WFPはダーイシュが包囲するシリア政府支配下のダイル・ザウル市に20トンの食糧支援を投下(2016年4月11日)

WFP(世界食糧計画)は声明を出し、ダーイシュ(イスラーム国)の包囲を受けているシリア政府支配下のダイル・ザウル市に20トン分の食糧支援を投下したと発表した。

AFP, April 12, 2016、AP, April 12, 2016、ARA News, April 12, 2016、Champress, April 12, 2016、al-Hayat, April 13, 2016、Iraqi News, April 12, 2016、Kull-na Shuraka’, April 12, 2016、al-Mada Press, April 12, 2016、Naharnet, April 12, 2016、NNA, April 12, 2016、Reuters, April 12, 2016、SANA, April 12, 2016、UPI, April 12, 2016などをもとに作成。

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米軍主導の有志連合はシリア領内で4回の爆撃を実施(2016年4月11日)

米中央軍(CENTCOM)は、4月11日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して13回の空爆を行ったと発表した。

このうちシリア領内での空爆は4回で、マンビジュ市近郊(1回)、マーリア市近郊(3回)に対して攻撃が行われた。

CENTCOM, April 12, 2016などをもとに作成。

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リヤド最高交渉委員会所属のシャーム自由人イスラーム運動のクウェート人戦闘員とイラン陸軍特殊部隊隊員がアレッポ市南部郊外の戦闘で死亡(2016年4月11日)

アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(4月10日付)などによると、アレッポ市南部郊外(アイス村一帯)での戦闘では、リヤド最高交渉委員会に所属するアル=カーイダ系組織のシャーム自由人イスラーム運動のクウェート人戦闘員アブドゥッラー・ハスム氏(説教師のムハンマド・ハスム氏の息子)が死亡した。

Kull-na Shuraka', April 10, 2016
Kull-na Shuraka’, April 10, 2016

また、イランの複数メディアが伝えたところによると、アレッポ市南部郊外での戦闘でイラン陸軍特殊部隊の隊員1人を含む4人が死亡した。

一方、シリア人権監視団によると、シリア軍がアレッポ市サーリヒーン地区、マイサル地区、ブアイディーン地区、バニー・ザイド地区、シュカイイフ地区を空爆、マイサル地区で女児1人を含む2人が死亡した。

またバーブ街道地区には、シリア軍が撃った地対地ミサイルと思われる砲弾が着弾し、複数人が負傷した。

これに関して、ARA News(4月11日付)は、シャーム自由人イスラーム運動、第16師団、ファトフ旅団、「命じられるまま進め」連合、第13師団、北部師団、ヌールッディーン・ザンキー運動からなる反体制武装集団が、アレッポ市シャイフ・マクスード地区一帯(西クルディスタン移行期民政局支配地域)に対して過去最大規模の砲撃を行ったと伝えた。

他方、ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置された当事者和解調整センターは、アレッポ市などに対する反体制武装集団の攻撃に対して、シリア軍が住宅地や生活インフラの破壊を回避するため、報復として砲撃・空爆を実施したと発表した。

同センターによると、アレッポ市ではこの1週間でヌスラ戦線の砲撃で82人が死亡、266人が負傷する一方、シリア軍はアレッポ市南部郊外で4月3日以降激化しているアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線との戦闘で、ヌスラ戦線戦闘員250人以上を殺害したという。

また、ロシア軍参謀本部機動総局のセルゲイ・ルドスコイ局長は記者会見を開き、アレッポ市南部郊外および北部郊外一帯と、ラタキア県北部でアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団が攻撃を強めていることに関して、ヌスラ戦線がアレッポ市南西部郊外に戦闘員8,000人、アレッポ市北部郊外に1,500人を集結させているとの情報が入ったと発表した。

ルドスコイ局長によると、過去24時間で、アレッポ市北部のハンダラート・キャンプ一帯に戦闘員100人以上が、またタッル・ハディーヤ村一帯に200人以上が到着したという。

ルドスコイ局長はまた、米・ロシアによる敵対行為停止合意(2月27日発効)にもかかわらず、トルコ政府がヌスラ戦線への武器、戦闘員の流入を許していると非難した。

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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍、人民防衛諸集団がクルド山、トルクメン山一帯で、「門から彼らに攻撃を仕掛けて入るがよい」作戦司令室と交戦、シリア軍が同地を砲撃、空爆した。

一方、SANA(4月11日付)によると、シリア軍が人民防衛諸集団とともに、県北部のキンサッバー町一帯に進攻したシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団を撃退した。

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ヒムス県では、クッルナー・シュラカー(4月11日付)によると、シリア軍がタルビーサ市を「樽爆弾」で空爆し、2人が死亡した。

一方、SANA(4月11日付)によると、シリア軍がティールマアッラ村でシャームの民のヌスラ戦線の司令拠点を空爆、破壊した。

ARA News(4月11日付)によると、反体制武装集団はこの攻撃への報復として、ヒムス市ザフラー地区、ナズハ地区(シリア政府支配地域)を砲撃した。

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第13師団は声明を出し、3月半ばのイドリブ県マアッラト・ヌウマーン市での抗争でシャームの民のヌスラ戦線に捕えられていたメンバー3人が釈放されたと発表した。

釈放されたのは、第56歩兵旅団のザーヒル・アフマド司令官を含む3人で、これによりヌスラ戦線は拘束していた第13師団メンバー全員を釈放した。

AFP, April 11, 2016、AP, April 11, 2016、ARA News, April 11, 2016、Champress, April 11, 2016、al-Hayat, April 12, 2016、Iraqi News, April 11, 2016、Kull-na Shuraka’, April 11, 2016、al-Mada Press, April 11, 2016、Naharnet, April 11, 2016、NNA, April 11, 2016、Reuters, April 11, 2016、SANA, April 11, 2016、UPI, April 11, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュは米主導の有志連合とトルコが支援するハワール・キリス作戦司令室と戦闘の末、アレッポ県北西部の戦略拠点の一つラーイー村など約10ケ村を奪還(2016年4月11日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、ダーイシュ(イスラーム国)が県北部でハワール・キリス作戦司令室と交戦の末、同作戦司令室によって数日前に制圧されてタッル・サフィール村、カンタラ村、グーズ村、カサージク村、ターター・フンムス村を奪還した。

ダーイシュの広報部門アアマーク通信によると、ダーイシュはまた、同地域の戦略拠点の一つラーイー村を奪還、またタッル・アフマル村、ラーギビーヤ村、シャアバーニーヤ村、タッル・シャイール村、シャーヒーン農場、タッル・バッタール村も合わせて奪還したという。

Kull-na Shuraka', April 11, 2016
Kull-na Shuraka’, April 11, 2016

 

AFP, April 11, 2016、AP, April 11, 2016、ARA News, April 11, 2016、Champress, April 11, 2016、al-Hayat, April 12, 2016、Iraqi News, April 11, 2016、Kull-na Shuraka’, April 11, 2016、al-Mada Press, April 11, 2016、Naharnet, April 11, 2016、NNA, April 11, 2016、Reuters, April 11, 2016、SANA, April 11, 2016、UPI, April 11, 2016などをもとに作成。

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ダマスカス県ヤルムーク区でダーイシュとヌスラ戦線が交戦、ダマスカス郊外県ではこの戦闘をめぐり地元武装集団が対立(2016年4月11日)

ダマスカス県では、ARA News(4月11日付)によると、ヤルムーク区(パレスチナ難民キャンプ)内でアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線が、ダーイシュ(イスラーム国)と交戦し、戦闘員5人を殺害した。

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ダマスカス郊外県では、ARA News(4月11日付)によると、バービッラー市で地元の反体制武装集団どうしが衝突、交戦した。

交戦したのは、アブー・ファフド・マイヤーザ大隊と、使徒シャーム旅団。

アブー・ファフド・マイヤーザ大隊が、ダマスカス県ヤルムーク区でダーイシュ(イスラーム国)との対立を深めるアル=カーイダ系組織のシャームの民のヌスラ戦線を支援するために、市内に入れようとしたことが衝突のきっかけになったという。

一方、クッルナー・シュラカー(4月11日付)によると、ドゥマイル市でダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓うとされる武装集団が、イスラーム軍、シャーム特殊任務旅団などからなる反体制武装集団と交戦した。

このほか、SANA(4月11日付)によると、シリア軍がハーン・アブー・シャーマート地区、カサーラート村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。

AFP, April 11, 2016、AP, April 11, 2016、ARA News, April 11, 2016、Champress, April 11, 2016、al-Hayat, April 12, 2016、Iraqi News, April 11, 2016、Kull-na Shuraka’, April 11, 2016、al-Mada Press, April 11, 2016、Naharnet, April 11, 2016、NNA, April 11, 2016、Reuters, April 11, 2016、SANA, April 11, 2016、UPI, April 11, 2016などをもとに作成。

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ダーイシュはダマスカス郊外県、ヒムス県でシリア軍、ロシア軍の航空機を撃墜したと発表(2016年4月11日)

ダーイシュ(イスラーム国)の広報部門アアマーク通信は、ダマスカス郊外県ドゥマイル市郊外でダーイシュが4日にシリア軍の戦闘機1機を撃墜したと発表し、その映像(https://youtu.be/naUFyVIEOIA)を公開した。

アアマーク通信によると、ダーイシュはこのほかにむドゥマイル航空基地に配備されている戦闘機3機を砲撃によって破壊したという。

アアマーク通信はまた、ヒムス県カルヤタイン市東部のバーラ地区でロシア軍の偵察機を撃墜したと発表した。

AFP, April 11, 2016、AP, April 11, 2016、ARA News, April 11, 2016、Champress, April 11, 2016、al-Hayat, April 12, 2016、Iraqi News, April 11, 2016、Kull-na Shuraka’, April 11, 2016、al-Mada Press, April 11, 2016、Naharnet, April 11, 2016、NNA, April 11, 2016、Reuters, April 11, 2016、SANA, April 11, 2016、UPI, April 11, 2016などをもとに作成。

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ムアッリム外務大臣がデミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表と会談「シリア政府代表団は国会選挙後の4月15日にジュネーブ3会議に出席する」(2016年4月11日)

スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表はシリアを訪問し、ワリード・ムアッリム外務在外居住者大臣(兼副首相)と会談した。

会談で、デミストゥラ国連特別代表は4月13日に再開予定のジュネーブ3会議(第3ラウンド)での議題についての説明を行った。

これに対して、ムアッリム外務在外居住者大臣は、シリア政府代表団が4月13日ではなく15日に第3ラウンドに出席する予定である旨伝えた。

会談後、デミストゥラ国連特別代表は記者団に対して、13日開催予定の第3ラウンドの日程や人道支援物資の搬入などの問題についてムアッリム外務在外居住者大臣と意見を交わしたとしたうえで、第3ラウンドでは、政治移行プロセス、移行期統治機関、新憲法について集中的に協議するとを明らかにした。

また、ジュネーブ3会議への民主統一党の参加の是非について、デミストゥラ国連特別代表は、「クルド人は現在、複数の代表団に参加している」と答えた。

SANA(4月10日付)が伝えた。

SANA, April 11, 2016
SANA, April 11, 2016

 

AFP, April 11, 2016、AP, April 11, 2016、ARA News, April 11, 2016、Champress, April 11, 2016、al-Hayat, April 12, 2016、Iraqi News, April 11, 2016、Kull-na Shuraka’, April 11, 2016、al-Mada Press, April 11, 2016、Naharnet, April 11, 2016、NNA, April 11, 2016、Reuters, April 11, 2016、SANA, April 11, 2016、UPI, April 11, 2016などをもとに作成。

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第2期人民議会選挙:西クルディスタン移行期民政局人民防衛部隊主導のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会は選挙を「違法」と非難し、国民にボイコットを呼びかける(2016年4月11日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会は声明を出し、13日が投票日の第2期人民議会選挙を「違法で…正統性がない」と断じ、シリア国民に拒否するよう呼びかけるとともに、国際社会に対して「この演劇を停止」させるよう求めた。

AFP, April 11, 2016、AP, April 11, 2016、ARA News, April 11, 2016、Champress, April 11, 2016、al-Hayat, April 12, 2016、Iraqi News, April 11, 2016、Kull-na Shuraka’, April 11, 2016、al-Mada Press, April 11, 2016、Naharnet, April 11, 2016、NNA, April 11, 2016、Reuters, April 11, 2016、SANA, April 11, 2016、UPI, April 11, 2016などをもとに作成。

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