内務省は新型コロナウイルス感染予防策として中国、イラン、日本など26カ国の国民の入国を禁止(2020年3月20日)

内務省は、新型コロナウイルス感染予防策として、中国、イタリア、イラン、韓国、スペイン、ドイツ、フランス、米国、日本、ベルギー、オーストラリア、ノルウェー、デンマーク、スウェーデン、フィンランドの国民の入国を2ヶ月、またカタール、バーレーン、UAE、クウェート、エジプト、イラク、レバノン、サウジアラビア、アルジェリア、チュニジア、モロッコの国民の入国を1ヶ月禁止することを決定したと発表した。

入国規制は、シリアの在住資格、事前の入国許可の有無にかかわらず行われる。

内務省はまた、これらの国から帰国するシリア人については、疾病の症状がない場合は、外出を控え、自宅で14日間滞在し、調査チームの経過観察を受けることを、症状がある場合はダマスカス郊外県のドゥワイル地区にある隔離施設に滞在することを決定した。

SANA(3月20日付)が伝えた。

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イマード・ハミース内閣は閣議を開き、新型コロナウイルス感染予防への対応策を協議した。

SANA(3月20日付)によると、閣議では、国民に対して「強制的な外出禁止」を発令する必要を回避するため、「自発的な自宅待機」を呼びかけることを改めて確認した。

また、保健省で感染者が確認された場合、ただちにこれを公表することも確認した。

さらに、すべての省庁に対して、市民生活や生産活動に影響を与えない最低限の勤務態勢を敷くよう指示、財務、工業、社会問題労働、経済対外貿易の各省に対しては、民間セクターに対して、生産活動を維持しつつ、感染の脅威が去り次第、最大限の操業を再開できるよう促すことを指示した。

一方、国営、民間の両セクター、および組合に対しては、すべての従業員の健康管理と感染拡大阻止に向けた措置を講じることを義務づけた。

AFP, March 20, 2020、ANHA, March 20, 2020、AP, March 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 20, 2020、Reuters, March 20, 2020、SANA, March 20, 2020、SOHR, March 20, 2020、UPI, March 20, 2020などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍は新型コロナウイルス感染予防策として、4月22日まですべての物流・兵站を停止することを決定(2020年3月20日)

シリア軍武装部隊総司令部は声明を出し、新型コロナウイルス感染予防策として、4月22日までの約1ヶ月間、すべての物流・兵站を停止することを決定したと発表した。

また、物流・兵站にかかる延滞への一切の法的措置についても停止することを合わせて決定した。

SANA(3月20日付)が伝えた。

AFP, March 20, 2020、ANHA, March 20, 2020、AP, March 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 20, 2020、Reuters, March 20, 2020、SANA, March 20, 2020、SOHR, March 20, 2020、UPI, March 20, 2020などをもとに作成。

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北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下のアレッポ県、ラッカ県、ハサカ県各所でノウルーズがひっそりと祝われる(2020年3月20日)

ANHA(3月20日付)は、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるアレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市郊外、タッル・リフアト市、マンビジュ市、アレッポ市シャイフ・マクスード地区、ラッカ県アイン・イーサー市、ハサカ県のハサカ市、タッル・ハミース市でノウルーズがひっそりと祝われたと伝えた。

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一方、アレッポ県では、ANHA(3月20日付)によると、トルコ占領下のアフリーン市で大きな爆発が発生した。

AFP, March 20, 2020、ANHA, March 20, 2020、AP, March 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 20, 2020、Reuters, March 20, 2020、SANA, March 20, 2020、SOHR, March 20, 2020、UPI, March 20, 2020などをもとに作成。

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アサド大統領とロシアのプーチン大統領が電話会談でシリア情勢の進捗について意見を交わす(2020年3月20日)

アサド大統領はロシアのヴラジミール・プーチン大統領と電話会談を行い、シリア情勢の進捗について意見を交わした。

SANA(3月20日付)によると、会談では、3月5日のロシア・トルコ首脳会談での停戦合意が発効して以降も「テロ組織」による停戦違反が続いている現状のほか、政治プロセスについても話が及んだ。

プーチン大統領は会談で、アサド大統領とシリア国民に対して預言者昇天祭の祝辞を伝えるとともに、シリアが現下の困難を克服し、一刻も早く治安と安定を回復することを願うと述べたという。

AFP, March 20, 2020、ANHA, March 20, 2020、AP, March 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 20, 2020、Reuters, March 20, 2020、SANA, March 20, 2020、SOHR, March 20, 2020、UPI, March 20, 2020などをもとに作成。

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ハビーブ元国防大臣(81歳)が死去(2020年3月20日)

シリア軍武装部隊総司令部は声明を出し、アリー・ハビーブ元国防大臣(81歳)がダマスカス県のアサド大学病院で死去したと発表、弔意を示した。

ハビーブ元国防大臣はタルトゥース県サーフィーター市近郊のマンダラ村出身。

1962年に軍事アカデミーを卒業、1986年に少将に昇進、1990年から1991年の湾岸戦争ではシリア軍司令官として多国籍軍に参加、1994年には特殊部隊司令官に就任、その後、2004年から2009年まで参謀総長を、2009年から2011年まで国防大臣を務めた。


AFP, March 20, 2020、ANHA, March 20, 2020、AP, March 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 20, 2020、Reuters, March 20, 2020、SANA, March 20, 2020、SOHR, March 20, 2020、UPI, March 20, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍がM4高速道路を単独パトロールするなか、ロシア・トルコ軍の合同パトロールに反対する者たちがトルコ軍によって撤去された土嚢を再び積み上げる(2020年3月20日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、5日のロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効してから15日目となる3月20日、シリア・ロシア軍、トルコ軍は爆撃を実施しなかったが、シリア軍、「決戦」作戦司令室による若干の停戦違反が確認された。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を4件(イドリブ県0件、ラタキア県0件、アレッポ県4件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を確認しなかった。

シリア人権監視団によると、シリア軍がイドリブ県のファッティーラ村を砲撃、反体制武装集団もイドリブ県とラタキア県のシリア軍拠点を散発的に砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、トルコ軍がM4高速道路のタルナバ村、ムサイビーン村間で単独でのパトロールを実施した。

一方、ナイラブ村近郊の沿線では、トルコ軍によって撤去されていた土嚢がロシア・トルコ軍の合同パトロールに反対する者たちによって再び積まれ、通行が阻止された。

AFP, March 20, 2020、ANHA, March 20, 2020、AP, March 20, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 20, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 20, 2020、Reuters, March 20, 2020、SANA, March 20, 2020、SOHR, March 20, 2020、UPI, March 20, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民42人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は577,655人に(2020年3月20日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(3月20日付)を公開し、3月19日に難民42人が新たに帰国したと発表した。


このうちレバノンから帰国したのは42人(うち女性13人、子供22人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は577,655人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者182,407人(うち女性55,120人、子ども93,326人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,716,330人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は806,935人(うち女性242,396人、子供411,817人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 20, 2020をもとに作成。

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