UAEでシリア人1人の新型コロナウイルス感染が確認される(2020年3月9日)

アラブ首長国連邦(UAE)の保健省は、UAE人4人、イタリア人3人、シリア人1人、インド人1人を含む14人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたと発表した。

これにより、同国の感染者数は59人となった。

AFP, March 9, 2020、ANHA, March 9, 2020、AP, March 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 9, 2020、Reuters, March 9, 2020、SANA, March 9, 2020、SOHR, March 9, 2020、UPI, March 9, 2020などをもとに作成。

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エジプトのカーミル総合情報部長官がシリアを秘密裏に訪問、サウジ、UAEとともにトルコに対抗するためアサド政権支援を調整(2020年3月9日)

『ワタン』(3月9日付)は、エジプトのアッバース・カーミル総合情報部長官が、シリアの首都ダマスカスを秘密裏に訪問していたと伝えた。

同紙によると、カーミル長官は3月2日に首都ダマスカスを訪問し、アリー・マムルーク国民安全保障会議議長らと会談、シリアでの「テロとの戦い」の進捗や中東情勢全般について意見を交わしたという。

『アラビー・ジャディード』(3月9日)も、カーミル長官が、北アフリカへのトルコの勢力伸張の試みに対処するために、チュニジア、アルジェリア、モロッコ、リビアを訪問したと、伝えた。

同紙によると、こうした動きのなかで、エジプトは、サウジアラビア、UAEとともに、イドリブ県に侵攻し、シリア北部一帯を占領下に置くトルコに対抗するシリア政府(アサド政権)を支援するための調整を行っているという。

AFP, March 9, 2020、ANHA, March 9, 2020、AP, March 9, 2020、al-‘Arabi al-Jadid, March 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 9, 2020、Reuters, March 9, 2020、SANA, March 9, 2020、SOHR, March 9, 2020、UPI, March 9, 2020、al-Watan, March 9, 2020などをもとに作成。

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ロシアとトルコは「作戦の調整」を目的とした常設の連絡チャンネルを開設(2020年3月9日)

ラタキア県フマイミーム航空基地のシリア駐留ロシア軍司令部に設置されている当事者和解調整センターのオレグ・ジュラフロフ副センター長(少将)は、5日のロシア・トルコ首脳会談での停戦合意を受けて、トルコ側との「作戦の調整」を目的とした常設の連絡チャンネルを開設したと発表した。

RT(3月9日付)が伝えた。

AFP, March 9, 2020、ANHA, March 9, 2020、AP, March 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 9, 2020、Reuters, March 9, 2020、RT, March 9, 2020、SANA, March 9, 2020、SOHR, March 9, 2020、UPI, March 9, 2020などをもとに作成。

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ハサカ県のM4高速道路で米軍がロシア軍部隊の通行を再び妨害(2020年3月9日)

ハサカ県では、シリア人権監視団によると、カーミシュリー国際空港に駐留するロシア軍部隊が、M4高速道路を通って、タッル・タムル町に入ろうとしたが、米軍部隊が同町の入り口でこれを妨害した。

ロシア軍部隊はタッル・タムル町に入るのを断念し、ダルバースィーヤ市を経由してアブー・ラースィーン(ザルカーン)町に向かった。

一方、これに先立つこと数時間前、装甲車など11輌からなるロシア軍の部隊が、カーミシュリー市を発ち、アームーダー市、ダルバースィーヤ市、アブー・ラースィーン町を通って、ラッカ県のアイン・イーサー市に向かった。

これに代わって、19輌からなるロシア軍の別の部隊が、アイン・イーサー市からダルバースィーヤ市を経由してカーミシュリー市に入った。

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一方、ハサカ・メディア・センター(3月9日付)は、ロシア軍の車列はカーミシュリー市からではなく、アレッポ市を発ち、タッル・タムル町に入ろうとしたところを米軍のパトロール部隊の妨害を受け、進路を変更したと伝えた。

https://www.facebook.com/NPA.SY/videos/2812585962164024/

ロシア軍の車列は、タッル・タムル町を迂回し、アブー・ラーシーン町、ダルバースィーヤ市、アームーダー市を経由してカーミシュリー市に向かった。

AFP, March 9, 2020、ANHA, March 9, 2020、AP, March 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 9, 2020、Markaz al-Hasaka al-I’lami, March 9, 2020、Reuters, March 9, 2020、SANA, March 9, 2020、SOHR, March 9, 2020、UPI, March 9, 2020などをもとに作成。

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トルコに越境しようとした住民1人をトルコ軍憲兵隊が射殺(2020年3月9日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、マウカ村出身の男性1人が、ハーリム市近郊のバービスカー村から越境してトルコ領内に入ろうとしたが、トルコ軍憲兵隊の発砲を受けて死亡した。

AFP, March 9, 2020、ANHA, March 9, 2020、AP, March 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 9, 2020、Reuters, March 9, 2020、SANA, March 9, 2020、SOHR, March 9, 2020、UPI, March 9, 2020などをもとに作成。

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トルコ軍と国民軍はアレッポ県北部を砲撃(2020年3月9日)

アレッポ県では、ANHA(3月9日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍が、北・東シリア自治局とシリア政府の共同支配下にあるタッル・リフアト市近郊のシャイフ・イーサー村、アイン・ダクナ村、マルアナース村、マーリキーヤ村を砲撃した。

一方、アフリーン解放軍団が声明を出し、3月6日にトルコ占領下のアフリーン市でトルコ軍のファントム4無人航空機(ドローン)1機を撃墜したと発表、その写真を公開した。

AFP, March 9, 2020、ANHA, March 9, 2020、AP, March 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 9, 2020、Reuters, March 9, 2020、SANA, March 9, 2020、SOHR, March 9, 2020、UPI, March 9, 2020などをもとに作成。

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シリア軍はアレッポ県西部でシャーム解放機構のジャウラーニー指導者が使用していたと思われる地下壕を発見(2020年3月9日)

SANA(3月9日付)は、シリア軍がアレッポ県西部のアンジャーラ村で、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構のアブー・ムハンマド・ジャウラーニー指導者が使用していたと思われる地下壕を発見したと伝え、その写真と映像を公開した。

https://youtu.be/ZTn40mUld88

アンジャーラ村は2月17日にシリア軍が制圧している。

AFP, March 9, 2020、ANHA, March 9, 2020、AP, March 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 9, 2020、Reuters, March 9, 2020、SANA, March 9, 2020、SOHR, March 9, 2020、UPI, March 9, 2020などをもとに作成。

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第3期人民議会選挙の立候補届受付件数3,540件に(2020年3月9日)

高等司法選挙委員会(選挙管理委員会)は声明を出し、4月13日に投票が予定されている第3期人民議会選挙の立候補届受付件数が3,540件に達していると発表した。

9日に受け付けられた立候補届は1,997件。

内訳は、ダマスカス県196件、ダマスカス郊外県122件、ダルアー県61件、スワイダー県43件、ヒムス県228件、ハマー県238件、イドリブ県72件、ラッカ県52件、ダイル・ザウル県62件、ハサカ県179件、タルトゥース県65件、ラタキア県201件、アレッポ市171件、アレッポ県諸地域311件、クナイトラ県46県。

SANA(3月9日付)が伝えた。

AFP, March 9, 2020、ANHA, March 9, 2020、AP, March 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 9, 2020、Reuters, March 9, 2020、SANA, March 9, 2020、SOHR, March 9, 2020、UPI, March 9, 2020などをもとに作成。

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シリア軍がアレッポ県でトルコ軍の車列を重火器で挑発、トルコ軍は応戦せず(2020年3月9日)

英国を拠点に活動する反体制派系NGOのシリア人権監視団によると、5日のロシア・トルコ首脳会談で合意された停戦が発効(5日深夜)してから4日目となる3月9日、シリア・ロシア軍、トルコ軍は爆撃を実施しなかったが、シリア軍、「決戦」作戦司令室による若干の停戦違反が確認された。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を7件(イドリブ県0件、ラタキア県5件、アレッポ県2件、ハマー県0件)確認したと発表した。

トルコ側の監視チームは停戦違反を1件(イドリブ県1件、ラタキア県0件、アレッポ県0件、ハマー県0件)確認した。

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アレッポ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍がアターリブ市近郊にある第46連隊基地近くを走行中のトルコ軍の車輌複数輌に重火器を発砲した。

トルコ軍はシリア軍の挑発には乗らず、反撃しなかった。

これに関して、アナトリア通信(3月9日付)は、「シリア軍は2日前に、(停戦が発効しているにもかかわらず)トルコ軍の車列に発砲した…。トルコ軍の別の部隊の近くにも砲弾3発を発射した」と伝えた。

シリア人権監視団によると、シリア軍はまた、カフル・アンマ村、ダーラト・イッザ市を砲撃した。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がアンカーウィー村近郊でシリア軍の軍用車両を攻撃した。

「信者を煽れ」作戦司令室一方、ガーブ平原に潜入しようとしたシリア軍部隊を7日に続いて撃退し、兵士多数を殺傷したと発表した。

「信者を煽れ」作戦司令室は新興のアル=カーイダ系組織フッラース・ディーン機構、アンサール・ディーン戦線、アンサール・タウヒード、アンサール・イスラーム集団からなる武装連合体。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が撃った迫撃砲弾複数発がマストゥーマ村、ナイラブ村に着弾した。

一方、トルコ軍は戦車や装甲車など50輌からなる部隊をカフル・ルースィーン村に違法に設置されている国境通行所からシリア領内に新たに進入させた。

AFP, March 9, 2020、Anadolu Ajansı, March 9, 2020、ANHA, March 9, 2020、AP, March 9, 2020、al-Durar al-Shamiya, March 9, 2020、Ministry of Defence of the Russian Federation, March 9, 2020、Reuters, March 9, 2020、SANA, March 9, 2020、SOHR, March 9, 2020、UPI, March 9, 2020などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民707人と国内避難民(IDPs)1,520人が新たにシリア政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は571,809人、2019年以降帰還したIDPsは61,035人に(2020年3月9日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(3月9日付)を公開し、3月8日に難民707人が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは198人(うち女性60人、子供101人)、ヨルダンから帰国したのは509人(うち女性153人、子供260人)。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は571,809人となった。

内訳は、レバノンからの帰国者180,643人(うち女性54,591人、子ども92,425人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者391,166人(うち女性117,393人、子ども199,487人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

45カ国で難民登録したシリア人の数は6,580,101人(うち女性1,974,030人、子供3,355,852人)。

また、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は801,089人(うち女性240,642人、子供408,834人)となった。

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一方、国内避難民1,520人が新たに帰宅した。

うちダマスカス郊外県東グータ地方に帰宅したのは0人、ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由してダマスカス郊外県、ヒムス県などに帰宅したの1,520人(うち女性543人、子ども491人)、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは0人、イドリブ県アブー・ズフール町郊外の通行所およびハマー県スーラーン町の通行所を経由して帰宅したのは0人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は61,035人(うち女性20,823人、子供25,273人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,329,631人(うち女性403,382人、子供669,039人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, March 9, 2020をもとに作成。

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