PYDに近い反体制組織のシリア国民民主同盟は大統領選挙への支持を表明(2021年5月22日)

反体制組織の一つで民主統一党(PYD)に近いシリア国民民主同盟は「シリアの希望」と題した声明を出し、5月26日に投票が実施される大統領選挙に支持を表明した。

https://www.facebook.com/twds.info/posts/3030723837150739

**

シリア国民民主同盟は2014年に結成された反体制組織。

「多元的・民主的シリア向かって」をスローガンする。

結成には、クルド・シリア民主党、シリア共産党、アフリーン立法機構、PYD、ヤズィード協会、アレッポ県のキリスト教会の代表、北部在住チェルケス人代表らが参加、シャフバー地区運営評議会、シャフバー地区名士シャイフ評議会、スワイダー・シリア自由・人道的正義同盟、「シリア第一」党、シリア革命左派潮流が参加した。

AFP, May 25, 2021、ANHA, May 25, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 25, 2021、Reuters, May 25, 2021、SANA, May 25, 2021、SOHR, May 25, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ダイル・ザウル県で所属不明の無人航空機が「イランの民兵」の車を攻撃、2人を殺害(2021年5月22日)

ダイル・ザウル県では、ナダー・フラート(5月23日付)によると、所属不明の無人航空機(ドローン)1機が、ユーフラテス川西岸のイラク国境地帯を移動中の「イランの民兵」の車を攻撃、2人が死亡した。

狙われた「イランの民兵」はイラク人民動員隊に所属するヒズブッラー大隊だという。

AFP, May 23, 2021、ANHA, May 23, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 23, 2021、Nida’ al-Furat, May 23, 2021、Reuters, May 23, 2021、SANA, May 23, 2021、SOHR, May 23, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

トルコ占領地の通行所で足止めを食っていたクナイトラ県の指名手配者と家族30世帯がアル=カーイダ支配下のイドリブ県に移動(2021年5月22日)

5月1日にシリア政府の支配下にあるジャッバー村近郊で発生したシリア軍拠点に対する襲撃事件で指名手配となっていたウンム・バーティナ村の住民とその家族30世帯(約150人)が、通過を拒否されていたアレッポ県のアブー・ザンディーン村に設置されているトルコ占領地側の通行所から、シリア政府が用意した大型バスで再び政府支配地に戻り、シリア政府支配地域とシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る支配地を隔てるアレッポ県のガザーウィーヤ村に移動、同地に設置されている通行所からシャーム解放機構支配地に入った。

移動は、シャーム解放機構が自治を委託しているシリア救国内閣が受け入れの意思を示す声明を出したのを受けたもの。

複数の消息筋によると、指名手配者とその家族30世帯は、イドリブ県のダイル・ハッサーン村に定住する予定だという。

ドゥラル・シャーミーヤ(5月22日付)が伝えた。

AFP, May 22, 2021、ANHA, May 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 22, 2021、Reuters, May 22, 2021、SANA, May 22, 2021、SOHR, May 22, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

外務在外居住者省は声明でフランス外務省報道官の声明を厳しく非難(2021年5月22日)

外務在外居住者省は声明を出し、「アサド体制が国内外で実施する選挙は、実施に必要な基準と条件を満たしていない」としたフランス外務省のアグネス・ヴォン=デル=ミュール報道官の21日の声明を厳しく非難、「大統領選挙はシリア国内の主権に関わる問題であり、いかなる外国勢力も介入する権利などない」と反論した。
SANA(5月22日付)が伝えた。

https://www.facebook.com/Mofaexsy/posts/2998804950406612

AFP, May 22, 2021、ANHA, May 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 22, 2021、Reuters, May 22, 2021、SANA, May 22, 2021、SOHR, May 22, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア人権監視団:トルコ占領地で活動するシリア国民軍にダーイシュの元司令官4人がいることを新たに確認(2021年5月22日)

シリア人権監視団は、トルコの占領下にある「平和の泉」地域(ラッカ県タッル・アブヤド市一帯、ハサカ県ラアス・アイン市一帯)で活動するシリア国民軍の戦闘員のなかに、ダーイシュ(イスラーム国)の司令官(アミール)4人が参加していることが新たに確認されたと発表した。

4人はアレッポ県やダイル・ザウル県で司令官を務めていたという。

AFP, May 22, 2021、ANHA, May 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 22, 2021、Reuters, May 22, 2021、SANA, May 22, 2021、SOHR, May 22, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ラッカ県とダイル・ザウル県でダーイシュによると思われる爆発と襲撃で親政権民兵3人、シリア民主軍兵士2人が死亡(2021年5月22日)

ラッカ県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるマアダーン町近郊の砂漠地帯で、ダーイシュ(イスラーム国)が仕掛けたと思われる爆弾が爆発し、親政権民兵3人が死亡した。

**

ダイル・ザウル県では、シリア人権監視団によると、ダイル・ザウル民政評議会(北・東シリア自治局)の支配下にあるブサイラ市でオートバイに乗ったダーイシュ(イスラーム国)メンバーと思われる2人組が人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍に発砲し、兵士2人が死亡した。

AFP, May 22, 2021、ANHA, May 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 22, 2021、Reuters, May 22, 2021、SANA, May 22, 2021、SOHR, May 22, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

米軍がワリード国境通行所から小麦をトレーラー15輌に積んで、イラク領内に持ち出す(2021年5月22日)

ハサカ県では、SANA(5月22日付)によると、シリア領内に違法に基地を設置し駐留を続ける米軍が、ワリード国境通行所から小麦をトレーラー15輌に積んで、イラク領内に持ち出した。

AFP, May 22, 2021、ANHA, May 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 22, 2021、Reuters, May 22, 2021、SANA, May 22, 2021、SOHR, May 22, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

アレッポ市にイラン領事館が開設(2021年5月22日)

アレッポ県では、SANA(5月22日付)によると、アレッポ市でイラン領事館の開設式が行われ、ファイサル・ミクダード外務在外居住者省大臣、イランのモハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外務大臣がオンライン演説を行い、祝辞を述べた。

AFP, May 22, 2021、ANHA, May 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 22, 2021、Reuters, May 22, 2021、SANA, May 22, 2021、SOHR, May 22, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

各地で大統領選挙を支持するデモや集会が続く(2021年5月22日)

SANA(5月22日付)は、5月16、17、18、19、20、21日に続いて各地に「愛国テント」が設営され、大統領選挙への参加やシリア軍支持を訴えるデモや集会が実施されたと伝えた。

ダマスカス県では、各県のアスリート約7,000人が集まり、シリア国旗を手にジャラー・スポート・サロンからマッザ区のオートストラードを経由してウマウィーイーン広場まで行進した。

また、ヒムス県では、ヒムス市のハーリド・ブン・ワリード・モスクにイスラーム教とキリスト教の宗教関係者や住民団体が集まり、大統領選挙実施への支持を表明した。

集会には、ムハンマド・アブドゥッサッタール・サイイド宗教関係大臣も出席した。

このほか、ダマスカス県各所、ダマスカス郊外県のガズラーニーヤ町、ナブク市、サクバー市、アシュラフィーヤト・サフナーヤー市、ナジュハー村、ナジュハー村、アイン・フィージャ町、バスィーマ村、アイン・ハドラー村、アシュラフィーヤト・ワーディー村、ジュダイダト・シャイバーニー村、ジュダイダト・アルトゥーズ町、クドスィーヤー市、ハラスター市、スバイナ町、ヒムス県のヒムス市各所、ファーヒル村、シンシャール村、タッルカター村、シャーマ村、ハルカル村、トゥライズ村、クサイル市、ムハッラム町、マシュラファ村、カフルナーン村、サンカリー村、ファイルーザ村、ナーイム村、シャイーラート村、ハッザ村、ヒルバト・ガーズィー村、アイン・ハドラー村、スワイダー県のスワイダー市各所)、ルバイン村、クナイトラ県のハドル村、ハマー県のハマー市各所、サラミーヤ市、ハラファーヤー市、ミスヤーフ市、シャイザル町、カフルフード村、シャイフ・ハディード村、ムハルダ市、サアン町、アイン・クルーム村、ハサカ県のアーミリーヤ村、ダルアー県のマスミヤ町、ラタキア県のハシュハーシャ村、東バスィーカ村、ビフワーラ村、タルトゥース県のドゥライキーシュ市、バクウー村、ビムナ村、バイト・ビドア村、クライア村、ジャウラト・ジャワーミース村、ウワイニーヤ村、ムジャイディル村、バーニヤース市、ダイル・ザウル県のジャフラ村、アレッポ県のアレッポ市各所。

**

SANA(5月22日付)は、最高司法選挙委員会のダルアー県とハサカ県の小委員会の委員長が、5月26日の大統領選挙の投票に向けた準備を完了したと発表した、と伝えた。

AFP, May 22, 2021、ANHA, May 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 22, 2021、Reuters, May 22, 2021、SANA, May 22, 2021、SOHR, May 22, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

マルイー大統領候補:IDPsと難民の帰還と復興への参加に力点を置いていると主張(2021年5月22日)

マフムード・アフマド・マルイー大統領候補はイフバーリーヤ・チャンネルSANA(5月22日付)のインタビュー番組に出演し、自身の選挙綱領が国内避難民(IDPs)と難民を帰還させ、復興に貢献に貢献してもらうことに力点を置いていると述べるとともに、現行の憲法をより発展させ、豊かなものとし、その再解釈を通じて、シリアをすべての市民にとって平等な市民国家とすべきだと主張した。

https://www.youtube.com/watch?v=bDN-aZ8YfY4

マルイー候補はまた、有権者に対して、3名の立候補者の選挙綱領に目を通して、より適切なシリアの指導部を選出するよう呼びかけるとともに、総評結果についてはこれを受け付けると述べた。

AFP, May 22, 2021、ANHA, May 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 22, 2021、al-Ikhbariya, May 22, 2021、Reuters, May 22, 2021、SANA, May 22, 2021、SOHR, May 22, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

新型コロナウイルスの新規感染者はシリア政府支配地域で56人、北・東シリア自治局支配地域で35人、シャーム解放機構主体の反体制派とトルコの支配下にあるイドリブ・アレッポ県で43人(2021年5月22日)

保健省は政府支配地域で新たに56人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者20人が完治し、5人が死亡したと発表した。

これにより、5月22日現在の同地での感染者数は計24,052人、うち死亡したのは1,729人、回復したのは21,534人となった。

SANA(5月22日付)が伝えた。

**

北・東シリア自治局の保健委員会(保健省に相当)は、支配地域で新たに35人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、感染者1人が完治し、3人が死亡したと発表した。

これにより、5月22日現在の同地での感染者数は計17,363人、うち死亡したのは714人、回復したのは1,763人となった。

新規感染者の性別の内訳は、男性24人、女性11人。

また地域の内訳は、ハサカ県のハサカ市7人、カーミシュリー市5人、マーリキーヤ(ダイリーク)市3人、カフターニーヤ(ディルベ・スピーイェ)市1人、ダルバースィーヤ市8人、フール・キャンプ4人、アレッポ県のシャフバー地区(タッル・リフアト市)2人、ダイル・ザウル県5人。

ANHA(5月22日付)が伝えた。

**

反体制派系NGOの支援連携ユニットは、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構が軍事・治安権限を握る「解放区」とトルコ占領下の「オリーブの枝」地域と「ユーフラテスの盾」地域で5月22日に新たに43人の新型コロナウイルス感染者が確認される一方、3人が完治したと発表した。

新規感染者の内訳は、イドリブ県ジスル・シュグール郡0人、イドリブ郡1人、ハーリム郡3人、アリーハー郡1人、アレッポ県スィムアーン山郡2人、ジャラーブルス郡0人、バーブ郡8人、アフリーン郡9人、アアザーズ郡19人。

これにより、同地での感染者数は計22,641人、うち回復したのは20,479人、死亡したのは665人となった。

https://www.facebook.com/ACUSyria/photos/1583037575234461/

AFP, May 22, 2021、ACU, May 22, 2021、ANHA, May 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 22, 2021、Reuters, May 22, 2021、SANA, May 22, 2021、SOHR, May 22, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

シリア軍は「決戦」作戦司令室支配下のラタキア県、ハマー県、イドリブ県各所を砲撃(2021年5月22日)

ラタキア県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるトルコマン山地方一帯を砲撃した。

「決戦」作戦司令室は、シリアのアル=カーイダであるシャーム解放機構とトルコの庇護を受ける国民解放戦線(シリア国民軍)などからなる武装連合体。

**

ハマー県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるガーブ平原のヒルバト・ナークース村、クライディーン村、アンカーウィー村を砲撃した。

**

イドリブ県では、シリア人権監視団によると、シリア軍が「決戦」作戦司令室の支配下にあるザーウィヤ山地方のカンスフラ村、ファッティーラ村、フライフィル村、バイニーン村、バーラ村一帯を砲撃した。

**

ダルアー県では、シリア人権監視団によると、シリア政府の支配下にあるジッリーン村で、車に仕掛けられていた爆弾が爆発し、男性1人が即死し、女性2人が負傷した。

また、ダイル・バフト村とサナマイン市を結ぶ街道で、シリア軍兵士が正体不明の武装集団によって撃たれて死亡した。

**

ロシア国防省は声明を出し、過去24時間で「緊張緩和地帯設置にかかる覚書」への違反を42件(イドリブ県20件、ラタキア県14件、アレッポ県1件、ハマー県7件)確認したと発表した。

シリア政府によると、停戦違反は41件。

一方、トルコ側の監視チームは、停戦違反を25件確認したと発表した(ただし、ロシア側はこれらの違反を確認していない)。

AFP, May 22, 2021、ANHA, May 22, 2021、al-Durar al-Shamiya, May 22, 2021、Ministry of Defence of the Russian Federation, May 22, 2021、Reuters, May 22, 2021、SANA, May 22, 2021、SOHR, May 22, 2021などをもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.

ロシア難民受入移送居住センター:難民289人が新たに帰還、2018年半ば以降帰還した難民は667,826人に(2021年5月22日)

ロシア国防省は、合同調整センター所轄の難民受入移送居住センターの日報(5月22日付)を公開し、5月21日に難民289人(うち女性87人、子供147人)が新たに帰国したと発表した。

このうちレバノンから帰国したのは難民289人(うち女性87人、子供147人)、ヨルダンから帰国したのは0人。

これにより、2018年7月18日以降に帰国したシリア難民の数は667,826人となった。

内訳は、レバノンからの帰還者272,578人(うち女性81,844人、子ども138,593人、ザムラーニー国境通行所、ジュダイダト・ヤーブース国境通行所、ダブスィーヤ国境通行所、クサイル国境通行所、タッルカルフ国境通行所を経由して帰国)、ヨルダンからの帰国者395,248人(うち女性118,618人、子ども201,569人、ナスィーブ国境通行所を経由して帰国)。

43カ国で難民登録したシリア人の数は6,752,833人。

なお、ロシアがシリア領内で航空作戦を開始した2015年9月30日以降に帰国した難民の数は896,106人(うち女性269,120人、子供457,084人)となった。

**

一方、国内避難民の新たな帰宅はなかった。

2019年1月以降に帰宅した国内避難民の数は86,784人(うち女性32,146人、子供31,615人)に、2015年9月30日以降に帰宅した国内避難民の数は1,355,380人(うち女性414,705人、子供675,381人)。

Ministry of Defence of the Russian Federation, May 22, 2021をもとに作成。

(C)青山弘之 All rights reserved.