米中央軍(CENTCOM)は、4月26日にシリア、イラク領内のダーイシュ(イスラーム国)拠点などに対して23回の空爆を行ったと発表した。
空爆はすべてイラク領内で行われ、シリア領内では空爆は実施されなかった。
CENTCOM, April 27, 2016などをもとに作成。
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Detail Report on the Arab Spring in Syria: Latest Situation in Syria / アラビア語の新聞、通信社、ウェブサイトなどを通じて収集した情報をもとに、シリア情勢をより網羅的に把握・紹介することをめざします。
ハサカ県では、ARA News(4月27日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がシャッダーディー市近郊のターカ村に対して有毒ガスを装填した砲弾で攻撃を行い、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の戦闘員15人が呼吸困難などの症状を発症した。
AFP, April 27, 2016、AP, April 27, 2016、ARA News, April 27, 2016、Champress, April 27, 2016、al-Hayat, April 28, 2016、Iraqi News, April 27, 2016、Kull-na Shuraka’, April 27, 2016、al-Mada Press, April 27, 2016、Naharnet, April 27, 2016、NNA, April 27, 2016、Reuters, April 27, 2016、SANA, April 27, 2016、UPI, April 27, 2016などをもとに作成。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、シャームの民のヌスラ戦線がタルビーサ市で、ダーイシュ(イスラーム国)に忠誠を誓う反体制活動家のラーフィド・ターハー氏と彼と行動を共にしていた活動家のアービル・アスワド氏を殺害した。
AFP, April 27, 2016、AP, April 27, 2016、ARA News, April 27, 2016、Champress, April 27, 2016、al-Hayat, April 28, 2016、Iraqi News, April 27, 2016、Kull-na Shuraka’, April 27, 2016、al-Mada Press, April 27, 2016、Naharnet, April 27, 2016、NNA, April 27, 2016、Reuters, April 27, 2016、SANA, April 27, 2016、UPI, April 27, 2016などをもとに作成。
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ヒムス県では、シリア人権監視団によると、タドムル市東方のアーラーク油田一帯で、シリア軍、国防隊がダーイシュ(イスラーム国)と激しく交戦し、ロシア軍およびシリア軍の戦闘機が同地を激しく空爆した。
一方、SANA(4月26日付)によると、シリア軍がタドムル市東方および北方、フワイスィース村でダーイシュ(イスラーム国)の拠点を空爆した。
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ダイル・ザウル県では、ドゥラル・シャーミーヤ(4月26日付)によると、ダーイシュ(イスラーム国)がダイル・ザウル市住民約150人を逮捕した。
住民逮捕は、ダーイシュのチュニジア人メンバーが殺害されたことを受けた措置だという。
ダーイシュはまた、ダイル・ザウル市ジャウラ地区を砲撃した。
これに対して、戦闘機(所属明示せず)がダイル・ザウル市工業地区、ハウィーカ地区、マサーキン・ヒズブ地区を空爆した。
一方、SANA(4月26日付)によると、シリア軍がダイル・ザウル航空基地東部および南部でダーイシュ(イスラーム国)拠点を空爆した。
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ダマスカス県では、ARA News(4月26日付)によると、ヤルムーク区(パレスチナ難民キャンプ)でシャームの民のヌスラ戦線とダーイシュ(イスラーム国)が交戦した。
AFP, April 26, 2016、AP, April 26, 2016、ARA News, April 26, 2016、Champress, April 26, 2016、al-Durar al-Shamiya, April 26, 2016、al-Hayat, April 27, 2016、Iraqi News, April 26, 2016、Kull-na Shuraka’, April 26, 2016、al-Mada Press, April 26, 2016、Naharnet, April 26, 2016、NNA, April 26, 2016、Reuters, April 26, 2016、SANA, April 26, 2016、UPI, April 26, 2016などをもとに作成。
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アレッポ県では、AFP(4月26日付)によると、所属不明の戦闘機がアレッポ市東部の反体制武装集団支配地域(フィルドゥース地区、カラブ・ベーク地区、バーブ・ナイラブ地区、バーブ街道地区)を空爆し、ホワイト・ヘルメット幹部によると、民間人14人が死亡した。
またアターリブ市でも空爆により、ホワイト・ヘルメット隊員5人が死亡、複数が負傷した。
クッルナー・シュラカー(4月26日付)によると空爆を実施したのはロシア軍戦闘機。
一方、SANA(4月26日付)によると、シャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団がアレッポ市のザフラー協会地区を砲撃し、2人が死亡、6人が負傷した。
他方、ARA News(4月26日付)によると、西クルディスタン移行期民政局の支配下にあるアフリーン市近郊のバースーファーン村をジハード主義武装集団が砲撃した。
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ハマー県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がトゥルール・ハムル村、アイドゥーン村を空爆する一方、ジハード主義武装集団がジューリーン村、シャトハ町一帯を砲撃した。
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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、サラーキブ市東方の農地で爆発が起き、10人が負傷した。
またフーア市では女性1人が狙撃され、負傷した。
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ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、戦闘機(所属明示せず)がマルジュ・スルターン村一帯を空爆、またハラスター・カンタラ村一帯でシリア軍とジハード主義武装集団が交戦した。
戦闘機はまた、ドゥーマー市一帯を4度にわたり空爆した。
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ダルアー県では、SANA(4月26日付)によると、シリア軍がダルアー市アルバイーン地区、カラク地区、バハール地区、避難民キャンプ一帯でシャームの民のヌスラ戦線などからなる反体制武装集団の拠点を攻撃した。
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ダマスカス県では、ARA News(4月26日付)によると、県北東部のティシュリーン地区で反体制武装集団とシリア軍が交戦し、前者の戦闘員3人が負傷、またシリア軍の砲撃で5人が負傷した。
戦闘はまた、ジャウバル区一帯でも起こり、シリア軍、ジハード主義武装集団双方が砲撃を行った。
また、ARA News(4月25日付)などによると、マッザ区の防衛にあたる国防隊司令官のフィダー・バドゥール氏が死亡した。
AFP, April 26, 2016、AP, April 26, 2016、ARA News, April 26, 2016、Champress, April 26, 2016、al-Hayat, April 27, 2016、Iraqi News, April 26, 2016、Kull-na Shuraka’, April 26, 2016、al-Mada Press, April 26, 2016、Naharnet, April 26, 2016、NNA, April 26, 2016、Reuters, April 26, 2016、SANA, April 26, 2016、UPI, April 26, 2016などをもとに作成。
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ハサカ県では、クッルナー・シュラカー(4月26日付)によると、カーミシュリー市での先週の戦闘で西クルディスタン移行期民政局アサーイシュが占拠していた西部地区にある製パン所(バアス製パン所)が、シリア政府と西クルディスタン移行期民政局の停戦合意に従って、シリア軍に返還された。
この返還を受け、シリア政府は24時間以内にパン製造所を再稼働させることが求められており、またアサーイシュ側も押収した機器の返還が求められているという。

AFP, April 26, 2016、AP, April 26, 2016、ARA News, April 26, 2016、Champress, April 26, 2016、al-Hayat, April 27, 2016、Iraqi News, April 26, 2016、Kull-na Shuraka’, April 26, 2016、al-Mada Press, April 26, 2016、Naharnet, April 26, 2016、NNA, April 26, 2016、Reuters, April 26, 2016、SANA, April 26, 2016、UPI, April 26, 2016などをもとに作成。
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アレッポ県では、『ハヤート』(4月27日付)によると、トルコ軍は県北西部を越境砲撃し、ダーイシュ(イスラーム国)のロケット砲発射台2基を破壊した。
また、ARA News(4月26日付)によると、県北西部のトルコ国境に近い「穏健な反体制派」の戦略拠点の一つラーイー村一帯で、トルコ軍の越境砲撃が行われるなか、ハワール・キリス作戦司令室がダーイシュ(イスラーム国)と交戦した。
AFP, April 26, 2016、AP, April 26, 2016、ARA News, April 26, 2016、Champress, April 26, 2016、al-Hayat, April 27, 2016、Iraqi News, April 26, 2016、Kull-na Shuraka’, April 26, 2016、al-Mada Press, April 26, 2016、Naharnet, April 26, 2016、NNA, April 26, 2016、Reuters, April 26, 2016、SANA, April 26, 2016、UPI, April 26, 2016などをもとに作成。
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トルコのメヴリュト・チャヴシュオール外務大臣は『ハベルトゥルク』(4月26日付)のインタビューに応じ、米政府と協議し、5月を目処にシリアとの国境地帯に米国が自走多連装ロケット砲「HIMARS」(High
Mobility Artillery Rocket System)を配備すること合意したことを明らかにした。
HIMARS配備は、アレッポ県北西部国境地帯からキリス市方面へのダーイシュ(イスラーム国)の越境砲撃に対抗するための措置。
チャヴシュオール外務大臣はまた、ジャラーブルス市以西の全長100キロ弱の地域を「安全地帯」に設置する問題について米国と協議したことを明らかにしたうえで、「我々は米国とマンビジュ一帯を封鎖することで合意した。この点で我々の戦略は明白だ」と述べた。
HIMARSの配備が「安全地帯」設置を目的としたものかとの質問に対しても、「その通りだ。我々の主な目的はマンビジュにいたる98キロの地域からダーイシュ(イスラーム国)を浄化することだ。これが実現すれば、自然と安全地帯は設置されることになる」と述べた。
さらに「バラク・オバマ米大統領は先日、安全地帯構想に反対しないと表明した。ドイツもこうした枠組みについて我々と合意した。トルコが安全保障地帯を求めて当然だという理解が生まれた…。ダーイシュを根絶するには、穏健な反体制派を空と陸から支援することが不可欠だ。我々の迫撃砲は射程40キロ足らずだが、HIMARSの射程は90キロに及ぶ。穏健な反体制派への空と陸からの支援が国境を経由して行われるだろう。この枠組みのなかで(支援の対象となる組織)の名前を限定する活動がなされるだろう。このロケット砲を通じて我々はこれまで以上にダーイシュの拠点を正確に攻撃できるようになり、反体制派への支援が地上で行われるようになろう」と付言した。
なお、トルコ国境からマンビジュ市までの距離は約40キロ。
米・トルコ両政府は昨年半ば、マンビジュ市ではなく、アアザーズ市からジャラーブル市にいたる約120キロの国境地帯を「安全地帯」(飛行禁止空域)に設置することで合意していた。
AFP, April 26, 2016、AP, April 26, 2016、ARA News, April 26, 2016、Champress, April 26, 2016、Haberturk, April 26, 2016、al-Hayat, April 27, 2016、Iraqi News, April 26, 2016、Kull-na Shuraka’, April 26, 2016、al-Mada Press, April 26, 2016、Naharnet, April 26, 2016、NNA, April 26, 2016、Reuters, April 26, 2016、SANA, April 26, 2016、UPI, April 26, 2016などをもとに作成。
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米欧5カ国は、5月のG7(伊勢志摩サミット)を前にドイツのハノーバーで首脳会合を行い、シリア情勢などについて意見を交わした。
会合に参加したのは、バラク・オバマ米大統領、デヴィッド・キャメロン英首相、ドイツのアンゲラ・メルケル首相、フランスのフランソワ・オランド大統領、イタリアのマッテオ・レンツィ首相。
会談後、米ホワイト・ハウスは声明を出し、シリア軍による攻撃に懸念を表明、すべての当事者に対して、(米・ロシアによる)敵対行為停止合意の遵守、人道支援物資搬入許可、政治的移行に向けたジュネーブでの交渉の成功への貢献を呼びかけた。
AFP, April 26, 2016、AP, April 26, 2016、ARA News, April 26, 2016、Champress, April 26, 2016、al-Hayat, April 27, 2016、Iraqi News, April 26, 2016、Kull-na Shuraka’, April 26, 2016、al-Mada Press, April 26, 2016、Naharnet, April 26, 2016、NNA, April 26, 2016、Reuters, April 26, 2016、SANA, April 26, 2016、UPI, April 26, 2016などをもとに作成。
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スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表はジュネーブの国連本部でシリア政府代表団と第3ラウンド最後となる会談を行った。
会談後、シリア政府代表団長を務めるバッシャール・ジャアファリー国連シリア代表が記者会見を開き、デミストゥラ国連特別代表の12項目からなる質問状の内容、とりわけテロ対策について協議を行ったことを明らかにした。
ジャアファリー国連シリア代表は第3ラウンドを振り返り「有益で建設的だった」と評価しつつんも、テロ組織を支援する国々が停戦を反故にすることで政治的解決を阻止しようとしていることに懸念を表明した。
SANA(4月26日付)が伝えた。
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デミストゥラ国連特別代表はまた、「モスクワ・リスト」および「カイロ合意グループ」の代表団と会談した。
会談後、「モスクワ・リスト」の主導的メンバーの一人で解放変革人民戦線代表のカドリー・ジャミール前副首相はAFP(4月26日付)に、シリア政府との直接協議と、「一つの反体制派代表団」による協議参加を求めたことを明らかにした。
ジャミール前副首相は「我々は直接交渉を求めた…。また我々は反体制派を一つの代表団としてまとめることを要求した…。複数の代表団が存在するという現状は不自然、異常で、こうした状況は続くべきではない。何らかの結論に達しようとするなら、「一つの代表団」をめざさねばならない」と述べた。
しかしジャミール副首相は「一つの代表団とは統一代表団を意味しない…。一つの代表団としてまとまるというのは、意見一致を意味しない」と付言した。
AFP, April 26, 2016、AP, April 26, 2016、ARA News, April 26, 2016、Champress, April 26, 2016、al-Hayat, April 27, 2016、Iraqi News, April 26, 2016、Kull-na Shuraka’, April 26, 2016、al-Mada Press, April 26, 2016、Naharnet, April 26, 2016、NNA, April 26, 2016、Reuters, April 26, 2016、SANA, April 26, 2016、UPI, April 26, 2016などをもとに作成。
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