イドリブ県で非武装地帯設置合意を拒否した新興のアル=カーイダ組織のフッラース・ディーンの司令官が何者かに暗殺される(2018年9月23日)

ドゥラル・シャーミーヤ(9月23日付)は、複数の現地消息筋の話として、17日のロシア・トルコ首脳によるイドリブ県での非武装地帯設置を骨子とする合意を拒否した反体制武装集団の司令官を標的とした暗殺作戦が開始されている、と伝えた。

同消息筋によると、新興のアル=カーイダ系組織であるフッラース・ディーンの司令官の1人でサイヤーフを名のる人物がカンスフラ村近郊で何者かによって銃で撃たれて死亡したという。

フッラース・ディーンは21日付の声明で、非武装地帯設置合意に拒否の姿勢を表明したばかり。

Kull-na Shuraka’, September 23, 2018

AFP, September 23, 2018、ANHA, September 23, 2018、AP, September 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, September 23, 2018、al-Hayat, September 24, 2018、Reuters, September 23, 2018、SANA, September 23, 2018、UPI, September 23, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

親政府系日刊紙が「シリアの性同一性障害者が公の場に現れる」と題したレポートを掲載(2018年9月23日)

親政権系の日刊紙『アイヤーム』(9月23日付)は、「シリアの性同一性障害者が公の場に現れる」と題したレポート(アントワーン・バスマジー記者)(http://alayam.sy/2018/09/23/%d8%a7%d9%84%d9%85%d8%ab%d9%84%d9%8a%d9%88%d9%86-%d9%81%d9%8a-%d8%b3%d9%88%d8%b1%d9%8a%d8%a9-%d9%8a%d8%ae%d8%b1%d8%ac%d9%88%d9%86-%d8%a5%d9%84%d9%89-%d8%a7%d9%84%d8%b9%d9%84%d9%86/)を掲載した。

al-Ayyam, September 23, 2018

同レポートによると、シリアの性同一性障害者は、国際的な関心の高まりに呼応するかたちで、自らの存在を公にするようになっているという。

レポートでは、14歳のときに30歳代の隣人に性行為を強要されるなかで、性同一性障害であることを自覚するに至ったというマフムード氏(仮称)の証言、自身が性同一性障害であることを恥じてはいないが、自分を「レインボーブラック」とみなして卑下する社会の目がイヤだ、と述べ、有識者、芸術家、クリエイターらが性同一性障害であることを口外するようになっているとするカラム氏(仮称)の証言を紹介している。

また、SNSを通じて自身が性同一性障害であることを公表する以外にも、性同一性障害であることを隠さずに、首都ダマスカスのスィブキー公園、フォーシーズン・ホテル、カフェ、映画館といった公の場に現れる人も増えているという。

なお、同紙のレポートは「性同一性障害者」(المثليون)という言葉を用いているのに対して、反体制派系のドゥラル・シャーミヤ(9月24日付)は、「同性愛者」(الشواذ الجنسيون)という言葉を用いて、このレポートの内容を伝えている。

al-Ayyam, September 23, 2018

AFP, September 24, 2018、ANHA, September 24, 2018、AP, September 24, 2018、al-Ayyam, September 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, September 24, 2018、al-Hayat, September 25, 2018、Reuters, September 24, 2018、SANA, September 24, 2018、UPI, September 24, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新興のアル=カーイダ系組織であるタウヒード・ディーンも、フッラース・ディーンに続いてイドリブ県での非武装地帯設置合意を拒否(2018年9月23日)

イドリブ県で、フッラース・ディーンとともに活動する新興のアル=カーイダ系組織のタウヒード・ディーンは声明を出し、17日のロシア・トルコ首脳によるイドリブ県での非武装地帯設置合意を「屈服を通じてシリア革命を生き埋めにする行為以外の何物でもない」と批判、これを拒否すると表明した。

Kull-na Shuraka’, September 23, 2018

AFP, September 23, 2018、ANHA, September 23, 2018、AP, September 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, September 23, 2018、al-Hayat, September 24, 2018、Reuters, September 23, 2018、SANA, September 23, 2018、UPI, September 23, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

イドリブ県の部族長・文民組織代表が会合を開き、革命継続を確認(2018年9月23日)

イドリブ県では、ドゥラル・シャーミーヤ(9月23日付)によると、シャーム解放機構や国民解放戦線などの支配下にあるイドリブ市内の文化センターで、同県の部族長や文民組織の代表が会合を開き、17日のロシア・トルコ首脳によるイドリブ県での非武装地帯設置合意への対応について協議し、12項目の提言からなる閉幕声明を採択した。

Kull-na Shuraka’, September 23, 2018

12項目は、体制打倒を実現するまで革命の諸原則を明示・維持すること、シリア政府支配地域との境界地帯から撤退しないこと、反体制武装集団の武器を引き渡さないこと、シリア・ロシア軍の攻撃に備えること、反体制武装集団に統合を呼びかけること、シリア当局による逮捕者の釈放を改めて要求すること、反体制派の解放区を放棄しないこと、避難民を帰宅させること、文民と反体制武装集団の連携を強化すること、などからなる。

Kull-na Shuraka’, September 23, 2018

AFP, September 23, 2018、ANHA, September 23, 2018、AP, September 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, September 23, 2018、al-Hayat, September 24, 2018、Reuters, September 23, 2018、SANA, September 23, 2018、UPI, September 23, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコで活動するシリア・イスラーム評議会はシリア政府との和解に応じないよう活動家に呼びかける(2018年9月23日)

トルコで活動するシリア・イスラーム評議会は声明を出し、「シリア革命の主唱者と活動家の一部がシリア政府支配地域に戻った」との情報を得たとしたうえで、こうした行為を「裏切り」と非難、活動家に対してシリア政府との和解に応じないよう呼びかけた。

Kull-na Shuraka’, September 23, 2018

AFP, September 23, 2018、ANHA, September 23, 2018、AP, September 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, September 23, 2018、al-Hayat, September 24, 2018、Reuters, September 23, 2018、SANA, September 23, 2018、UPI, September 23, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

『シャルク・アウサト』:ダーイシュのバグダーディー指導者がアフガニスタンへの脱出に成功?(2018年9月23日)

『シャルク・アウサト』(9月23日付)は、パキスタンの某組織の匿名幹部の情報として、ダーイシュ(イスラーム国)のアブー・バクル・バグダーディー指導者が、シリアないしはイラク国内の潜伏先から脱出し、イラン領内を経由して、アフガニスタン東部のナンガルハール州に入ったと、伝えた。

同紙によると、シリアとイラクで活動していたダーイシュ・メンバー数百人が過去6ヶ月間にアフガニスタンへの脱出を計り、そのほとんどが、バグダーディー指導者が到着したとされるナンガルハール州に入り、パキスタンの諜報機関が彼らの動きを重点的に監視しているという。

AFP, September 23, 2018、ANHA, September 23, 2018、AP, September 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, September 23, 2018、al-Hayat, September 24, 2018、Reuters, September 23, 2018、SANA, September 23, 2018、al-Sharq al-Awsat, September 23, 2018、UPI, September 23, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

エジプトのシュクリー外務大臣はイドリブ県からのテロリスト脱出に警鐘を鳴らし、ロシア・トルコ首脳によるイドリブ県での非武装地帯設置合意を暗に批判(2018年9月23日)

エジプト外務省は声明を出し、17日のロシア・トルコ首脳によるイドリブ県での非武装地帯設置合意に関して、サーミフ・シュクリー外務大臣は、イドリブ県から域内の他の地域や国にテロ分子が退去する安全回廊を与えてしまうことの危険に警鐘を鳴らした、と非難した。

声明によると、シュクリー外務大臣は、スタファン・デミストゥラ・シリア問題担当国連特別代表とニューヨークにあるエジプト国連代表部での会談で、非武装地帯設置合意に対して暗に疑義を呈したという。

AFP, September 23, 2018、ANHA, September 23, 2018、AP, September 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, September 23, 2018、al-Hayat, September 24, 2018、Reuters, September 23, 2018、SANA, September 23, 2018、UPI, September 23, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ軍がアレッポ市アイン・アラブ市近郊に向けて発砲(2018年9月23日)

アレッポ県では、ANHA(9月23日付)によると、トルコ軍がアイン・アラブ(コバネ)市西部のアシマ村一帯、グライブ村、カルウナーフ村に発砲した。

AFP, September 23, 2018、ANHA, September 23, 2018、AP, September 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, September 23, 2018、al-Hayat, September 24, 2018、Reuters, September 23, 2018、SANA, September 23, 2018、UPI, September 23, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米主導の有志連合、YPG主体のシリア民主軍がダイル・ザウル県ハジーン市近郊でダーイシュを攻撃(2018年9月23日)

ダイル・ザウル県では、ANHA(9月23日付)によると、米主導の有志連合がハジーン市近郊のシャジャラ村を爆撃し、ダーイシュ(イスラーム国)メンバー5人が死亡した。

また「テロ駆逐の戦い」を続行する西クルディスタン移行期民政局(ロジャヴァ)人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の広報センターは声明を出し、シャジャラ村に突入し、ダーイシュと交戦したと発表した。

AFP, September 23, 2018、ANHA, September 23, 2018、AP, September 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, September 23, 2018、al-Hayat, September 24, 2018、Reuters, September 23, 2018、SANA, September 23, 2018、UPI, September 23, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省報道官はIL-20撃墜事件のイスラエル軍の責任を改めて追及(2018年9月23日)

ロシア国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、モスクワで記者会見を開き、17日のロシア軍のIL-20がシリア軍の迎撃で誤って撃墜された事件に関して、イスラエル軍司令部代表から、ロシア・イスラエル両軍のシリア領空での偶発的衝突を回避するために設置されたホットラインを通じて、攻撃の数分前にシリア軍の拠点を爆撃する旨通知があったことを改めて明らかにした。

コナシェンコフ報道官は、その直前にイスラエル軍がラタキア市のシリア軍施設に対して行った爆撃についても、「イスラエル側はその軍事作戦の実施に関して、ロシア軍に事前通告するのではなく、爆撃開始と合わせて通告を行っていた」と非難した。

また、この爆撃がシリア領空を侵犯して行われたのではなく、シリア沖の地中海海上から実施されたと付言し、「イスラエル軍司令部の代表が、イスラエル軍戦闘機の爆撃カ所を偽ったことで、IL-20は安全な地域への脱出できなかった…。イスラエル側はF-16戦闘機がどの場所にいるかも知らせてこなかった」と指摘、このことがシリア軍による誤射を誘発したと批判した。

ドゥラル・シャーミーヤ(9月23日付)、SANA(9月23日付)などが伝えた。

SANA, September 23, 2018

AFP, September 23, 2018、ANHA, September 23, 2018、AP, September 23, 2018、al-Durar al-Shamiya, September 23, 2018、al-Hayat, September 24, 2018、Reuters, September 23, 2018、SANA, September 23, 2018、UPI, September 23, 2018などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア国防省:ロシア・トルコ停戦監視委員会のロシア側監督チームは15件の停戦違反を、トルコ側は0件の違反を確認(2018年9月23日)

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間(9月22日)で、「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を15件(アレッポ県3件、ラタキア県12件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, September 23, 2018をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.