イスラーム軍のアッルーシュ政治局長「シリア軍は住民を退去させ、アラウィー派とシーア派を移住させるため、首都ダマスカスのバルザ区を砲撃している」(2018年2月23日)

ダマスカス郊外県東グータ地方で活動を続けるイスラーム軍のムハンマド・アッルーシュ政治局長は、自身のツイッター・アカウントを通じて、シリア政府の支配下にある首都ダマスカスのルクン・ディーン区を、反体制派ではなく、シリア軍が意図的に砲撃していると主張した。

アッルーシュ政治局長によると、シリア軍による砲撃は、政権を支持するアラウィー派とシーア派(12イマーム派)の住民を移住させるため、現在の住民を退去させることが狙いなのだという。

al-Durar al-Shamiya, February 24, 2018


AFP, February 24, 2018、ANHA, February 24, 2018、AP, February 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 24, 2018、al-Hayat, February 25, 2018、Reuters, February 24, 2018、SANA, February 24, 2018、UPI, February 24, 2018などをもとに作成。

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トランプ米大統領「シリアでの我々の唯一の目的はダーイシュ殲滅で、その目的を実現した」(2018年2月23日)

ドナルド・トランプ米大統領は、オーストラリアのマルコム・ターンブル首相と会談後の記者会見でシリア情勢に言及、そのなかで「シリアでの我々の唯一の目的はダーイシュ(イスラーム国)の殲滅と(住民の)帰宅だ。それ以外のいかなる理由もない…。我々はその目的を実現した」と述べた。

AFP, February 24, 2018、ANHA, February 24, 2018、AP, February 24, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 24, 2018、al-Hayat, February 25, 2018、Reuters, February 24, 2018、SANA, February 24, 2018、UPI, February 24, 2018などをもとに作成。

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スプートニク・ニュース:ロジャヴァはアレッポ市シャイフ・マクスード地区に続いてアレッポ県北部の拠点都市タッル・リフアト市もシリア政府に移譲か?(2018年2月23日)

アレッポ県では、スプートニク・ニュース(2月23日付)は、西クルディスタン移行期民政局/北シリア民主連邦(ロジャヴァ)が、アレッポ市シャイフ・マクスード地区に続いて、県北部の拠点都市タッル・リフアト市をシリア政府に移譲することをシリア政府と合意、シリア軍が数時間中に人民防衛隊(YPG)に代わって同地を掌握すると伝えた(https://sputniknews.com/middleeast/201802221061902762-ypg-afrin-tel-rifaat-syria-kurds/)。

syria.liveuamap.com, February 23, 2018

AFP, February 23, 2018、ANHA, February 23, 2018、AP, February 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2018、al-Hayat, February 24, 2018、Reuters, February 23, 2018、SANA, February 23, 2018、Sputnik News, February 23, 2018、UPI, February 23, 2018などをもとに作成。

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トルコのエルドアン大統領「アレッポ市を早急に包囲し、外部のテロリストとのつながりを遮断した後に、新たな戦略で攻撃を続ける」(2018年2月23日)

トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は、与党公正発展党(AKP)の幹部との会合で、アレッポ県アフリーン市一帯で遂行中の「オリーブの枝」作戦に関して、「アレッポ市を早急に包囲し、外部のテロリストとのつながりを遮断した後に、新たな戦略で攻撃を続ける」と述べた。

アナトリア通信(2月23日付)などが伝えた。

AFP, February 23, 2018、Anadolu Ajansı, February 23, 2018、ANHA, February 23, 2018、AP, February 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2018、al-Hayat, February 24, 2018、Reuters, February 23, 2018、SANA, February 23, 2018、UPI, February 23, 2018などをもとに作成。

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サウジアラビアのジュバイル外務大臣「我々はトルコとともにシリア反体制のため行動する」(2018年2月23日)

サウジアラビアのアーディル・ジュバイル外務大臣は、ベルギーのブリュッセルにある王立国際関係研究所(エグモント研究所)で講演し、「トルコはこの地域において重要な大国であり、G20メンバーだ…。トルコは友好国であり、我々はさまざまな分野でトルコを同盟国と見ている。我々はトルコと様々な問題について協議している」としたうえで、「我々はトルコとともにシリアの反体制派のために行動する」と述べた。

アナトリア通信(2月23日付)が伝えた。

AFP, February 23, 2018、Anadolu Ajansı, February 23, 2018、ANHA, February 23, 2018、AP, February 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2018、al-Hayat, February 24, 2018、Reuters, February 23, 2018、SANA, February 23, 2018、UPI, February 23, 2018などをもとに作成。

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トルキスタン・イスラーム党はシャーム解放機構とシリア解放戦線の衝突に関して、前者寄りの姿勢を示す(2018年2月23日)

中国新疆ウィグル地区出身者からなるトルキスタン・イスラーム党は声明を出し、アレッポ県西部やイドリブ県で激化しているアル=カーイダ系のシャーム解放機構とシリア解放戦線(シャーム自由人イスラーム運動、ヌールッディーン・ザンキー運動)の対立に関して、いかなる戦闘にも参加しないとしつつ、「一部組織が我々の検問所を迫撃砲や重火器で攻撃した」と非難、また「シャーム解放機構に対する攻撃を拒否する」と主張し、シャーム解放機構寄りの姿勢を示した。

al-Durar al-Shamiya, February 23, 2018
al-Durar al-Shamiya, February 23, 2018

AFP, February 23, 2018、ANHA, February 23, 2018、AP, February 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2018、al-Hayat, February 24, 2018、Reuters, February 23, 2018、SANA, February 23, 2018、UPI, February 23, 2018などをもとに作成。

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イドリブ県とアレッポ県でアル=カーイダ系のシャーム解放機構とシリア解放戦線の戦闘続く(2018年2月23日)

イドリブ県では、シャーム解放機構に近いイバー通信(2月23日付)によると、シャーム解放機構が前日に引き続き、シリア解放戦線(シャーム自由人イスラーム運動、ヌールッディーン・ザンキー運動)によって奪われた拠点の一つルワイハ村、シャイフ・バフル基地(マアッラト・ヌウマーン市西)を奪還した。

これに対して、シリア解放戦線(シャーム自由人イスラーム運動)はジャルジャナーズ町を襲撃し、シャーム解放機構メンバー3人と医療スタッフ複数人を拘束した。

また、シャーム解放機構が進駐するハザーリーン市、ジャバーラー村に対して砲撃した。

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アレッポ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(2月23日付)によると、シャーム解放機構が県西部でシリア解放戦線(シャーム自由人イスラーム運動、ヌールッディーン・ザンキー運動)と交戦し、バスラトゥーン村、アージル村を制圧した。

AFP, February 23, 2018、ANHA, February 23, 2018、AP, February 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2018、al-Hayat, February 24, 2018、Reuters, February 23, 2018、SANA, February 23, 2018、UPI, February 23, 2018、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, February 23, 2018などをもとに作成。

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ロシア軍は最新鋭戦闘機Su-57をシリアに配備(2018年2月23日)

スプートニク・ニュース(2月23日付)は、ロシア軍最新鋭戦闘機のSu-57がシリア駐留ロシア空軍の拠点であるラタキア県のフマイミーム航空基地に配備された、と伝えた。

配備されたのは1機で、これと合わせて、Su-35戦闘機4機、Su-25戦闘爆撃機4機、A-50早期警戒管制機1機も配備された。

al-Durar al-Shamiya, February 23, 2018

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これに関して、米国防総省のエリック・ペイホン報道官は、「Su-57戦闘機はシリアにおける米国の脅威になるとは見ていない」と述べた。

AFP, February 23, 2018、ANHA, February 23, 2018、AP, February 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2018、al-Hayat, February 24, 2018、Reuters, February 23, 2018、SANA, February 23, 2018、Sputnik News, February 23, 2018、UPI, February 23, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍はジンディールス市(アフリーン市近郊)などへの攻撃を続け、住民1人が死亡(2018年2月23日)

アレッポ県では、ANHA(2月23日付)によると、トルコ軍がジンディールス市を砲撃し、住民1人が死亡した。

トルコ軍はまた、ブルブル町近郊のクーターナー村を砲撃し、住民2人が負傷した。

なお、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍広報センターによると、トルコ軍はこのほかにも、シャッラー村近郊のダイル・サワーン村、ウラキーナー村、マーバーター(マアバトリー)町近郊のサーラー村、シャイターナー村、ラージュー町近郊のムーサーカー村、シーラーワー町一帯、アフリーン市およびその一帯、シーヤ(シャイフ・ハディード)村一帯のハキージー村などを爆撃・砲撃、反体制武装集団とともにシリア民主軍と交戦した。

ANHA, February 23, 2018

AFP, February 23, 2018、ANHA, February 23, 2018、AP, February 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2018、al-Hayat, February 24, 2018、Reuters, February 23, 2018、SANA, February 23, 2018、UPI, February 23, 2018などをもとに作成。

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イドリブ県で活動する「侵略者撃退」作戦司令室は全土抗戦を開始すると発表(2018年2月23日)

アル=カーイダ系のシャーム解放機構とともにシリア軍に対する抗戦を続けている「侵略者撃退」作戦司令室は声明を出し、ダマスカス郊外県東グータ地方に対するシリア軍の攻勢に対抗するため、自らが活動するイドリブ県、ハマー県、ラタキア県、アレッポ県に加えて、ダルアー県、クナイトラ県、ダマスカス郊外県南東部砂漠地帯、グータ地方、カラムーン地方の武装集団と連携し、シリア軍、イランの支援を受ける民兵の拠点に対して攻撃を行うための「グータの怒り」の戦いを開始すると発表した。

「侵略者撃退」作戦司令室は、シリア解放戦線(シャーム自由人イスラーム運動、ヌールッディーン・ザンキー運動)、シャーム軍団、アフラール軍、自由イドリブ軍、イッザ軍、ナスル軍、精鋭軍、第2軍、アルバイーン旅団、第1歩兵師団からなる。

al-Durar al-Shamiya, February 23, 2018

AFP, February 23, 2018、ANHA, February 23, 2018、AP, February 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2018、al-Hayat, February 24, 2018、Reuters, February 23, 2018、SANA, February 23, 2018、UPI, February 23, 2018などをもとに作成。

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ダマスカス郊外県東グータ地方での停戦に向け、イスラーム軍、ラフマーン軍団とロシアの交渉が続くなか、シリア軍は同地の住民に武装集団に関わらず、人道回廊を通じて避難するよう呼びかける(2018年2月23日)

ダマスカス郊外県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が東グータ地方の反体制派支配地域に対する爆撃・砲撃を続けた。

シリア人権監視団によると、18日以降のシリア軍による東グータ地方への爆撃・砲撃により、子供96人を含む426人以上が死亡しているという。

一方、同監視団は、信頼できる複数の消息筋の話として、ロシアと、イスラーム軍、ラフマーン軍団などからなる反体制武装集団との停戦に向けた交渉が続けられていると発表した。

交渉でロシア側は、反体制武装集団に対して、東グータ地方から民間人を退去させる必要がある旨伝えるとともに、アル=カーイダ系組織のシャーム解放機構の戦闘員の完全退去をもって停戦発効を実現させようとするイスラーム軍とラフマーン軍団の提案を拒否したという。

また、「虎」の愛称で知られるシリア軍のスハイル・ハサン准将指揮下のシリア軍地上部隊が同地への突入の準備を進めているという。

なお、LBC(2月23日付)など複数のメディア・サイトは、東グータ地方の住民に対して「身の安全のために武装集団に関わず…ワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプに設置されている人道回廊を通じて避難」するよう呼びかけるシリア軍武装部隊総司令部の署名入りのビラの写真を公開した。

このビラはシリア軍ヘリコプターが東グータ地方各所に散布したという。

LBC, February 23, 2018
LBC, February 23, 2018

このほか、ドゥラル・シャーミーヤ(2月23日付)によると、イスラーム軍がハズラマー市一帯に進軍を試みたシリア軍と交戦し、これを撃退した。

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ダマスカス県では、SANA(2月23日付)によると、ダマスカス郊外県東グータ地方で活動を続ける反体制武装集団が撃った迫撃砲弾70発あまりが、シャイフ・ラスラーン地区(バーブ・トゥーマ地区)、バグダード通り外科病院、サラーフッディーン地区(ルクン・ディーン区)、アッシュ・ウルール地区、マッザ86地区、バルザ区、ジャウラ地区、カーブーン区に着弾し、住民1人が死亡、60人あまりが負傷した。

なお迫撃砲弾は、ダマスカス郊外県ジャルマーナー市にも着弾した。

SANA, February 23, 2018
SANA, February 23, 2018

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ダルアー県では、SANA(2月23日付)によると、反体制武装集団がダルアー市サハーリー地区、マハッタ地区、カーシフ地区を砲撃した。

AFP, February 23, 2018、ANHA, February 23, 2018、AP, February 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2018、al-Hayat, February 24, 2018、LBC, February 23, 2018、Reuters, February 23, 2018、SANA, February 23, 2018、UPI, February 23, 2018などをもとに作成。

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SANAがロジャヴァからシリア政府への支配移譲に沸くアレッポ市シャイフ・マクスード地区などの写真を公開(2018年2月23日)

西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)が22日にシリア政府に移譲したアレッポ県アレッポ市ハラク地区、バニー・ザイト地区、ブスターン・バーシャー地区、シャイフ・マクスード地区、ブスターン・バーシャー地区、インザーラート地区、ハイダリーヤ地区、シュカイイフ地区、サカン・シャバービー地区に、SANAのカメラが入り、シリア国旗が再び掲げられ、祝賀ムードに沸く同地の写真多数を公開した。

SANA, February 23, 2018
SANA, February 23, 2018
SANA, February 23, 2018
SANA, February 23, 2018
SANA, February 23, 2018
SANA, February 23, 2018
SANA, February 23, 2018
SANA, February 23, 2018
SANA, February 23, 2018
SANA, February 23, 2018

AFP, February 23, 2018、ANHA, February 23, 2018、AP, February 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 23, 2018、al-Hayat, February 24, 2018、Reuters, February 23, 2018、SANA, February 23, 2018、UPI, February 23, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは22件の停戦違反を、トルコ側は17件の違反を確認(2018年2月23日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(2月23日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を14件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県7件、ラタキア県5件、アレッポ県2件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県)の停戦違反を確認したという。

ほとんどの停戦違反は、シャーム解放機構の支配地域として登録されている地域で発生したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 23, 2018をもとに作成。

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米主導の有志連合は2月16日~2月22日までの7日間でシリア領内で40回の爆撃を実施(2018年2月23日)

米中央軍(CENTCOM)は、2月16日~2月22日の7日間でのシリア、イラク両国における有志連合の空爆の戦果をHPで発表した。

2月16日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し7回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は7回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

2月17日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し9回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は9回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

2月18日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し4回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は4回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

2月19日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し8回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は7回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

2月20日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し5回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は5回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

2月21日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し3回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は3回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

2月22日は、シリア、イラク領内のダーイシュ拠点などに対し4回の空爆を実施、このうちシリア領内での空爆は4回で、ブーカマール市近郊に対して行われた。

CENTCOM, February 23, 2018をもとに作成。

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