米中央軍(CENTCOM)は、4月27日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して22回の空爆を行ったと発表した。
このうちシリア領内での空爆は7回で、アイン・イーサー市近郊(1回)、マーリア市近郊(4回)、ワフスィーヤ村近郊(2回)に対して攻撃が行われた。
CENTCOM, April 28, 2016などをもとに作成。
(C)青山弘之 All rights reserved.
Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
国連安保理はニューヨークでシリア情勢に関する非公式会合を開き、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表がジュネーブからテレビ会議システムを通じて参加し、ジュネーブ3会議第3ラウンドの報告を行い、ISSG(国際シリア支援グループ)各国に交渉と停戦継続に向けた支援を呼びかけた。
『ハヤート』(4月29日付)などが伝えた。
AFP, April 28, 2016、AP, April 28, 2016、ARA News, April 28, 2016、Champress, April 28, 2016、al-Hayat, April 29, 2016、Iraqi News, April 28, 2016、Kull-na Shuraka’, April 28, 2016、al-Mada Press, April 28, 2016、Naharnet, April 28, 2016、NNA, April 28, 2016、Reuters, April 28, 2016、SANA, April 28, 2016、UPI, April 28, 2016などをもとに作成。
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アレッポ県では、クッルナー・シュラカー(4月27日付)によると、ロシア軍戦闘機がアレッポ市スッカリー地区のクドス病院を空爆し、ムハンマド・ムアーッズ医師ら医療スタッフを含む15人が死亡した。
しかし、ARA News(4月27日付)によると、空爆を行ったのはシリア軍戦闘機だったという。
また、シリア人権監視団によると、アレッポ市西部郊外のファミリー・ハウス地区およびその一帯で、ムジャーヒディーン軍などからなるジハード主義武装集団がシリア軍と交戦し、シリア軍兵士9人が死亡した。
これに関して、SANA(4月27日付)は、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団がアレッポ市アアザミーヤ地区を砲撃し、子供1人を含む3人が死亡、19人が負傷したと伝えた。
また、シリア軍はアレッポ市マルジャ地区、ジャズマーティー地区、スッカリー地区、ジャンダル地区、アブー・タルタル地区、ブスターン・カスル地区、シャイフ・マクスード地区、カッラーサ地区、カスタル・ハラーミー地区、アンサーリー地区、バニー・ザイド地区、マンスーラ村でヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦したという。
一方、シリア人権監視団によると、アアザーズ市南部のヴィーラート・カーディー地区一帯では、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がジハード主義武装集団と交戦した。
また、反体制武装集団が26日晩、マルアナーズ村、タッル・リフアト氏、アイン・ダクナ村にあるシリア民主軍所属の革命家軍の拠点を攻撃、その一部を制圧した。
これに関して、革命家軍は声明を出し、シリア民主軍と交戦した反体制武装集団が、シャームの民のヌスラ戦線の指示を受け、ダーイシュ(イスラーム国)進軍を支援している、と非難した。
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ラタキア県では、シリア人権監視団によると、カッバーナ村一帯で、トルキスターン・イスラーム党などからなるジハード主義武装集団がシリア軍、国防隊、シリア人・外国人民兵と交戦した。
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ハマー県では、SANA(4月27日付)によると、シリア軍がアルバイーン村西部でシャームの民のヌスラ戦線の拠点を攻撃し、戦闘員8人を殲滅した。
シリア軍はまた人民防衛諸集団とともに、サトヒーヤート村、フナイフィス村でヌスラ戦線と交戦した。
一方、ハマー県とイドリブ県を中心に活動する北の獅子旅団は声明を出し、ファーティヒーン軍に合流すると発表した。
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イドリブ県では、SANA(4月27日付)によると、シリア軍がカフルサジュナ村でシャームの民のヌスラ戦線の拠点を空爆した。
一方、ムアスラーン村近郊の街道では、シャーム自由人イスラーム運動に所属するアンサール・ハック旅団のサウード・アッサーフ・アブー・マーズィン司令官が乗っていた車が、路上に仕掛けられていた爆弾の爆発に巻き込まれ、アブー・マーズィン氏が死亡した。
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ダルアー県では、SANA(4月27日付)によると、シリア軍がダルアー市ハマーディーン地区、アッバースィーヤ地区、マンシヤ地区でシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団と交戦した。
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ヒムス県では、AFP(4月27日付)によると、国連とシリア赤新月社のチームが、シリア軍の包囲を受け、反体制武装集団が籠城を続けるタルビーサ市に3度目となる人道支援物資搬入作業を行った。
一方、ヒムス県一帯で活動するヒムス解放運動は声明を出し、ラスタン市を拠点とするズィー・ルーライン旅団を吸収合併すると発表した。
AFP, April 27, 2016、AP, April 27, 2016、ARA News, April 27, 2016、Champress, April 27, 2016、al-Hayat, April 28, 2016、Iraqi News, April 27, 2016、Kull-na Shuraka’, April 27, 2016、al-Mada Press, April 27, 2016、Naharnet, April 27, 2016、NNA, April 27, 2016、Reuters, April 27, 2016、SANA, April 27, 2016、UPI, April 27, 2016などをもとに作成。
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アレッポ県では、シリア人権監視団、ドゥラル・シャーミーヤ(4月27日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)が、トルコ軍の越境砲撃や米軍主導の有志連合の空爆による支援を受けるハワール・キリス作戦司令室と北西部国境地帯で交戦し、ドゥーディヤーン村、ジャーリズ村、ヤフムール村、タリール・フスン村、ファイルーニーヤ村、タッル・フサイン村、カフル・シューシュ村を制圧、アアザーズ市近郊にまで支配地域を拡大した。
一方、SANA(4月27日付)によると、シリア軍がアレッポ市とダーイシュ(イスラーム国)の拠点都市の一つバーブ市を結ぶ街道一帯でダーイシュの拠点を攻撃した。
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ヒムス県では、SANA(4月27日付)によると、シリア軍がタドムル市東部効果外の第3石油ステーション一帯でダーイシュ(イスラーム国)を空爆した。
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スワイダー県では、SANA(4月27日付)によると、シリア軍がカスル村一帯でダーイシュ(イスラーム国)の車輌を攻撃、破壊した。
AFP(4月27日付)は、西クルディスタン移行期民政局が、ヒムス県タドムル市奪還戦の最中の3月半ばに、ダーイシュ(イスラーム国)によって殺害されたロシア軍士官1人の遺体の回収に成功したと伝えた。
この士官は、ダーイシュの重要拠点の位置を突き止めて潜入し、自身の空爆の標的とするよう駐留ロシア空軍に伝え、戦死していた。
AFP, April 27, 2016、AP, April 27, 2016、ARA News, April 27, 2016、Champress, April 27, 2016、al-Durar al-Shamiya, April 27, 2016、al-Hayat, April 28, 2016、Iraqi News, April 27, 2016、Kull-na Shuraka’, April 27, 2016、al-Mada Press, April 27, 2016、Naharnet, April 27, 2016、NNA, April 27, 2016、Reuters, April 27, 2016、SANA, April 27, 2016、UPI, April 27, 2016などをもとに作成。
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ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、モスクワで国防省が開催した国際安全保障会議で、シリア情勢について触れ、ロシアが「事態に現実的に対処している唯一の外国当事者」と位置づけたうえで、「シリア政府との調整のもとに行われている軍事介入が…、テロリストを打ち負かし、敵対行為停止に向けた環境を整え、人道支援の配給、政治的正常化に向けたプロセス開始をもたらす」と主張、これらが「米国との協力関係のなかで可能なる」と述べた。
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一方、セルゲイ・ショイグ国防大臣は、一部当事者が「テロリストを「善人」と「悪人」に分けようとしている…。こうした政策は近視眼的なだけでなく、犯罪的だ」と批判した。
ショイグ国防大臣はまた、アサド大統領の退陣がシリア国内の流血停止をもたらすとの見方を否定、「優先されるべきは反体制スローガンによって身を隠すテロ組織と戦うこと」だと強調した。
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これに関して、ロシア軍参謀本部機動総局のセルゲイ・ルドスコイ局長は、ロシア空軍がラタキア県のフマイマーム航空基地への駐留を続けると述べた。
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また、ヴィタリー・チュルキン国連ロシア大使は、国連テロ対策委員会に対して、シャーム自由人イスラーム運動とイスラーム軍をテロ組織のブラックリストに追加記載するよう要請したと発表した。
チュルキン大使は「この措置は、この二つの組織がテロ組織、なかでもダーイシュ(イスラーム国)とアル=カーイダと強い関係があることを示す情報を得たことを受けたものだ」と述べた。
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また、ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、シリア国内での停戦が「今週に入ってから、シリア政府支配下のアレッポ市内各所に砲撃を激化させたシャーム自由人イスラーム運動とイスラーム軍の支援を受けたシャームの民のヌスラ戦線の振る舞い」によって深刻な危機に直面している、と述べた。
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『ハヤート』(4月28日付)、イタルタス通信(4月27日付)が伝えた。
AFP, April 27, 2016、AP, April 27, 2016、ARA News, April 27, 2016、Champress, April 27, 2016、al-Hayat, April 28, 2016、Iraqi News, April 27, 2016、Itar-tass, April 27, 2016、Kull-na Shuraka’, April 27, 2016、al-Mada Press, April 27, 2016、Naharnet, April 27, 2016、NNA, April 27, 2016、Reuters, April 27, 2016、SANA, April 27, 2016、UPI, April 27, 2016などをもとに作成。
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