ロシア軍戦闘機がハマー県、ダイル・ザウル県の砂漠地帯でダーイシュを狙って25回以上の爆撃を実施(2021年5月12日)

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍は声明を出し、5月9日にダイル・ザウル県ユーフラテス川東岸のアジージュ渓谷で開始したダーイシュ(イスラーム国)に対する掃討作戦を完了したと発表した。

作戦では、ダーイシュ・メンバーの潜伏地複12カ所を突き止め、これを破壊したという。

ANHA(5月12日付)が伝えた。

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シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機がハマー県、ダイル・ザウル県の砂漠地帯、とりわけビシュリー山一帯で、ダーイシュ(イスラーム国)を狙って25回以上の爆撃を実施した。

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ハサカ県では、シリア人権監視団によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプで、イラク人難民1人の遺体が銃で撃たれて死亡した。

ダーイシュ(イスラーム国)メンバーの犯行と見られる。

AFP, May 12, 2021、ANHA, May 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 12, 2021、Reuters, May 12, 2021、SANA, May 12, 2021、SOHR, May 12, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊を砲撃(2021年5月12日)

アレッポ県では、ANHA(5月12日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマルアナーズ村、アルカミーヤ村を砲撃した。

AFP, May 12, 2021、ANHA, May 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 12, 2021、Reuters, May 12, 2021、SANA, May 12, 2021、SOHR, May 12, 2021などをもとに作成。

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ハサカ市南のアジャージャ村でシリア民主軍による青年らの拉致に抗議するデモが発生(2021年5月12日)

ハサカ県では、SANA(5月12日付)によると、シリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるハサカ市南のアジャージャ村で人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍による村の青年らの拉致に抗議するデモが発生した。

AFP, May 12, 2021、ANHA, May 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 12, 2021、Reuters, May 12, 2021、SANA, May 12, 2021、SOHR, May 12, 2021などをもとに作成。

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シリア軍とトルコの支援を受けるシリア国民軍が捕虜交換(2021年5月12日)

アレッポ県では、シリア人権監視団によると、トルコの支援を受けるシリア国民軍とシリア軍が捕虜交換を行い、シリア軍が女性1人と青年2人を含む多数を解放し、バーブ市近郊のアブー・ザイダーン村に設置された通行所で、シリア国民軍側に身柄を引き渡した。

一方、SANA(5月12日付)は、バーブ市一帯で活動する「テロ・グループ」によって拉致されていたシリア軍兵士多数が解放されるとともに、同グループによって殺害されたシリア軍兵士1人の遺体が遺族に引き渡されたと伝えた。

AFP, May 12, 2021、ANHA, May 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 12, 2021、Reuters, May 12, 2021、SANA, May 12, 2021、SOHR, May 12, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領はイランのザリーフ外務大臣と会談(2021年5月12日)

アサド大統領はシリアを訪問したイランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣と首都ダマスカスで会談した。

SANA(5月12日付)によると、会談では、経済などさまざまな分野での連携強化の方途、制憲委員会(憲法制定委員会)の活動の進捗、米国とトルコの違法な占領、「テロとの戦い」、イスラエルによるパレスチナ領内での侵犯行為などについて意見が交わされた。

会談には、ファイサル・ミクダード外務在外居住者大臣、ブサイナ・シャアバーン大統領府特別顧問、バッシャール・ジャアファリー外務在外居住者副大臣、ルーナ・シブル大統領府特別顧問らが同席した。

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ザリーフ外務大臣はまた、ミクダード外務在外居住者大臣と個別に会談を行い、パレスチナ情勢、イラン核合意などについて意見を交わした。

ミクダード外務在外居住者大臣は、イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣との会談後、記者団らから駐シリア・サウジアラビア大使館の再開について質問され、「大使館についてはサウジ人に訊いてください」と答えた。

一方、ザリーフ外務大臣は、アレッポ市にイラン領事館を新設すると発表した。

AFP, May 12, 2021、ANHA, May 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 12, 2021、Reuters, May 12, 2021、SANA, May 12, 2021、SOHR, May 12, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で53人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で19人(2021年5月12日)

保健省は政府支配地域で新たに53人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者294人が完治し、6人が死亡したと発表した。

これにより、5月12日現在の同地での感染者数は計23,543人、うち死亡したのは1,676人、回復したのは19,610人となった。

SANA(5月12日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で5月12日に新たに19人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、23人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡2人、ハーリム郡2人、アリーハー郡3人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡4人、バーブ郡5人、アフリーン郡2人、アアザーズ郡1人。

これにより、同地での感染者数は計22,237人、うち回復したのは20,317人、死亡したのは655人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1575789082625977/

AFP, May 12, 2021、ACU, May 12, 2021、ANHA, May 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 12, 2021、Reuters, May 12, 2021、SANA, May 12, 2021、SOHR, May 12, 2021などをもとに作成。

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ロシア軍戦闘機1機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるラタキア県カッバーナ村の丘陵地帯を燃料気化爆弾で攻撃(2021年5月12日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、ロシア軍戦闘機1機が「決戦」作戦司令室の支配下にあるカッバーナ村の丘陵地帯を燃料気化爆弾で攻撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

またシリア軍もハッダーダ村を砲撃した。

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イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバイニーン村、ファッティーラ村、サーン村、カドゥーラ村、カンダ村を砲撃した。

一方、アブザムー町にあるシャーム解放機構の本部内で爆発が発生し、メンバー1人が死亡、2人が負傷した。

死傷したのは爆発性戦争残存物(ERW)の処理を担当するメンバーだという。

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ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のヒルバト・ナークース村、マンスーラ村を砲撃した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるナーフィア村とジャムラ村を結ぶ街道で住民が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を41件(イドリブ県21件、ラタキア県14件、アレッポ県3件、ハマー県3件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は36件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を20件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, May 12, 2021、ANHA, May 12, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 12, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 12, 2021、Reuters, May 12, 2021、SANA, May 12, 2021、SOHR, May 12, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民275人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は664,779人に(2021年5月12日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月12日付)を公開し、5月11日に難民275人(うち女性83人、子供140人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民275人(うち女性83人、子供140人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は664,779人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者269,531人(うち女性81,016人、子ども137,187人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,749,518人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は894,059人(うち女性268,292人、子供455,678人)となった。

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一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は86,043人(うち女性31,930人、子供31,449人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,354,639人(うち女性414,489人、子供675,125人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 12, 2021をもとに作成。

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