーイシュ(イスラーム国)の攻撃(23日)への報復として、エルベイリ村に面するシリア領内国境地帯にあるダーイシュの拠点3カ所を攻撃した。

攻撃はシリア領空を侵犯せず、トルコ領空から行われ、これによりダーイシュ戦闘員5人が死亡したという。

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トルコ外務省は、ダーイシュ(イスラーム国)殲滅をめざす米国主導の8月からインジェルリク基地とディアルバクル基地の使用を開始し、トルコ空軍の戦闘機もダーイシュに対する有志連合の空爆に参加すると発表した。

これは24日晩、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とバラク・オバマ米大統領の電話会談で合意されたという。

またトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、トルコ軍戦闘機によるシリア領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点への攻撃に関して「トルコはまったく新しい政治的・安全保障的段階に入った」としたうえで、この攻撃が「シリアでの進捗によってなされた最初のステップに過ぎない」と述べ、さらなる介入の可能性を示唆した。

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ジョン・ケリー米国務長官は、キリス県エルベイリ村一帯でのトルコ軍とダーイシュ(イスラーム国)の交戦に関して、「トルコは数週間前から米政府が行っている(ダーイシュ掃討に向けた)協議の一部をなしている。この協議は、ダーイシュ根絶のために…トルコが果たす任務をめぐって続いている」と述べるとともに、「米国はまたイランがシリアにおけるダーイシュとの戦いに関与する用意があるかを知りたいと考えており、これに関してロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣と近く、カタールで協議する予定だ」と付言した。

また、ダーイシュ(イスラーム国)殲滅に向けた有志連合を指揮するジョン・アレン退役大将は、コロラド州での会議で、トルコ政府が有志連合によるインジェルリク基地の使用を認めたとの米メディアの報道に関して「ダーイシュに対する戦争の重要な転換点だ」と高く評価しつつ、インジェルリク基地使用許可が「シリア領内での航空援護による緩衝地帯設置の一環ではない」としたうえで、「こうしたアイデアはテーブルには乗せられてはおらず、トルコとの交渉でも議論されていない」と述べた。

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西クルディスタン移行期民政局を主導するクルド民族主義政党の民主統一党のサーリフ・ムスリム共同党首は訪問先のベルギーのブリュッセルで『ハヤート』(7月25日付)の取材に応じ、そのなかでダーイシュ(イスラーム国)に関して「トルコの破壊装置」だと断じたうえで、クルド人居住地域の人口学的な現状の変更を目論んでいる、との見方を示した。

AFP, July 24, 2015、AP, July 24, 2015、ARA News, July 24, 2015、Champress, July 24, 2015、al-Hayat, July 25, 2015、Iraqi News, July 24, 2015、Kull-na Shuraka’, July 24, 2015、al-Mada Press, July 24, 2015、Naharnet, July 24, 2015、NNA, July 24, 2015、Reuters, July 24, 2015、SANA, July 24, 2015、UPI, July 24, 2015などをもとに作成。

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