レバノン軍団のジャアジャア代表はシリア大統領選挙に参加するシリア人を国外退去に処するよう大統領と内閣に要求(2021年5月19日)

レバノン軍団のサミール・ジャアジャア代表はフェイスブック(https://www.facebook.com/samirgeagea/)のアカウントを通じて声明を出し、レバノン政府にシリア大統領選挙の実施を支持するシリア難民を追放するよう求めた。

ジャアジャア代表は書き込みのなかで、「数万のシリア難民が明日(5月20日)、シリア大使館でのシリア大統領選挙という茶番に参加するためにいる」としたうえで、「大統領、暫定内閣に、アサドに投票する者の名前が記載されたリストを入手することを内務、国防省、および関係機関に指示し、彼らのレバノンから即時に退去させるよう求める」と主張した。

https://www.facebook.com/samirgeagea/posts/316090586753391?__cft__%5B0%5D=AZUbPqI8N46tmaN1NlMqiEYIaCxDL5rQNqShNchc9I9MWJV-LOntBBIaRXnAwJ4zgt9LhnUxasiu2cl98vr61o_d9SgYgZ0MP-EhVNsXWXut5vlL23MWXQ8wsaBKFfVzezCaj6qwFGSZL20HnbBQJzhTwKIMShTFEgA98hd56K1Lgg&__tn__=%2CO%2CP-R

AFP, May 20, 2021、ANHA, May 20, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 20, 2021、Reuters, May 20, 2021、SANA, May 20, 2021、SOHR, May 20, 2021などをもとに作成。

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トルコの公正発展党のシェン副党首「シリア・トルコの関係を修復すべきだ」(2021年5月19日)

トルコの与党公正発展党(AKP)のムスタファ・シェン副党首はウルサル・チャンネルの番組のなかで、シリア政府との関係改善したいという意向を明らかにした。

シェン副党首は、以下のように述べた。

トルコは、エジプトとの関係を修復するためのラインを開いている。シリアとの関係も改善する。

シリア・トルコ両国民を結びつけているのは同胞愛だ。トルコにシリア人がいるのも、この同胞愛の一部だ。兄弟のあいだで幾つかの問題が起きるのは当然だ。

だが、最後には、両国の関係を修復すべきだ。そうすることで、隣国シリアと青き祖国が実現することになる。

AFP, May 19, 2021、ANHA, May 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2021、Reuters, May 19, 2021、SANA, May 19, 2021、SOHR, May 19, 2021、Ulusal Kanal, May 19, 2021などをもとに作成。

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駐ドイツ・シリア大使館はドイツ当局の同意を得られなかったとして大統領選挙在外投票を実施できないと発表(2021年5月19日)

駐ドイツ・シリア大使館は公式ホームページ(http://mofaex.gov.sy/berlin-embassy/)を通じて声明を出し、5月20日に予定されている在外投票を実施できないと発表、在留シリア人に謝意を示した。

同大使館によると、ドイツの当局が在外投票の実施に同意しなかったことが、投票中止の理由だという。

AFP, May 19, 2021、ANHA, May 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2021、Reuters, May 19, 2021、SANA, May 19, 2021、SOHR, May 19, 2021などをもとに作成。

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北・東シリア自治局の執行評議会は燃料価格を引き上げるために5月17日に発出した決定第119号を廃止(2021年5月19日)

北・東シリア自治局の執行評議会は、緊急会合を開催し、燃料価格を引き上げるために5月17日に発出した決定第119号の廃止を定めた決定第123号を発出した。

ANHA(5月19日付)が伝えた。

しかし、シリア人権監視団によると、ハサカ県のハサカ市とダイル・ザウル県のダイル・ザウル市を結ぶいわゆるハラーフィー街道では、北・東シリア自治局の支配下にあるシャッダーディー市近郊のガルブ村、ライリー村、サブア・ワ・アルバイーン町の住民が、前日の内務治安部隊(アサーイシュ)によるデモ参加者2人の殺害に抗議するデモを行った。

現場には、米主導の有志連合部隊が事態収拾のために向かったが、デモ参加者は有志連合部隊との面会を拒否したという。

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ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるジャズラート村で、民政評議会傘下の立法評議会メンバーがダーイシュ(イスラーム国)と思われる武装集団の発砲を受けて死亡した。

AFP, May 19, 2021、ANHA, May 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2021、Reuters, May 19, 2021、SANA, May 19, 2021、SOHR, May 19, 2021などをもとに作成。

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フール・キャンプでイラク人難民女性2人の遺体が発見される(2021年5月19日)

ハサカ県では、ANHA(5月19日付)によると、北・東シリア自治局の管理下にあるフール・キャンプで、何者かによって銃で撃たれ、死亡したと見られるイラク人難民の女性2人(姉妹)の遺体が発見された。

シリア人権監視団によると、2人の遺体が発見されたのは第1区。

トルコで活動する独立系シンクタンクのジュスール研究所が2020年9月1日に発表したレポートによると、フール・キャンプは6つの区画、8つのブロックから構成されている。

6つの区画のうち、第1区には、ダーイシュ(イスラーム国)とつながりがない国内避難民(IDPs)、第2区と第3区にはイラク難民、第4区にはダーイシュとつながりがあるとされるIDPs、第5区には欧州出身のダーイシュ戦闘員の家族、そして第6区にはそれ以外の外国人戦闘員の家族が収容されている。

一方、8つのブロックのうち、第1、2、3、7ブロックにはイラク人難民が、第5、6、8ブロックにはシリア人IDPsが、第4ブロックにはイラク人難民とシリア人IDPsの両方が収容されている。

また、この8ブロックとは別に、シリア、イラク以外の国の出身者が収容されている。

AFP, May 19, 2021、ANHA, May 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2021、Reuters, May 19, 2021、SANA, May 19, 2021、SOHR, May 19, 2021などをもとに作成。

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トルコ軍とシリア国民軍がアレッポ県北部を砲撃しシリア軍兵士4人が負傷(2021年5月19日)

アレッポ県では、ANHA(5月19日付)によると、トルコ軍とその支援を受けるシリア国民軍がシリア政府と北・東シリア自治局の共同統治下にあるタッル・リフアト市近郊のマーリキーヤ村、マルアナーズ村、シャワーリガ村、シャワーリガ砦、スーガーニカ村、バイナ村、クーリート村、マイヤーサ村を砲撃した。

この砲撃により、マルアナーズ村では、シリア軍兵士4人が負傷した。

シリア人権監視団によると、砲撃は、人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍がバースーファーン村一帯に潜入し、シリア国民軍所属のシャーム軍団の拠点を襲撃、戦闘員5人を殺害したことへの報復で、マルアマーズ村にあるシリア軍の拠点も狙われた。

AFP, May 19, 2021、ANHA, May 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2021、Reuters, May 19, 2021、SANA, May 19, 2021、SOHR, May 19, 2021などをもとに作成。

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アサド大統領は投資促進を目的とする2021年法律第18号(新投資法)を施行(2021年5月19日)

アサド大統領は2021年法律第18号(新投資法)を施行した。

新投資法は第2条で、資本を引きつけるための競争的な投資環境を作り出し、様々な経験や専門知識を活かすことで、雇用拡大、経済成長率向上、歳入増大、包括的持続的成長のための生産基盤を拡大することを目的とすると定めている。

SANA(5月19日付)が伝えた。

AFP, May 19, 2021、ANHA, May 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2021、Reuters, May 19, 2021、SANA, May 19, 2021、SOHR, May 19, 2021などをもとに作成。

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ロシアなどの在外公館が大統領選挙の投票に向けた準備を完了、各地で選挙を支持するデモ続く(2021年5月19日)

SANA(5月19日付)は、ロシア、エジプト、UAE、フランス、アルメニア、ブラジル、パキスタン、インド、ヨルダン、オマーン、レバノン、中国、キューバ、アルジェリア、クウェート、ベラルーシ、オーストリア、スウェーデン、アルゼンチンの在外公館が大統領選挙の投票に向けた準備を完了したと伝えた。


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SANA(5月19日付)は、最高司法選挙委員会のダマスカス県、ダマスカス郊外県、アレッポ県、スワイダー県、クナイトラ県、ラタキア県、ヒムス県、ハマー県、ラッカ県、ダイル・ザウル県、小委員会の委員長が、5月26日の大統領選挙の投票に向けた準備を完了したと発表した、と伝えた。

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SANA(5月19日付)によると、16、17、18日に続いて、各地で大統領選挙の実施を支持するデモや集会が実施され、政府、バアス党、組合関係者や住民が参加した。

デモ・集会が実施されたのは、ハマー県のハマー市各所、ハサカ県のハサカ市、カーミシュリー市、ヒムス県のヒムス市各所、ラカーマ村、シャニーヤ村、ヒルバト・ハマーム村、ラタキア県のラタキア市各所、カサブ町、ラアス・アイン村、アレッポ県のアレッポ市各所、スワイダー県のスワイダー市、マラフ町、フワイヤー村、ニムラ村、サアラ村、ザイビーン町、ミヤーマース村、シュアーブ村、ダルアー県のサナマイン市、タルトゥース県のタルトゥース市、ドゥライキーシュ市、サーフィーター市、アイン・グライム村、マンダラ村、バダーダー村、アイン・ダービシュ村、ミトラース村など。




AFP, May 19, 2021、ANHA, May 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2021、Reuters, May 19, 2021、SANA, May 19, 2021、SOHR, May 19, 2021などをもとに作成。

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新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で54人、北・東シリア自治局支配地域で91人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で71人(2021年5月19日)

保健省は政府支配地域で新たに54人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者100人が完治し、4人が死亡したと発表した。

これにより、5月19日現在の同地での感染者数は計23,884人、うち死亡したのは1,714人、回復したのは21,460人となった。

SANA(5月19日付)が伝えた。

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北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに91人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者2人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、5月19日現在の同地での感染者数は計17,179人、うち死亡したのは705人、回復したのは1,757人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性47人、女性44人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市11人、カーミシュリー市9人、マーリキーヤ(ダイリーク)市1人、アレッポ県のアイン・アラブ(コバネ)市4人、シャフバー地区(タッル・リフアト市)2人、ラッカ県のラッカ市45人、タブカ市19人。

ANHA(5月19日付)が伝えた。

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反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で5月19日に新たに71人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、17人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡7人、ハーリム郡4人、アリーハー郡0人、アレッポ県スィムアーン山郡0人、ジャラーブルス郡4人、バーブ郡24人、アフリーン郡18人、アアザーズ郡14人。

これにより、同地での感染者数は計22,476人、うち回復したのは20,454人、死亡したのは661人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1581072988764253/

AFP, May 19, 2021、ACU, May 19, 2021、ANHA, May 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2021、Reuters, May 19, 2021、SANA, May 19, 2021、SOHR, May 19, 2021などをもとに作成。

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イドリブ県で「決戦」作戦司令室とシリア軍が砲撃戦(2021年5月19日)

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、「決戦」作戦司令室がシリア政府の支配下にあるカフルナブル市一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

これに対して、シリア軍は「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のバイニーン村、フライフィル村、ファッティーラ村、カンスフラ村を砲撃した。

一方、シャーム解放機構が軍事・治安権限を握るジスル・シュグール市で、同機構の治安部隊が、フッラース・ディーン機構のメンバー1人を逮捕した。

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ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるタスィール町とアイン・ズィクル村を結ぶ街道で、シリア軍第4師団の兵士1人が正体不明の武装集団によって銃で撃たれて死亡した。

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ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を38件(イドリブ県17件、ラタキア県14件、アレッポ県3件、ハマー県4件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は36件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を18件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, May 19, 2021、ANHA, May 19, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 19, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 19, 2021、Reuters, May 19, 2021、SANA, May 19, 2021、SOHR, May 19, 2021、May 20, 2021などをもとに作成。

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ロシア難民受入移送居住センター:難民341人と国内避難民(IDPs)4人が新たに政府支配地域に帰還、2018年半ば以降帰還した難民は666,896人、2019年以降帰還したIDPsは86,438人に(2021年5月19日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月19日付)を公開し、5月18日に難民341人(うち女性103人、子供174人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民341人(うち女性103人、子供174人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は666,896人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者272,648人(うち女性81,652人、子ども138,226人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,752,833人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は896,176人(うち女性268,928人、子供456,757人)となった。

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一方、国内避難民4人が新たに帰宅した。

ダイル・ザウル県サーリヒーヤ村の通行所を経由して帰宅したのは0人、ヒムス県南東グラーブ山のジュライギム通行所を経由して帰還したのは4人、イドリブ県の「緊張緩和地帯」から帰宅したのは0人だった。

グラーブ山通行所経由の帰還者のうち、米主導の有志連合が占領するヒムス県タンフ国境通行所一帯地域(55キロ地帯)に面するヨルダン北東部のルクバーン・キャンプから帰国した難民は4人だった。

これにより、2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は86,438人(うち女性32,054人、子供31,539人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,355,034人(うち女性414,613人、子供675,305人)となった。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 19, 2021をもとに作成。

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