アドラー刑務所収監者270人が釈放(2015年7月16日)

クッルナー・シュラカー(7月17日付)によると、ダマスカス郊外県アドラー市郊外にあるアドラー刑務所に収監されていた約270人が釈放された。

ミシェル・シャンマース弁護士によると、270人のうち、20人が女性だという。

AFP, July 17, 2015、AP, July 17, 2015、ARA News, July 17, 2015、Champress, July 17, 2015、al-Hayat, July 18, 2015、Iraqi News, July 17, 2015、Kull-na Shuraka’, July 17, 2015、al-Mada Press, July 17, 2015、Naharnet, July 17, 2015、NNA, July 17, 2015、Reuters, July 17, 2015、SANA, July 17, 2015、UPI, July 17, 2015などをもとに作成。

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インターネット・サイト「インターセプト」:アサド大統領の「右腕」暗殺(2008年)はイスラエル軍特殊部隊の犯行(2015年7月16日)

インターネット・サイト「インターセプト」(7月15日付)は、米国家安全保障局(NSA)の極秘情報をもとに、2008年8月にタルトゥース市の海岸で発生したムハンマド・サルマーン准将暗殺がイスラエル軍特殊部隊の犯行だったと報じた(https://firstlook.org/theintercept/2015/07/15/israeli-special-forces-assassinated-senior-syrian-official/)。

サルマーン准将は、シリア内政の分析において一度もその名が言及されることがない「謎の人物」だったが、暗殺を受け、アサド大統領の「右腕」、「影」と紹介され、大統領の実弟のマーヒル・アサド准将、義兄のアースィフ・シャウカト少将が葬儀に参列するなど、その「大物」ぶりが伝えられた。

また、その任務については、①治安担当大統領顧問としてヒズブッラーとの連絡や武器供与を担当していた、②北朝鮮との核開発協力を統括していた、③イランとの連絡を担当していた、④国内の治安担当、軍令担当として、参謀本部、国防省に命令を発信していた、といった憶測が報じられて、事件をめぐっては、外国(イスラエル)の機関の犯行とともに、シャウカト少将の関与などが噂された。

インターセプトは、NSAの極秘インターネット・ファイル(通称インテリペディア(https://www.documentcloud.org/documents/2165140-manhunting-redacted.html#document/p1)からの情報として、イスラエル海軍の特殊部隊が地中海からタルトゥース市に潜入し、海岸の邸宅で食事中だったスライマーン准将の頭と首を撃ち、殺害したと伝えた。

AFP, July 16, 2015、AP, July 16, 2015、ARA News, July 16, 2015、Champress, July 16, 2015、al-Hayat, July 17, 2015、Intercept, July 15, 2015、Iraqi News, July 16, 2015、Kull-na Shuraka’, July 16, 2015、al-Mada Press, July 16, 2015、Naharnet, July 16, 2015、NNA, July 16, 2015、Reuters, July 16, 2015、SANA, July 16, 2015、UPI, July 16, 2015、青山弘之「アースィフ・シャウカト少将は失脚したのか?:シリアをめぐる地域情勢の変化のなかで」『国際情勢紀要』第79号、2009年2月、pp. 333-351などをもとに作成。

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ハサカ市一帯で、シリア軍、有志連合、YPGがダーイシュ(イスラーム国)に対して事実上連携するかたちで攻勢(2015年7月16日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、ハサカ市南部郊外一帯で、西クルディスタン移行期民政局人民防衛隊とダーイシュ(イスラーム国)が交戦を続け、人民防衛隊とサナーディード軍からなる合同部隊は、同市南西部のワトワーティーヤ村、ウンム・ハイル村を制圧、シリア軍とダーイシュの戦闘が続くアフダース刑務所、変電所一帯に接近した。

人民防衛隊の戦闘と合わせて、戦闘機(所属不明)が同地一帯を空爆した。

一方、シリア軍もハサカ市内でダーイシュとの戦闘を続け、オートストラード・ヌシューワ沿いの刑事保安局一帯(西ヌシューワ地区)を制圧、また同地を空爆した。

また、オートストラード・ヌシューワ北部の観光訓練学校一帯に対してもシリア軍は砲撃を加え、有志連合も同地を空爆したという。

このほか、スマート・ニュース(7月16日付)によると、有志連合がシャッダーディー市一帯を空爆し、ダーイシュ戦闘員20人が死亡したという。

他方、SANA(7月16日付)によると、ハサカ市南部郊外のSADCOP地区一帯、バースィル交差点・パノラマ交差点間の一帯、ヴィーラート・フムル地区、文化局一帯、マディーナ・リヤーディーヤ地区で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)の主要拠点の一つバーブ市を5回にわたり「樽爆弾」で空爆し、子供3人を含む11人が死亡した。

同監視団によると、シリア軍は11日以降、バーブ市への空爆を繰り返しており、これまでに68人が犠牲となったという。

また、『ハヤート』(7月17日付)によると、有志連合と思われる戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)支配下のダービク村、ヒワール村、タッル・マーリド村一帯を空爆した。

一方、SANA(7月16日付)によると、アレッポ市東部の航空士官学校一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ヒムス県では、ザマーン・ワスル(7月16日付)などによると、ダーイシュ(イスラーム国)がタドムル市西部のシリア軍拠点の一つタイフール航空基地の外壁にまで進軍を遂げた。

クッルナー・シュラカー(7月16日付)などによると、タイフール航空基地一帯での戦闘でシリア軍第11戦車師団のムフスィン・マフルーフ少将が戦死した。

一方、SANA(7月16日付)によると、タドムル市南東部の採石場のシリア軍検問所一帯で、シリア軍がダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

シリア軍はまた、柑橘農園一帯で、ダーイシュと交戦し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

さらに、SANA(7月17日付)によると、シリア軍は西ヒール城を制圧した。<br>

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ラッカ県では、『ハヤート』(7月17日付)によると、有志連合と思われる戦闘機が、ダーイシュ(イスラーム国)の最大拠点ラッカ市を空爆した。

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ダルアー県では、『ハヤート』(7月17日付)によると、アイン・ザカル村一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うヤルムーク殉教者旅団が、アル=カーイダ系のシャームの民のヌスラ戦線などと交戦した。

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米中央軍(CENTCOM)は、7月12日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して26回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は14回におよび、ハサカ市近郊(9回)、ラッカ市近郊(3回)、タッル・アブヤド市近郊(2回)のダーイシュに対して攻撃が行われたという。

AFP, July 16, 2015、AP, July 16, 2015、ARA News, July 16, 2015、Champress, July 16, 2015、al-Hayat, July 17, 2015、Iraqi News, July 16, 2015、Kull-na Shuraka’, July 16, 2015、al-Mada Press, July 16, 2015、Naharnet, July 16, 2015、NNA, July 16, 2015、Reuters, July 16, 2015、SANA, July 16, 2015、July 17, 2015、SMART News, July 16, 2015、UPI, July 16, 2015、Zaman al-Wasl, July 16, 2015などをもとに作成。

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アレッポ・ファトフ軍、ムハージリーン・ワ・アンサール軍などからなるアンサール・ディーン戦線がアレッポ市南部の要衝アッザーン山への攻撃を激化(2015年7月16日)

アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(7月16日付)によると、アレッポ・ファトフ作戦司令室は、アレッポ市南部の要衝アッザーン山攻略を目的とする作戦を開始し、シャーム革命家大隊、シャーム自由人イスラーム運動、シャーム軍団の戦闘員らが攻撃を激化させた。

これに関して、シリア人権監視団は、シリア軍、国防隊、ヒズブッラー戦闘員、クドス旅団(パレスチナ人)が同地一帯で、チェチェン人戦闘員からなるムハージリーン・ワ・アンサール軍などアンサール・ディーン戦線と交戦した、と発表した。

一方、SANA(7月16日付)によると、アレッポ市ラーシディーン地区、ライラムーン地区、シャッアール地区、サーフール地区、バニー・ザイド地区、ナアナーイー広場一帯、カースティールー街道、カルム・ジャバル地区一帯、カッラーサ地区、カルム・タッラーブ地区、カルム・ジャズマーティー地区、バーブ・ナイラブ地区、旧市街、シャイフ・ルトフィー村、ワディーヒー村、ブラート村、アドナーニーヤ村、フライターン市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、フワイン村をシリア軍が空爆し、女児2人が死亡した。

シリア軍はまたウンム・スィール村、マアッラトミスリーン市を空爆・砲撃し、子供1人が死亡した。

一方、クッルナー・シュラカー(7月16日付)によると、シリア軍がハーン・シャイフーン市への進攻を試みたが、ファトフ軍の抵抗に遭い、兵士10人が死亡した。

他方、SANA(7月16日付)によると、シリア軍がアブー・ズフール町、タマーニア町、ビンニシュ市、ウンム・ジャリーン村、トゥルア村、カルア・ガザール村を空爆し、複数の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍(第4師団)とヒズブッラー戦闘員がザバダーニー市内で反体制武装集団との戦闘を続けた。

シリア軍は同市各所に「樽爆弾」12発以上を投下したほか、砲撃を加えた。

シリア軍はまた、タッル・クルディー町農場地帯、ドゥーマー市、ダイル・アサーフィール市、バイト・サワー村一帯を砲撃・空爆した。

一方、シャーム自由人イスラーム運動は声明を出し、ダイル・ハビーヤ村のシリア軍拠点に潜入し、兵士30人位所を殺害したと発表した。

他方、SANA(7月16日付)によると、ザバダーニー市で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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クナイトラ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がフムル丘一帯を「樽爆弾」で空爆し、ジハード主義武装集団と交戦した。

一方、SANA(7月16日付)によると、ラスム・シューリー村、ハミーディーヤ村、ウンム・バーティナ村、ナブア・サフル村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャーム自由人イスラーム運動、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ダルアー県では、SANA(7月16日付)によると、アトマーン村、アクラバー、ナイーマで、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、ジャイドゥール・ハウラーン旅団、ハムザ・アサド・アッラー旅団の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ラタキア県では、SANA(7月16日付)によると、シリア軍がズワイク村、カフルダルバ村、サルマー町、ドゥワイリカ村、ルワイサト・ハンダク村などを空爆し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

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ハマー県では、SANA(7月16日付)によると、ナキール村、北カスタル村、ジャニー・アルバーウィー村で、シリア軍が反体制武装集団と交戦し、シャームの民のヌスラ戦線の戦闘員を殺傷、拠点・装備を破壊した。

AFP, July 16, 2015、AP, July 16, 2015、ARA News, July 16, 2015、Champress, July 16, 2015、al-Hayat, July 17, 2015、Iraqi News, July 16, 2015、Kull-na Shuraka’, July 16, 2015、al-Mada Press, July 16, 2015、Naharnet, July 16, 2015、NNA, July 16, 2015、Reuters, July 16, 2015、SANA, July 16, 2015、UPI, July 16, 2015などをもとに作成。

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ヌスラ戦線が、ダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を拒否した戦闘員25人を解任(2015年7月16日)

ARA News(7月16日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線が声明を出し、ハマー県内でダーイシュ(イスラーム国)との戦闘を拒否した戦闘員25人を「士気を欠いている」との理由で解任したと発表した。

ARA News, July 16, 2015
ARA News, July 16, 2015

AFP, July 16, 2015、AP, July 16, 2015、ARA News, July 16, 2015、Champress, July 16, 2015、al-Hayat, July 17, 2015、Iraqi News, July 16, 2015、Kull-na Shuraka’, July 16, 2015、al-Mada Press, July 16, 2015、Naharnet, July 16, 2015、NNA, July 16, 2015、Reuters, July 16, 2015、SANA, July 16, 2015、UPI, July 16, 2015などをもとに作成。

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