ラッカ県出身の政権支持者が米国とYPG主体のシリア民主軍に抵抗するための「東部地域人民抵抗」を結成(2018年2月28日)

ラッカ県出身の政権支持者はビデオ声明を出し、「東部地域人民抵抗」の名で武装組織を結成すると発表した。

Youtube, February 28, 2018

声明によると、「東部地域人民抵抗」は、米国およびその支援を受ける西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍と戦うことを目的としているという。

AFP, February 28, 2018、ANHA, February 28, 2018、AP, February 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2018、al-Hayat, March 1, 2018、Reuters, February 28, 2018、SANA, February 28, 2018、UPI, February 28, 2018などをもとに作成。

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シリア解放戦線と対立を続けるシャーム解放機構はハマー県とイドリブ県の拠点での戦闘を回避するためイッザ軍に移譲、イドリブ県アティマ村がシャーム軍団と中立化に合意(2018年2月28日)

イドリブ県、アレッポ県でシリア解放戦線(シャーム自由人イスラーム運動)と対立を続けているシャーム解放機構は、ハマー県のムーリク市とイドリブ県ハーン・シャイフーン市を、共闘する「穏健な反体制派」の一つのイッザ軍に移譲した。

シャーム解放機構に近いイバー通信(2月28日付)によると、この移譲は、同地を中立化し、住民を戦闘に巻き込まないため。

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イドリブ県では、トルコ国境に位置するアティマ村の住民代表評議会が声明を出し、住民がシャーム軍団と同地を中立化することで合意したと発表した。

中立化宣言は、イドリブ県、アレッポ県でのシャーム解放機構とシリア解放戦線の対立下北を受けた動き。

al-Durar al-Shamiya, February 28, 2018

AFP, February 28, 2018、ANHA, February 28, 2018、AP, February 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2018、al-Hayat, March 1, 2018、Reuters, February 28, 2018、SANA, February 28, 2018、UPI, February 28, 2018、Wikalat al-Iba’ al-Ikhbariya, February 28, 2018などをもとに作成。

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ロシアのラヴロフ外務大臣「反体制派は東グータ地方の住民の退去を阻止している」(2018年2月28日)

ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣は、スイスのジュネーブでの国連人権理事会で、「ロシアとシリア政府は東グータ地方に安全回廊を設置した。また、この地域一帯の反体制派支配地域には検問所が設置されている…。今度は反体制派武装集団、そして彼らを支援する当事者が行動する番だ」と述べた。

また「東グータ地方を拠点としている武装集団は、首都ダマスカスへの砲撃を続け、人道支援の搬入と希望者の退去を阻止している」と批判した。

その後、記者団に対して、イスラーム軍、シリア解放戦線(シャーム自由人イスラーム運動)、ラフマーン軍団が、国連安保理にダマスカス郊外県東グータ地方からシャーム解放機構の戦闘員とその家族を退去させると誓約したことに関して、「ロシアは戦闘員の東グータ地方からの退去に反対しない…。彼らを他の場所に移送できるのなら、我々は反体制派しない」と述べた。

ラブロフ外務大臣はまた「我々はこの点に関して可能な解決策を検討する用意がある。アレッポ市東部の問題が解決した際にも、戦闘員が家族とともに自発的に退去した」と付言した。

ラブロフ外務大臣はさらに、「米国とその同盟国は、シリア政府が有毒ガスを使用しているという根も葉もない話を利用し、シリアに政治的に敵対しようとしている」と反論した。

RT(2月28日付)が伝えた。

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米国のロバート・ウッド国連軍縮大使は、ラブロフ外務大臣の演説の直前に、ロシアがシリアのアサド政権による化学兵器の再使用を阻止していないと批判していた。

ウッド国連軍縮大使はまた、「ロシアはシリアの化学兵器使用に関して誤った姿勢をとっている」と非難する一方、北朝鮮とシリアの関係に関して「ミサイル、化学兵器の開発に関して両国には長い関係の歴史がある」と述べていた。

AFP, February 28, 2018、ANHA, February 28, 2018、AP, February 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2018、al-Hayat, March 1, 2018、Reuters, February 28, 2018、RT, February 28, 2018、SANA, February 28, 2018、UPI, February 28, 2018などをもとに作成。

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トルコ軍と反体制武装集団はアフリーン郡で4カ村を新たに制圧(2018年2月28日)

ドゥラル・シャーミーヤ(2月28日付)によると、トルコ軍とその支援を受ける反体制武装集団が、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍との戦闘の末に、シーヤ(シャイフ・ハディード)村近郊のアーンカラ村とサンナーラ村、ラージュー町近郊のハイダラ村、ジャアルナカー村を制圧した。

一方、ANHA(2月28日付)によると、トルコ軍がマーバーター(マアバトリー)町近郊のミールカーン村を砲撃し、住民1人が死亡、3人が負傷した。

このほか、西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍広報センターによると、トルコ軍はこのほかにも、ジンディールス市およびその一帯、シーヤ(シャイフ・ハディード)村近郊のアーンカラ村、サンナーラ村、ブルブル町近郊のアリー・ジャッルー村一帯、カスタル村一帯、マーバーター(マアバトリー)町近郊のバアディーナー村、ラージュー町近郊のビリーカー村一帯を爆撃・砲撃、反体制武装集団とともにシリア民主軍と交戦した。

AFP, February 28, 2018、ANHA, February 28, 2018、AP, February 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2018、al-Hayat, March 1, 2018、Reuters, February 28, 2018、SANA, February 28, 2018、UPI, February 28, 2018などをもとに作成。

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東グータ地方東部でシリア軍とイスラーム軍が激しく抗戦(2018年2月28日)

ダマスカス郊外県では、ドゥラル・シャーミーヤ(2月28日付)によると、イスラーム軍が東グータ地方のフーシュ・ダワーヒラ村一帯に進軍したシリア軍部隊(共和国護衛隊)と交戦した。

イスラーム軍のハムザ・ビールクダール報道官は、ツイッターのアカウントを通じて「アサドの民兵は(フーシュ・ダワーヒラ)村の制圧を試み、重火器、戦闘機、ナパーム弾、白リン弾といった国際的に禁止された白リン弾、毒ガスを使用している」と主張した。

al-Durar al-Shamiya, February 28, 2018

また、シリア解放戦線、ラフマーン軍団、シャーム解放機構などからなる「彼らが不正を働いた」作戦司令室は、ハラスター市郊外のダマスカス・ヒムス街道(国際幹線道路)近くの前線でシリア軍と交戦した。

al-Durar al-Shamiya, February 28, 2018

AFP, February 28, 2018、ANHA, February 28, 2018、AP, February 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2018、al-Hayat, March 1, 2018、Reuters, February 28, 2018、SANA, February 28, 2018、UPI, February 28, 2018などをもとに作成。

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反体制派が東グータ地方の人道回廊を砲撃、住民の退去は実現せず(2018年2月28日)

ダマスカス郊外県では、SANA(2月28日付)によると、東グータ地方で活動を続けるシャーム解放機構などの反体制武装集団が、住民退去のために人道回廊が設置されたワーフィディーン・ゴラン高原難民キャンプを砲撃し、砲弾6発が着弾した。

人道回廊が設置されて2日目となる28日も、シリア政府当局が搬出態勢を整えているにもかかわらず、反体制武装集団の砲撃によって、前日に引き続き人道回廊からの住民の退去は行われなかったという。

SANA, February 28, 2018
SANA, February 28, 2018

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国連のステファン・ドゥジャリク事務総長付報道官は、ニューヨークの国連本部での記者会見で、ダマスカス郊外県東グータ地方での「戦闘激化によって、グータ地方での救命や負傷者搬出のために車輌を動かすことができない」と述べた。

また、赤十字国際委員会シリア事務所のアンジー・スィドキー報道官は、「十分な安全の保障がなければ、市民…、そして母親や子供からなる家族が回廊を使うのは困難だ…。民間人は、双方がコンセンサスに達していないことを恐れている」と述べた。

al-Durar al-Shamiya, February 28, 2018

シリア人権監視団によると、シリア軍は27日夜から28日未明にかけて、東グータ地方東部のフーシュ・ダワーヒラ村、シャイフーニーヤ村一帯に対して激しい爆撃・砲撃を加えるとともに、地上部隊がイスラーム軍と交戦した。

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一方、イスラーム軍のハムザ・ビールクダール報道官によると、東グータ地方の住民は、戦闘員を残して同地から退去することを拒否している、という。

AFP, February 28, 2018、ANHA, February 28, 2018、AP, February 28, 2018、al-Durar al-Shamiya, February 28, 2018、al-Hayat, March 1, 2018、Reuters, February 28, 2018、SANA, February 28, 2018、UPI, February 28, 2018などをもとに作成。

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ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは10件の停戦違反を、トルコ側は5件の違反を確認(2018年2月28日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(2月28日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を10件(ラタキア県4件、ダマスカス県・ダマスカス郊外県5件、アレッポ県1件)確認したと発表した。

またトルコ側の監視チームも5件(ダマスカス県・ダマスカス郊外県4件、イドリブ県1件)の停戦違反を確認したという。

Ministry of Defence of the Russian Federation, February 28, 2018をもとに作成。

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